CSVを使って楽天スーパーSALE対応を効率化。エラー対策も解説!

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1.楽天スーパーSALEとは

まず、楽天スーパーSALEについて説明します。 楽天スーパーSALEは年に4回(大抵の場合、3月、6月、9月、12月)実施され、楽天内では売上を立てる絶好のチャンスとなります。 楽天全体のアクセス数が多くなるため、何もしなくても多少は売上を伸ばすことはできますが、せっかくなのでしっかり対策をすべきです。 理由としては以下の2点となります。

  • 普段楽天で買い物をしないユーザーにも認知されるよう、テレビCMなどでスーパーSALEを楽天が訴求。通常のマラソンよりアクセスが大きく増える
  • 楽天ユーザーは買い回りなどでポイントアップが見込めるため、複数の店舗で購入するユーザーが増加する。

※スーパーSALEの売上最大化については、以下の記事でもご紹介しておりますので、本記事と併せてご確認ください。

https://proteinum.co.jp/blog/%e6%a5%bd%e5%a4%a9%e5%b8%82%e5%a0%b4/%e6%a5%bd%e5%a4%a9%e3%82%b9%e3%83%bc%e3%83%91%e3%83%bc%e3%82%bb%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%81%a8%e3%81%8a%e8%b2%b7%e3%81%84%e7%89%a9%e3%83%9e%e3%83%a9%e3%82%bd%e3%83%b3%e3%81%ae%e9%81%95%e3%81%84%e3%81%a8

2.楽天スーパーSALEサーチとは

次に楽天スーパーSALEのセールサーチについて説明します。
楽天スーパーSALEの中で「半額サーチ(通常時やメーカー希望小売価格よりも50%OFF以上)」と「通常セールサーチ(〃10%以上50%任那)」の2種類に分かれて、割引商品だけを検索結果として表示する「楽天スーパーSALEサーチ」という仕組みがあります。

2-1.楽天スーパーSALEサーチの設置場所

セールサーチとは、楽天スーパーSALEの期間中に設置される、セールサーチの対象商品が表示されるサーチのことを指します。楽天スーパーSALE期間中は、通常の楽天サーチに加え、検索結果に以下のようなサーチボックスが出てきます。

2-2.楽天スーパーSALEサーチの種類

サーチの種類は半額サーチと通常セールサーチの二種類に分けられます。
半額サーチは、元値(比較対照価格)より50%以上の値引きがされているアイテムです。
通常セールサーチは、元値(比較対照価格)より10%以上の値引きがされているアイテムです。

2-3.楽天スーパーSALEサーチへの登録方法

セールサーチに表示させるためにはあらかじめイベント開催前にサーチ登録申請を行う必要があります。
楽天全体は楽天スーパーセールをやっているが、自店舗だけ何故か売れない。という企業様がよくいらっしゃいますが、基本的には自店舗側でアクションが必要な施策になります。

今回は主に「楽天スーパーSALEサーチ」の事前準備で効率的、かつその後の売上げも踏まえて行える対策とよくあるエラーの対処方法を中心に解説していきます。

3.楽天スーパーSALEサーチ申請方法について

楽天スーパーSALEサーチに申請する際、主に2つの方法があります。

  • 『コピーページでの申請』
  • 『コピーページを作成せずに申請』

これはスーパーSALEサーチに申請する段階で「販売期間設定」を設定しておく必要があるためです。
レビューをどちらの商品に貯めたいか、また販売機会損失はどの程度が見込まれるのか考慮し、自店舗の商品にあわせて選択しましょう。

参照:楽天マニュアル
それぞれメリット・デメリットを詳しくご紹介していきます

3-1.『コピーページでの申請』メリット・デメリット

3-1-1.【メリット】楽天スーパーSALEサーチ申請期間中も販売が可能

通常スーパーSALEサーチの申請は楽天スーパーSALEの始まる約2週間前から1週間ほどの期間行われます。
例えば2024年9月のスーパーSALEは以下のスケジュールでした。

  • スーパー期間は9/4 20:00(楽天モバイル会員除く) ~ 9/11 01:59
  • スーパーSALEサーチの申請期間は 8/26 18:00 が締め切り

つまりスーパーSALEサーチに申請した商品は
8/26 18時~商品に設定した販売期間である、9/4 20:00までユーザーが購入できない状態になります。
販売機会の損失を防ぐ方法がスーパーSALEサーチにコピー商品を作成して対応する方法です。

3-1-2.【デメリット】販売実績で劣る

コピーページを新規で作成、という事は実績がありません。
そのため一番売上げを伸ばしたい楽天スーパーSALE期間に狙った結果を出すことが難しくなる、ということが一番のデメリットです。

楽天市場内の検索結果については、売上実績やレビュー件数が検索結果の表示順に大きく影響する、と言われています。(RPPを除く自然検索)
楽天市場側としてもユーザーが検索して探したい商品にすぐたどりつける方がECサイトとしての信頼度が当然高まります。
つまり検索されたキーワードに対して、売上げが多い商品、ユーザーに探されているものが優先的に検索の結果に表示されるとされています。
つまり同一条件で検索された場合、新しい実績がない商品はある商品と比較して検索結果に表示されにくくなります。
大型のイベントで売上を作るためにも、実績がより多くあるページで申請した方がユーザーの目に留まりやすく、売上げに繋がりやすいのです。

また、スーパーSALEが終了した後も販売実績がコピー商品につくためせっかくの販売実績を生かすことが出来ないことになります。

3-2.『コピーせずに申請する』メリット・デメリット

3-2-1.【メリット】販売実績がついた商品でスーパーSALEに臨める

上記コピー商品での申請のデメリットの逆になりますが、既に販売実績がついた商品でスーパーSALEサーチに表示させられることがメリットです。

大型イベントで売上げの山を作るためにも一番ユーザーに表示される確率が高い商品で臨むべきでしょう。

3-2-2.【デメリット】ユーザーが購入できない期間が発生する

2024年9月の楽天スーパーSALEを例にしますとサーチ申請した商品は
8/26 18時 ~ 9/4 20:00まではユーザーが購入できない状態になります。

スーパーSALEサーチに申請した商品は
8/26 18時~商品に設定した販売期間である、9/4 20:00までユーザーが購入できない状態になります。

この一週間強の期間が下手すると売上げが0になってしまう可能性もあります。

それぞれのメリット・デメリットを書きましたが「絶対にこれだ!」と言う正解はありません。
弊社としては元ページでサーチ申請、販売できない期間はコピーページでの販売を行うことをおすすめする事が多いです。
理由は前述の

  • 元ページに販売実績をつけたい
  • セール期間中のレビューを蓄積できる

という点で元ページでのサーチ申請が期待できるからです。
ただし販売できない期間に訪問されたユーザーの離脱を防ぐため、コピーページを作成して元ページからの回遊バナーを設置、取りこぼしを防ぐという方法で対応する事が多いです。

4.楽天スーパーSALEサーチ用コピーページ作成・上書き方法と注意点

ここからは実際に弊社で行なっているコピーページの作成方法と発生しやすいエラーを見ていきます。
商品一括編集機能を利用する事で

  • 大量の商品も効率良く作成可能
  • ミスが発生しにくい

というメリットがあります。
しかし、CSVでのデータ反映はエラーlogを見ても分かりにくいものもあり解消に時間が掛かってしまうと結果的に手作業より効率が落ちることもあります。

知ってさえいればエラーが出た時にすぐ解決できる事例ばかりですので
是非解消に困った時の備忘録としてもお使いください。

4-1.楽天スーパーSALE用コピーページ作成・上書き(normal-item.csv)

エラーが出ない作成方法の基本は「『商品管理番号(商品URL)』のみ変更したCSVをアップ」です。
使用しているソフトやアプリによって操作は違うと思いますが、完成形は
『商品管理番号(商品URL)&○○』 もしくは 『○○&商品管理番号(商品URL)』と特定の文字列を「商品管理番号(商品URL)」の前後どちらかに入れることが単純で良いでしょう。
これは「商品管理番号(商品URL)」はユニークである必要があるためです。
店舗内で同一の管理番号の商品は作成できないため、最低限この項目は変更する必要があります。

元商品とコピー商品で在庫を連動させる場合は連動ツールによってルールがあるはずなので
もし必要でしたら「商品番号」やSKUレベル行の「SKU管理番号」「システム連携用SKU番号」もツールのルールにあわせて変更を加えましょう。

4-2.楽天スーパーSALE用コピーページ作成・上書き(item-cat.csv)

新規でコピーページを作成する場合は上記同様「『商品管理番号(商品URL)』のみ変更したCSVをアップする」で良いでしょう。
問題となるのは(例えば前回スーパーSALE時に作成した)既存のコピーページを再利用する場合でしょう。
元商品とコピー商品でカテゴリの紐づきが相違している可能性があり、揃えたい場合は

  1. コピー商品の item-cat.csv をコントロールカラム”d”で削除アップ(紐づけをいったん解除)
  2. 元商品の item-cat.csv を「『商品管理番号(商品URL)』のみ変更したCSVをアップ」

という二段階の作業が必要になります。

4-3.よくあるエラーへの対処方法

4-3-1.SKU管理番号の相違

3-1での手順でコピー元商品の情報を「商品管理番号(商品URL)」のみ変更、そのままアップしてもバリエーション関連のエラーが出ることがあります。
その際まず確認していただきたいのは元商品とコピー商品の「SKU管理番号」が相違していないか?という点です。
既に登録がある選択肢名と同一の選択肢名が別の「SKU管理番号」でアップされるとエラーになります。

なぜ起こるかというと2023年4月より楽天市場のSKUプロジェクトにより順次SKU移行されたタイミングで「SKU管理番号」が自動採番された場合、元商品とコピー商品で相違している状態になるためです。
この場合はコピー商品の「SKU管理番号」をCSV上で既存の情報にあわせる必要があります。
その際、手作業で修正すると数によってはかなり工数が掛かる作業ですが
「商品管理番号(商品URL)」と「バリエーション項目選択肢」をあわせた文字列をキーとすれば一括で既存の「SKU管理番号」を引っ張ってくることが可能かと思います。

4-3-2.ポイント変倍率適用期間

normal-item.csvのアップで起きるエラーとしては続いてはポイント設定があげられるでしょう。
作業時点でポイント適用期間に入っていると過去の開始日だとエラーになるため、normal-item.csvのアップでエラーが起こります。
入っている値を全て削除するか、コピー商品で商品個別のポイント設定をしないようでしたら該当の項目自体削除しても良いでしょう。

4-3-3.カテゴリ「その他」

続いてはitem-cat.csvのアップ時のエラーです。
「その他」というカテゴリは店舗内カテゴリに何一つとして紐づいていない場合にitem-cat.csv上で表示されるカテゴリ名です。
そのため紐づきの解除は出来ませんし、新たに紐づけられないためアップロード時にはエラーとして表示されます。

5.楽天スーパーSALE期間前

5-1.販売機会損失防止策

「2.楽天スーパーSALEサーチ申請方法について」にて述べましたが、
元商品でサーチ申請し、コピーページでスーパーSALE前の期間の対応をする場合は
元商品にコピーページへの回遊リンクを設置しておくこともおすすめです。
これによりセール前期間であっても早く購入したいユーザーが離脱してしまうことを減少させられます。
必要があればトップページや各商品ページの説明文内相互リンクもコピーページに切り替えましょう。
Excelでしたらsubstitute関数などを利用すると一括で設置するソースを作成出来るでしょう。
ただし、その場合はスーパーSALEが開始されるタイミングで元商品へのリンクに切り替えることもお忘れないようご注意ください。

6.楽天スーパーSALE終了時

6-1.注意点

販売価格は特に重要な項目かと思うので、万が一でもミスが発生しないように注意しましょう。

「二重価格文言管理番号」は空欄で更新時は、0(自動選択)へ更新とありますが、
1:当店通常価格 や 2:メーカー希望小売価格 は「表示価格」が必須となります。
スーパーSALE前の状態に戻すだけでしたらエラーは起きにくいと思いますが、SALE終了時に価格変更や店舗独自のアフターセールなどが始まる場合などは特に注意が必要でしょう。

また、終了後は次回の楽天スーパーSALEに向けて店舗全体の商品情報の精査をしておくと良いでしょう。
コピーページにも実績を少しでもつけたいのであれば再利用することになると思いますし
広告の関係でコピーが増えすぎて分かりにくい、ミスにつながる可能性があるようでしたら不要な商品は削除したり目印を付けておくなどひと段落したタイミングで整理しておくと効率的で安定した店舗運用に繋がります。

※楽天の運用効率化に使えるツールのご紹介は以下記事をご覧ください。

https://proteinum.co.jp/blog/amazon/convenienttoolsforecoperation

7.CSVを利用した楽天スーパーSALE対応 まとめ

楽天市場のスーパーSALEについて今回は具体的な作業方法やエラーの解消手順についてご紹介してきました。

商品数が多くてスーパーSALEの度に毎回大変、効率的な手順が知りたいといった方々にこちらの記事がお役に立てると幸いです。

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Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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