Shopifyの予約販売機能について徹底解説!

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Shopifyの予約販売について

予約販売とは、まだ入荷していない商品や販売が開始していない商品の注文を事前に予約することです。
配送の準備ができる前から、顧客は商品の予約から決済まで行うことができます。

shopifyにおいても、適切な設定を行えば予約販売が可能になります。
主に以下のような条件を満たすことが必要です。

  • 特定の時間内に商品を配送することができる理由がある
  • 配送日が決められていない際、商品を配送することが商品購入後の30日以内にできる理由がある
  • 指定された配送日に間に合わないときは、どれくらい配送が遅れるかを顧客に伝えて、キャンセルや返金の選択肢も提示する

Shopifyで予約販売を行えるようにする方法

以下の2つが予約販売をshopifyで行えるようにする方法です。

  • 予約販売機能が搭載されているテンプレートを使用して構築する
  • 予約販売アプリをインストールする

shopifyでは、ECサイト構築時にテンプレートを選択します。
予約販売機能が含まれているテンプレートを使用すると、手間をかけずに予約販売を行えるようになります。

shopifyのテンプレについては以下の記事も参考にしてみてください。

しかしテンプレートによっては、予約販売機能が含まれていないものもあります。
この場合は予約販売のアプリを使用すると、予約販売を行えるようになります。
アプリを入れると、予約についての情報がshopifyの商品ページや注文リストで確認できるようになります。
自社に合う方法で予約販売を導入するのが良いと思いますが、次の章では予約販売アプリをいくつかご紹介します。

Shopifyの予約販売アプリ4選

Pre‑Order Manager

https://apps.shopify.com/pre-order?locale=ja

Pre‑Order Managerの主な機能は以下です。

  • 在庫がなくなった際に予約注文に自動で切り替え
  • 予約商品に割引を適用する
  • 予約注文をまとめて設定可能
  • ライブを行いやすくする機能
  • 予約注文について分析

Pre‑Order Managerとは、予約販売機能の追加を簡単に行うことができ、商品の在庫がなくなった際に予約購入に自動で切り替えることができるアプリです。
予約商品ごとやカテゴリーごとなどのセグメントで分けたり、販売状況に合わせて自由に予約注文の設定内容はアレンジすることができます。
8,000以上ものShopify店舗で使用されているほど、Shopifyのアプリストアで人気のアプリです。
日本語に対応しておらず英語対応のみとなっていますが、アプリを開発した人によるサポートも受けることが可能です。
英語が分からない場合はこの点はデメリットになってしまうかもしれません。

在庫がなくなった商品の販売方法を自動で予約注文に切り替える機能で有名ですが、在庫が切れて予約販売にすることのデメリットを補えるように予約商品に割引を設定することも可能である点が強みです。
更に、ダッシュボードからまとめて捜査して予約販売を行いたい商品の設定をしたり、予約の内容の分析も行うことができます。

アプリを入れるだけで自動で予約販売機能の運用ができますし、大抵の場合はアレンジしなくても使用できますので、予約販売機能の利用やShopifyの運用に慣れていない方でも使いやすいです。

料金プランは以下の3つに分かれており、予約販売を行う商品の数次第でプランが決まります。

①無料:1商品のみ対応
②24.95ドル/月額:商品の対応数は無制限
③33.95ドル/月額:商品の対応数は無制限で専任マネージャーに問い合わせ対応してもらえる

1つの商品だけなら無料で利用できるので、まずは無料プランから試しに予約販売を行うのが良いでしょう。予約販売機能を導入したことがない方は、月額33.95ドルで専任マネージャーのサポートを受けられるプランを利用するのが最適です。
アプリのセットアップから運用まで支援してもらえて、最大月3時間のカスタマイズ対応も行っています(サポート対応は英語になります)

Pre Order now

https://apps.shopify.com/preorder-now?locale=ja

Pre-order Nowとは予約販売の設定を商品別で行えるアプリです。
商品ごとに異なった戦略で販売していくことができます。
販売期間や数量も事前に設定することが可能であるため、販売実績がない新商品の販売の際にも使用しやすいです。

Pre-order Nowはベーシックな予約販売機能だけでなく、ユーザーに予約購入の長所を感じさせて予約を促すための特典付与機能も備えています。
また、予約注文の商品と通常商品の双方を同じ注文用のカートに入れている場合は、アラートを出して注意を促すことも可能です。

アラート機能があるので、通常商品と予約販売商品として売られている同じ製品を同時に買ってしまい、返金を求められた際に対応する工数を減らすことができます。
ユーザーに訴求するために、予約販売商品にマークを付けることもできます。
Pre-order Nowも2週間は無料で使うことができます。

こちらも海外アプリであるためPre‑Order Manager同様英語でのサポートのみの実施となっておりますので、日本語での問い合わせ対応は受けることができない点に注意しましょう。
ただ、Shopifyで予約販売を行う際は良く用いられているアプリですので、細かいサポートがなくても問題ないと思える方は使ってみると良いでしょう。

Pre-order Nowについては以下の4つに料金プランが分かれています。

①無料プラン
②Shopifyベーシック:19.95ドル/月
③Shopifyスタンダード:39.95ドル/月
④Shopify Advanced:59.95ドル/月

1商品の予約販売にしか対応していませんが、無料のプランでもメールを通したテクニカルサポートをがついています。
有料のプランはいずれも対応可能な商品数が無制限となります。
こちらもテクニカルサポートを年中無休の24時間体制で受けることが可能で、割引を行う機能もつくようになります。
Shopify Advancedという最も上位の料金プランでは、サクセスマネージャーが専用でついてくれて対応してもらえます。
4つのプランのいずれにおいても無料体験期間が2週間ついていますので、英語対応のみとなっていて使用時の懸念点がある方も気軽に始めることができます。

予約販売アプリ

https://www.delightchat.io/apps/shopify-application-112

予約販売アプリとは、日本の企業である株式会社ハシゴが運用しているアプリです。
店舗の商品を、アプリの管理画面から設定するだけで手軽に予約商品に販売方法を切り替えることができます。
日本の企業が手掛けているアプリですので、問い合わせなどの対応も日本語で対応してもらえるため英語が苦手な方でも心配する必要はありません。
スマホへの対応や販売方法の切り替えなどもアプリの管理画面から設定可能で、海外アプリに比べて操作方法が分かりやすいのが特徴で安心して利用できます。

予約販売アプリの料金プランは1つのみとなっていて、一月当たり19.99ドルかかります。
一週間の無料トライアル期間が用意されています。
海外のアプリと比較すると低価格なので、コストを抑えたい方に良いでしょう。
予約販売アプリはリリースされてから時間が経っていないため、レビュー数は少ないですが、ターゲットメールアプリや売期間設定アプリなどECに関するアプリを出している企業によって運営されているため、信頼度は高いです。

RuffRuff 予約販売

https://apps.shopify.com/ruffruff-pre-orders?locale=ja

RuffRuff 予約販売アプリも予約販売アプリ同様、株式会社TSUNによって運営されている日本の予約販売アプリです。
簡単な操作でECサイトでの予約販売を設定することができ、対応可能な商品数は無制限となっています。
新商品の販売開始前や在庫がなくなってしまったとき、在庫入荷の見通しが立ちにくい場合でも商品の販売を続けることが可能になるため、販売を止めることによる売上アップを期待できます。

RuffRuff 予約販売の主な機能は下記です。

  • 予約販売の実施
  • 予約販売以外の販売方法に対応
  • メッセージをユーザーに送付する
  • 注文に関するタグの管理
  • 予約販売期間以外の対応と再入荷の通知

ベーシックな予約販売機能だけでなく、予約販売機能以外の販売方法にも対応可能で予約販売期間以外の制限などの設定も可能です。

予約販売機能以外の販売方法では、期間限定商品の販売や先行販売限定セール、発売前の予告の送付、同じ販売方法を繰り返し実施、会員限定の販売、会員限定のセール、VIP会員限定の販売などの設定もできます。
このアプリも日本語での素早い対応を受けられるため、緊急時も安心できます。

RuffRuff 予約販売の料金プランは以下の3つが用意されています。

①FREEプラン:無料
②STARTERプラン:無料(予約販売手数料:3%)
③BASICプラン:49.9ドル/月額

FREEプランでは予約販売機能が粗方使えるのと問い合わせ対応をメールで行ってもらえます。
STARTERプランになると販売期間外の制限や顧客条件での絞り込み、割引機能も使用することができ、オンラインでサポートしてもらえます。
有料プランのBASICプランでは全ての機能を使用することができ、オンラインサポートを受けることができます。
日本語で対応してもらえるので、有料プランにするのもおすすめです。

Shopifyの予約販売のメリット

在庫リスクを和らげる

ECサイト運営時には、商品が売れなかった場合に在庫を抱える危険性があります。
売れて顧客の元に行くまで在庫は負債となってしまいますので、在庫を残し過ぎていると資金の流れが悪くなって赤字の原因になってしまう可能性があります。
予約販売機能搭載のテンプレを使用したりアプリをインストールすると、予約を商品の仕入れ前に入れることができます。
結果として、在庫リスクを心配する必要がなくなります。
セールの実施など利益を下げる施策を在庫の処分のために実施しなくても良くなるという利点があります。

ユーザーにとっての特別感を高める

予約販売の実施によってブランドや商品にユーザーが特別感を感じることで、リピート購入率や口コミの波及に良い影響をもたらす可能性があります。
商品やサービスに特別感を感じることで愛着が増し、他社商品ではなく自社商品を買い続けてくれる確率が高くなるのでリピート購入してもらいやすくなります。
ブランドや商品のファンになってくれている顧客は、SNSなどで話題性を高めてくれる可能性があるので販促効果があります。

また予約販売を活用して、限定商品を販売することも有効です。
例を挙げると指定期間の間に予約購入することで購入できる商品を販売すると、「今回しか買えない」という気持ちから購入してくれる顧客を増やすことができます。

加えて「予約販売の限定色」「予約販売限定のセール」など、予約販売限定商品を使った販促施策は様々なパターンが打ち出せるため長期的な売上アップにも有効でしょう。

販促施策に活用できる

予約販売機能を利用することで、より効果が出る販促施策を打ち出すことが可能になります。
商品の質に自信があっても、実際に販売を開始してからでないと気づけない事項もあります。

実際に商品の在庫を仕入れる前に、予約注文を行うことで買ってもらえる個数を粗方分かることができます。
また、商品の販売開始前の事前の予約数を確認することで、目標としていた販売数に届きそうなのかや、広告を打ち出した方が良いのかなどの検討すべき施策が分かります。

更に事前予約をしたユーザーにアンケートを取れば、販売開始前の在庫リスクを取る前から販促施策の方向性を検討し直すことも可能です。

売上の波を抑えることができる

予約販売の場合、商品を発送する前に支払いを行うため、販売開始前から利益を出すことができます。事前に利益が出ていると在庫の仕入れも行いやすくなり、売上が安定します。

在庫を注文して入荷し、商品を買ってもらうことで費用をペイすることができるまでには最短で6週間近く要するという説があります。
仕入にかかってしまった費用の分の利益を得るまでに時間がかかると、再度仕入れを行うことが難しくなる可能性があります。
そこで収益を早く上げることで売上の波を抑えて、スムーズにECサイトを運用すると良いのです。

Shopifyの予約販売のデメリット

注文を忘れられてしまう

商品を予約してから発送されるまでの期間が空いてしまうと、購入者に注文を忘れられてしまうことがあります。

その場合、住所が変わっていても連絡することを忘れられてしまったり、注文した記憶がないとクレームが来たり、商品を受け取ってもらえないという危険性があります。

商品を発送する前に「発送完了メール」などで連絡をすることで、対策を行いましょう。

発送の管理が難しい

通常商品と予約販売の商品を同じ注文の際に購入したユーザーに対して、通常商品を先に発送することがあると思います。
この時、注文した商品全ての発送を完了したものとして処理してしまうミスが起きやすくなります。

予約商品だけを注文した人と、通常商品と合わせて注文した人に対しての対応の流れを明確にすることでミスを防ぐ取り組みが必要です。

在庫の確保が難しい

メーカー側の問題で、商品の在庫を常に予定通りに確保できるとは限りません。

在庫の確保が想定通りにできなかった事態に備えて、「在庫の都合により、出荷が不可能になる場合や出荷が予定よりも遅れる場合がございます」などの一言を商品ページや注文完了メールに添えるようにしましょう。

決済手段の幅が狭くなる

予約販売での利用を不可としている決済会社もあります。

このことを考慮しないと、売上を出荷する日に確定させる際に与信の期限が切れてしまい、代金を請求できなくなる可能性があります。

対策として、予約販売を行う前に与信の期限や予約販売の際の対応法などを決済会社に確認しておくのが良いでしょう。

代金引換という方法もありますが、上述したようにユーザーに自分で購入したことを忘れられてしまった場合に受け取りを拒否されてしまうことがあるため、推奨できません。

Shopifyの予約販売のポイント

在庫管理に気を付ける

予約販売の場合、顧客に商品の予約をしてもらうのは在庫が入荷する前となります。
上述したように、メーカーの状況次第では在庫が必ずしも確保できるわけではありません。
在庫の入荷が想定通りにいかなかったことで販売が止まってしまった場合、ユーザーから信頼してもらいにくくなります。
ユーザーに商品のお届けが遅れることに対する説明や謝罪の連絡をしたり、商品の代金の返金など万が一の時の対応は多岐に渡ります。
これらの対応に追われてしまい、通常の業務に悪い影響が出てしまうかもしれません。

対応策としては、余裕を持って在庫を確保することが挙げられます。
予約販売を開始してから販売個数を把握できてからは、余裕を持ったスケジュールで在庫を確保するようにしておきましょう。

事前に宣伝する

新しく販売する商品や、季節やイベントに関する商品で予約販売を行う際は、販売開始前の販促によってどのくらい売れるかが左右されます。
当たり前のことではありますが、どれだけ魅力的な商品を売っていたとしても予約販売の実施そのものをユーザーに知ってもらわなければ商品を買ってもらうことはできません。

事前の告知を綿密に行うことで、ユーザーの買いたい気持ちや商品への関心を少しずつ高めることが予約販売で売上を上げるためには重要です。
広告の配信やSNSを活用して予約販売の実施をより多くの人に知ってもらえるようにしましょう。
広告やSNSで宣伝する際は、広告の実績が確認しやすいものやSNSと連動して使用することが可能なEC関連のサービスを活用すると良いです。
Shopifyの場合、FacebookやInstagramなどユーザーが多いSNSとの連携を手軽に行うことができる上に、広告運用も容易です。

更に、Shopifyは100種類以上もの決済手段に対応しているため、予約販売を行う際に決済手段がボトルネックになりにくいです。
Shopifyの長所を利用して、販売開始前の認知拡大を行っていきましょう。

特典の検討を行う

予約販売の場合は翌日配達などが可能な通常販売とは異なり、「商品が即座に届かないとしても買いたい」とユーザーに感じてもらうことが売上アップにおいては重要です。
そこでおすすめの打ち手は、予約販売で購入してくれた人限定の特典を用意することです。
例を挙げると、「事前予約で購入された方限定で10%割引」「事前予約で購入した人限定で人気商品のミニサイズを無料で追加」のような施策です。
予約販売で購入した人だけのクーポンや、おまけをプレゼントすると良いでしょう。

しかし、予約販売に一つも特典がない場合、ユーザーにとって通常販売ではなく予約販売で買うことの利点がなくなってしまいます。
上述したように「商品が届くまで時間がかかるにも関わらず、通常販売ではなく予約販売で買わなくても良いのでは」とユーザーに考えられてしまうことが原因で、売上が上がりにくくなります。
予約販売で買ってもらうことの利点をユーザーに感じてもらうために、特典の付与を検討しましょう。

発売日と発送日を守る

予約販売で商品を販売する場合は、事前に告知していた発売日と発送日は必ず守るようにしましょう。
予約販売で商品を購入したユーザーは発送まで期間が空いているにも関わらず代金の支払いを先に済ませて、商品の到着を待ちわびており、商品への期待値が高くなっています。

ブランドや商品に期待されている状態から、事前に知らされていた発売日や発送日から遅くなってしまうとユーザーは落胆してしまいます。
信頼を一旦を崩してしまうと元のレベルまで築き直すのは難しいです。

メーカーの都合などやむを得ない事情で遅れてしまう場合は、ユーザーへの対応は迅速に行い、万が一苦情が来た際も丁寧に行うようにしましょう。
更に、予約販売の場合はすぐに商品が届かないことからユーザーの期待に加えて不安のようなネガティブな感情も高ぶらせてしまう特徴があるので、予約してもらった後には発送日を連絡して不安感を少しでも軽減するようにすると良いでしょう。

まとめ

shopifyの予約販売について解説してきましたが、いかがでしたか?
予約販売は在庫リスクを軽減したり、プロモーションの強い味方になるなど使い方次第では便利なシステムですので是非活用してみてください。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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