楽天スーパーセールサーチの効果を検証!参加・不参加で売上はどう変わる?【ECコンサルレポート】

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

慶応義塾大学を卒業後、楽天グループ株式会社に入社。ECコンサルタントとして、ショップオブザイヤー受賞店舗を含むのべ700店舗以上を支援。その後、小売業を中心に経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、EC戦略策定・実行支援など)し、株式会社Proteinum(プロテーナム)を創業。
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。

「楽天スーパーSALEサーチに参加すると、本当に売上は伸びるのだろうか?」

——EC運営をしていると、一度は頭をよぎる疑問ではないでしょうか。参加すればアクセスが増えるのは分かっていても、値引きによる利益率の低下やコピーページ期間中の売上停滞など、気になる点も多いはずです。

この記事は、これまでの支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)が、実際にSSサーチの参加・不参加を比較検証した事例をもとに、スーパーセールサーチの効果とその活用判断のポイントについて解説します。SSサーチへの参加を迷っている方が、自社にとって最適な判断を下すためのヒントを得られる内容になっています。

類似事例をYouTubeでも配信していますのでこちらも併せて御覧ください。

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「スーパーSALEサーチに参加すべきか?」EC運営者の共通の悩み

楽天市場で店舗を運営されている方なら、スーパーSALE期間中に「SSサーチに参加するかどうか」を悩んだ経験があるのではないでしょうか。

SSサーチに参加すれば、スーパーSALE専用の検索導線にのるため、普段リーチできないユーザーからのアクセスが期待できます。一方で、参加には一定の値引き率の設定が必要になるため、利益率を圧迫するリスクもあります。さらに、セール前のいわゆる「コピーページ期間」には、商品ページの動きが制限されることで通常売上が落ち込む可能性も指摘されています。

「アクセスは増えるけれど、トータルで見て本当にプラスになるのか?」という問いに対して、感覚ではなくデータで答えを出したい。そんな思いから、弊社ではSSサーチの参加・不参加による効果を比較検証しました。

▼楽天スーパーSALEの基本的な活用法については、こちらの動画でも解説しています。

楽天スーパーSALEサーチとは?仕組みと参加メリットの基本

まず、楽天スーパーセールサーチの基本的な仕組みを整理しておきましょう。

楽天スーパーSALEサーチ(通称:SSサーチ)とは、楽天スーパーSALE期間中に表示される専用の検索機能です。ユーザーがスーパーSALE対象商品だけを絞り込んで検索できるため、セール期間中の購買意欲が高いユーザーに対して商品を露出できるのが最大のメリットです。

SSサーチ参加の主な条件

SSサーチへの参加にはいくつかの条件がありますが、代表的なものとしては「通常販売価格からの値引き率の基準を満たすこと」が挙げられます。具体的には、商品の通常価格から一定割合以上(一般的に10%以上)の値引きを行う必要があります。

参加によって得られる主なメリット

SSサーチに参加することで期待できる効果は、大きく分けて以下の3点です。

  • アクセス数の大幅増加: スーパーSALE専用の検索導線に表示されるため、通常時では得られない規模のアクセスが見込めます
  • 新規顧客の獲得: セール目的で楽天市場を訪れるユーザーは新規層が多く、初回購入のきっかけを作りやすくなります
  • 売上の短期集中的な向上: 高いアクセスと購買意欲の相乗効果により、期間中の売上が大きく跳ね上がるケースが多く見られます

一方で、値引きが前提となるため、利益率とのバランスをどう取るかが重要な判断ポイントになります。

【検証事例】SSサーチ参加・不参加で売上はどう変わったのか

ここからは、弊社が支援する某健康食品ブランドA社の事例をもとに、SSサーチの効果を具体的に見ていきます。

検証の概要と比較条件

今回の検証では、同一店舗の楽天スーパーSALEにおいて、SSサーチに「参加した回」と「参加しなかった回」のデータを比較しました。比較期間はスーパーSALE開始の約12日前からSALE最終日までとし、コピーページ期間の影響も含めて検証しています。

それぞれの回で実施した施策は以下のとおりです。

  • SSサーチ参加時(前回): 全商品をSSサーチに申請し、10%OFFの値引きを設定
  • SSサーチ不参加時(今回): SSサーチには申請せず、全商品ポイント10倍の設定と、一部商品を対象に新規顧客向けの5%OFFクーポンを配布

期間全体の売上・アクセスの比較結果

まず、コピーページ期間を含む全期間の合計データを比較した結果、SSサーチに参加しなかった今回のほうが売上は約10〜15%低い結果となりました。

特に大きな差が出たのはアクセス数です。SSサーチ不参加の今回は、参加時と比較してアクセス人数が約3割減少しました。スーパーSALEサーチという強力な集客導線がなくなったことで、特にSALE期間中のアクセスが大幅に落ち込んだことが主な要因です。

一方、注目すべきポイントもありました。転換率(CVR)は、SSサーチ不参加の今回のほうが約3ポイント高い結果となっています。これは、ポイント施策やクーポン施策によって購入のハードルが下がったこと、またアクセスの「質」がSSサーチ参加時よりも高かった可能性を示唆しています。客単価についても、SSサーチ不参加時のほうが若干高い傾向が見られました。

コピーページ期間とSALE期間で見えた明暗

今回の検証で特に興味深かったのは、「コピーページ期間」と「SALE本番期間」で結果が大きく異なった点です。

コピーページ期間(SALE前の約12日間) では、SSサーチ不参加の今回のほうが売上・アクセスともに大幅に上回りました。SSサーチに参加する場合、コピーページ期間中は商品情報の編集に制限がかかり、セール価格が反映される前の段階で購入を控えるユーザーが増える傾向があります。今回はSSサーチに参加しなかったことで、コピーページ期間中も通常どおりの販売活動を継続でき、転換率も約14%前後を維持できました。参加時のコピー期間の転換率が約3〜4%程度まで落ち込んでいたことを考えると、この差は非常に大きいです。

SALE本番期間(約8日間) では、SSサーチ参加時の前回のほうが売上は約1.7倍以上高い結果となりました。アクセス人数も参加時のほうが約2倍以上あり、SSサーチの集客力の高さが改めて確認できます。転換率はSSサーチ不参加の今回がやや高かったものの、アクセス数の差を覆すほどではありませんでした。

つまり、SSサーチに参加すると「SALE本番での売上は大きく伸びるが、コピーページ期間の売上は大幅に落ち込む」というトレードオフが存在しており、トータルで見てどちらが有利かは、コピーページ期間中の売上規模や商品特性によって変わるということです。

RPP広告のパフォーマンス変化

RPP広告(楽天プロモーションプラットフォーム広告)のデータにも興味深い変化が見られました。

SSサーチ不参加の今回は、広告費を前回より約2割削減したにもかかわらず、ROAS(広告費用対効果)は約300ポイント改善しています。CPCも若干下がっており、広告効率は向上しました。

これは、SSサーチに参加しない代わりにRPP広告を戦略的に活用し、SALE期間中の露出を補完したことが功を奏した結果といえます。特にSALE後半にかけて広告費を集中投下することで、セール終盤の駆け込み需要を効率的に取り込めたことがROAS向上につながったと考えられます。

ただし、RPP広告経由の売上件数は約3割減少しており、全体の販売ボリュームという面ではSSサーチ参加時に及びませんでした。

商品別に見た影響の違い

商品別のデータを見ると、SSサーチ不参加の影響は商品によって大きく異なることが分かりました。

店舗の主力商品であるサプリメント系の人気商品は、SSサーチ不参加でもアクセス数・売上ともに一定水準を維持していました。すでにブランド認知があり、指名検索で流入するユーザーが一定数いたためと考えられます。

一方、まだ認知度が低い新商品や、検索経由のアクセスに依存していた商品は、SSサーチ不参加による影響を大きく受けていました。中にはSALE期間中の売上がゼロになった商品もあり、SSサーチが「新商品の認知拡大」にも大きな役割を果たしていたことがうかがえます。

スーパーセールサーチの効果を最大化するための3つのポイント

この事例から、EC運営者が自社の判断に活かせるポイントを3つ整理します。

ポイント1:コピーページ期間の売上影響を事前に試算する

SSサーチ参加の判断をする際、SALE期間中の売上増だけに注目しがちですが、コピーページ期間中の売上減少も必ず計算に入れる必要があります。今回の事例では、コピーページ期間の売上差が非常に大きく、この影響がトータルの結果を大きく左右しました。

自社の過去データから「コピーページ期間中にどの程度売上が落ちるか」を把握し、SALE期間中の売上増で十分にカバーできるかどうかを事前にシミュレーションしておくことが重要です。

ポイント2:SSサーチ不参加時はRPP広告で露出を補完する

SSサーチに参加しない場合、SALE期間中のアクセス減少は避けられません。その減少分をどうカバーするかが鍵になります。

今回の事例では、RPP広告の投下タイミングを工夫し、特にSALE後半に広告費を集中させることで効率的にアクセスを確保しました。SSサーチに参加しないのであれば、その分の予算をRPP広告やクーポン施策に振り向け、自力で集客する設計が欠かせません。

ポイント3:商品の認知度に応じて参加判断を分ける

すべての商品を一律でSSサーチに参加させる・させないと判断するのではなく、商品ごとの認知度や検索ボリュームに応じて戦略を分けることも有効です。

認知度が高くブランド指名で流入がある主力商品はSSサーチ不参加でも影響が限定的ですが、新商品やロングテール商品はSSサーチの集客力に頼る部分が大きいため、優先的に参加させるという判断が合理的です。

SSサーチ活用でよくある失敗パターンと注意点

SSサーチの活用にあたって、陥りやすい失敗パターンをいくつかご紹介します。

「とりあえず全商品参加」の落とし穴

SSサーチに参加するために全商品に一律で大幅な値引きを設定してしまうケースがあります。しかし、利益率の低い商品まで値引きすると、売上は伸びても利益が残らないという事態になりかねません。商品ごとの原価率や利益構造を踏まえたうえで、参加商品を選定することが大切です。

コピーページ期間中の対策不足

SSサーチに参加する場合、コピーページ期間中の売上減少はある程度避けられません。しかし、この期間中に何も対策を打たないのはもったいないことです。メルマガやSNSを活用してSALE期間中の告知を行い、「今は買い控えてSALE期間に購入してもらう」ための導線を設計しておくことで、SALE本番での売上を最大化できます。

SALE後の反動減への準備不足

スーパーSALE後は、いわゆる「反動減」で売上が一時的に落ち込むことが一般的です。SALE直後のフォローアップ施策(リピート促進のクーポン配布、サンクスメールなど)を事前に準備しておくことで、この反動減を最小限に抑えられます。

まとめ

今回の検証事例から見えてきたことを整理します。

SSサーチは、SALE期間中のアクセスと売上を大きく押し上げる非常に強力な集客手段です。今回の事例でも、SSサーチに参加した回のSALE期間中の売上は、不参加時の約1.7倍以上となりました。

一方で、SSサーチ参加にはコピーページ期間中の売上減少や、値引きによる利益率低下というコストが伴います。不参加でも、転換率の向上やRPP広告の効率的な活用によって、一定の成果を上げられることも確認できました。

最終的には、「コピーページ期間の売上影響」「商品の認知度」「利益率とのバランス」という3つの観点から、自社にとって最適な判断を下すことが重要です。感覚ではなくデータにもとづいて検証し、スーパーSALEごとに戦略をアップデートしていくことで、楽天市場での売上を着実に伸ばしていけるはずです。

「スーパーSALEサーチに参加すべきか判断できない」「セール期間中の広告運用をどう最適化すればいいか分からない」「何から改善すればいいか分からない」「やりたいことはあるが手が回らず困っている」

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