ECにおけるバレンタインの傾向と売上アップに向けてすべきこと8選

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我々はECにおける総合的な売上向上サービスを展開しています。
楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングの大手ECモールや自社サイトのご支援実績のもと、EC売上向上のノウハウをお届けします。

年末年始商戦が落ち着いたのもつかの間、2月以降もシーズンイベントが盛りだくさんです。
中でもバレンタインは大きなイベントです。
コロナ渦でリモートワークの方も増えましたが、2024年は出勤日が増える傾向が予測されます。
久しぶりのオフィスワークでバレンタイン文化の再燃も期待できますので、ぜひ本記事を参考にバレンタインに向けて準備を進めてみてください。

1.ECにおけるバレンタインの傾向とは

バレンタインと聞くと、まず頭に思い浮かぶのが「チョコレート」。
大手百貨店などでは成人の日が明けたタイミングから商戦が始まり、地下スイーツコーナーでは各店舗こぞってバレンタインギフトの販売をスタートします。

ECにおいても同様に年始の商戦が明けたタイミングでバレンタイン商品の販売を強める店舗も多く、主要3モール(楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング)では特集ページが毎年開設されております。

参照元:楽天市場 バレンタイン特集2024

参照元:Amazon バレンタイン特集

コロナ渦で普段実店舗で購入することがメインだった方も、ECを利用する方が増え、バレンタインギフトも同様にEC購入者が増加しました。
宣伝会議が2021年に楽天インサイトを利用した調査によると、2020年にバレンタインギフトを購入した、または2021年購入予定であると回答した女性に、バレンタインギフト購入場所を質問したところ、「ECサイト・通販サイト」と回答した人は2020年が16.5%だったのに対し、2021年が30.4%という結果が出ておりました。

2020年と比較して約1.8倍の人が「ECサイト・通販サイト」でバレンタインギフトの購入を検討しており、EC利用が日常化した2024年はさらに増加していると想定されます。
そのため、モール主体で特集ページを設け販売促進を強めています。

2.ECバレンタインギフトはどんな商品が売れやすい?

前述した通り、バレンタインと言えば「チョコレート」を思い浮かべる方が最も多いと思います。
楽天市場、Amazonの特集ページを見てもチョコレートをメインに商品が掲載されており、ECで最もチョコレートが売れる時期と言えます。
ECサイトの決済代行サービスを展開するGMOイプシロンが2022年に調査した「チョコレートの決済件数」でも2月が最も決済件数が多く、バレンタインデー1週間前がピークとなってます。

参照元:GMOイプシロン「【購買行動調査】チョコレートが一番売れるのは、やはりバレンタインデー?

やはりバレンタインはチョコレートが商品としては主力になりますが、甘いものが苦手な人向けにお菓子以外でも以下の様な商品はバレンタインギフトとして比較的需要が高い商品です。

  • お酒
  • コーヒー
  • イヤホンや携帯ガジェット
  • スキン、ヘア、ボディケア

チョコレートを含む洋菓子や、焼き菓子などの食品の販売が難しい方も、普段お取り扱いされている商品をバレンタイン仕様(ラッピングやページ訴求内容など)にすることで売上アップが狙えるのもECの特徴です。

3.義理、本命だけではない 昨今のバレンタイン事情

宣伝会議が2021年に楽天インサイトを利用した調査によると、バレンタインギフトを贈る相手も多様化してきています。

参照元:宣伝会議 2021年バレンタインデーにチョコレートを贈る相手

注目すべきは「自分自身」です。
職場の上司や同僚へのギフトではなく、自分自身にご褒美として購入するユーザーが多く、また昨今「友チョコ」と言った友人へのプチギフトを贈るタイミングとしてバレンタインデーが浸透してきています。

加えて、チョコレートの購入予定個数は「2個以上~5個未満」と回答した人が66.4%で最も多く、1個あたりの予算は「500円以上~1,000円未満」と「1,000円以上~2,000円未満」と回答した人がともに43.2%。
この結果から、比較的低単価の商品を複数購入するユーザーが多い事が分かります。

バレンタイン向け商品造成を検討される際の参考にしてみてください。

4.モールにおけるバレンタイン

ECでも商戦期の一つとして、各モールが力を入れるバレンタインですが、それぞれどのような特集やキャンペーンが展開されているのか、過去実績よりご紹介いたします。

4-1.楽天市場のバレンタイン特集

楽天市場では毎年1月上旬にバレンタイン特集ページが開設され、100店舗以上が参加しています。
特集ページではシーン別に商品を選べるようナビゲーションが用意され、贈る相手別や価格帯別に加え、甘いものが苦手な人向けの商品も導線として完備されています。
楽天市場では駆け込み需要が多く発生すると見ており、翌日配送に対応する「あす楽」を訴求し受注の取りこぼしを防ぎつつ、バレンタイン後には「遅れてごめんね」企画を行い、受注期間の長期化による売り上げの拡大を毎年図っています。

またバレンタイン期間限定で、2店舗以上、6,000円以上のお買い物で抽選200名に6,000ポイントプレゼント(要事前エントリー)や、ラッキースロットと言った購買促進キャンペーンも実施されています。

4-2.Yahoo!ショッピングのバレンタイン特集

楽天市場同様に特集ページを設け、販売促進をしています。
楽天市場と少し異なる点としては、オリジナリティ溢れる商品カテゴリで、「推し色で彩る」や「SNSで話題」「おもしろチョコ」「ばらまきチョコ」と言った贈る相手が多様化した昨今にマッチするような特集ページになっています。
また2024年は特集ページの副題に「チョコ&ギフト大作戦」と銘打ち、AIを活用した「脈あり診断AI」ページも設けられており、選ぶ楽しさ+αの仕掛けがあるのも特徴です。

早期購入者向けに「愛のバラマキ応援クーポン」が枚数限定で配布されたりしておりますが、楽天市場同様に駆け込み需要も高く、最も売上が期待できるタイミングが5の付く日と日曜日です。
需要ピーク前に露出を強化していくためにも1月から早割クーポンなどの仕掛けをしておくことをおすすめいたします。

4-3.Amazonのバレンタイン特集

他2モール同様に特集ページを設け、クーポン対象商品やブランド一覧から商品を選べるようなページとなっております。
Amazonならではですが、とにかく商品が豊富で中には栄養ドリンクのバレンタインボトルなどの販売もありました。
一見バレンタインに関係ないような普段購入する食品や日用品も、シーズンイベント仕様のパッケージやラッピングにすることで、しっかり売上を伸ばせるチャンスです。
バレンタイン直前はタイムセールの申込も難しくなるため、直前の週末を狙いたい場合は早めの申込を検討してみてください。

5.バレンタイン商戦に向けてEC事業者がやるべき事

ここからはバレンタイン商戦に向け、実施いただきたい事を表にまとめました。
それぞれの対応内容は以下の通りです。

5-1.集客対策

SEO対策

バレンタイン対象商品には、検索結果に表示されやすくするために、商品名や商品情報にバレンタインに関するキーワードを必ず追加しましょう。
キーワード例としては「バレンタイン 2024年」などその年のトレンドで検索するユーザーも多いです。
まずは各ECモールの検索ウィンドウからバレンタインに関するサジェストキーワードを確認して、自店舗にあったキーワードを設定してみてください。

追加すべきキーワードや各モールSEOについては以下記事も参考にしてみてください。

広告チューニング

各モール検索連動型広告を設定している方は、バレンタイン対象商品に対しキーワードの追加やCPCの調整を実施しましょう。
広告に関しては、直前のピーク期に急遽対応しても競合が既に入札を強めている事もあり、狙った位置に広告を表示できない可能性もあります。
より多くの人の目に留まるよう、早めの設定と予算変更をおすすめいたします。

商品画像の作成、変更

バレンタイン対象商品のサムネイル画像の作成も必須です。
せっかく広告としてページ上部に表示されても、バレンタインを想起させるような画像でない場合、クリックしてもらえる確立が下がります。
ユーザーが商品を検討するうえで、検討材料として最初に見るものがサムネイルになりますので、画像の作成と差替えを進めましょう。

メルマガ、SNS配信

上記3つの集客対策は主に新規ユーザーをターゲットとしたものですが、メルマガやLINEなどのSNS配信は既存ユーザー向けの集客対策になります。
普段は自分用にお買い物しているユーザーが、バレンタインは誰かのために、または思わず自分へのご褒美に買いたくなるようなメッセージと共にメルマガ配信やSNSで告知をしましょう。

5-2.回遊対策

特集ページ(またはカテゴリページ)の作成

バレンタインのメインターゲットは女性ユーザーです。
ターゲットを意識し、ユーザーが購入しやすいページを作成しましょう。
特集ページを作るリソースが無い方は、目的買いしやすいようカテゴリを分けておくだけでも効果が見込めますので、対応してみてください。

カテゴリとしては以下のような切り口がおすすめです。

  • 価格帯別
  • 贈る相手別
  • 贈る目的別
  • 商品情報細分化(ブランド名、個包装、和風、SNSで話題 など)

バナー作成

特集ページと共に作成いただきたいのが、バナーです。
作成したページも導線が確保されていないと、ユーザーはたどり着けません。
メルマガやSNS配信でも流用できるサイズで作成すると、複数作成する手間も省けます。

バナー設定

作成したバナーはバレンタイン対象商品以外の商品ページにも実装することをおすすめいたします。
バレンタインギフトを買うつもりなく、ページに訪れたユーザーもバレンタイン直前ともなると気になるものです。
楽天やYahoo!ショッピングは全商品共通でバナーを設置できるエリアもありますので、商品説明部分への設定が難しい場合は、共通エリアへの設定も検討してみてください。

5-3.転換率対策

クーポン、ポイント設定

売り場の造成と集客対策が整ったら、最後は転換率です。
商品ページに訪問したユーザーを最後、購入につなげるためにクーポンやポイントでお得感を訴求しましょう。
メルマガやSNSを配信する際も、お得情報があるのと、ないのとではサイト訪問の確立が変わります。
早割のタイミングや直前のタイミングで、クーポン値引き率を上げるなど、販促期間中でもフェーズに分けて販促内容をしていただくと、既存ユーザーの再訪にもつながりやすくなりますので、試してみてください。

6.さいごに

今回は、ECにおけるバレンタイン商戦についてトレンドと対策についていご紹介しました。
数あるシーズンイベントの中でも、比較的大きなイベントになり、バレンタインギフトをECで購入するユーザーも年々増加傾向にあります。

メインターゲットとなる女性ユーザーを意識した商品造成やページを準備し、集客にのぞみましょう。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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