【2025年版】ECサイトの外注とは?業務内容から費用、失敗しないためのポイントをプロが徹底解説

株式会社Proteinum 代表取締役
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。
楽天市場出身者が創業し、支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)が、長年の運営経験に基づいてECサイトにおける「外注」について、基本的な業務内容から費用、失敗しないポイントまで徹底解説します。
初めに、ECサイトを外注する5つのメリットについてご紹介します。
| メリット | 具体的な効果 | 経営的なインパクト |
| コア業務への集中 | 発送や入力作業等の時間を削減し、商品企画・販促に充てる | 売上の源泉となる活動量が増え、事業成長スピードが加速 |
| プロのノウハウ活用 | 最新のSEO、広告運用、モール対策を即座に適用できる | 社内育成にかかる数年分の学習コストと時間を短縮。 |
| コストの変動費化 | 繁忙期・閑散期に合わせて委託量を調整可能 | 固定費(人件費)のを下げ、キャッシュフローの健全化 |
| 品質・スピード安定 | 専任プロが対応するため、納期遅延やミスが減る | 顧客満足度が向上し、リピート率やブランド信頼度が高まる |
| 客観的視点の導入 | 外部視点によるサイト診断で、ユーザビリティの欠陥を発見 | 社内の思い込みを排除し、顧客目線での改善ができる |

Contents
ECサイトの外注とは?
ECサイトの外注とは、自社リソース(ヒト・モノ・カネ・情報)の不足を補い、事業成長を加速させるための経営戦略です。
「忙しいから手伝ってもらう」という受動的な姿勢ではなく、「プロのノウハウを活用して時間を買う」という能動的な投資として捉える必要があります。
ECサイトの2種類の運用方法とは?
ECサイトの運営体制は、大きく「内製化」と「外注化」の2つに分類されます。それぞれの特徴を理解し、自社の状況と照らし合わせることが重要です。
その上で、自社運用ではなく現在の状況では外注すべきと判断したら、本格的に外注を検討しましょう。
以下に内製化と外注化の比較表を掲載します。
| 項目 | 内製化 | 外注化 |
| コスト | 固定費(人件費) | 変動費(委託費) |
| ノウハウ蓄積 | ◎ 蓄積しやすい | △ 意識しないと蓄積しない |
| 専門性 | △ 個人のスキルに依存 | ◎ プロの知見を活用可能 |
| スピード | ◯ 即時対応可能 | ◯ 契約範囲内なら高速 |
| 採用リスク | 高い(退職リスク) | 低い(代替可能) |
よくあるECサイト運用の失敗例としては、立ち上げ後数年間はコストを割けないという理由でノウハウもないまま自社運用を実施し、自社月の売上が伸びず、会社から予算も下りないという状況です。
社内で人的リソースはあれどECサイトのノウハウがない場合は、足元は外注をしてノウハウを吸収しつつ後々内製化していくという形がベストです。
内製化して自社内で運用
内製化とは、社内のスタッフのみで運営を行うスタイルです。外部の人間が自社のECにかか輪kることはないのでセキュリティ面では盤石な体制が築けるでしょう。
内製化の主な利点としては、「社内にノウハウが蓄積される」「顧客対応やトラブル処理のスピードが担保される」「粗利率向上(外注を利用しないため)」などです。
このうち、一つ目の「社内にノウハウが蓄積される」に関しては、自社内にECサイト運用のノウハウを持っている人材がいることが前提となってきます。ECチームの全員が知見が薄い場合、溜まっていくノウハウも薄くなってしまいます。
次に気を付けるべきポイントです。大きく3点あり「人材採用・教育コストがかかる」「担当者の退職によりノウハウが失われるリスクがある」「最新のマーケティングトレンドに追いつけない場合がある」です。
外注化して外部パートナーと連携運用
外注化とは、ECサイト運営に関わる業務の一部、またはすべてを外部の専門企業やフリーランスに委託するスタイルです。社内リソースだけに依存せず、市場の知見を広く取り入れられるため、事業の拡張性が高い体制と言えます。
外注化の主な利点としては、「即戦力のプロのノウハウを活用できる」「採用・教育コストを削減できる」「繁忙期・閑散期に合わせてリソースを調整しやすい」などが挙げられます。
このうち、一つ目の「即戦力のプロのノウハウを活用できる」に関しては、変化の激しいECトレンドにおいて強力な武器となります。社内で一から人材を育てる時間を省略し、初月から高いクオリティでの運用が可能になる点は、スピード感を重視するEC事業において大きなアドバンテージです。
次に気を付けるべきポイントです。大きく3点あり「外注コスト(委託費)が発生する」「社内にノウハウが蓄積されにくい(ブラックボックス化のリスク)」「業者選びに失敗すると成果が出ないままコストだけがかかる」です。
ECサイトを外注する5つのメリットとは?
ECサイト運営を内製のみにこだわらず、外部パートナーを活用することで得られる代表的なメリットは以下の5つです。
| メリット | 具体的な効果 | 経営的なインパクト |
| コア業務への集中 | 発送や入力作業等の時間を削減し、商品企画・販促に充てる | 売上の源泉となる活動量が増え、事業成長スピードが加速 |
| プロのノウハウ活用 | 最新のSEO、広告運用、モール対策を即座に適用できる | 社内育成にかかる数年分の学習コストと時間を短縮。 |
| コストの変動費化 | 繁忙期・閑散期に合わせて委託量を調整可能 | 固定費(人件費)のを下げ、キャッシュフローの健全化 |
| 品質・スピード安定 | 専任プロが対応するため、納期遅延やミスが減る | 顧客満足度が向上し、リピート率やブランド信頼度が高まる |
| 客観的視点の導入 | 外部視点によるサイト診断で、ユーザビリティの欠陥を発見 | 社内の思い込みを排除し、顧客目線での改善ができる |
「コア業務」への集中が可能になる
商品開発、ブランド戦略、仕入れ交渉など、社員でなければできない「利益を生み出すコア業務」に時間を割けるようになります。 日々の発送業務やページ修正に追われ、本来やるべき企画がおろそかになる本末転倒な事態を防げます。
即戦力のプロのノウハウを活用できる
SEO対策や広告運用、モールごとのアルゴリズム攻略などは、習得に長い時間がかかります。 外注を利用することで、学習時間をショートカットし、初月から専門家の知見に基づいた施策を実行できます。
コストの変動費化ができる
正社員を採用すると「固定費」として人件費が発生し続けますが、外注であれば「変動費」として扱えます。 売上の増減や繁忙期・閑散期に合わせて委託範囲を調整できるため、キャッシュフローの健全化に寄与します。
業務品質とスピードが安定する
社内スタッフが兼務で行う場合、他の業務が忙しいとEC運営が後回しになりがちです。 外注先はそれが本業であるため、納期や品質が担保され、顧客へのレスポンス速度も向上します。
第三者視点での改善が得られる
社内だけで運営していると、「自社商品の魅力は伝わっているはず」という思い込み(バイアス)がかかりやすくなります。 外部の視点を入れることで、ユーザー目線でのサイトの使いにくさや、訴求のズレを客観的に指摘してもらえます。
ECサイトを外注する3つのデメリットとは?
外注化は万能ではありません。外注後に「思っていたのと違う」「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、導入前にリスクとして以下の3点を理解しておく必要があります。
| デメリット | 想定されるリスク | 推奨される対策 |
| ノウハウの空洞化 | 契約終了後、社内に運用できる人材がおらず事業が停止する | ・施策の意図/結果を細かく聞く ・運用レポートを義務付ける |
| コスト管理の難しさ | 追加修正やオプション費用がかさみ、利益を圧迫する | ・業務範囲を明確にする ・作業ごとの単価表を事前に確認 |
| 商品理解の浅さ | 自社社員に比べ熱量が低く、ブランドの魅力を伝えきれない | ・ブランドブックや詳細な商品資料を共有 ・キックオフ時に「想い」を伝える場を設ける |
社内にノウハウが蓄積されにくい
業務を丸投げしてしまうと、社内の担当者が「何が行われているか分からない」状態になります。 これを防ぐためには、定例会で詳細なレポートを求めたり、「インハウス支援(内製化移行)」を前提とした契約を結ぶ等の工夫が必要です。
コストコントロールが必要になる
初期費用や月額固定費に加え、追加の修正依頼やオプション作業で想定以上にコストが膨らむ場合があります。 「何がコミコミで、何が別料金か」を契約前に明確にし、費用対効果(ROI)を常にモニタリングする必要があります。
自社の商品理解・熱量に差が出ることがある
外注先は同時に複数のクライアントを担当しているケースが多く、自社の社員ほどの「商品への情熱」や「深い商品知識」を持っていない場合があります。 ブランドの想いやニュアンスを伝えるために、共有会を開くなどの密なコミュニケーションコストが発生します。
ECサイトの4つの外注形態とは?
ECサイトの外注は、依頼する業務範囲によって大きく4つの種類に分けられます。自社の課題が「戦略」にあるのか、「手作業のリソース」にあるのかを見極め、適切なタイプを選択することが重要です。
| 外注タイプ | 主な業務内容 | 費用感の目安 | こんな企業におすすめ |
| コンサルティング | ・戦略立案 ・アクセス解析 ・改善提案 | 中〜高 (月額10〜50万円) | ・ノウハウがなく売上が伸び悩んでいる ・社内にWebマーケ担当がいない |
| 運営代行 | ・受注処理/CS ・サイト更新 ・メルマガ配信 | 中〜高 (月額30〜100万円) | ・日々の業務で手一杯になっている ・リソース不足でミスが多発している |
| 制作代行 | ・LP/バナー制作 ・サイト構築 ・リニューアル | 変動 (都度見積もり) | ・サイトのデザインが古い ・転換率が低い |
| 作業代行 | ・商品登録 ・画像加工 ・データ入力 | 低 (月額5〜15万円) | ・コストを抑えてリソースを確保したい ・マニュアル化できる業務が多い |
1. コンサルティング
コンサルティングは、EC事業の売上最大化に向けた「戦略」と「戦術」を提供するパートナーです。 実際に手を動かす作業よりも、数値分析や改善提案が主業務となります。
【主な業務内容】
- 事業計画の策定: 年間スケジュールの作成、KGI/KPIの設定。
- 現状分析・競合調査: アクセス解析(GA4など)を用いた課題抽出、競合他社のリサーチ。
- マーケティング戦略立案: SEO対策の指示、広告運用のプランニング、CRM(顧客育成)施策の立案。
- 定例ミーティング: 月1回の報告会での進捗確認とネクストアクションの策定。
2. 運営代行
運営代行は、ECサイトの日々のルーティンワークをまるごと、あるいは部分的に代行するサービスです。 店長業務やバックオフィス業務を委託することで、社内リソースを確保します。
【主な業務内容】
- サイト更新・管理: 新着情報の更新、特集ページの公開設定、バナーの張り替え。
- 受注処理・在庫管理: 注文確認メールの送信、出荷指示、在庫数の調整。
- カスタマーサポート(CS): 電話・メール・チャットでの問い合わせ対応、クレーム対応。
- メルマガ配信: 原稿作成から配信設定、効果測定。
【関連動画:Proteinumの運営代行サービスご紹介】
動画では運営代行サービスについてお話しさせていただいておりますが、Proteinumでは、コンサル/制作代行/作業代行に至るまで幅広くサービスを展開しておりますので、ご興味ございましたら是非お問い合わせください!
3. 制作代行
制作代行は、Webサイトのデザインや構築、クリエイティブ制作に特化したサービスです。 「売れるデザイン」や「ブランドイメージの向上」を目的として利用されます。
【主な業務内容】
- ECサイト構築・リニューアル: ShopifyやMakeShop、楽天などの店舗設計および実装。
- ランディングページ(LP)制作: 商品の魅力を伝える縦長の商品ページ作成。
- バナー・画像制作: 広告用バナー、商品サムネイル画像、キャンペーン画像の作成。
- HTML/CSSコーディング: デザインデータの実装、スマートフォン最適化。
4. 作業代行
作業代行は、マニュアル化された単純作業や定型業務を切り出して委託するサービスです。 専門的な判断を必要としないタスクを安価に処理するために利用されます。
【主な業務内容】
- 商品登録(ささげ業務): 商品スペックの入力、カテゴリ設定、採寸。
- 画像加工・リサイズ: 白抜き加工、トリミング、色調補正。
- データ入力・移行: エクセル等を用いた商品データのCSV作成、システム間のデータ移行。
ECサイトの外注先で失敗しないために必ず確認すべきポイントとは?
数ある外注業者の中から、自社に最適なパートナーを選ぶための基準を3つ紹介します。
「得意なジャンル・カートシステム」が合致しているか
ECといっても、楽天・Amazonなどの「モール型」と、Shopify・MakeShopなどの「自社サイト型」ではノウハウが全く異なります。
自社で取り扱っている商材特性や、販売形態、カートなど詳細条件で支援の経験があるか事例を確認しましょう。
コミュニケーションの頻度とレスポンス速度
ECはスピードが命です。トラブル時やキャンペーン前の重要な時期に連絡がつかない業者は致命的です。
ChatworkやSlack、Teamsなどのチャットツールに対応しているか、もしくは定例ミーティングはどのスパンで実施してくれるかを確認しましょう。
実績に基づいた「再現性」があるか
ここでは、外注検討先と打ち合わせをする際に出してくれる過去事例に再現性が有るかを確認しましょう。おそらく、過去の事例や実施施策をもとに「何がどの程度改善できたか」という話をされると思います。
その際に必ず「何が目的」で「なぜこの施策をやったのか」ということを深ぼって確認しましょう。ただ何となく実施した施策では、自社でも同様な結果が得られる可能性は非常に低いです。
ECサイトの外注依頼する5つのステップとは?
外注プロジェクトの成否は、業者に依頼する前の「準備」で8割が決まると言っても過言ではありません。 準備不足のまま丸投げをしてしまうと、意図しない成果物が納品されたり、追加費用が膨らんだりするトラブルの元となります。
以下の5つのステップに沿って、着実に進めてください。
| 手順 | 目的 | 具体的なアクション |
| ➀課題の整理 | 依頼内容のブレを防ぐため | 「リソース不足」か「ノウハウ不足」かを特定し、解決したい課題を明確にする。 |
| ②予算・KPI設定 | 費用対効果を合わせるため | 損益分岐点から「上限予算」を決め、目標数値(売上・ROAS)を設定する。 |
| ③RFP(提案依頼書)の作成 | 認識ズレを防ぐため | 業務範囲、納期、予算感をまとめた「提案依頼書(資料)」を作成する。 |
| ④業者選定 | 最適なパートナーを選ぶため | 3社程度で相見積もりを取り、価格だけでなく提案力と相性で比較する。 |
| ⑤契約・開始 | 円滑に実務を始めるため | 秘密保持契約(NDA)を結び、アカウント共有や定例会の設定を行う。 |
ステップ➀:現状の課題と目的の洗い出し
まずは「なぜ外注するのか」という目的を言語化し、社内で合意形成を図ります。単に「売上を上げたい」といった漠然とした目的ではなく、現状(As-Is)と理想(To-Be)のギャップを明確にします。
- 課題の特定:
- リソース不足か?(例:発送作業に追われ、商品ページの改善ができていない)
- ノウハウ不足か?(例:広告を出してもROASが合わず、改善策がわからない)
- システム要因か?(例:カゴ落ちが多く、サイトのUI改修が必要)
- 目的の定義:
- 「業務効率化による残業代の削減」なのか
- 「新規顧客獲得によるトップライン(売上)の伸長」なのか
ここがブレていると、後の業者選定で「制作会社に頼むべきか、コンサルに頼むべきか」の判断を誤ることになります。
ステップ②:予算とKPIの設定
次に、投資できる予算と、外注によって達成すべきゴール(KPI)を数値化します。 「なるべく安く、なるべく売上げたい」というオーダーは、外注先を混乱させ、質の低い提案を招く原因になります。
- 予算の設定:
- イニシャルコスト(初期費用): サイトリニューアルや初期構築にかけられる費用。
- ランニングコスト(月額費用): 毎月の代行費やコンサル費。粗利益から逆算し、赤字にならないラインを算出します。
- KPIの設定:
- いつまでに(期限)
- 何を(指標:売上金額、CVR、アクセス数、ROASなど)
- どれくらいにするか(目標値)
例えば、「月額30万円のコンサル料を支払うならば、粗利ベースで月50万円以上のインパクトが必要」といった投資対効果の基準を設けておきましょう。
ステップ③:RFP(提案依頼書)の作成
ここが最も重要なプロセスです。RFPとは、発注側が外注先に対して「具体的な依頼内容」をまとめた資料のことです。 口頭やメールベースの曖昧な依頼は「言った言わない」のトラブルに直結します。最低限、以下の項目をドキュメント化しておきましょう。
【RFPに含めるべき主要項目】
- プロジェクトの背景と目的: なぜこのプロジェクトを行うのか。
- ターゲット層: 自社のペルソナ(年齢、性別、嗜好など)。
- 業務範囲(スコープ): どこからどこまでを依頼するか(例:バナー制作は含むが、撮影は自社で行う等)。
- 予算感: 上限予算と希望予算。
- スケジュール: 提案締め切り、契約開始日、納期。
- 納品形態: デザインデータ渡しなのか、実装まで含むのか。
ステップ④:候補業者の選定と相見積もりによる比較
作成したRFPを基に、候補となる業者を3社程度ピックアップし、提案と見積もりを依頼します。 選定時は、提示された「金額」だけでなく、以下の定性的なポイントを重視して比較検討してください。
- 実績の親和性: 自社と同じジャンル(食品、アパレル等)や、同じカートシステム(Shopify、楽天等)での成功事例があるか。
- 担当者との相性: EC運営は長期戦です。担当者のレスポンスの速さ、誠実さ、自社ブランドへの理解度は、スキル以上に重要な要素です。
- 提案の具体性: 「頑張ります」という精神論ではなく、「この施策でCVRを0.5%改善します」といったロジカルな提案があるか。
ステップ⑤:契約締結とキックオフミーティング
パートナーが決定したら、契約手続きと実務の開始準備を行います。
- 契約締結(NDA・業務委託契約書):
- 秘密保持契約(NDA): 顧客情報や売上データの漏洩を防ぐために必須です。
- 権利の帰属: 制作した画像やページの著作権が「自社」にあるのか「制作会社」にあるのかを必ず確認してください。
- キックオフミーティング:
- 実務担当者を交えて顔合わせを行い、チャットツールの設定、アカウント権限の共有、定例会議の日程調整を行います。ここで改めて「プロジェクトのゴール」を全員で共有し、ワンチームとしての意識を醸成することが成功の第一歩です。
ECサイトの外注に関するよくある質問(FAQ)
EC担当者様から頻繁にいただく質問をまとめました。
Q1:予算が少なくても外注は可能ですか?
A1:可能です。
すべての業務を丸投げするのではなく、「商品登録のみ」「バナー制作のみ」といったスポット(単発)での外注や、クラウドソーシングを活用した作業代行であれば、月額数万円から依頼できます。まずはボトルネックになっている作業から切り出してみましょう。
Q2:外注すると社内にノウハウがたまらないのでは?
A2:契約形態と関わり方によります。
「丸投げ」では確かにたまりません。定例会で「なぜその施策を行ったのか」のレポート提出を義務付けたり、内製化支援(インハウス化)プランのあるコンサルティング会社を選ぶことで、社内に知見を残すことができます。
Q3:契約期間の縛りはありますか?
A3:業者によりますが、半年〜1年が一般的です。
ECサイトの施策が数字に反映されるまでには、SEOや広告の学習期間を含めて最低でも3ヶ月〜半年かかります。単月契約が可能な場合もありますが、腰を据えて取り組む方が成果が出やすい傾向にあります。
まとめ
本記事では、ECサイトの外注について解説しました。 成功の鍵は、「自社の弱みを明確にし、それを補完できる最適なパートナーを選ぶこと」です。
最後に要点をまとめます。
【1】ECサイトを外注する5つのメリット
- コア業務への集中:発送や入力作業などのノンコア業務を削減し、商品企画や販促などの利益を生む業務に時間を充てる。
- プロのノウハウ活用:社内育成にかかる数年分の学習コストをショートカットし、初月から最新のSEOや広告運用を実施する。
- コストの変動費化:固定費(人件費)ではなく変動費(委託費)にすることで、繁忙期・閑散期に合わせた柔軟な経営を可能にする。
- 業務品質とスピードの安定:兼務スタッフではなく専任のプロが担当することで、納期遅延やミスを防ぎ、顧客満足度を向上させる。
- 第三者視点の導入:社内の思い込み(バイアス)を排除し、ユーザー目線でのサイト診断やCVR改善の提案を受ける。
【2】ECサイトを外注する3つのデメリットと対策
- ノウハウの空洞化:丸投げによるブラックボックス化を防ぐため、定例会での詳細レポート提出や内製化支援プランを活用する。
- コストコントロールの難しさ:追加費用による利益圧迫を防ぐため、事前に業務範囲(スコープ)と単価表を明確に取り決める。
- 商品理解・熱量の差:ブランドへの理解不足を防ぐため、詳細な資料共有やキックオフミーティングで「想い」を共有する。
【3】目的別:ECサイト外注の4つの種類
- コンサルティング(戦略重視):売上が伸び悩み、何から手を付けるべきか戦略が必要な場合に適している。
- 運営代行(実務重視):日々の店長業務やバックオフィス業務で手一杯になり、リソースが不足している場合に適している。
- 制作代行(クリエイティブ重視):サイトのデザインが古く、転換率(CVR)の改善やリニューアルが必要な場合に適している。
- 作業代行(コスト重視):商品登録や画像加工など、マニュアル化できる定型業務を安価に切り出したい場合に適している。
【4】失敗しない外注先選びの3つのポイント
- 得意ジャンル・カートの一致:自社の「商材ジャンル」や「使用カート(Shopify/楽天等)」での支援実績が豊富かを確認する。
- コミュニケーションとレスポンス:トラブル時や繁忙期に即座に対応できるスピード感や、チャットツールの導入状況を確認する。
- 実績の再現性:過去の成功事例が「たまたま」ではなく、論理的な根拠に基づき「自社でも再現可能か」を深掘りする。
【5】外注を成功させる5つの導入ステップ
- ステップ➀(課題整理):「リソース不足」か「ノウハウ不足」か、外注の目的を言語化し社内合意を得る。
- ステップ②(予算・KPI):損益分岐点から上限予算を算出し、いつまでに達成するかの目標数値(ROAS等)を決める。
- ステップ③(RFP作成):「言った言わない」を防ぐため、依頼内容・納期・予算をまとめた提案依頼書を作成する。
- ステップ④(業者選定):3社程度でコンペを行い、金額だけでなく「提案力」と「担当者との相性」で比較する。
- ステップ⑤契約・開始):秘密保持契約(NDA)を締結し、アカウント共有や定例会の設定を行ってプロジェクトを開始する。
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