Amazon A+改善で大容量サイズへの導線を設計|入浴剤ブランドの事例

株式会社Proteinum ECコンサルタントマネージャー
Amazonで同じ商品をサイズ違いで展開しているものの、「主力にしたいサイズになかなかセッションが集まらない」「セール時しか売上が伸びない」とお悩みではないでしょうか。本記事では、Amazon A+コンテンツの改修によって大容量サイズへの導線を新たに設計し、ベースとなるセッション数を底上げした入浴剤ブランドの事例をご紹介します。
この記事は、これまでの支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)がAmazon A+改善の考え方と具体的な施策について解説します。同一商品でサイズ展開をしている方が、自社の商品ページ最適化に活かせるヒントが得られる内容です。
Contents
「主力にしたいサイズの売上が伸びない」というAmazon運営者の悩み

同じ商品をサイズ違い・容量違いで展開していると、モールごとに「売れるサイズ」が分かれることはよくあります。たとえば楽天市場では大容量タイプが主力として伸びているのに、Amazonでは小容量タイプばかりに流入が偏ってしまい、収益性の高い大容量サイズが伸び悩む、というケースです。
このような状況では、商品自体の魅力を訴求する以前に、「ユーザーが今見ているページから、本当におすすめしたいサイズへどうやって誘導するか」という設計が肝になります。バリエーション選択ボタンによるサイズ切り替えは可能でも、ユーザーが能動的にクリックしてくれる確率はそれほど高くありません。商品説明をひと通り読み、購買意欲が高まったタイミングで「実はもう一段お得な選択肢がありますよ」と背中を押す設計が必要です。
Amazon A+コンテンツとは|商品ページの説得力を高める強化枠

Amazon A+コンテンツとは、商品詳細ページの商品説明エリアに画像と装飾テキストを組み合わせて配置できる機能です。通常のテキスト説明よりも視覚的に世界観や使用シーンを伝えられるため、ブランディング・購買意欲喚起・LTV向上のいずれにも効きやすい強力な枠です。
A+で改善できる主なポイント
A+で打ち手として整理しやすいのは、おおむね次のような項目です。
- ブランドや商品の世界観を1〜2枚目で瞬間的に伝える
- 商品ラインナップ全体を俯瞰できる比較表を設置する
- 利用シーン・使用方法・成分などの補足情報を追加する
- 上位サイズや関連商品への誘導を行う
特に複数サイズ・複数SKUを展開している商材では、「比較表」と「TOPビジュアル」の2点が成果を左右する大きなレバーになります。
入浴剤ブランドの事例|A+改善で大容量サイズへの導線を新設

ここからは、実際にAmazon A+改善を行った入浴剤ジャンルの某ブランドD社の事例をご紹介します。
改善前の状況・課題
D社は同一の主力入浴剤を、通常サイズ(小容量)と大容量サイズの2パターンで展開していました。楽天市場では大容量サイズが主力として安定的に売れている一方、Amazonでは通常サイズに流入が集中し、大容量サイズの販促に苦戦している状態でした。
特に課題だったのが、大容量サイズ単体ではキーワード経由のセッションを十分に獲得できず、Amazon内のセールやポイントアップ施策のタイミングでしか売上が立たないという構造です。普段のセッション数が低位で安定してしまい、自然検索経由の積み上げが効きにくい状況でした。
実施した施策の内容
そこで、すでにセッションが集まっている通常サイズのページから、大容量サイズへ誘導する導線をA+コンテンツ上に作る方針で改修を行いました。具体的には次の2点です。
施策①|比較表の修正:通常サイズと大容量サイズを横並びで比較
改修前の比較表は、同じ通常サイズの中で香り違い・色違いの商品バリエーションが並んでいる状態で、「容量を上げる」という選択肢がそもそも提示されていませんでした。これを通常サイズと大容量サイズを並べた比較表に組み替え、価格・内容量・回数あたりの単価といった軸で「大容量サイズの方がお得」であることが一目で伝わる構成に変更しています。
施策②|A+TOP画像の改修:世界観の表現と大容量サイズの存在のアピール
改修前はやや簡素な商品画像が1枚配置されているのみで、ブランドの世界観や本格感が十分に伝わっていない状態でした。改修後は1枚目で「本格的な温浴体験」を想起させるビジュアルに変更し、2枚目で通常サイズと大容量サイズが並んだカットを配置することで、「実はもう一段大きいサイズもある」という事実をページの早い段階で認知させる設計にしています。
改善後の成果・数値変化
改修後、大容量サイズのセッション数は劇的にジャンプアップしたわけではないものの、これまでセール時にしかセッションを獲得できなかった状況から、ベース水準のセッション数が前月比で約1.3〜1.5倍に底上げされる結果となりました。売上面でも、セールに依存せずに大容量サイズが売れる日が増え、収益のばらつきが緩和される効果が見られています。
劇的なホームランではなく「土台が一段上がる」タイプの改善ですが、Amazonにおいては、こうしたベースの底上げが広告ROASや検索順位の安定にもじわじわ効いてくるため、長期的な収益基盤の強化として価値の高い施策と言えます。
Amazon A+改善で押さえたい3つのポイント

事例を踏まえ、自社で同じような改善を行う際に意識したいポイントを3点に整理します。
ポイント①|「同一商品のサイズ違い」を同じ画面で比較させる
同一商品のサイズ違いを展開している場合、比較表は単なるラインナップ紹介ではなく、「どの選択肢を選んでもらいたいか」を意図的に設計する場と捉えるのがおすすめです。価格・内容量・1回あたりの単価・回数表記など、ユーザーが「大容量の方がお得」と感じる軸で並べると、自然と狙ったSKUへの購買意欲が高まります。
ポイント②|1〜2枚目で世界観と選択肢を伝える
Amazonの商品詳細ページは、スクロール途中で離脱されるリスクが常にあります。そのため、A+の上部1〜2枚は「世界観の伝達」と「サイズ選択肢の認知」に振り切るのが定石です。3枚目以降に成分・使用方法・お客様の声といった情報を配置していく構成にすると、購買検討フェーズと情報量のバランスが取りやすくなります。
ポイント③|お得感は数字と図で可視化する
「2.5倍量だから2.5倍お得」という情報は、テキストだけで読ませるよりも、回数表記(例:通常サイズ50回分 / 大容量サイズ125回分など)や単価比較で図示した方が圧倒的に伝わります。比較表内のセル背景色やアイコンを使って、ユーザーが視線を落とすだけで判断できるレベルにまで情報を整理しましょう。
A+改善でやりがちな失敗パターン

最後に、A+を改修する際に陥りがちな失敗パターンも共有します。
ひとつ目は、情報を詰め込みすぎて訴求がぼやけるケースです。「全部伝えたい」気持ちは分かりますが、A+の役割はあくまで購買意欲を高めることなので、優先度の低い情報は思い切って削るかページ下部に回すのが得策です。
ふたつ目は、比較表を「商品紹介」止まりにしてしまうケースです。比較項目が「商品名・容量・香り」だけで終わっていると、ユーザーが「結局どれを選べばいいか」を判断できません。お得感や利用回数など、購買判断に直結する軸を入れることが重要です。
みっつ目は、誘導したいSKUへのリンクや言及を本文中に配置しないケースです。比較表に並べているだけでは、ユーザーは別ページへの移動が必要だと気づきにくいことがあります。バリエーション選択ボタンとは別に、画像内テキストや説明文で「大容量サイズはこちら」と明示する一手間が、結果的にセッションの流入差を生みます。
まとめ|A+改善は商品力を最大化するレバー
Amazon A+改善は、商品自体の力をそのままに、ページ構成と導線設計だけで売上の柱を組み替えられる強力な打ち手です。今回ご紹介した入浴剤ブランドの事例のように、「すでに流入があるSKUから、本当に売りたいSKUへ誘導する」という発想を持つだけで、ベースのセッション数や売上の安定性を一段引き上げることができます。
特に複数サイズを展開している商材は、A+の比較表とTOP画像を見直すだけでも改善余地が大きく残っているケースが多いです。一度ご自身の商品ページを開き、「このページから本当に売りたいSKUへ視線が流れているか?」という観点で確認してみてください。
「主力にしたいサイズの売上が伸び悩んでいる」「セール時しかセッションが取れず売上が安定しない」「何から改善すればいいか分からない」「やりたいことはあるが手が回らず困っている」 こんなお悩みはありませんか? 弊社では、EC事業のプロフェッショナルが貴社の店舗・サイトを分析し、売上アップのための具体的な改善ポイントをご提案する「EC店舗ポテンシャル無料診断」を実施しています! 毎月5社様限定とさせていただいておりますので、枠が埋まってしまう前に、まずはお気軽にご相談ください。
▼弊社のECコンサル/運営代行については以下で詳しく説明しておりますので、ぜひご覧ください▼
詳細はお気軽にお問い合わせください!


