【楽天市場出店完全ガイド】出店方法・費用・売上アップのコツまで徹底解説!

本記事を閲覧頂きありがとうございます。
我々はECにおける総合的な売上向上サービスを展開しています。
楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングの大手ECモールや自社サイトのご支援実績のもと、EC売上向上のノウハウをお届けします。

日本国内のECサイトの中では、最大級の規模を誇る「楽天市場」。
これからECビジネスを始めようとしている人は、楽天市場への出店は必ずと言っていいほど候補に入れていることでしょう。

ただ2024年6月より月額出店料が30%値上げになったこともあり、コストが割高に感じ足踏みしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、3大ネットショップの一つであり、利用回数が国内1位でもある「楽天市場」の出店方法、販売方法、出店におけるメリット・デメリットと、気になる各種費用や売上アップのコツなどについて解説いたします。
楽天市場への出店がまだの方は、ぜひこの機会に新規出店のご検討をしていただければと思います。

Contents

1.楽天市場とは どんなECモール?

1-1.楽天市場の特徴とビジネスモデル

楽天市場は、日本生まれの出店型ECモールです。
世界的な知名度は低いものの、楽天経済圏として銀行や証券会社などのサービスも行っており、
楽天IDの保有者数は日本の人口に匹敵するとも言われています。

日本における3大ネットショップの1つ、Amazonは出品者が商品を出品するという「出品型モール」であるのに対し、楽天市場は各ショップがお店を構える「出店型モール」です。
出店者は楽天市場に実店舗で言うところの「テナント料」を支払うことで、自分たちのお店を出すことが可能です。
詳細な商品説明や、店舗の店長オススメポイントなど、リアルな店舗運営同様に、楽天というモール内に出店することができるのです。
まさにネット上にあるショッピングモールのイメージです。
楽天市場の主な収益源は、出店企業からの手数料やシステム手数料、広告料で成り立っています。

1-2.楽天市場に出店するメリット

一番の強みは「圧倒的な集客力」です。
楽天会員のID数は、1億人超と他のショッピングモールに比べても群を抜いて多く、そのため圧倒的な集客力とそれに伴う大きな売上げが期待できます。
楽天スーパーSALE、楽天お買い物マラソンなどの大規模セールやキャンペーンを定期的に開催しており、楽天市場というモール全体へのリピーター獲得につながっています。

前述の通り楽天市場は「出店型モール」なので、独自の商品ページやショップページを作ることが可能です。
ユーザーに商品の魅力とともに店舗の個性をアピールし、購買に繋がりやすいページ制作を心がけるとよいでしょう。

そんな楽天市場に特に向いているショップの業種としては、「アパレル系」や「生活雑貨」、「美容・コスメ系」など、そのお店ならではのアイテムを売りとしているような業種です。
いわゆる型番商品ではなく、店舗オリジナル商品や他にはない掘り出し物のような唯一無二のアイテムを求めているユーザーにとっては、楽天市場は非常にささりやすく、利益を生みやすいといえます。
自社商品のブランディングを強化したい、オリジナル商品で勝負したい、訴求にこだわりたい方はぜひ「楽天市場」で販売することをご検討ください。

画像引用元:楽天出店案内

1-3.楽天市場に出店するデメリット

  • 競合が多く、価格競争に巻き込まれやすい
  • 月額出店料・各種手数料が高い
  • 楽天市場独自のガイドラインへの理解と対応が必要

色々ありますが、やはり上記が店舗運営者から多く聞かれます。

楽天市場は非常に多くの店舗が出店しており、競争するライバルが多いことがデメリットとしてあげられます。特に人気カテゴリの商品は競合がひしめいています。同じ商品を扱う店舗が多い場合、価格での差別化を迫られることも少なくありません。

その結果、価格競争が激化し、利益率が下がるというリスクがあります。単に安くすれば売れるという状況ではなくなっているため、商品の見せ方や付加価値の提供、リピーター獲得など、戦略的な運営が求められます。

「費用面」へのコメントも多く聞きます。
楽天市場での出店には、固定費として月額出店料がかかるほか、売上に応じたシステム利用料(販売手数料)や決済手数料など、さまざまなコストが発生します。

たとえば、スタンダードプランでは月額5万円以上の出店料が必要となるケースもあり、売上が少ないうちは「赤字になる」リスクもあります。

また、キャンペーン参加や広告掲載を行う場合は、さらにコストがかかるため、十分な利益計画を立てておくことが不可欠です。

また、楽天市場では、商品ページの作成や表現方法に関して独自の厳しいガイドラインが設けられています。たとえば、画像サイズや文字数の制限、不適切な表現の禁止など、細かいルールが多数存在します。

これらに違反すると商品ページの非表示や修正指導が入る場合もあり、運営側の工数が増えることになります。

さらに、ガイドラインは定期的に見直されるため、常に最新のルールを把握し、対応し続ける必要があります。これが意外と時間と手間を取られるポイントです。

楽天市場で売上を伸ばし、利益を拡大してくための販売方法やノウハウを弊社Youtubeチャンネルでも発信しておりますので、本記事と合わせてご視聴ください。

2.楽天市場の出店プランと費用について

楽天市場には、店舗規模に応じて3つのプランが用意されています(※2024年12月時点)。
プランごとに月額出店料と手数料率が異なり、大規模な店舗以外は「がんばれ!プラン」か「スタンダードプラン」の選択を推奨いたします。
ちなみに、出店プラン選択の基準は「月商178万円」です。
それ以外に商品数が10,000を超える、画像容量が1.5GBを超えるようであればスタンダードプランを選択するようにしましょう。

2-1.楽天市場 出店プランと月額出店料

がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
こんな方におすすめネットショップ運営のご経験が少ない
事業者様におすすめ!
目標月商が約178万円以上の
事業者様におすすめ!
商品数や画像量が多く必要な
事業者様におすすめ!
月額出店料(税別)25,000円/月額
年間一括払
65,000円/月額
半年ごとの2回分割払
130,000円/月額
半年ごとの2回分割払
契約期間1年1年1年
登録可能商品数10,000商品まで50,000商品まで無制限※
画像容量1.5GBまで100GBまで無制限
システム利用料パソコン 3.5%~6.5%
モバイル 4.0%~7.0%
パソコン 2.0%~4.0%
モバイル 2.5%~4.5%
パソコン 2.0%~4.0%
モバイル 2.5%~4.5%
※参考:出店プランと費用|楽天市場
※メガショッププランの「登録可能商品数」と「画像容量」は無制限ですが、それぞれの初期値は200,000商品と100GBです。上限変更をご希望の場合は、いずれもその都度、商品数・容量アップの申請が必要になります。

2-2.楽天市場 システム利用料金

全プラン共通料金で以下のシステム利用料金がかかります。

楽天ポイント楽天会員の購入代金(税抜)×付与率(通常1.0%)
楽天スーパーアフィリエイトアフィリエイト経由売上の2.6~5.2%
モールにおける取引の安全性・利便性
向上のためのシステム利用料
月間売上高の0.1%
R-Messe月額固定費(税別)
がんばれ!プラン:3,000円
スタンダードプラン・メガショッププラン:5,000円
楽天ペイ利用料月間決済高の2.5%~3.5%
※無料期間中(終了時期未定)です。

2-3.楽天市場 初回出店料

2-1に含まれている項目もありますが、新規契約時には初回出店料として以下の料金がかかります。

がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
初期登録費用60,000円60,000円60,000円
月額出店料(税別)25,000円×12ヶ月分=300,000円
※年間一括払
65,000円×6ヶ月分=390,000円
※6ヶ月ごと2回払
130,000×6ヶ月分=780,000円
※6ヶ月ごと2回払
初回支払金額合計(税別)360,000円450,000円840,000円

2-4.その他のランニングコスト(広告費・ポイント負担など)

楽天市場に出店する際、月額の固定費やシステム利用料以外にも、売上を伸ばすために必要となる「ランニングコスト」が発生します。これらを考慮しないと、「楽天は手数料が高くて儲からない」と感じてしまう要因になります。代表的な費用は以下の通りです。

①広告費(楽天広告・RPP広告)

楽天市場で売上を拡大するには、広告運用が欠かせません。代表的なのが「楽天RPP広告(検索連動型広告)」で、クリック課金制となっています。
・クリック単価は30円〜100円前後が一般的
・月商の10〜20%程度を広告費に投下するケースが多い

競合が多いジャンルほど広告単価が上がりやすいため、広告費が利益を圧迫する点に注意が必要です。

②楽天ポイントの原資負担

楽天市場の大きな特徴は「楽天ポイントプログラム」です。基本的に 1%のポイント還元は店舗負担 となり、さらにキャンペーンやイベント時には「+9倍」などの高還元施策が求められる場合もあります。
たとえば商品価格1万円に対して10%のポイントを付与した場合、1,000円分は店舗側の負担となります。利益率の低い商品では赤字リスクが高まるため、販売戦略を練る必要があります。

③配送コスト・システム利用料以外の費用

楽天市場では「送料無料ライン」施策(3,980円以上送料無料)が推奨されており、その分の送料負担も店舗側にのしかかります。また、在庫保管や外部倉庫(楽天スーパーロジスティクス)を利用する場合も追加コストがかかります。

2-5.料金シミュレーション【月商50万円】

楽天市場において月商50万円の店舗にかかる月額料金を楽天ツールにて算出してみました。
以下の条件になります。
※費用試算結果は、入力項目に応じて計算される概算値であり、実際のご請求額をお約束するものではございません。あくまで目安としてご利用ください。

  • 目標とする月商:50万円
  • 予想される客単価:~3,000円
  • 取扱予定の商品ジャンル:ファッション
がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
月額出店料25,000円65,000円130,000円
システム利用料(パソコン)6,662円4,100円4,100円
システム利用料(モバイル)27,825円17,888円17,888円
楽天ポイント4,750円4,750円4,750円
楽天スーパーアフィリエイト3,900円3,900円3,900円
モールにおける取引の安全性・利便性
向上のためのシステム利用料
500円500円500円
R-Messe※3,000円5,000円5,000円
楽天ペイ利用料17,500円17,500円17,500円
合計89,137円118,638円183,638円
※無料期間中(終了時期未定)です。

参照: https://www.rakuten.co.jp/ec/plan/cost_simulation/

2-6.料金シミュレーション【月商500万円】

  • 目標とする月商:50万円
  • 予想される客単価:~3,000円
  • 取扱予定の商品ジャンル:ファッション
がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
月額出店料25,000円65,000円130,000円
システム利用料(パソコン)63,875円40,750円40,750円
システム利用料(モバイル)246,000円147,175円147,175円
楽天ポイント47,500円47,500円47,500円
楽天スーパーアフィリエイト39,000円39,000円39,000円
モールにおける取引の安全性・利便性
向上のためのシステム利用料
5,000円5,000円5,000円
R-Messe※3,000円5,000円5,000円
楽天ペイ利用料169,000円169,000円169,000円
合計598,375円518,425円583,425円
※無料期間中(終了時期未定)です。

参照: https://www.rakuten.co.jp/ec/plan/cost_simulation/

2-7. 楽天市場の手数料は高い?他モールとの比較

楽天市場に出店を検討している方が必ず気になるのが「他のECモールと比べてどうなのか?」という点です。
代表的なAmazon、Yahoo!ショッピングと比較すると、楽天市場は初期費用や月額固定費がかかる分、出店ハードルが高い印象があります。

具体的には、楽天市場は月額出店料(プランにより1.9万円〜10万円程度)が必要で、システム利用料(売上連動手数料)も約2〜7%。さらに楽天ポイント原資や広告費が実質的な販促コストとしてかかります。

一方、Amazonは基本的に大口出品で月額4,900円+販売手数料8〜15%と、固定費は低めでも販売手数料が高めYahoo!ショッピングは初期・月額無料ですが、アフィリエイトやポイント負担分などがかかります

つまり楽天市場は固定費が高い分、集客力と「店舗としてのブランディング」が強み。しっかり店舗運営に注力し、リピートを取りたい事業者には向いています。

モールメリットデメリット
楽天市場・集客力が強い(ポイント経済圏が大きい)・店舗としてブランド構築しやすい・サポート体制が充実(ECC担当)・月額出店料・初期費用が高め・広告出稿やポイント原資負担が大きく利益圧迫しやすい
Yahoo!ショッピング・初期費用・月額無料で出店可能・固定費ゼロで気軽に始められる・集客に限界(広告が必須になりやすい)・Yahoo!アフィリエイト料やポイント負担が利益を圧迫
Amazon・即効性のある集客(商品単位で売れる)・配送やフルフィルメント(FBA)が強力・ブランド作りに不向き(Amazon主導)・販売手数料が高め(8〜15%)

3.楽天市場 出店プランごとの特徴

前述の通り、現在楽天市場では出店プランが以下3種用意されています。

  • がんばれ!プラン
  • スタンダードプラン
  • メガショッププラン

それぞれの特徴を見ていきましょう。

3-1.がんばれ!プラン

がんばれ!プランは、ECサイトにおける店舗運営の初心者におすすめできる出店プランです。
最大の特徴は、他プラント比較して毎月発生する固定費用が割安であることです。
[2-4]でご紹介した料金シミュレーションの通り月商50万円規模であれば、月額費用は10万円以内に収めることが可能です。

ただ、1ヶ月の売上金額によって変動するシステム利用料が他のプランと比べて割高であり、商品登録数などに低い上限が設定されています。
いわゆる固定費は安いが、変動費が割高のプランです。
そのため売上を大きく伸ばしていきたい方にとっては、おすすめできないでしょう。

3-2.スタンダードプラン

スタンダードプランは、楽天市場で中堅プランの立ち位置にあり、月商178万円以上を目指したい事業者向けのプランです。

最大の特徴は、1ヶ月の売上金額によって変動するシステム利用料が2.0〜4.5%と割安で、一つ上のメガショッププランと同率です。
登録可能商品点数の上限も50,000点までのため、比較的取扱い商品数が多く、月間受注件数が500件以上見込まれる事業者はコスト削減が見込まれます。

3-3.メガショッププラン

メガショッププランは、商品登録数や画像容量に上限がない最上位プランです。

最大の特徴は、登録できる商品数と画像データ量が無制限であること。
20,000点を超える商品を登録したい、画像データ量が5GBを超えるかもしれないといった場合はこちらのプランへのお申込みが必要です。
ただし前述した通り、基本的にはスタンダードプランで運営に困ることはほとんどありません。

3-4.プランの選び方

楽天市場に出店するにあたっておさえておくべきポイントは、売上によってランニングコストが大きく変動することです。
前述のシミュレーションの通り、同じ月商帯でもコスト比率が大きく変わります。
楽天市場出店案内ページで、月商帯ごとに料金シミュレーションが可能ですので、目指す月商に対しコストがどの程度見込まれるのか、広告費を加味した場合の利益がどれくらい残るのかを軸に、商材と販売方法を考慮し、最適なプランを選択しましょう。

4.楽天市場出店・販売の流れ

楽天市場で販売開始する際、出店の検討から店舗内の初期設定、出店後の店舗運用までECCと呼ばれる専任のコンサルタントがサポートしてくれます。
実際の楽天市場の開店について、具体的な手順は以下の通りです。

  1. 出店申込
  2. 申込書類 原本提出
  3. 書類審査
  4. 開店準備を行い、開店前審査を受ける(オープン審査)
  5. 開店

4-1.出店申込

楽天市場公式のWEBサイト「出店申込」から出店を申し込みします。
資料請求の後、会社情報や運営責任者名、商品ジャンルなどを入力し出店申込書類を作成します。
なお、申込時は以下書類が必要になります。(商品ジャンルや審査の過程で、上記以外の書類提出が必要になる場合があります)

必要な書類など

  • 法律で決められた販売に必要な許可(古物商・医薬品・酒類販売など)
  • 実際に楽天市場で販売する商品の写真
  • 登記簿謄本(履歴事項全部証明書が必要になる場合もあり)
  • 住民票・印鑑証明書(個人の場合のみ)

4-2.申込書類 原本提出

RMSアカウント開設にあたり、事前の審査を受けるため、作成した書類の原本を楽天に郵送します。
商材によっては別途審査があるので、楽天の担当者に従って手続きを進めましょう。

4-3.書類審査

提出された原本を基に楽天側で出店審査が実施されます。
審査が承認されすとRMSアカウントが作成され、開店準備が可能になります。
※手続きから2~4週間程度でRMSアカウントが開設されます。

4-4.開店準備と開店前審査

RMSにログインが出来たら、ショップの作成に進みます。
販売する商品の登録や決済・配送について設定します。
なお、ショップ作成にはhtmlの知識が必要ですが、作成が難しい場合は楽天専用の制作支援ツールページを活用しましょう。
開店準備が整ったら、オープン前の審査を受けます。
店舗運営ルール検定試験を受験して楽天市場から規定された条件でショップが構築されていることの確認を受けます。
手間に感じるかもしれませんが、この規定があるためユーザーからの信頼性が高いモールとなっており、楽天市場全体、ひいては出店者のお店の売上アップにもつながってくるのです。

楽天市場の商品登録や、売れやすい商品ページの作成、オープン審査など自社で対応が難しい、自社に合った最適な販売方法が知りたい場合は以下記事を参考にしてみてください。

4-5.店舗開店、運用開始

審査に通過できなかった場合は、修正して再度審査を受けることになります。
審査に合格すれば、楽天市場にショップを無事オープンし商品販売を開始することとなります。

参照:出店審査や取扱商材に関する注意事項

4-6. 出店までにかかる期間の目安

楽天市場へ出店申し込みをしてから、実際に店舗をオープンするまでには平均で約1.5ヶ月程度かかります。
早いケースで3週間ほど、長い場合は2ヶ月以上かかることもあります。

大まかなスケジュールとしては

  1. 出店申込(オンラインフォーム提出)
  2. 申込書類の原本提出
  3. 書類審査(10営業日程度)
  4. 審査通過後、店舗ページの構築(商品登録やバナー作成など)
  5. 開店前審査 → 開店許可 → 公開
    という流れ。

特に書類不備や、取扱商品に追加の確認が必要な場合は審査が長引くので、最初の申込時点でしっかり準備を整えることがスムーズに開店するコツです。

5.楽天市場の取扱商材注意事項

5-1.禁止商材

楽天市場では以下商品の登録、提供(景品・お試し品等として提供することも含む)することおよびその旨を表示することは禁止されています。

  • 法令で販売・所持が規制されているもの(例:銃砲類、銃弾、刀剣類)
  • 公序良俗、モラルに反するもの(例:危険ドラッグ、合法ドラッグ、脱法ハーブ)
  • 商品に関する契約等で譲渡・転売が禁止されているもの(例:預貯金または証券の口座、預貯金通帳、クレジットカード、キャッシュカード、ローンカード)
  • 悪用されるおそれのあるもの(例:免許証、パスポート、健康保険証)
  • 青少年の保護育成上好ましくないもの(例:児童ポルノ作品)
  • 危険なもの(例:爆発物、危険物)
  • 他人の権利・利益を侵害する可能性のあるもの(例:偽ブランド品、真正のブランド品であると証明できない商品)
  • その他楽天市場が不適切と判断したもの(例:「消費期限」の切れた食品)

参照:取扱禁止商材・禁止行為ガイドライン(要RMSログイン)

5-2.事前に審査が必要となる商品

「お取扱いに事前審査が必要な商材に関するガイドライン」で定められた商材は、取扱いに際し事前審査が必要になります。
取扱い許可が出ていない状態で、それらを楽天市場で商品登録、提供(景品・お試し品等として提供することも含む)することおよびその旨を表示することは禁止されています。

  • 医薬品、医薬部外品、医療機器、化粧品
  • 動物用医薬品、動物用医薬部外品
  • 健康食品
  • 製造・販売にあたって行政機関からの許可・届出が必要となる食品
  • おせち料理セット
  • 酒類
  • たばこ
    ※海外からのおみやげたばこを含みます
  • ブランド品
  • ブランドノベルティ品
    ※企業が自社や自社商品の宣伝等の目的で、自社の企業名やブランド名称を入れて無料配布する商品
  • 中古品
    ※中古ゲームソフト、ブランドリサイクル品、中古車を含みます
  • 生体
  • PCソフトウェア
  • 不動産
  • ペットフード 等々

上記以外にも事前審査が必要な商材はございます。詳細は以下楽天市場内のマニュアルをご確認ください。

参照:出店審査や取扱商材に関する注意事項

6. 楽天市場で売上アップを実現する方法

楽天市場で売上を伸ばすために実際に効果のある施策や考え方をわかりやすくご紹介していきます。
「売れる仕組みを作りたい」「安定した売上を出したい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

6-1. 競合店舗と商品の徹底調査

自店舗の商品が楽天市場に参入する余地がどれだけあるのか、まずは競合店舗とその商品をリサーチし、どういう商品なのか、どういった施策をしているのか、を把握する必要があります。

競合店舗の品ぞろえや商品自体の販売価格はもちろん、ポイント還元率やクーポンの有無等の施策も店舗ページや商品ページで確認し、新規で展開できる余地があるかどうかを事前に判断しましょう。
ご自身で調査する場合は以下手順を参考に進めてみてください。

  1. 楽天市場トップページ検索窓に検索したキーワード(自身が販売している商品で狙っているキーワード)
  2. 検索結果一覧から以下をピックアップ
    • 広告表示されている商品
    • 非広告上位商品
  3. 「4-5」で上げたポイントを確認
  4. 商品ごとに確認した項目をExcelなどでまとめる

勝てる見込みがないところに参入しても、失敗してしまう可能性が高いです。
まずはライバルの動向をしっかり把握したうえで、差別化を図り売上アップにつなげましょう。

6-2.楽天内SEO(検索結果で上位に表示される方法)

楽天市場で売上を伸ばすためには、広告だけに頼るのではなく「楽天内SEO」を意識した商品ページ作りが欠かせません。楽天内SEOとは、楽天市場内の検索結果で自社商品を上位表示させるための施策のことです。検索結果の順位が上がることで、広告費を抑えつつ自然流入を増やすことができます。

①商品名(タイトル)に主要キーワードを入れる

楽天市場の検索エンジンは、まず「商品名」を重視しています。
・ブランド名
・カテゴリ名(例:Tシャツ、スマホケース)
・特徴や素材(例:コットン100%、防水、軽量)
・ターゲット(例:メンズ、レディース、子供用)

といった検索されやすい語句を盛り込みましょう。ただし、不自然にキーワードを詰め込みすぎると読みづらくなるため、ユーザー目線の自然な文章にすることが大切です。

②商品説明文(PC・スマホ)を充実させる

検索順位は「商品説明文」も評価対象になります。
特にスマホページはアクセスの大半を占めるため、見やすいレイアウト関連キーワードを含めた説明が重要です。
FAQ形式や比較表などを取り入れることで、ユーザーの滞在時間が伸び、検索評価の向上につながります。

③レビュー数とレビュー評価を増やす

楽天SEOでは、レビューの数と評価も重要な指標です。レビューが多い商品は検索結果で優遇されやすく、またユーザーの購買率も高まります。
購入者へのレビュー依頼を丁寧に行い、評価を積み上げる仕組みを整えましょう。

④販売実績(売上・転換率)を伸ばす

楽天の検索アルゴリズムは「売れている商品」を上位に表示させやすい傾向があります。短期間で売上を伸ばすために、期間限定のポイントアップやクーポン施策を活用し、販売実績を作ることが効果的です。

⑤商品画像の最適化

楽天市場の検索結果には商品画像も表示されます。検索順位そのものに加え、クリック率の向上が重要です。
・メイン画像は背景を白抜きにしてシンプルに
・サブ画像では利用シーンや機能をわかりやすく伝える
といった工夫を行いましょう。

6-3.商品ページの作り込み(画像・説明文・レビュー対策)

楽天市場で売上を伸ばすためには、「商品ページの作り込み」が非常に重要です。広告やSEOでアクセスを集めても、商品ページの内容が弱ければ購入にはつながりません。ユーザーが「買いたい」と思えるように、画像・説明文・レビューの3点を徹底的に強化することが成功のカギとなります。

①商品画像の最適化

楽天市場のユーザーは、まず画像で商品を判断します。特にスマホユーザーが多いため、視覚的にわかりやすく魅力を伝える画像が必須です。

  • メイン画像:白背景で商品がはっきり見えるものを設定
  • サブ画像:使用シーン、機能説明、サイズ比較などを掲載
  • テキスト入り画像:キャッチコピーやメリットを簡潔に表示

画像のクオリティが高いほどクリック率・購入率が向上し、検索順位にもプラスの影響を与えます。

②商品説明文(PC・スマホページ)の充実

説明文は「SEO」と「購入意欲の後押し」の両方を意識して作成することが重要です。

  • 商品名や特徴を自然に繰り返す(キーワード最適化)
  • FAQ形式やストーリー性のある説明で滞在時間を伸ばす
  • スマホページはシンプルに見やすく(改行・アイコン活用)
  • PCページは詳細に(スペック表、素材、製造背景など)

「ユーザーが疑問に思うことを事前に答える」内容にすると、離脱率を下げることができます。

③レビュー獲得とレビュー対策

楽天市場ではレビューが売上に直結します。レビュー数が多く評価が高い商品は、検索結果で優遇される傾向があるだけでなく、購買率も飛躍的に高まります。

  • 商品発送時に「レビュー投稿のお願いカード」を同梱
  • 購入後メールで丁寧に依頼
  • レビューを書いたユーザーへのクーポン配布(規約範囲内で実施)

さらに、ネガティブレビューへの誠実な返信も信頼度を高める効果があります。

④まとめ

楽天市場の商品ページは、単なるカタログではなく「接客の場」です。

  • 画像で商品の魅力を瞬時に伝える
  • 説明文で疑問を解消し、安心感を与える
  • レビューで信頼性を強化する

この3つをバランスよく作り込むことで、コンバージョン率が上がり、広告費をかけなくても安定した売上が実現できます。

6-4. クーポン・ポイント・ギフト配送などの対策を行う

競合店舗と商品のリサーチの話をしましたが、競合の状況を把握したら、その店舗や商品に対して優位に立てる施策を考え、実行していきましょう。
クーポンを付与する、ポイントを変倍して多く付与する、ギフト配送を準備する、いち早く配送する、メルマガでリピートを促すクーポンを付ける等、よりユーザーに満足してもらう対策を実行していきます。

一つ一つ対策を実行し、ユーザーの満足度を高めていくことが、良いレビューの獲得やリピートの購入、店舗内を回遊してもらうことに繋がり、売上向上にも繋がってくるでしょう。

6-5. 販売価格の最適化と利益確保

楽天市場で安定して利益を上げるためには、「販売価格の設定」が非常に重要です。出店費用や手数料、広告費、ポイント負担を考慮せずに値付けをすると、「売れているのに利益が出ない」「赤字になる」という状況に陥りかねません。ここでは、販売価格の最適化と利益確保の考え方を解説します。

①原価とすべてのコストを含めた利益計算

楽天市場では、以下のようなコストが発生します。

  • 月額固定費(出店料)
  • システム利用料(販売手数料)
  • 楽天ポイント原資負担(最低1%〜キャンペーンで10%以上)
  • 広告費(RPP広告、ディスプレイ広告など)
  • 配送コスト・梱包資材費

販売価格を決める際は、**「商品原価 + 上記コスト」**を合算したうえで、利益率がしっかり残る金額を設定する必要があります。

②競合価格とのバランスをとる

楽天市場のユーザーは価格比較を徹底する傾向があります。そのため「高すぎると売れない」「安すぎると利益が出ない」というジレンマが起きやすいのが特徴です。

  • 主要競合商品の価格帯を常にチェック
  • 同じ価格帯でも付加価値(送料無料、特典、保証)で差別化
  • キャンペーン時には一時的に値下げして販売実績を作る

といった工夫で、価格と利益のバランスを取りましょう。

③ポイント還元率を含めた実質価格で考える

楽天市場では、ポイント還元が購買動機に大きく影響します。
例えば「10,000円の商品・10%ポイント還元」は、実質9,000円で販売しているのと同じです。その分のポイント原資は店舗が負担するため、実質的な販売価格と利益率をシビアに計算することが大切です。

④利益確保のための工夫

販売価格を無理に下げずとも利益を確保する方法があります。

  • まとめ買いセット商品で客単価を上げる
  • オリジナル商品や限定商品で価格競争を回避する
  • 定期購入・サブスク型商品で安定的に利益を確保する

価格勝負に巻き込まれず、利益が残る仕組みをつくることが長期的な成功につながります。

⑤まとめ

楽天市場では、「手数料・広告費・ポイント負担」を含めて利益を計算しないと、売れても赤字になるリスクがあります。
販売価格を最適化するには、競合との比較・実質価格の把握・利益率を残す仕組みづくりが欠かせません。

短期的な値下げではなく、長期的に利益を確保できる価格戦略を立てることが、楽天市場での安定経営の鍵となります。

6-6. 楽天に強いECコンサルタントにサポートしてもらう

月額出店料や物流費高騰の影響で、売上が横ばい、または微減傾向にある店舗や、短期間で売上をアップを目指すのであれば、楽天に強いECコンサルタントにサポートしてもらうこともおすすめです。
もちろん費用はかかりますが、楽天コンサル実績豊富なコンサル会社を選ぶことで、楽天独自のガイドラインへの対応はもちろん、競合調査・分析、店舗の現状から最適な施策を実施してくれます。
その結果、コンサルタントに依頼したほうが短期間で高売上が見込めます。

プロテーナムは楽天出身者により立ち上げられたECに特化したコンサルティング会社です。楽天市場の運営や売上にお悩みでしたら、ぜひ一度弊社にお問合せください。
楽天市場売上アップについては弊社Youtubeチャンネルでも紹介しております。

出店後の運用や制作の困りごとについての記事もご覧ください。

7.よくある質問(FAQ)


 

Q1. 個人事業主でも出店できますか?

はい、可能です。法人だけでなく、個人事業主(開業届を提出済み)でも楽天市場に出店できます。 ただし個人名義の銀行口座は不可など、一部条件があるため注意が必要です。


Q2. 審査に落ちることはありますか?

あります。反社会的勢力の排除、税金未納、過去のトラブル履歴、取扱商材が禁止・規制対象の場合などは審査に通りません。


Q3. 楽天ポイント分は店舗が負担するの?

はい。通常のポイント(1%)は店舗負担です。キャンペーン(例えば+9倍など)の際は楽天が一部負担するケースもあります。


Q4. 出店後、途中でプラン変更できますか?

できます。売上規模が変われば上位プランへ変更する店舗も多いです。


Q5. 赤字になりやすいって本当?

楽天市場は「手数料や費用が高いから赤字になりやすい」という声をよく耳にします。確かに、月額出店料やシステム利用料に加えて、広告費や楽天ポイント負担、送料などのランニングコストが発生するため、利益計算をしっかり行わないと赤字になるリスクがあります。 ただし、これは楽天市場に限ったことではなく、AmazonやYahoo!ショッピングなど他のECモールでも同様です。大切なのは、以下のポイントを押さえることです。 ・すべてのコストを含めて販売価格を設定すること ・広告やポイント施策を「利益率が残る範囲」で運用すること ・競合と価格だけでなく、商品力や接客力で差別化すること 実際に、楽天市場で安定して利益を出している店舗は、単純な「安売り競争」に巻き込まれるのではなく、利益が残る価格戦略と売上拡大の仕組みを確立しています。 つまり「楽天市場=赤字になりやすい」というより、計算なしに出店すると赤字になりやすいのが実態です。逆に戦略的に運営すれば、楽天市場の集客力を活かして十分に黒字化・成長が可能です。


8.楽天市場への出店についてまとめ

楽天市場では2014年に「品質向上委員会」を設立され、どこよりも安心・安全なECモールを目指し、お店や商品の品質を守るためにさまざまな対策をおこなっているため、他ECモールに比べ、出店審査は厳しくなっていると言えるでしょう。

「模造品対策」もそのひとつで、模造品の疑いがある商品については、ブランドの権利者や団体等に協力を依頼し、調査を実施しています。
ルールに違反している店舗を見つけた際には、その店舗のサービス停止や出店契約解除等のペナルティが与えられます。
これらの対策によって、楽天市場ユーザーがさらに安心して買い物を楽しめるようになり、楽天市場全体、ひいては出店者のお店の売上アップにもつながってくるのです。

手間に感じる部分も多いと思いますが、一度楽天市場の出店審査に通ってしまえば、その「圧倒的な集客力」の強さを販売に活用することができるので、他社のECモールでは実現できないロケットスタートに繋がります。
Proteinumは楽天市場での販売方法ノウハウや支援実績多数です。ぜひお気軽にお問合せください。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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