楽天市場出身者が解説|楽天市場出店方法と費用・出店料や手数料を解説
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我々はECにおける総合的な売上向上サービスを展開しています。
楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングの大手ECモールや自社サイトのご支援実績のもと、EC売上向上のノウハウをお届けします。
日本国内のECサイトの中では、最大級の規模を誇る「楽天市場」。
これからECビジネスを始めようとしている人は、楽天市場への出店は必ずと言っていいほど候補に入れていることでしょう。
ただ2024年6月より月額出店料が30%値上げになったこともあり、コストが割高に感じ足踏みしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、3大ネットショップの一つであり、利用回数が国内1位でもある「楽天市場」の出店方法、出店におけるメリット・デメリットと、気になる出店料を含め各種費用について解説いたします。
楽天市場への出店がまだの方は、ぜひこの機会に新規出店のご検討をしていただければと思います。
Contents
1.楽天市場とは どんなECサイト?
1-1.楽天市場の特徴とビジネスモデル
楽天市場は、日本生まれの出店型ECモールです。
世界的な知名度は低いものの、日本ではプロ野球球団を持っていることもあり認知度は相当な高さになっています。
また、楽天経済圏として銀行や証券会社などのサービスも行っており、楽天IDの保有者数は日本の人口に匹敵するとも言われています。
日本における3大ネットショップの1つ、Amazonは出品者が商品を出品するという「出品型モール」であるのに対し、楽天市場は各ショップがお店を構える「出店型モール」です。
出店者は楽天市場に実店舗で言うところの「テナント料」を支払うことで、自分たちのお店を出すことが可能です。
詳細な商品説明や、店舗の店長オススメポイントなど、リアルな店舗運営同様に、楽天というモール内に出店することができるのです。
まさにネット上にあるショッピングモールのイメージです。
楽天市場の主な収益源は、出店企業からの手数料やシステム手数料、広告料で成り立っています。
1-2.楽天市場に出店するメリット
一番の強みは「圧倒的な集客力」です。
楽天会員のID数は、1億人超と他のショッピングモールに比べても群を抜いて多く、そのため圧倒的な集客力とそれに伴う大きな売上げが期待できます。
大規模セールやキャンペーンを定期的に開催しており、楽天市場というモール全体へのリピーター獲得につながっています。
前述の通り楽天市場は「出店型モール」なので、独自の商品ページを作ることが可能です。
ユーザーに商品の魅力とともに店舗の個性をアピールし、購買に繋がりやすいページ制作を心がけるとよいでしょう。
そんな楽天市場に特に向いているショップの業種としては、「アパレル系」や「生活雑貨」、「美容・コスメ系」など、そのお店ならではのアイテムを売りとしているような業種です。
いわゆる型番商品ではなく、店舗オリジナル商品や他にはない掘り出し物のような唯一無二のアイテムを求めているユーザーにとっては、楽天市場は非常にささりやすく、利益を生みやすいといえます。
自社商品のブランディングを強化したい、オリジナル商品で勝負したい、訴求にこだわりたい方はぜひ「楽天市場」を利用することをご検討ください。
画像引用元:楽天出店案内
1-3.楽天市場に出店するデメリット
- 競争相手が多い
- 出店にかかる費用が高い
色々ありますが、やはり上記が店舗運営者から多く聞かれます。
楽天市場の出店数は、2024年時点で6万店舗にも迫ろうとしており、競争するライバルが多いことがデメリットとしてあげられます。
特にいわゆる型番商品の場合、まったく同じものが他社からも出品されている可能性が高く、多くの出品者の中から自社を選んでもらうためには、大幅なポイント付与や値引き戦略などが必要になってきます。
また、「費用面」へのコメントも多く聞きます。
「固定費用が割高」「そもそもの初期費用が他モールと比較して割高」「ユーザーからアクセスしてもらうように広告費やポイント費用などコストが必要となるため、初期投資費用の回収するまでは一定期間が必要」など。
モールでの販売ですと販促費をかけて販売を伸ばし、検索順位をあげていかないと他社との同一・類似商材にどうしても埋もれてしまいます。
販促コストは最小限に抑えくとも実際はなかなかコントロールが難しいと感じている出店者様も多いようです。
楽天市場で売上を伸ばし、利益を拡大してくためのノウハウを弊社Youtubeチャンネルでも発信しておりますので、本記事と合わせてご視聴ください。
2.楽天市場の出店プランと費用について
楽天市場には、店舗規模に応じて3つのプランが用意されています(※2024年12月時点)。
プランごとに月額出店料と手数料率が異なり、大規模な店舗以外は「がんばれ!プラン」か「スタンダードプラン」の選択を推奨いたします。
ちなみに、出店プラン選択の基準は「月商178万円」です。
それ以外に商品数が10,000を超える、画像容量が1.5GBを超えるようであればスタンダードプランを選択するようにしましょう。
2-1.楽天市場 出店プランと月額出店料
がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン | |
こんな方におすすめ | ネットショップ運営のご経験が少ない 事業者様におすすめ! | 目標月商が約178万円以上の 事業者様におすすめ! | 商品数や画像量が多く必要な 事業者様におすすめ! |
月額出店料(税別) | 25,000円/月額 年間一括払 | 65,000円/月額 半年ごとの2回分割払 | 130,000円/月額 半年ごとの2回分割払 |
契約期間 | 1年 | 1年 | 1年 |
登録可能商品数 | 10,000商品まで | 50,000商品まで | 無制限※ |
画像容量 | 1.5GBまで | 100GBまで | 無制限※ |
システム利用料 | パソコン 3.5%~6.5% モバイル 4.0%~7.0% | パソコン 2.0%~4.0% モバイル 2.5%~4.5% | パソコン 2.0%~4.0% モバイル 2.5%~4.5% |
※メガショッププランの「登録可能商品数」と「画像容量」は無制限ですが、それぞれの初期値は200,000商品と100GBです。上限変更をご希望の場合は、いずれもその都度、商品数・容量アップの申請が必要になります。
2-2.楽天市場 システム利用料金
全プラン共通料金で以下のシステム利用料金がかかります。
楽天ポイント | 楽天会員の購入代金(税抜)×付与率(通常1.0%) |
楽天スーパーアフィリエイト | アフィリエイト経由売上の2.6~5.2% |
モールにおける取引の安全性・利便性 向上のためのシステム利用料 | 月間売上高の0.1% |
R-Messe※ | 月額固定費(税別) がんばれ!プラン:3,000円 スタンダードプラン・メガショッププラン:5,000円 |
楽天ペイ利用料 | 月間決済高の2.5%~3.5% |
2-3.楽天市場 初回出店料
2-1に含まれている項目もありますが、新規契約時には初回出店料として以下の料金がかかります。
がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン | |
初期登録費用 | 60,000円 | 60,000円 | 60,000円 |
月額出店料(税別) | 25,000円×12ヶ月分=300,000円 ※年間一括払 | 65,000円×6ヶ月分=390,000円 ※6ヶ月ごと2回払 | 130,000×6ヶ月分=780,000円 ※6ヶ月ごと2回払 |
初回支払金額合計(税別) | 360,000円 | 450,000円 | 840,000円 |
2-4.料金シミュレーション【月商50万円】
楽天市場において月商50万円の店舗にかかる月額料金を楽天ツールにて算出してみました。
以下の条件になります。
※費用試算結果は、入力項目に応じて計算される概算値であり、実際のご請求額をお約束するものではございません。あくまで目安としてご利用ください。
- 目標とする月商:50万円
- 予想される客単価:~3,000円
- 取扱予定の商品ジャンル:ファッション
がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン | |
月額出店料 | 25,000円 | 65,000円 | 130,000円 |
システム利用料(パソコン) | 6,662円 | 4,100円 | 4,100円 |
システム利用料(モバイル) | 27,825円 | 17,888円 | 17,888円 |
楽天ポイント | 4,750円 | 4,750円 | 4,750円 |
楽天スーパーアフィリエイト | 3,900円 | 3,900円 | 3,900円 |
モールにおける取引の安全性・利便性 向上のためのシステム利用料 | 500円 | 500円 | 500円 |
R-Messe※ | 3,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
楽天ペイ利用料 | 17,500円 | 17,500円 | 17,500円 |
合計 | 89,137円 | 118,638円 | 183,638円 |
参照: https://www.rakuten.co.jp/ec/plan/cost_simulation/
2-5.料金シミュレーション【月商500万円】
- 目標とする月商:50万円
- 予想される客単価:~3,000円
- 取扱予定の商品ジャンル:ファッション
がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン | |
月額出店料 | 25,000円 | 65,000円 | 130,000円 |
システム利用料(パソコン) | 63,875円 | 40,750円 | 40,750円 |
システム利用料(モバイル) | 246,000円 | 147,175円 | 147,175円 |
楽天ポイント | 47,500円 | 47,500円 | 47,500円 |
楽天スーパーアフィリエイト | 39,000円 | 39,000円 | 39,000円 |
モールにおける取引の安全性・利便性 向上のためのシステム利用料 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
R-Messe※ | 3,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
楽天ペイ利用料 | 169,000円 | 169,000円 | 169,000円 |
合計 | 598,375円 | 518,425円 | 583,425円 |
2-6.月額費用以外に発生する料金
上記シミュレーションはあくまでも、広告やポイントアップなど販促費用を除いた金額のシミュレーション結果です。
上記以外にも楽天ペイ利用における決済定数料が売上の2.5~3.5%発生します。
また検索順位をあげ、売上アップを目指すうえで楽天内広告の活用は欠かせません。
目標とする売上に対し最低でもどれくらい費用が発生するのか、そのうえでどれくらい販促費用が使えるのか、自店舗に当てはめてプランをご検討いただけると良いでしょう。
3.楽天市場 出店プランごとの特徴
前述の通り、現在楽天市場では出店プランが以下3種用意されています。
- がんばれ!プラン
- スタンダードプラン
- メガショッププラン
それぞれの特徴を見ていきましょう。
3-1.がんばれ!プラン
がんばれ!プランは、ECサイトにおける店舗運営の初心者におすすめできる出店プランです。
最大の特徴は、他プラント比較して毎月発生する固定費用が割安であることです。
[2-4]でご紹介した料金シミュレーションの通り月商50万円規模であれば、月額費用は10万円以内に収めることが可能です。
ただ、1ヶ月の売上金額によって変動するシステム利用料が他のプランと比べて割高であり、商品登録数などに低い上限が設定されています。
いわゆる固定費は安いが、変動費が割高のプランです。
そのため売上を大きく伸ばしていきたい方にとっては、おすすめできないでしょう。
3-2.スタンダードプラン
スタンダードプランは、楽天市場で中堅プランの立ち位置にあり、月商178万円以上を目指したい事業者向けのプランです。
最大の特徴は、1ヶ月の売上金額によって変動するシステム利用料が2.0〜4.5%と割安で、一つ上のメガショッププランと同率です。
登録可能商品点数の上限も50,000点までのため、比較的取扱い商品数が多く、月間受注件数が500件以上見込まれる事業者はコスト削減が見込まれます。
3-3.メガショッププラン
メガショッププランは、商品登録数や画像容量に上限がない最上位プランです。
最大の特徴は、登録できる商品数と画像データ量が無制限であること。
20,000点を超える商品を登録したい、画像データ量が5GBを超えるかもしれないといった場合はこちらのプランへのお申込みが必要です。
ただし前述した通り、基本的にはスタンダードプランで運営に困ることはほとんどありません。
3-4.プランの選び方
楽天市場に出店するにあたっておさえておくべきポイントは、売上によってランニングコストが大きく変動することです。
前述のシミュレーションの通り、同じ月商帯でもコスト比率が大きく変わります。
楽天市場出店案内ページで、月商帯ごとに料金シミュレーションが可能ですので、目指す月商に対しコストがどの程度見込まれるのか、広告費を加味した場合の利益がどれくらい残るのかを軸に最適なプランを選択しましょう。
4.楽天市場出店の流れ
楽天市場では出店の検討から店舗内の初期設定、出店後の店舗運用までECCと呼ばれる専任のコンサルタントがサポートしてくれます。
実際の楽天市場の開店について、具体的な手順は以下の通りです。
- 出店申込
- 申込書類 原本提出
- 書類審査
- 開店準備を行い、開店前審査を受ける(オープン審査)
- 開店
4-1.出店申込
楽天市場公式のWEBサイト「出店申込」から出店を申し込みします。
資料請求の後、会社情報や運営責任者名、商品ジャンルなどを入力し出店申込書類を作成します。
なお、申込時は以下書類が必要になります。(商品ジャンルや審査の過程で、上記以外の書類提出が必要になる場合があります)
- 法律で決められた販売に必要な許可(古物商・医薬品・酒類販売など)
- 実際に楽天市場で販売する商品の写真
- 登記簿謄本(履歴事項全部証明書が必要になる場合もあり)
- 住民票・印鑑証明書(個人の場合のみ)
4-2.申込書類 原本提出
RMSアカウント開設にあたり、事前の審査を受けるため、作成した書類の原本を楽天に郵送します。
商材によっては別途審査があるので、楽天の担当者に従って手続きを進めましょう。
4-3.書類審査
提出された原本を基に楽天側で出店審査が実施されます。
審査が承認されすとRMSアカウントが作成され、開店準備が可能になります。
※手続きから2~4週間程度でRMSアカウントが開設されます。
4-4.開店準備と開店前審査
RMSにログインが出来たら、ショップの作成に進みます。
販売する商品の登録や決済・配送について設定します。
なお、ショップ作成にはhtmlの知識が必要ですが、作成が難しい場合は楽天専用の制作支援ツールページを活用しましょう。
開店準備が整ったら、オープン前の審査を受けます。
店舗運営ルール検定試験を受験して楽天市場から規定された条件でショップが構築されていることの確認を受けます。
手間に感じるかもしれませんが、この規定があるためユーザーからの信頼性が高いモールとなっており、楽天市場全体、ひいては出店者のお店の売上アップにもつながってくるのです。
楽天市場の商品登録や、売れやすい商品ページの作成、オープン審査など自社で対応が難しい場合は以下記事を参考にしていただけると良いと思います。
4-5.店舗開店、運用開始
審査に通過できなかった場合は、修正して再度審査を受けることになります。
審査に合格すれば、楽天市場にショップを無事オープンすることとなります。
5.楽天市場の取扱商材注意事項
5-1.禁止商材
楽天市場では以下商品の登録、提供(景品・お試し品等として提供することも含む)することおよびその旨を表示することは禁止されています。
- 法令で販売・所持が規制されているもの(例:銃砲類、銃弾、刀剣類)
- 公序良俗、モラルに反するもの(例:危険ドラッグ、合法ドラッグ、脱法ハーブ)
- 商品に関する契約等で譲渡・転売が禁止されているもの(例:預貯金または証券の口座、預貯金通帳、クレジットカード、キャッシュカード、ローンカード)
- 悪用されるおそれのあるもの(例:免許証、パスポート、健康保険証)
- 青少年の保護育成上好ましくないもの(例:児童ポルノ作品)
- 危険なもの(例:爆発物、危険物)
- 他人の権利・利益を侵害する可能性のあるもの(例:偽ブランド品、真正のブランド品であると証明できない商品)
- その他楽天市場が不適切と判断したもの(例:「消費期限」の切れた食品)
参照:取扱禁止商材・禁止行為ガイドライン(要RMSログイン)
5-2.事前に審査が必要となる商品
「お取扱いに事前審査が必要な商材に関するガイドライン」で定められた商材は、取扱いに際し事前審査が必要になります。
取扱い許可が出ていない状態で、それらを楽天市場で商品登録、提供(景品・お試し品等として提供することも含む)することおよびその旨を表示することは禁止されています。
- 医薬品、医薬部外品、医療機器、化粧品
- 動物用医薬品、動物用医薬部外品
- 健康食品
- 製造・販売にあたって行政機関からの許可・届出が必要となる食品
- おせち料理セット
- 酒類
- たばこ
※海外からのおみやげたばこを含みます - ブランド品
- ブランドノベルティ品
※企業が自社や自社商品の宣伝等の目的で、自社の企業名やブランド名称を入れて無料配布する商品 - 中古品
※中古ゲームソフト、ブランドリサイクル品、中古車を含みます - 生体
- PCソフトウェア
- 不動産
- ペットフード 等々
上記以外にも事前審査が必要な商材はございます。詳細は以下楽天市場内のマニュアルをご確認ください。
出店後の運用や制作の困りごとについての記事もご覧ください。
6.楽天市場への出店についてまとめ
楽天市場では2014年に「品質向上委員会」を設立され、どこよりも安心・安全なECモールを目指し、お店や商品の品質を守るためにさまざまな対策をおこなっているため、他ECモールに比べ、出店審査は厳しくなっていると言えるでしょう。
「模造品対策」もそのひとつで、模造品の疑いがある商品については、ブランドの権利者や団体等に協力を依頼し、調査を実施しています。
ルールに違反している店舗を見つけた際には、その店舗のサービス停止や出店契約解除等のペナルティが与えられます。
これらの対策によって、楽天市場ユーザーがさらに安心して買い物を楽しめるようになり、楽天市場全体、ひいては出店者のお店の売上アップにもつながってくるのです。
手間に感じる部分も多いと思いますが、一度楽天市場の出店審査に通ってしまえば、その「圧倒的な集客力」の強さを販売に活用することができるので、他社のECモールでは実現できないロケットスタートに繋がります。
Proteinumは楽天市場での支援実績多数です。ぜひお気軽にお問合せください。
株式会社Proteinum 代表取締役