セラースプライトとは？ Amazon出品者必須ツール 機能や使い方を解説

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今回ご紹介するのはAmazonセラー出品者には、ぜひご活用いただきたい「セラースプライト」についてです。
いくら商品を出品しても、Amazonで需要のない商品だったり、ユーザーニーズからズレている商品だとなかなか売上も伸びません。
そこで重要になってくるのがリサーチです。
本記事ではAmazonに特化したリサーチツール「セラースプライト（Seller Sprite）」の機能や便利な使い方、費用について解説いたします。
使いこなすことで、販売強化だけでなく、商品開発のヒントや広告運用にも役立ちますので、ぜひ活用を検討してみてください。

1.セラースプライトとは

セラースプライトとは、膨大なAmazonのビッグデータを元に作られたAmazonに特化したリサーチツールです。
具体的には、Amazonでその商品が、どのくらい検索され、どのくらい販売実績があるのかがわかるツールです。
市場規模や競合の月間売上、月間販売数など、消費者が検索するキーワードだけではなく、検索ボリュームや検索トレンドまで確認が可能です。

基本的にはリサーチに特化したツールですが、抽出した分析データを活かし商品開発やページ制作･改善、広告運用改善等とAmazonで売上を伸ばすために必要な施策にも活かすことが出来ます。

またセラースプライトは2023年でサービス提供開始から10周年で登録会員数も80万ユーザーを突破しており、日本を始め世界中のAmazon出品者に長く愛用されています。
中国製のツールですが、日本語対応しているため日本人でもストレスなく各種機能をご利用いただく事が可能な点も日本国内で広く使われている理由になっています。

加えてWEB版とAmazonセラーの画面上でリサーチが出来るGoogle Chrome拡張機能版が用意されておりますので、リサーチに不慣れな方でも気軽に取り入れることが出来るツールです。

2.セラースプライトの代表的な機能一覧

セラースプライトでまずお使いいただきたい機能を以下にまとめました。
各機能の詳細は、後述します。

機能	リサーチできる内容
ライバル商品リサーチ	競合商品の販売実績情報
商品リサーチ	特定商品の販売増加率、レビュー増加数
キーワードマイニング	特定ジャンルにおける検索キーワードやキーワードごとの商品販売実績
キーワードリサーチ	競合商品や売れ筋商品の検索キーワードや販売実績
キーワードトレンドリサーチ	特定期間におけるキーワードトレンドの上昇･下降度合
キーワード逆引きリサーチ	競合商品や売れ筋商品の流入時の検索キーワード
キーワードモニタリング	特定キーワードの検索数やランキングの動向
キーワード順位チェッカー	特定商品の特定キーワード検索時の検索順位
レビュー分析	特定商品のレビュー傾向（購入者属性や利用シーン）
商品モニタリング	自身および競合商品情報（レビュー、ランキング 等）
店舗新商品モニタリング	競合店の日次新商品出品情報
トラフィックワード比較	複数の競合商品の露出度や検索順位
販売数予測	特定商品の月間売上予測

2-1.ライバル商品リサーチ

ライバル商品リサーチは、セラースプライトの中でも人気の機能のひとつで、競合商品の販売個数や売上推移等を週次･月次で追える機能です。
※販売実績の数値の精度は100%ではありません、参考情報としての参照を推奨します。

競合商品がバリエーション登録されている商品の場合、ASINごとにデータを確認することができるので、売れないカラーやサイズ、容量などの情報を得る事が可能です。
競合の販売傾向を知ることで、Amazon内で売れやすい商品に絞った発注が可能になり、売れ残りによる在庫リスクを低減することが可能です。

2-2.商品リサーチ

商品リサーチは、自身が狙いたい市場規模や成長率に応じた商品を調べることができる機能です。
ジャンル、検索数、月間販売数、成長率などを指定することで、商品ごとに月間販売数の成長率やランキング増加や成長率等の分析が可能です。

2-3.キーワードマイニング

キーワードマイニングは、関連キーワードの月間検索数や月間販売数を調べることができる機能です。
キーワードマイニングでは、「静的マイニング」と「動的マイニング」の 2 種類を網羅しています。

• 静的マイニング：特定キーワードを含む検索数に着目
• 動的マイニング：検索経路に着目

動的マイニングはメインキーワードに加え、関連語や共起語も表示されるので、自身が見落としていたキーワードに気が付け、商品名や検索キーワードの設定、広告運用にも活かすことが出来ます。

2-4.キーワードリサーチ

キーワードリサーチは、特定商品やジャンルで検索されているキーワード、検索数や月間販売数を調べることができる機能です。
キーワードマイニングの場合、特定キーワードの検索数を調べるのに対し、キーワードリサーチは「特定ジャンルで検索時に使用されているキーワードが何か」を調べることができます。
初心者でも使いやすい機能ですが、慣れないうちは「プリセットモード」で自動設定することをおすすめいたします。

キーワードリサーチでは検索条件を詳細に設定することで、「人気市場」「検索急上昇市場」「トレンド市場」「潜在市場」など市場ごとデータを取得できるのも特徴の一つです。

2-5.キーワードトレンドリサーチ

キーワードトレンドリサーチは、特定キーワードがAmazonで過去にどれだけ検索されているかや、関心度の変化を可視化し需要の変化を分析する機能です。
キーワードトレンドリサーチを活用することで、特定期間におけるトレンドや季節性、需要の伸びしろや減少等の把握が可能です。
検索も以下4つのモードから選択が可能で、潜在市場を分析することでライバル店舗よりいち早く売れる商品の仕入れや、開発に着手することが可能です。

• トレンド市場
• 人気市場
• 検索急上昇市場
• 潜在市場

2-6.キーワード逆引きリサーチ

キーワード逆引きリサーチは、特定の商品がどのようなキーワードで検索されて、商品ページに流入しているのかを確認できる機能です。
それにより自身が販売している同一ジャンルで、競合商品がどのようなキーワードで流入されているかを知ることができます。

競合商品の検索経路がわかるので、キーワードマイニング同様、商品名や検索キーワードの設定、広告運用に活かすことが可能です。
キーワードマイニングと合わせて使う事で、SEO対策やスポンサープロダクト広告のキーワード選定の精度を上げることができるので、ぜひ活用してみてください。

2-7.キーワードモニタリング

キーワードモニタリングは、特定のキーワードを入力することで「検索結果数」「ランキング」「ランキング変化」などの項目の確認ができる機能です。
日々変動する検索動向を日次ベースで確認できるため、自社の商品はもちろん、競合商品の状況を把握するのに役に立ちます。

2-8.キーワード順位チェッカー

キーワード順位チェッカーは、特定商品の検索順位を調べられる機能です。
また自社の商品ページを作成したあとに、検索順位がどれくらいかを確認することも可能です。
キーワード順位チェッカーを活用することで、日々変動する検索順位をリアルタイムにリサーチすることが出来ます。

2-9.レビュー分析

レビュー分析は、GoogleChromeの拡張機能版のみで使用できるもので、特定商品のレビューを収集し分析してくれる機能です。
1000件ほどのレビュー数なら数分でレビューデータを収集でき、各バリエーション商品のランキング、販売価格、登録されている色やサイズ、レビュー数などが一覧で確認することが可能です。

特にバリエーションが多い商品は、この機能により売れている商品がひと目で確認でき、ライバル商品リサーチと併用することで、より精度の高いAmazonで売れる商品の情報が得られます。

2-10.商品モニタリング

商品モニタリングは、自社商品や競合商品の情報を毎日自動取得することが出来る機能です。
ランキング推移やレビュー、星の数を確認でき、競合商品の動向をタイムリーに知ることができます。商品ページや検索キーワード最適化によるSEO施策や、スポンサープロダクト･スポンサーブランド広告の運用への活用で売上増加が狙えます。

2-11.店舗新商品モニタリング

店舗新商品モニタリングは、ベンチマークとなるライバル店舗（セラー）を登録しておくことで、 ライバル店舗（セラー）が新規に出品した商品の動向を知ることができる機能です。
Amazonのトップセラーを登録しておくと新商品が出品される都度お知らせが届き、商品がヒットする前から動向をチェックできるので、どのようにして売れたのか、売れるまでの経緯を知ることができます。
自身のベンチマークとなる店舗を見極め、登録しておく事で、ライバル店舗に後れを取ることなく商品開発や仕入れが進められるため、出品して間もない方はぜひ登録してみてください。

2-12.トラフィックワード比較

トラフィックワード比較機能は、自社のASIN＋競合のASINを入力することで、異なるキーワードのトラフィック比率、露出位置、検索順位（自然･広告）などを複数の競合商品と比較することが出来る機能です。
競合商品との格差を多方面から把握することができ、売上アップにつながる伸びしろを見つけることが可能です。

2-13.販売数予測

販売数予測は、市場の売上規模を知ることができる機能です。
ランキングを確認することで売上規模を知ることができ、適格な市場を選ぶことができるようになります。

特定のキーワードで商品を検索し、検索結果が表示された状態でこの機能を使うと、検索結果ページにある全ての商品のデータを取得できます。

3.セラースプライトGoogle Chrome拡張機能について

セラースプライトには、Amazonセラーの画面上でリサーチできるGoogle Chromeの拡張機能版があります。
拡張機能を使うことでWEB版にアクセスすることなく、主に以下の4つの機能が使えます。

• キーワード逆引きリサーチ
• キーワードマイニング
• 売上詳細
• キーワード順位チェッカー

3-1.セラースプライトGoogle Chrome拡張機能の設定方法

セラースプライトのGoogle Chrome拡張機能版はこちらよりダウンロードが可能です。
拡張機能は無料で使用可能で、有料会員になるとより詳細なデータの取得が可能になります。

3-2.拡張機能版おすすめの活用方法

Google Chrome拡張機能をインストールすることで、「クイックプレビュー機能」と言うものが使えるようになります。
クイックプレビュー機能はAmazonの商品一覧画面でAmazon内ジャンルランキングなどが確認できます。

通常は１つずつ商品ページを開かないと見られない情報が一覧で見れるため、他社との売れ行きの違いなどが一目で確認できます。

さらに各商品ページでは右下あたりに表示される「S」というオレンジのマークをクリックすることで、商品の月間売上数などの詳しいデータを確認することが可能です。

4.セラースプライトのプランと費用

セラースプライトには現在「月単位」と「年単位」の契約期間ごとにプランが用意されており、年単位の方が月単位と比較し16.67%割引の費用となっています。
各プランと費用については以下の通りです。

プラン	特徴	費用
無料	・データダウンロード不可 ・機能制限、結果表示件数制限あり	無料
スタンダード（月単位）	・キーワードマイニングやキーワード順位チェッカーの利用が無制限	$98/月
スタンダード（年単位）	・同上	$980/年
アドバンス（年単位のみ）	・商品モニタリングやキーワードモニタリングの数がスタンダード会員に比べて多い	$1,880/年
VIP（年単位のみ）	・ほとんどの機能が無制限 ・商品モニタリングやキーワードモニタリングの数がアドバンスト会員より多い	$2,380/年

まず最初は無料会員で利用してみて、より詳細なデータで分析を深めたいと感じたらグレードアップしていくのがおすすめです。
月額および年額の支払いは、PayPalまたはクレジットカード払いの2種のみとなっております。

5.セラースプライト無料会員と有料会員の違い

使える機能自体に大きな差はないですが、表示されるデータ量が無料会員ですと上位5件のみと制限されていることが多いです。
プランごとの機能制限等はセラースプライト公式ページに記載されています。

毎日使わないといった方であれば、新商品を開発時のリサーチ期間や新商品仕入れ期間のみ月単位の有料会員として契約することも可能です。

6.セラースプライトの注意点

セラースプライトの評判やレビューで「データの精度が低い」といった内容を目にすることがあると思います。
実際のところ確かに精度は高くない事が多く、自分たちで既に販売している商品があれば、その商品をセラースプライトで検索してみると数値がどの程度乖離しているのか把握することが出来ると思います。
新しいジャンルに参入する場合は「セラースプライト上のデータの半分ぐらいの売上」として見積もることを推奨いたします。

7.さいごに

本記事では、Amazonに特化したリサーチツール「セラースプライト」について解説いたしました。
活用いただくことで、競合商品のリサーチの精度が確実に上がるので、まずは無料会員から登録いただき、拡張機能だけでもご利用いただければと思います。

今回はセラースプライトを紹介いたしましたが、他にもEC事業者にとって役に立つツールは多く存在しています。
以下は一例ですが、業務効率化や売上アップの参考になればと思います。