楽天市場の出店審査を徹底解説!審査落ちの主な原因と対応方法まとめ

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楽天市場出店に関して確認したい方は下記記事もご覧ください。

楽天市場の出店審査とは

RMSアカウント開設前の書類審査

まず、楽天市場に出店するためには、店舗運営に欠かせない「楽天RMSアカウント」の開設に向けた書類審査をクリアしなければなりません。この審査は、出店申込書の提出から始まり、これから楽天市場での出店・運営を希望する意思を示す手続きの一環として実施されます。この初期段階の審査に通過しなければ、アカウント開設も出店もできません。そのため、書類に不備がないよう、必要なものは事前にしっかりと準備しておきましょう。

RMSアカウント開設後のオープン審査

次は、楽天RMSアカウントを開設した後に行われる「オープン審査」です。
この開店前審査では、店舗の所在地や代表者情報の登録に加えて、決済方法や配送方法、ショップページの内容などが、問題なく運用できるかどうかを総合的に確認されます。楽天の担当者に審査の依頼を提出し、結果を待ちましょう。不備や修正が必要な箇所があれば、速やかに対応して再度審査を受けることになります。

楽天市場の出店審査に必要な書類一覧

楽天市場の出店審査における書類審査では、主に以下の7種類の書類を提出する必要があります。

参照:楽天公式サイト

出店審査にかかる期間の目安

  • 申込審査:数日~1週間程度
  • オープン審査:数日~10日程度

楽天市場の出店審査から通過までにかかる期間は、通常であれば約2週間から1ヶ月程度が目安とされています。ただし、開店準備に時間がかかったり、一度審査に落ちて再申請を行うケースでは、最大で約3ヶ月かかることもあります。

特に初めて出店される方の場合は、必要書類の準備や開店準備に時間を要することが多く、予定よりもオープンが遅れる可能性があります。あらかじめショップのオープン時期が決まっている場合は、スケジュールに余裕を持って審査の準備を進めましょう。

楽天市場の出店審査の流れ

楽天市場の出店審査について、申し込みから店舗オープンまでの具体的なステップを5段階に分けてわかりやすく解説していきます。

  1. 楽天公式サイトから出店申込
  2. RMSアカウントを開設
  3. 開店準備
  4. オープン審査に申し込む
  5. 審査通過後に店舗オープン

①楽天公式サイトから出店申込

まずは、楽天公式サイトの出店案内ページにある「出店申込」ボタンをクリックして、申込手続きをスタートしましょう。
申込ボタンを押すと、出店申込情報の入力画面に進みます。ここでは、事業形態や会社名、本社所在地などの企業情報に加えて、郵送物の送付先や連絡先電話番号といった店舗運営責任者に関する情報を入力します。
すべての情報を入力し終えたら、確認画面に進み、内容をチェックして申請を完了させましょう。

完了したら、あらかじめご案内した必要書類を提出し、書類審査へと進みます。

②RMSアカウントを開設

出店申込から楽天RMSアカウントの開設までは、通常2週間から1ヶ月ほどかかるのが一般的です。ある程度の期間が必要になる点は、事前に把握しておきましょう。

審査を無事に通過すると、楽天RMSアカウントの開設が可能となり、次のステップへ進めるようになります。

③開店準備

発行された楽天RMSアカウントを使って店舗運営システムにログインし、次に控える「オープン審査」の申請に向けて、以下の開店準備を進めましょう。

  • 売上の振込先となる口座の登録
  • 楽天への自動振替設定用の口座登録
  • 各種決済方法の設定
  • 配送方法の設定
  • 取扱商品の登録
  • PCおよびスマートフォン用のトップページの作成
  • カテゴリページの作成
  • 看板画像の作成
  • 「特定商取引法に基づく表記」の作成
  • 楽天店舗運営ルール検定試験の受験と合格

これらの準備が整い次第、オープン審査の申請が可能となります。

④オープン審査に申し込む

開店準備が整ったら、いよいよ楽天への「オープン審査」の申請に進みましょう。

この審査では、楽天の担当者が店舗が問題なく開店できる状態かどうかを、決済設定やページ構成、法令表記などの各項目ごとに細かく確認していきます。

⑤審査通過後に店舗オープン

開店可能と判断されれば、晴れてオープンとなります。

もし不備が見つかった場合は、修正依頼が届くことがあります。その際は、該当箇所を修正し、再審査を申し込みましょう。問題が解消されれば、再審査を経てオープンが許可されます。

楽天市場の出店審査に落ちる6つの理由

楽天の基準を満たしていない

開店前審査では、必要な設定や情報に抜けや漏れがあると、審査に落ちる原因となってしまいます。
特に以下の項目で見落としが多いため、申請前に必ずチェックしておきましょう。

  • 楽天からの売上振込先口座が正しく登録されているか
  • 「店舗運営ルール検定試験」を受験し、合格しているか
  • 請求管理システム(BillPay)にログイン済みか
  • すべての登録カテゴリに対して、最低1商品以上が登録されているか
  • 看板画像に店舗名がしっかりと表示されているか
  • 営業時間や連絡先などの会社情報が漏れなく記載されているか
  • スマートフォン用ページの編集が行われているか
  • トップページやカテゴリページのデザインが整っているか

これらの項目に不備があると、再審査が必要になる場合もあります。万全な状態で審査に臨みましょう。

書類不備や記載ミス

書類審査の段階で内容に不備がある場合、審査に落ちてしまう可能性があります。特に申請書類の提出漏れや、記載内容の誤りなどがよくある原因です。
そのため、書類の準備や入力作業は、ひとつひとつ慎重に確認しながら進めることが大切です。

開業届未提出または登記未完了

楽天市場の出店審査を受けられるのは、「個人事業主」または「法人」に限られています。

個人で出店を希望する場合、個人名義での出店は認められていないため、まずは税務署へ開業届を提出し、正式に個人事業主として登録する必要があります。なお、開業届を出していない「副業」の状態では、審査の対象外となるため注意が必要です。

また、法人で出店を希望する場合も、法人登記が完了していない段階では申請を行うことができません。事前に法人登記を済ませておくことが必須となります。

禁止商材の取り扱いがある

登録しようとしている商品が、楽天市場で定められた「禁止商品」に該当する場合、出店審査を通過することはできません。
楽天市場が規定する主な禁止商品には、以下のようなものがあります。

  • 法令で販売・所持が規制されているもの:銃砲類・刀剣類・薬物など
  • 公序良俗・モラルに反するもの:使用済の下着・制服など
  • 商品に関する契約等で譲渡・転売が禁止されているもの:クレジットカード・キャッシュカードなど
  • 悪用されるおそれのあるもの:身分証類など
  • 青少年の保護育成上好ましくないもの:アダルト系グッズなど
  • 危険なもの:爆発物など
  • 他人の権利・利益を侵害する可能性のあるもの:偽ブランド品など
  • その他:使用期限の過ぎた商品など

参照:楽天公式サイト

ガイドライン違反の疑い

楽天市場の出店審査は、非常に厳格なガイドラインに基づいて行われており、基準を満たしていない場合は審査に通過できない可能性が高くなります。
特に、以下のようなガイドライン違反が見られると、審査の通過は難しくなります。

事業内容が不明確

事業計画やビジネスモデルが曖昧で、楽天市場の出店基準に合っていない場合は、信頼性が低いと判断され、審査に通らない可能性があります。

財務状況が不安定

楽天市場では、出店者の経営基盤も重視されます。多額の負債を抱えていたり、資本金が極端に少ない場合は、継続的な運営が困難と見なされることがあります。

不適切なマーケティング戦略

スパム的な集客手法や、誤解を招くような広告表現を用いている場合、ガイドライン違反とされ、審査に悪影響を及ぼします。

顧客対応の体制が不十分

購入者からの問い合わせに対する返答が遅い、または対応が不適切であると、顧客満足度を損なうリスクがあると見なされ、審査に影響します。

書類の不備や虚偽申告

必要書類に不備があったり、虚偽の情報を記載していた場合は、即座に審査落ちとなる可能性が高いです。

これらの点に該当すると判断された場合、出店審査を通過するのは極めて困難です。あらかじめガイドラインをしっかり確認し、万全な準備を整えましょう。

実績・運営能力の不足

楽天公式による明確な基準は明かされていないものの、店舗での運営・販売実績も影響します。
その他の条件を満たしているにもかかわらず、通過できない場合は実績不足と判断されているのかもしれません。このケースでは、楽天市場以外のECモールで運営・販売実績を積み、再チャレンジしてみましょう。

出店審査に落ちたときの対応方法

審査基準の見直しと準備

楽天市場の出店審査は非常に厳格であるため、もし一度審査に落ちてしまった場合、大きな落胆を感じるかもしれません。しかし、落ちたからといって諦める必要はありません。多くの場合、再申請が可能です。

ただし、再申請を行う前に、まずは初回の審査で落ちた理由を明確に把握し、それに対する適切な対応を行うことが不可欠です。審査に落ちる原因は、楽天市場のガイドライン違反、提出書類の不備、ビジネスモデルの不透明さなど、さまざまです。これらの問題が未解決のままだと、再申請しても同じ結果になる可能性が高くなります。

そのため、まずは審査不合格の原因をしっかりと特定し、改善策を講じたうえで再申請に臨むことが、成功への近道です。

出品代行サービスの活用

楽天市場のオープン審査では、ネットショップ運営の経験がない方や、開店準備に不安がある方も多いかと思います。そうした場合には、「出品代行サービス」を活用するのも有効な手段の一つです。

出品代行サービスでは、楽天の審査基準や通過のポイントを熟知した専門業者が、必要なページの作成や商品登録などを代行してくれるため、審査通過の可能性を高めることができます。

出店後に注意すべき禁止行為とリスク

楽天市場の出店審査に通過すると、いよいよショップ運営をスタートできますが、運営中には守るべきルールも多く存在します。中には、違反行為としてペナルティの対象となるケースもあるため、事前にしっかりと確認しておくことが大切です。

外部リンクの記載

楽天市場では、ショップページ内やメルマガ/LINEなどに外部リンク(URL)を掲載することが禁止されています。そのため、自社ECサイトや他の販売ページへのリンクを記載することは避けましょう。

ガイドライン違反行為の例

楽天市場では、商品画像に関する「商品画像登録ガイドライン」が定められており、このガイドラインに違反した画像の登録は認められていません。ガイドライン違反行為で特に起きやすいのが商品画像のガイドライン違反です。
適切な画像を登録するために、以下の主なルールを確認しておきましょう。

  • 商品画像内の文字(テキスト)の占有率は20%以下とする
  • 枠線付きの画像は不可。画像には枠線を付けない
  • 背景は、実際の写真背景または白一色の単色背景のみ使用可能

著作権を侵害する画像の無断使用

楽天市場で使用する画像は、必ず掲載許可を得た正規のものを使用する必要があります。無断で転載された画像は、楽天市場の禁止行為に該当するだけでなく、著作権者とのトラブルに発展するリスクもあります。
画像を使用する際は、商用利用が許可されているかどうか、そして権利者からの正式な使用許諾が得られているかを事前に確認し、適切な管理を行いましょう。

サクラレビュー・虚偽記載

楽天市場では、いわゆる「サクラ行為」は明確に禁止されています。関係者が意図的に高評価のレビューを投稿したり、一般の消費者を誤解させるような行為は、不正なレビュー操作と見なされます。
特に、店舗関係者が自社ショップにレビューを投稿することは、公正な評価を損ねる行為であり、他の購入者に正確な情報が伝わらなくなる原因となります。こうした行為は絶対に行わないようにしましょう。

まとめ

楽天市場では、「書類審査」と「オープン審査」という2段階の出店審査が実施されます。書類を正しく準備し、開店に向けた各種設定を整えたうえで、最終的にオープン審査を通過することで、正式にショップ運営が可能となります。

審査に落ちてしまう原因の多くは、書類の不備や準備不足によるものです。審査にスムーズに通過するためには、事前に注意点をしっかり押さえ、計画的に準備を進めることが何より重要です。

初めての出店でも慌てず、ポイントをおさえて対応すれば、楽天市場での成功への第一歩をしっかり踏み出せるでしょう。

よくある質問

出店にあたって必要な書類や手続きはどのようなものがありますか?

Web上のお申込フォームからお申込いただき、出店審査に進んでいただきます。 必要な書類は、出店申込書、審査書類、取扱商材の販売に必要な営業許可・資格等の書類、商材の写真などがあります。

個人名義での出店は可能ですか?

個人事業主として税務署に開業届を提出されている方であれば出店が可能です。

楽天市場出店の審査期間は?

出店申込からオープンまでの目安期間は、4週間から2ヶ月、長くて3ヶ月です。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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