楽天の日替わりセールでアクセス2.4倍|数量限定999円施策の効果を検証

楽天市場で日替わりセールを実施!検証事例

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

慶応義塾大学を卒業後、楽天グループ株式会社に入社。ECコンサルタントとして、ショップオブザイヤー受賞店舗を含むのべ700店舗以上を支援。その後、小売業を中心に経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、EC戦略策定・実行支援など)し、株式会社Proteinum(プロテーナム)を創業。
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。

楽天市場のスーパーセールに合わせて施策を打っているのに、思うようにアクセスが伸びない。そんな悩みを抱える店舗運営者の方は少なくありません。本記事では、日替わりで対象商品が入れ替わる数量限定セールを導入し、前回セール比でアクセスを約2.4倍に伸ばした寝具・インテリアジャンルのA社の事例を、実データをもとに検証します。この記事は、これまでの支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)が、楽天の日替わりセールの集客効果と設計のポイントについて解説します。自社のセール施策を一段引き上げるヒントが見つかるはずです。

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楽天スーパーセールでアクセスが伸び悩んでいませんか

楽天スーパーセールでアクセスが伸び悩んでいませんか

楽天スーパーセールは、年に4回行われる楽天市場で最大級の販促イベントです。イベント前にはテレビCMなども実施され、楽天全体の集客が一気に高まるため、店舗にとっては売上を大きく伸ばせる絶好の機会といえます。

一方で、特集ページを用意したのに思ったほどアクセスが集まらない、毎回似たような企画でお客様の反応が鈍ってきた、という声も少なくありません。限られたセール期間のなかで集客をどう最大化するかは、多くの店舗に共通する悩みです。

この記事では、こうした課題に対して「日替わり数量限定セール」という切り口で集客を伸ばした事例を取り上げ、その効果と再現のポイントを実データから読み解いていきます。

日替わりセールが集客に効くのは、毎日訪れる理由をつくれるから

日替わりセールが集客に効くのは、毎日訪れる理由をつくれるから

楽天市場における日替わりセールについて解説していきます。

  • 日替わりセールとは、毎日対象商品が入れ替わる時限セールのこと
  • 数量限定と低価格の組み合わせが、来訪の動機をつくる
  • 楽天スーパーセールと相性が良い理由

日替わりセールとは、毎日対象商品が入れ替わる時限セールのこと

日替わりセールとは、その名の通り日ごとに対象商品が入れ替わる時限的なセールのことです。「今日は何が安くなっているのか」という期待感が生まれ、お客様がセール期間中に何度も店舗を訪れる動機につながります。

今回の事例では、スーパーセール期間中に毎日変わる数量限定セールを実施し、対象商品を1日ごとに切り替える形で展開しました。価格は999円均一に統一し、通常価格から見ると最大で約9割引きにあたる商品も用意しています。

数量限定と低価格の組み合わせが、来訪の動機をつくる

数量限定と低価格を組み合わせる狙いは、お客様に「今、見にいく理由」をつくることにあります。各商品の販売数を数点に絞ることで、売り切れる前に買いたいという心理が働きやすくなります。

加えて、999円という均一価格にそろえることで、お客様は個々の値引き率を細かく比較する手間なく、直感的にお得さを判断できます。毎日商品が入れ替わる仕掛けと合わせることで、セール期間を通じた繰り返しの来訪が生まれやすくなると考えられます。

楽天スーパーセールと相性が良い理由

楽天スーパーセールの期間中は、楽天市場全体のアクセスが大きく伸びます。この高まった関心の受け皿として、日替わり数量限定セールのようにわかりやすく毎日変化する企画を用意しておくと、増えた来訪を自店舗の回遊につなげやすくなります。イベントの集客力と、日替わりセールの反復来訪を促す仕組みは、組み合わせることで相乗効果が期待できる関係といえます。

寝具ジャンルのA社が日替わり数量限定セールでアクセスを約2.4倍に伸ばした事例

日替わりセールをどのような状況で実施し、どのような効果が得られたのか、検証しました。

  • 改善前の状況・課題
  • 実施した施策の内容
  • 改善後の成果・数値変化

改善前の状況・課題

事例の店舗は、寝具・インテリアジャンルで主力商品を展開するA社です。これまでもスーパーセールに合わせて特集ページを制作し、集客の核として運用してきました。

直近の3月スーパーセールでは、この特集ページが主要なコンテンツページのなかで最もアクセスを集めていました。一定の集客はできていたものの、平均滞在時間は30秒台にとどまり、店舗回遊率も7割弱という状況でした。

なお「店舗回遊率」とは、そのページを訪れたお客様のうち、店舗内の別のページにも移動した人の割合を指します。回遊率が高いほど、入口となったページから店舗全体へ送客できていることを意味します。

セール期間の集客をさらに伸ばし、かつ来訪したお客様を店舗全体の回遊につなげる余地がある。これがA社の課題でした。

日替わりセールで実施した施策

日替わりセールで実施した施策

6月のスーパーセールでは、新たに「毎日変わる数量限定999円セール」の専用ページをコンテンツページとして制作しました。主な設計は次の通りです。

  • 対象商品を1日ごとに入れ替え、毎日異なる寝具アイテムを目玉として提示
  • 価格は999円均一に統一し、通常価格から最大で約9割引きとなる商品も用意
  • 各商品の販売数を数点に絞り、数量限定であることを明確に表示

さらに、制作したセールページにお客様を確実に誘導するため、店舗内の動線を強化しました。具体的には、店舗トップページと各商品ページにセールページへのバナーを設置し、特にスマートフォンでは共通バナーを大きく、パソコンでは商品の販売説明文の最上部に配置しています。

改善後の成果・数値変化

改善後の成果・数値変化

施策の結果、6月スーパーセールでは日替わり数量限定セールのページが、従来の特集ページを上回り、主要なコンテンツページのなかでアクセス最多となりました。3月スーパーセールの特集ページと比べると、アクセス数はおよそ2.4倍に伸びています。

注目したいのは、同じ6月スーパーセールの特集ページ自体も、3月比でおよそ1.7倍にアクセスが伸びていた点です。イベント全体の集客が高まるなかで、日替わりセールのページはその特集ページをさらに上回る集客力を発揮したことになります。

さらに、アクセスの量だけでなく質の面でも改善が見られました。日替わりセールページの平均滞在時間は約40秒と3月特集ページの約35秒を上回り、店舗回遊率は約72%に達しています。これは6月スーパーセールで来訪の多かったページのなかでも最も高い回遊率で、来訪者の7割以上が他のページにも移動したことを示しています。

主要な指標を3月スーパーセールの特集ページと比較すると、次のようになります。

比較項目3月SS:特集ページ6月SS:日替わり数量限定セール
コンテンツページ内のアクセス順位1位1位(特集ページを上回る)
アクセス数基準2.4倍
平均滞在時間35秒40秒
店舗回遊率68%72%
店舗離脱率32%28%

※いずれも各スーパーセールを含む20日間(3月・6月とも1日〜20日)のデータで比較しています。数値は傾向を示すために一部加工しています。

これらの結果から、日替わり数量限定セールは単に安さで集客するだけの施策ではなく、増えた来訪を店舗全体の回遊へとつなげる入口として機能したと考えられます。毎日商品が入れ替わる仕掛けと、店舗内の動線設計が組み合わさったことが、この成果を後押しした要因として示唆されます。

日替わりセールを成果につなげる3つのポイント

日替わりセールを成果につなげる3つのポイント

日替わりセールを売り上げにアップにつなげるポイントを整理していきます。

  • 毎日商品が変わることを、店舗の動線でしっかり伝える
  • 価格と数量の見せ方で、お得さと希少性を演出する
  • セールページを起点に店舗全体へ送客する

毎日商品が変わることを、店舗の動線でしっかり伝える

日替わりセールの効果は、毎日商品が変わるという価値がお客様に伝わって初めて発揮されます。どれだけ魅力的な企画でも、その存在に気づいてもらえなければ来訪にはつながりません。

今回の事例では、店舗トップページと各商品ページにセールページへのバナーを設置し、特にスマートフォンでは大きく目立つ形で配置していました。スマートフォンでの閲覧が中心の楽天市場では、モバイルでの見せ方を優先することが集客の鍵になります。

価格と数量の見せ方で、お得さと希少性を演出する

999円均一のようなわかりやすい価格設定は、お客様が直感的にお得さを判断できる点で有効です。値引き率がページごとにバラバラだと比較に手間がかかり、離脱の原因にもなります。

あわせて、各商品が数量限定であることを明確に示すと、早く見にいかないと売り切れるという心理が働きやすくなります。ただし煽りすぎは逆効果になることもあるため、あくまで事実としての在庫状況を誠実に伝える姿勢が大切です。

セールページを起点に店舗全体へ送客する

セールは安く売って終わりにするのではなく、店舗全体を知ってもらうきっかけにできると価値が大きく高まります。今回の事例で回遊率が高かったことは、セールページが店舗全体への入口として機能したことを示しています。

セールページ内に関連商品やカテゴリへのリンクを用意したり、目玉商品の周辺に通常価格の商品を配置したりすることで、セール来訪者を店舗全体の回遊へと広げやすくなります。集客した後にどこへ送客するかまで設計しておくことが、セールを単発で終わらせないポイントです。

日替わりセールが空振りする店舗に共通する落とし穴

日替わりセールが空振りする店舗に共通する落とし穴

日替わりセールを行っても、ただやるだけでは意味がありません。これから挙げる落とし穴に注意して、しっかり売上アップにつなげていきましょう。

  • 売りたい在庫を並べるだけで、お客様が欲しい商品がない
  • 動線が弱く、せっかくのセールページが埋もれる
  • 値引きありきで、利益が残らない設計になっている

売りたい在庫を並べるだけで、お客様が欲しい商品がない

日替わりセールでありがちな失敗が、店舗側の都合で売りたい在庫だけを並べてしまうケースです。お客様にとって魅力の薄い商品ばかりでは、毎日訪れる動機は生まれません。目玉商品には、普段から人気のある売れ筋を織り交ぜることが効果的だと考えられます。

動線が弱く、せっかくのセールページが埋もれる

魅力的なセールページを作っても、お客様がその存在に気づけなければ成果にはつながりません。トップページや商品ページからの導線が弱いと、アクセスが伸び悩む原因になります。今回の事例のように、複数の接点からセールページへ誘導する設計が重要です。

値引きありきで、利益が残らない設計になっている

集客を優先するあまり、値引き幅を広げすぎて利益がほとんど残らないケースにも注意が必要です。低価格の目玉商品はあくまで来訪のきっかけと位置づけ、店舗全体での購入につなげることで採算を確保する視点が欠かせません。セール単体の収支ではなく、店舗全体への波及効果まで含めて評価することが大切です。

まとめ:楽天の日替わりセールは集客の入口として設計する

この記事では、楽天市場で日替わり数量限定セールを実施し、前回セール比でアクセスを約2.4倍に伸ばした寝具・インテリアジャンルのA社の事例を検証しました。要点を整理します。

  • 日替わりセールは、毎日商品が入れ替わることで毎日訪れる理由をつくり、繰り返しの来訪を促す
  • 999円均一などのわかりやすい価格と数量限定の組み合わせが、お得さと希少性を両立させる
  • 店舗の動線設計が、増えた来訪をセールページ、そして店舗全体の回遊へとつなげる
  • セールページは売って終わりではなく、店舗全体への入口として設計することで効果が高まる

楽天スーパーセールのような大型イベントは、施策の設計次第で集客の伸びが大きく変わります。日替わりセールはその有力な選択肢の一つであり、自社のセール企画を見直す際の参考にしていただければ幸いです。

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