楽天市場 最短お届け可能日設定について

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楽天市場では、店舗がユーザーに対してより正確な配送日を提示できる「最短お届け可能日設定」が導入されています。この機能は楽天側のシステムで自動計算されるため、以前の楽天のシステムよりもお届け日時がわかりやすくなっており、ユーザーにとっては利便性が向上しましたが、店舗側では効果的に活用するためにはいくつかの注意点があります。
クレームに繋がらないためにも、本記事では、最短お届け可能日設定のメリットと、設定時に気を付けるべき点について具体例を交えながら解説します。

①楽天市場 最短お届け可能日について

最短お届け可能日とは?

お買い物かごなどで、最短でいつ商品が届くのかを楽天側で自動計算してユーザーに表示する機能です。店舗様の設定により「地域別」または「全国一律」での最短お届け可能日を表示できます。楽天調査によると、転換率が約9%上昇したと結果が出ています。
また、楽天では従来の配送日時設定による「配送日指定」は今後廃止し、「最短お届け可能日表示機能」に統一していく予定です。

最短お届け可能日導入の背景

最短お届け可能日は、楽天の「配送品質向上制度」の一環として導入されました。
楽天市場に出店する店舗に対して、配送に関する品質を向上させるための制度で、主に以下のような要素で構成されています。

  • 配送スピードの向上
  • 正確な配送情報の提供
  • 配送トラブルの削減。
  • 顧客対応の改善

配送品質向上制度の詳細は以下でも説明しているので、参考にしてみてください。

最短お届け可能日計算(地域別)と既存の最短お届け可能日計算(全国一律)の違い

最短お届け可能日の計算方法を「全国一律」にした場合、地域ごとの指定ができないため、お届け先住所によっては実際にお届け可能な日付よりも遅い日付が表示される場合があります。
最短お届け可能日計算を「地域別」で設定した場合では、お届け先住所に応じた最短のお届け可能日が計算できます。
また、配送日時指定表示するためには、「買い物ステップでの表示」の設定が必要です。

最短お届け可能日計算(地域別)既存の最短お届け可能日計算(全国一律)
最短お届け可能日の計算方法お届け先住所、出荷までにかかる日数(出荷リードタイム)と配送キャリアが提供もしくは店舗が設定するお届け日数情報(配送リードタイム)をもとに最短お届け可能日を計算します。店舗が設定する配送日時指定(注文日の●営業日後)、納期情報設定(注文から●営業日以内に発送)をもとに最短お届け可能日を計算します。
計算結果(最短お届け可能日)お届け先住所に応じた最短お届け可能日となります。配送の住所に関係なく、全国一律の最短お届け可能日となります。
最短お届け可能日の表示箇所・お買い物かご
・楽天サーチ
・商品ページ
・お買い物かご

②楽天市場 最短お届け可能日のメリット

次に、導入を行うとどのようなメリットがあるのかを確認していきましょう。

ユーザー満足度の向上

「最短お届け可能日設定」は、ユーザーが商品購入時に「いつ届くのか」を明確に把握できるため、ユーザーに購入前から安心感を与えられます。特に、急ぎのプレゼントや必要品の購入の場合ですと、この情報は購買行動に大きく影響を与える可能性が非常に高いです。
例えば、ある店舗が出荷リードタイムを「注文後1日以内に出荷」、配送リードタイムを「本州・四国は2日以内」と設定した場合、注文から3日以内に商品が届くとユーザーに約束できます。これにより、「早く商品を受け取りたい」という購入者のニーズに応えやすくなり、カート離脱率の低減にもつながります。

地域差を考慮した配送の最適化

配送リードタイム設定により、地域ごとに異なる配送日数を細かく設定できるのも大きなメリットです。
特に、北海道や沖縄や離島などの遠方地域では、配送にかかる時間が本州と異なることが多く、全国一律の配送日数を設定していると誤解を招きやすく、クレームに繋がったこともあるのではないでしょうか?「北海道は+2日」「沖縄は+3日」といった形で地域別の配送リードタイムを設定することで、ユーザーに正確な配送情報を提供できます。これにより、配送の遅れに対するクレームや問い合わせを減らし、ユーザー満足度を向上させることが可能です。

自由度が高い配送日時指定

配送日時設定を活用すれば、ユーザーが自分の都合に合わせて商品受取の日時を指定できます。「午前中」「14時~16時」などの細かい時間帯指定が可能で、仕事や外出の合間に受け取りたいというニーズにも対応できます。
こうした柔軟な対応が、ユーザーの利便性を高め、再注文やリピーターの獲得につながります。

③楽天市場 最短お届け可能日の注意点

メリットばかりのように感じるお届け日時可能日の設定ですが、店舗側が気を付ける点もあります。あらかじめしっかり確認しておきましょう。

過度に短いリードタイム設定をしない

最短お届け可能日を過度に短く設定することにはリスクが伴います。「注文後即日出荷」「翌日配送」などの極端に短い納期を設定してしまうと、実際の物流の状況や繁忙期、天候不良といった要因で遅延が発生すると、クレームや評価の低下につながる恐れがあります。
そのため、リードタイム設定は常に余裕を持たせることが重要です。通常2日で届けられる地域でも、繁忙期や特別なイベント時には「+1~2日」のバッファを設けることで、ユーザーとのトラブルを未然に防ぐことができるので、あまり欲張らないようにしましょう。

繁忙期や休業日の設定の見直す

納期情報設定や休業・対応時間の設定も、最短お届け可能日設定を効果的に運用するためには欠かせません。特に、年末年始やゴールデンウィークなどの長期休暇は、通常よりも出荷や配送が遅れる可能性が高くなります。こうした時期には、納期情報を事前に「+○日」と設定しておくことが重要です。
また、定休日や営業時間外に注文が入った場合の対応時間も、明確に設定しておく必要があります。例えば、商品ページなどで「金曜日の午後以降の注文は月曜日に出荷」というように休業日を明示しておけば、ユーザーにとって納期の予測がしやすく、誤解を招くことがなくなります。

④楽天市場 最短お届け可能日の設定方法

次に、お届け可能日の設定に移りましょう。
最短お届け可能日はRMS上ですと「最短お届け可能日計算(地域別)」と称されており、以後最短お届け可能日計算(地域別)と呼称します。
最短お届け可能日計算(地域別)は店舗が設定する「受注・発送カレンダー」、「通常注文締め切り時間」、「出荷リードタイム」および楽天側で自動計算もしくは店舗が設定する「配送リードタイム」をもとに計算されます。
最短お届け可能日計算(地域別)のためには、これらの情報が正しく設定されている必要があるので、必ず漏れがないよう、各項目を設定していきましょう。

出荷リードタイム設定

商品の注文から実際に出荷するまでにかかる時間を設定する項目です。
[基本情報設定 配送方法・送料] 出荷リードタイムを設定する

配送リードタイム設定

出荷後、商品が購入者に到着するまでにかかる配送業者の所要時間を設定します。
配送キャリアが主要配送キャリア(日本郵便・ヤマト運輸・佐川急便)の場合とそれ以外の配送キャリアの場合で必要な設定が異なります。ご利用の配送キャリアに応じた設定を行ってください。
[基本情報設定 配送方法・送料] 配送リードタイムを設定する

配送日時設定

購入者が商品を受け取る日時を指定できる機能です。
[基本情報設定 配送方法・送料] ユーザーが配送日時を指定できるように設定する(配送日時設定)

納期情報設定

商品の納期に関する情報を設定します。商品ごとの設定が可能なため、即時配送可能な商品と発送までに時間がかかる商品など、それぞれ使い分けましょう。
[基本情報設定 配送方法・送料] 納期情報の設定と各商品への登録方法

休業・対応時間の設定

旧カレンダーと呼ばれていた設定です。仕様が変更となり、最短お届け可能日計算に紐づいています。店舗の休業日や対応可能な時間を設定します。
[基本情報設定 店舗情報・その他] 休業・対応時間を設定する

⑤楽天市場 最短お届け可能日が適用されない場合

以下の場合は、出荷リードタイム・配送リードタイムなどの各種情報を設定していても、買い物かごで最短お届け可能日が表示されません。

  • 対象外の配送方法が選択されている場合
  • 複数送付先が指定されている場合
  • 送付先が国外の場合
  • 都道府県別の配送リードタイムが適用されるケースで、送付先が離島の場合
  • 主要配送キャリア版の配送リードタイムが適用されるケースで、送付先の郵便番号が無効または非公開の場合
  • 最短お届け日計算(地域別)が適用される商品と、適用されない商品を同時に購入しようとした場合
  • アクセス集中などで一時的に出荷リードタイム、配送リードタイムの情報が取得できなかった場合

⑥楽天市場 最短お届け可能日の終わりに

楽天市場の最短お届け可能日について説明いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
在庫管理と配送業者のスケジュールを把握し、無理のない範囲で最短お届け日を設定していきましょう。

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