楽天メルマガのセグメント効果|購入回数別で売上効率が約5倍変わった事例

株式会社Proteinum 代表取締役
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。
楽天市場の運営で「メルマガを配信しているが反応が薄い」「セグメントを分けたほうが良いと聞くが、何を基準に切れば良いか分からない」と感じている方は多いのではないでしょうか。実は、購入回数というシンプルな基準でセグメントを切るだけでも、配信効果は大きく変わります。この記事は、これまでの支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)が、楽天メルマガのセグメント設計について、実際の配信検証データを元に解説します。読み終える頃には、自店舗のメルマガ配信を見直す具体的な切り口が見えてくるはずです。
Contents
楽天メルマガのセグメント配信とは|基本の仕組みと考え方

事例の前に、楽天メルマガ(R-Mail)におけるセグメント配信の基本を整理します。
楽天メルマガで設定できる主なセグメント
楽天メルマガ(R-Mail)では、RMSの管理画面から配信先リストをセグメント単位で作成できます。代表的なセグメント条件は以下の通りです。
- 購入回数(1〜2回、3回以上 など)
- 最終購入日からの経過期間
- 性別・年代
- 累計購入金額
- 特定商品の購入有無
これらを組み合わせることで、たとえば「過去30日以内に購入した30代女性」のような細かい配信が可能です。
なぜセグメント配信が重要なのか
楽天メルマガの料金体系は、配信した通数に応じて課金される仕組みです(楽天提供の無料配信枠を活用する場合を除く)。つまり、コンバージョンしない人にも送るほどROIは下がっていきます。
また、関心の薄いユーザーに頻繁にメルマガを送ると、解除率が上昇したり、迷惑メール判定のリスクが高まったりするデメリットもあります。送れば送るほど良いという発想ではなく、反応する確度が高い人に絞って送るという考え方が、長期的なメルマガ運用には欠かせません。
【事例】購入回数別セグメント配信で売上効率が約5倍に変わった検証
ここからは、弊社が支援するある楽天市場店舗で実施したセグメント配信の検証事例をご紹介します。
改善前の課題|全顧客一律配信での効率の頭打ち
検証対象は、リピート購入が一定数発生している食品系ジャンルの中規模店舗です。これまでは購入経験のあるユーザー全体に向けてメルマガを一律配信しており、安定した売上は出ていたものの、配信ごとの効率にバラつきが大きく、改善の打ち手が見えにくい状態でした。
そこで「より購入意向の高い層に絞って配信すれば効率が上がるのではないか」という仮説のもと、購入回数を軸にしたセグメント検証を実施することにしました。
実施施策|購入回数で分けた2つのセグメントへ同一内容を配信

検証の設計は以下の通りです。
- ほぼ同一内容のメルマガを、購入回数で分けた2つのセグメントへ別々に配信する
- 配信タイミングも同日に揃え、配信内容以外の要因を極力統一する
- セグメントA:購入回数2回以下のユーザー(新規〜準リピート層)
- セグメントB:購入回数3回以上のユーザー(リピート購入が定着した層)
- この検証を1月上旬と1月中旬の2回実施し、再現性を確認する
なお、セグメントAとセグメントBは購入者全体を購入回数で2つに分割したものであり、両者は重複しません。
検証結果|転換率・1通あたり売上ともに大幅改善

2回の配信結果をまとめると以下のようになります。
■ 1回目の配信(1月上旬)
| 項目 | 2回以下セグメント | 3回以上セグメント | 差分 |
|---|---|---|---|
| 配信数 | 6,900通 | 4,200通 | – |
| 転換率 | 27% | 36% | 2回以下の約1.3倍 |
| 客単価 | 8,800円 | 9,900円 | 2回以下の約1.1倍 |
| 1通あたり売上 | 14円 | 70円 | 2回以下の約5倍 |
| 売上総額 | 10万円 | 30万円 | 2回以下の約3倍 |
■ 2回目の配信(1月中旬)
| 項目 | 2回以下セグメント | 3回以上セグメント | 差分 |
|---|---|---|---|
| 配信数 | 6,900通 | 4,200通 | – |
| 転換率 | 11% | 22% | 2回以下の約2倍 |
| 客単価 | 8,800円 | 9,700円 | 2回以下の約1.1倍 |
| 1通あたり売上 | 2.6円 | 18円 | 2回以下の約7倍 |
| 売上総額 | 1.8万円 | 7.7万円 | 2回以下の約4倍 |
データから読み取れる3つの変化

データから読み取れる重要な変化は3点あります。
1. 1通あたり売上が約5〜7倍に
配信効率を最も端的に示すのが「1通あたり売上」です。2回の検証いずれでも、3回以上セグメントは2回以下セグメントの約5〜7倍の効率で売上を生み出しています。
2. 転換率に約1.3〜2倍の差
メルマガをクリックしてサイトに訪れたユーザーのうち、実際に購入に至った割合(転換率)も、3回以上セグメントの方が1.3〜2倍高い結果でした。リピーターほど商品理解が深く、購入の意思決定が早いことが背景にあると考えられます。
3. 客単価も10%程度向上
転換率だけでなく、客単価も微増しています。リピーター層はまとめ買いや単価の高い商品への抵抗が少ない傾向があり、これが客単価の差にも表れています。
結果として、3回以上セグメントは配信数が2回以下セグメントの約6割であるにもかかわらず、売上は約3〜4倍に達しました。
事例から学ぶ|楽天メルマガのセグメント設計3つのポイント

この検証から、楽天メルマガのセグメント設計に応用できるポイントを3つ整理します。
1. まずは「購入回数」でシンプルに切り分ける
性別・年代・興味関心といった複雑な軸でセグメントを切る前に、まずは購入回数で分けることから始めるのがおすすめです。購入回数はユーザーの自店舗への関心度合いを最も素直に表す指標であり、配信効果との相関が大きいためです。
具体的には、以下のような区分が運用しやすいでしょう。
- 新規〜準リピート層(1〜2回購入):店舗との接点を増やす情報訴求
- リピート定着層(3回以上):新商品案内や限定オファー
- 休眠層(最終購入から一定期間経過):呼び戻しクーポンなど
2. 配信通数の最大化ではなく、ROIで評価する
メルマガはより多くの人に送れば売上が上がると思われがちですが、実際には届けるべき人に届けた通数で売上が決まります。
今回の事例でも、3回以上セグメントは配信通数が少ないにもかかわらず、トータル売上は2回以下セグメントの約3〜4倍に達しました。配信ボリュームではなく、1通あたりの売上やROIで配信成果を評価する視点が重要です。
3. 同一内容で複数セグメント検証し、再現性を確認する
セグメント配信の効果は、その時々の商品やオファー内容にも左右されます。今回のように、同一内容のメルマガを複数セグメントに配信し、さらに別の日にも同じ検証を行うことで、結果の再現性を確認できます。
1回試して数字が出たから採用、ではなく、最低でも2〜3回繰り返して傾向を確認することで、自店舗にとっての最適なセグメント設計が見えてきます。
まとめ|楽天メルマガはセグメント設計次第で売上効率が大きく変わる
今回の事例で示した通り、楽天メルマガは「誰に送るか」というセグメント設計を見直すだけで、1通あたりの売上が約5〜7倍にまで変化することがあります。
- 楽天メルマガは購入回数を軸にしたシンプルなセグメント分けでも大きな効果が出る
- 1通あたり売上やROIで効果を評価する視点が重要
- 同じ内容で複数セグメントを比較し、再現性を確認することで自店舗の最適解が見える
- 全配信に頼らず、セグメント別に内容も使い分けると効果はさらに高まる
メルマガは即効性のある集客施策と比べて地味に見えがちですが、設計次第で店舗の安定売上を支える強力なエンジンになります。まずは自店舗のメルマガ配信を「2回以下」と「3回以上」のような購入回数別の2軸で切り分けるところから、検証を始めてみてはいかがでしょうか。
「メルマガの配信効率が頭打ちで売上が伸びない」「セグメント設計をどう改善すれば良いか分からない」「何から改善すればいいか分からない」「やりたいことはあるが手が回らず困っている」 こんなお悩みはありませんか? 弊社では、EC事業のプロフェッショナルが貴社の店舗・サイトを分析し、売上アップのための具体的な改善ポイントをご提案する「EC店舗ポテンシャル無料診断」を実施しています! 毎月5社様限定とさせていただいておりますので、枠が埋まってしまう前に、まずはお気軽にご相談ください。
▼弊社のECコンサル/運営代行については以下で詳しく説明しておりますので、ぜひご覧ください▼ https://www.youtube.com/watch?v=e192q91lSGo&t=85s
詳細はお気軽にお問い合わせください!


