楽天市場におけるCVR(転換率)向上施策に関して

本記事を閲覧頂きありがとうございます。
我々はECにおける総合的な売上向上サービスを展開しています。
楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングの大手ECモールや自社サイトのご支援実績のもと、EC売上向上のノウハウをお届けします。
今回は楽天市場での転換率を向上させるためのポイントを説明していきます。

転換率の向上を狙う際にまず抑えないといけないことは消費者の心理「今購入しなければならない理由をつくる」です。
ECモールで商品の購入を検討しているかつ購入する商品を決めていない消費者は購入する理由を探しています。
そのため、今購入する理由を作ってあげることが非常に重要になります。
以下具体的に説明していきます。

価格・送料

転換率に影響する要素は様々ありますが、最も影響が大きいのは価格を調整し競合他社よりも安く販売することです。
具体的な対策内容としては、他社の類似商品の価格を確認し、自社商品が最安値に合わせられるか検討します。
このとき、送料も含めた価格で最安値をとれるようにすることが前提になりますので注意しましょう。
値引き額が対応可能な範囲の場合、以下の順に値下げを検討します。

1.イベントや5の倍数日にのみ値下げを実施
2.1で検索順位が上がらない場合、通常時もしくは自社独自イベント時に値下げを実施

クーポン

価格調整の次に有効な方法はクーポンです。価格調整と異なり、定価を維持しつつ一時的に値下げが可能になります。
楽天市場でのクーポンは4種類あり、店舗側で設定内容の調整ができるのは1~3です。

1.配布型クーポン:店舗内で獲得を促進することで、ユーザー自身が獲得するクーポン
2.自動付与型のサンキュークーポン:商品購入後、自動でユーザーに付与されるクーポン
3.クーポンアドバンス:クーポン付きの運用型広告、検索結果画面で値引きされているように表示される
4.楽天発行クーポン:楽天側で不定期に発行されるクーポン

【クーポン発行画面】

【クーポンアドバンス広告】

クーポンの割引額はターゲットを想定しつつ設定しますが、効果検証をしつつ効率の良い割引額に調整していきます。

クーポンアドバンス広告については、下記記事で詳しく解説しているので読んでみてください。

想定されるターゲット・割引額

・新規ユーザー:競合商品の金額を下回るように設定
・リピーター:新規獲得用のクーポンよりも低い価格(割引率)で設定

クーポン発行のタイミング

・スーパーSALE、お買い物マラソン等のモールイベント
・5の倍数日

ポイント

自社の販売価格は下げたくない(メーカー等卸との兼ね合いで下げられない)ものの、競合他社商品に価格で負けている場合はポイントを活用することで売上を上げることができます。
競合商品の金額を下回る倍率で設定することで新規獲得を強化することも可能です。
楽天市場におけるポイント設定は大きく3種類あります。

・楽天市場実施のキャンペーン
・店舗作成の独自のキャンペーン
・商品別のポイント変倍設定

楽天実施のキャンペーンは必ず実施できるわけではありませんが、申し込むことで実施可能店舗として選定されると、楽天負担でポイントキャンペーンを実施することができます。
店舗作成のキャンペーン、商品別のポイント変倍設定はポイント原資を店舗側で実施する必要がありますが、店舗のタイミングで、店舗が設定したいポイントを設定可能です。

【ポイント変倍設定画面】
   

ポイント変倍率はクーポンの割引額同様にターゲットを想定しつつ設定しますが、効果検証をしつつ効率の良い変倍率に調整していきます。

想定されるターゲット・変倍率

・新規ユーザー:競合商品の金額を下回るように設定
・リピーター:自社の利益から逆算して、許容できる最大のポイント倍率を把握した上で、5倍ずつポイント倍率を刻んで設定

クーポン発行のタイミング

・スーパーSALE、お買い物マラソン等のモールイベント
・5の倍数日

特典・プレゼント

価格・クーポン・ポイントでの調整が難しい、または他社最安値に合わせても転換率が向上しない場合は商品購入での特典やプレゼントをつける施策を実施します。
特に転換率を上げたい商品と親和性の高い特典をつけることで大きく転換率を伸ばすことが可能です。
例えば、スマホケースの場合はスマホの充電コードを付けたり、化粧水の場合はパックのサンプルを付けたりするとよいかと思います。
特典が消耗品の場合はクロスセルでのリピート購入への引き上げも期待できます。

納期

価格、クーポン、ポイントの実施で転換率があまり上がらない場合は配送納期が他社商品より遅い可能性があります。特にあす楽設定をした場合は検索結果画面にアイコンがつきますので、消費者からの視認性が上がり転換率向上に寄与する可能性が高いです。

【検索結果画面】

商品ページ

商品の転換率を向上させるためには、ページを一定の水準の品質まで引き上げる必要があります。
消費者から見た時に信頼を得られ、購入の意思決定を助ける内容になっていることが重要です。
以下制作時のポイントをおまとめしましたので確認してみてください。

1.キャンペーン内容:ページ冒頭でキャンペーンを訴求することで、まずページを読む気を起こさせましょう
2.基本的な商品情報:商品のイメージが湧く画像を差し込み、どういう商品なのかの全体像を伝えます
3.実績訴求:「楽天でのランキング受賞」「楽天外部での受賞歴」「インスタでの掲載内容」「レビュー内容の記載」などを掲載し、商品への信頼感を醸成します
4.商品詳細情報:他の商品と比較してどこがすごいのか、具体的なセールスポイントなど、この商品に関する具体的な情報を記載しましょう
5.今買うべき理由:期間限定キャンペーンなどは必ず記載しましょう
6.レビューキャンペーン:最後に「レビュー記入でクーポンプレゼント」などのキャンペーンでレビューを促進しましょう

レビュー

レビューは商品の転換率を上げるための重要な要素の一つです。
点数は最低でも4点以上、件数は競合他社の件数にあわせることが目安となります。
レビューを増やすためにはレビューキャンペーンの実施が効果的で、以下2パターンあるのでぜひ実施してみてください。

1.レビュー記載で〇〇円OFFクーポンプレゼント
2.レビュー記載で〇〇プレゼント(エコバッグ、タオル、スマホ充電コードなど)

特に2の場合は商品と親和性の高いプレゼントだと記載率が大きく伸びる傾向にあります。
通常時ですと記載率は1~3%に落ち着き、レビューキャンペーンを実施すると4~10%まで伸びることがあります。

店舗内回遊

商品ページでの転換率対策をやり切った後は回遊施策によって店舗全体の転換率向上を目指します。
商品ページから別の商品ページへ回遊させる際のポイントは、同じジャンルの商品ページへ回遊させることです。
例えば、カーディガンの商品ページからはニット系の商品ページというように、消費者の潜在的なニーズを想定し回遊バナーを設置していきます。

商品ページから他商品ページへの回遊の際は、アップセルを狙える商品への回遊を強化することで客単価の向上にも繋がります。
この際のポイントは、もとのページの商品よりも若干価格が高いけれども魅力的な内容(機能、効果・効能など)になっていることが重要なポイントになります。

また、関連商品ページ以外にも様々な切り口での回遊も有効となります。
価格から選ぶ、サイズから選ぶ、使用用途から選ぶなどこちらの場合も消費者の潜在的なニーズを想定し設置していくことが重要です。

まとめ

以上が楽天市場にて転換率を向上させる施策・考え方となります。
大部分を網羅した内容となっていますので是非実施してみてください。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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