楽天市場のクーポンの種類を徹底解説|売上UPに繋がる活用法と成功事例4選

株式会社Proteinum 代表取締役
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。
「クーポンを発行しているのに売上に繋がらない」「種類が多すぎて、どれを使えば良いか分からない」――楽天市場の運営を担当されている方なら、一度はそんなお悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか。
本記事では、楽天市場で利用できるクーポンの種類と、それぞれの特徴・活用ポイントを整理し、実際の成功事例とあわせて解説します。この記事は、これまでの支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)が、楽天市場のクーポン活用について解説します。
読了後には、自店舗の課題に応じてどのクーポンを、どの条件で発行すれば良いかが具体的にイメージできるようになるはずです。
Contents
クーポンを発行しているのに売上が伸びない…よくある悩み

楽天市場では、店舗ごとに様々なクーポンを発行できますが、現場ではこのような声をよく耳にします。
- クーポンを発行しても、利用率が伸びない
- クーポンの種類が多く、それぞれの違いがよく分からない
- 値引きはするが利益を削っているだけで、客単価やリピート率に繋がっていない
- イベントのたびに「何となく」クーポンを出している状態から脱したい
クーポンは、設定次第で「単なる値引き」にも「売上を最大化する販促ツール」にもなり得ます。重要なのは、店舗の課題に合わせて適切な「種類」のクーポンを選び、「条件設計」と「ターゲット設定」を最適化することです。
EC市場におけるクーポン活用の重要性

楽天市場におけるクーポン活用は、年々その重要性を増しています。楽天市場全体のクーポン発行店舗数は年平均で約9%増加しており、クーポン利用購買割合の年平均成長率は約15%にのぼると言われています。また、クーポン経由の受注件数は、直近10年で約20倍に拡大していると報告されています。
ユーザー側の意識を見ても、クーポンや割引の重要性は明らかです。eBay Japan合同会社が2023年に実施した『買い物に関する全国調査』によると、買い物時に「クーポンやポイントを積極的に活用している」と回答したユーザーは約8割にのぼります。さらに、似た商品を比較する際に「値段の安さ」を重視するユーザーは6割近く、タイムセールやセット割引などのバーゲンに惹かれて購入した経験があるユーザーも約6割となっています。
つまり、楽天市場のユーザーは「クーポンやセールを前提に買い物をしている」と言っても過言ではありません。クーポンを正しく使いこなせるかどうかが、競合との差別化、ひいては店舗の成長スピードを大きく左右します。
参照:eBay Japan合同会社『買い物に関する全国調査』(2023年)
楽天市場のクーポンの種類は大きく4つ

ここからは、本記事の中心テーマである「楽天市場のクーポンの種類」を整理していきます。店舗側で活用できる主なクーポンは、大きく次の4つに分類できます。
配布型クーポン
幅広い顧客層に向けて、店舗が任意で発行できるクーポンです。割引額(◯◯円OFF / ◯%OFF)、利用条件(◯◯円以上購入で利用可能 / 複数個購入で利用可能)、対象商品などを自由に設定できます。
非公開設定を活用することで、「公式LINEに登録したユーザー」「メルマガ会員」など、特定の条件を満たしたユーザーにのみ配布することも可能です。転換率の向上、購入点数の増加(クロスセル)、客単価の向上(アップセル)、LINEやメルマガ等の登録率増加など、目的に応じた幅広い活用ができる、もっとも汎用性の高いクーポンです。
サンキュークーポン
自店舗で商品を購入したユーザーに対して、次回購入時に使えるクーポンとして自動配布されるクーポンです。リピート率の向上を主目的とし、一度購入したユーザーを「リピート顧客」へ育てるための定番施策と言えます。
楽天原資クーポン・サービスクーポン
クーポンの原資(割引額)を楽天市場側が負担して配布するクーポンです。店舗側の値引き負担なくユーザーに値引きを提供できるため、転換率の向上やクーポン経由のアクセス増加に有効です。一部、原資の代わりに広告費が必要となるケースもあります。
クーポンアドバンス広告
自社商品に関連性のあるユーザーに対し、楽天市場の各所にクーポンを表示できる運用型広告です。広告の配信先と、クーポン料率の設定が可能で、アクセスの増加と転換率の向上を同時に狙えます。
このように、4つのクーポンはそれぞれ「向いている目的」が異なります。自店舗の課題が、新規獲得なのか、客単価アップなのか、リピート促進なのかによって、選ぶべきクーポンは変わってきます。
クーポン発行で押さえるべき5つのポイント

種類を理解したうえで、次に重要になるのが「設定の作り込み」です。クーポンの効果は、以下の5要素の設計次第で大きく変わります。
1. クーポン名:具体的な割引額や特典を記載することで、クリック率が上がります(例:「◯◯円OFF」「ポイント◯倍」)。利用条件もクーポン名に明記すると、利用率も向上します。
2. 料率・割引額:自社の利益率(原価・想定広告ROAS等を踏まえた楽天市場上での利益率)と、競合の動向(割引率・割引後価格)を踏まえて設定します。優位性のある料率に整えつつ、過度な値引きで利益を削らないバランスが重要です。期間限定・数量限定にすることで希少性も演出できます。
3. 利用条件:対象商品・金額条件・個数条件を、自店舗のデータに基づいて設計します。たとえば平均客単価よりやや高い金額条件を設定すれば、追加購入を促し、結果として客単価アップに繋がります。平均購入点数より多い個数条件を設定すれば、複数購入を促せます。
4. 有効期間:商品の消費サイクルに合わせて、次回購入が発生するタイミングまで使えるよう設定するのが基本です。短期間に絞れば購買意欲を刺激し、早期購入を促進できます。楽天市場のイベント期間(お買い物マラソン、楽天スーパーSALEなど)に合わせると利用率がさらに高まります。
5. ターゲット設定:「新規顧客向け」「既存顧客向け」「特定商品の購入者向け」など、ターゲット別にクーポンを発行し、それぞれのニーズに合わせた内容に調整します。
楽天市場クーポンの成功事例4選

ここからは、弊社が実際にご支援したクライアントの成功事例を、4つのクーポンタイプ別にご紹介します(数値や店舗情報は、本記事用に一部加工しています)。
事例1:配布型「利用条件付きクーポン」で客単価+約2割
ある楽天市場店舗にて、金額条件を3段階に分けた配布型クーポンを発行した事例です。
| クーポン | 割引額 | 利用条件 | 利用率(目安) |
|---|---|---|---|
| クーポンA | 150円OFF | 約5,000円以上の購入 | 約35% |
| クーポンB | 300円OFF | 約10,000円以上の購入 | 約12% |
| クーポンC | 1,000円OFF | 約20,000円以上の購入 | 約5% |
結果、前年同月との比較で次のような成果が得られました。
- 平均同梱数:前年比で約1.3倍(過去最高水準)
- 客単価:前年比で約2割向上(6,000円台→8,000円台レンジへ)
- 売上:前年比で約4倍
ポイントは、「平均客単価より少し高い金額」を起点にしてクーポンを3段階で設計したことです。「あと少しで上のクーポンが使える」という心理が働き、追加購入を自然に促す形となりました。
事例2:限定配布クーポンでLINE友達+約5倍、レビュー10倍
楽天市場に新規出店した直後の店舗にて、LINE友達獲得とレビュー獲得を目的に、非公開設定の配布型クーポンを2種類運用した事例です。
| クーポン | 割引額 | 獲得条件 | 利用率(目安) |
|---|---|---|---|
| LINE友達登録クーポン | 10%OFF | 公式LINEの友達登録 | 約6割 |
| レビュー投稿クーポン | 20%OFF | 商品レビューの投稿 | 約8% |
結果、実施前後(約1か月)の比較で次のような成果が出ています。
- LINE友達数:約5倍に増加(立ち上げ後3か月で約20人だったところ、施策後1か月で約100人超え)
- 商品レビュー件数:約10倍に増加
- 店舗転換率:約5ポイント改善(2%台→7%台レンジへ)
- 売上:約9倍以上
立ち上げ期の店舗は「レビューも少なく、リピーターも少ない」状態です。限定配布クーポンを「資産(LINE友達・レビュー)の獲得」に振り切って使うことで、その後の継続的な売上ベースを築くことができます。
事例3:サンキュークーポンでリピーター数+約2割
5%OFFのサンキュークーポンを新規設定し、リピート率向上に成功した事例です。
| クーポン | 割引額 | 獲得条件 | 利用率(目安) |
|---|---|---|---|
| サンキュークーポン | 5%OFF | 店舗で買い物した全ユーザーに自動配布 | 約3割 |
結果として、前年同月比で以下の成果が見られました。
- 既存顧客数:前年比で約2割増
- 既存顧客売上:前年比で1割以上増
サンキュークーポンは「設定したら自動で配布されるだけ」のシンプルな仕組みですが、設定しているか否かで既存顧客の戻ってくる確率が大きく変わります。実際この店舗でも、直近の既存顧客成長率を大きく上回る客数増加を達成しました。
事例4:クーポンアドバンス広告の料率調整でROAS約1.4倍
クーポンアドバンス広告の設定料率を5%から10%に変更したことで、広告ROASを大きく改善した事例です。
| 設定 | 割引額 | 利用率(目安) |
|---|---|---|
| クーポンアドバンス広告 | 5%OFF | 約11% |
| クーポンアドバンス広告 | 10%OFF | 約12% |
結果、月間で次のような変化が起きました。
- 広告費:ほぼ横ばい
- 広告経由売上:約1.4倍に向上
- ROAS:約1.4倍に上昇(前月比+約44%)
クーポンの利用率自体の上昇はわずか(+0.65pt程度)ですが、それでも料率を上げたことで「広告として目立ちやすくなり、クリック・購入が増えた」という側面が大きく寄与しました。また、店内の別クーポンと併用不可に設定することで、「クーポンを入り口に流入させ、店内の別クーポンを使って購入」という導線設計も可能です。
事例から学べる、クーポン活用のコツ

ここまでの事例から、自店舗で再現するためのポイントを3つに整理してお伝えします。
1つ目は「目的から逆算してクーポンの種類を選ぶ」ことです。「新規獲得したい」のか、「客単価を上げたい」のか、「リピートを増やしたい」のか、「広告ROASを改善したい」のか。目的が明確であれば、どのクーポンを使うべきかは自然に絞られます。とりあえずクーポンを出すのではなく、店舗KPIと紐づけて選ぶことが第一歩です。
2つ目は「自店舗のデータを基準に条件設計をする」ことです。事例1の利用条件付きクーポンが大きな成果を生んだのは、「自店舗の平均客単価」を起点に金額条件を3段階で設計したからです。一般的な「5,000円以上で◯◯円OFF」を盲目的に真似るのではなく、必ず自店舗のRMS(店舗運営システム)データを確認し、平均客単価・平均購入点数を踏まえて条件を組みましょう。
3つ目は「立ち上げ期は資産形成、安定期はLTV最大化を意識する」ことです。事例2のように、立ち上げ期はクーポンをLINE友達やレビューといった「将来の資産」獲得に使うのが効果的です。一方、ある程度購入者が積み上がっている店舗では、事例3のサンキュークーポンや事例1の客単価アップ施策のように、1人あたりのLTV(顧客生涯価値)を引き上げる方向へクーポンを使っていくのが定石です。
クーポン運用でよくある失敗パターン

最後に、クーポン運用で見落とされがちな注意点をいくつかお伝えします。
ひとつ目は、「割引率を高くしすぎてしまう」失敗です。「10%OFFよりも20%OFFの方が利用率は高い」のは事実ですが、利益率を考慮せず割引率を上げると、売上は伸びても利益が残らない事態に陥ります。原価・楽天市場の手数料・想定広告費まで含めた利益シミュレーションは必ず行いましょう。
ふたつ目は、「クーポン名や条件が分かりにくい」失敗です。クーポン名に具体的な割引額や条件が記載されていないと、ユーザーは「使えるかどうか」を判断できず、せっかく獲得しても利用に至りません。「○○円以上で○○円OFF」「対象:○○シリーズ全品」など、誰が見ても分かる表記を心がけましょう。
3つ目は、「効果検証をせず出し続ける」失敗です。クーポンは出しっぱなしにせず、獲得数・利用数・利用率・売上貢献・粗利貢献を必ず振り返り、PDCAを回すことが重要です。改善のサイクルが回り始めると、同じ予算でもクーポンの効果は段階的に積み上がっていきます。
まとめ:自店舗の課題に合うクーポンを選び、データで磨き込む
楽天市場のクーポンには、配布型クーポン・サンキュークーポン・楽天原資クーポン・クーポンアドバンス広告という大きく4つの種類があり、それぞれ得意とする目的が異なります。クーポン施策で結果を出すために重要なのは、まず「自店舗の課題」を明確にし、そこから逆算して種類と条件設計を選ぶことです。
そして、本記事の事例でご紹介したように、効果を最大化するのは「自店舗データに基づいた条件設計」と「KPIに紐づいた効果検証」の積み重ねです。1回の施策で完結させるのではなく、データを見て微調整し続けることで、クーポンは強力な売上ドライバーへと育っていきます。
「クーポン施策の優先順位がつけられない」「自店舗のデータを使った設計をどう進めれば良いか分からない」「やりたいことはあるが手が回らず困っている」――こんなお悩みはありませんか?
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