ECサイト運営にWEBサイト制作スキルは必須?
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ECサイトの運営を検討している、または始めたばかりの多くの方が「自分でWEBサイトを制作するスキルは必要なのか?」という点で悩まれています。
ECモールを制作する場合は、モール側のアップデートやデザインツールの発展により、昔と比べて高度なデザイン・プログラミングスキルは必須ではなくなってきました。
しかし、サイトの「集客の基礎となるSEO知識」「デザインを補うツールの活用スキル」はECサイト運営を成功させるためのカギです。
Contents
1.ECサイトに求められる制作スキル
ECサイトのデザイン制作で求められるスキルは幅広く、「どの制作物が」「どのような役割を果たすか」を理解し、それぞれの制作物に対して適切なデザインスキルを身につけることが重要になります。
主な制作物は以下の通りです。
1-1.TOPページデザイン
TOPページは、ECサイト全体のブランドイメージを伝え、ユーザーを適切な導線に引き込む「サイトの顔」となります。
サイトへ訪れたユーザーがまず何を探しているかを仮定し、セール情報、主力商品、新着情報といったコンテンツ設計をします。
モバイル環境を考慮したレイアウトで、ファーストビューに重要な情報が伝わるデザイン、ユーザーが探している商品へスムーズに遷移できる設計が求められます。
1-2.商品ページデザイン
商品ページは、ユーザーが購入するかどうかを最終的に判断する、最もコンバージョンに直結する制作物です。
商品画像、価格、レビュー、詳細説明、そして「カートに入れる」ボタンといった購入へ至る要素が、最も効果的にユーザーに伝わるようにレイアウトを組みます。
ユーザーが欲しいと思う魅力的な画像、商品の特徴が最も伝わるテキスト情報や購入の動機付けなど、ECサイトの制作物で最も重要なのが商品ページデザインです。
1-3.サムネイルデザイン
主に楽天市場やYahoo!ショッピングなどのECモールで重要な要素ですが、商品一覧ページや検索結果に表示されるサムネイルは、膨大な競合商品から自社の商品を購入いただくため、クリック率(CTR)を意識したデザインが求められます。
ECモールによってガイドラインが定められているため、限られた制約の中で商品の魅力が最大限伝わるように、適切なキャッチコピーの配置、背景やトーン&マナー、商品画像のアングルなどレイアウトを最適化しましょう。
1-4.バナーデザイン
TOPページや商品ページ、広告で使用されるバナーは、回遊を促すために必要な制作物です。
訴求したいメッセージ(例:「20%OFF」「新商品」など)を瞬時に伝えるためのフォント選定・配色・文字サイズなどレイアウト構成が重要です。セール内容やターゲット層に合わせてデザインのトーンを変化させ、メッセージのお得感や特別感を視覚的に魅せる事を意識しましょう。
1-5.プログラミング
完成したデザインをWebサイトにアップするためにはプログラミングスキルが必要です。
多くのサイトで用いられる言語はHTML、CSS、JavaScript、jQueryが挙げられます。
言語は運営しているWebサイトやECモールによって異なりますが、デザインを正確にWebサイトへ表示させる細かい作業が必要になります。
2.ECサイト制作にデザインスキルは必須か?
上記の通り、デザイン制作においても様々な観点でスキルが必要になっており、HTML・CSS・JavaScriptといった専門的な知識が不可欠です。
しかし、現在はECプラットフォーム側でテンプレート機能が充実してきたことで、昔と比べ求められるスキルのハードルが低くなっています。
デザイン制作の面でも、無料で使えるツールがいくつかリリースされており、デザイン初心者の方でもテンプレートを用いて制作できるようになりました。
制作自体が昔と比べ簡単になっているため、必ずしもデザインスキルが無くてもサイト制作を行えますが「ブランドイメージを大切にしたい」「売れるデザイン」など課題を抱えている方は、熟練のデザイナーや代行会社に制作を任せるのがおすすめです。
3.ECプラットフォームごとに求められるスキルの特徴
ECサイトにはShopify・BASE・STORESなどの自社ECから、楽天市場・Yahoo!ショッピング・AmazonといったECモールなど様々なプラットフォームがあります。
それぞれで必要となるスキルを簡単にご紹介いたします。
3-1.自社ECサイト(独自ドメイン)
Shopify、BASE、STORES、futureshop、makeshopなど自社ECサイトには様々なプラットフォームがあります。
その中でもShopify、BASE、STORESなどは専門知識がなくても直感的な操作だけでサイトを構築できるテンプレートやカスタマイズ機能を提供しています。
ほとんどのテンプレートがレスポンシブデザイン(スマートフォン、タブレット、PCのどの画面サイズにも最適化されるデザイン)に自動対応しているため、制作スキルがない方でも簡単にサイト制作できるのが特徴です。
一部アプリやプラグインといったカスタマイズ要素もありますので、サイトをより良く改修していく際には専門的な知識が必要になってきます。
3-2.Amazon
Amazonは、ECモールの中で最もWEB制作スキルが不要なプラットフォームです。
「商品カタログ型」のECモールとなるため、商品登録者がどれだけ頑張ってデザインしても、表示形式はAmazonが定めたルールで統一されます。
プログラム知識は不要なのですが、サムネイルやコンテンツ画像は制作が必要なため、デザインスキルは求められます。
SEO・集客の面ではAmazon独自の検索アルゴリズムを理解し、キーワードを最適化が重要なため登録情報(タイトル、スペック、商品説明文)の正確性と、適切なキーワード選定を行いましょう。
3-3.楽天市場
楽天市場は「R-Storefront(RMS)」を通じて、トップページ、カテゴリーページ、商品ページなど比較的自由度の高いカスタマイズが可能です。
HTMLやCSSを使用した独自のページを作成したり、商品ページの見せ方を自由にレイアウトすることが可能です。
RMSでほとんどのページを制作できますが、自由度の高いページを作るには楽天GOLDを活用する必要があります。
楽天GOLDとは?
- 楽天GOLDとは、楽天市場内において無料で追加出来るサーバースペースの名称です。RMS、R-Cabinetとの大きな違いは容量と自由度の高さです。
- HTMLファイルやデザインに関わるCSSファイル、動きをつけるJavaScriptなども活用できるのでRMSで作るよりもオリジナリティや動きのあるページが作成できます。
- 出店プランに関係なく無料で利用申請することが出来ます。
3-4.Yahoo!ショッピング
基本的にはテンプレートに沿った形式ですが「ストアクリエイターPro」という管理画面を通じて、ある程度自由なデザイン設定が可能です。
トップページや商品ページの下部にフリースペースが設けられており、HTMLと一部CSSを使った独自のレイアウトやバナーを実装できます。
楽天GOLD同様にYahoo!ショッピングにはトリプルというサーバーが利用できますので、動きのあるページ作成も可能です。
基本的には楽天市場と同様のカスタマイズが可能ですが、一部使用できないコードがあるなど注意が必要です。
4.制作におけるSEO対策
デザインやプログラミングをする際に、初心者の方でも簡単に気をつけたい代表例をご紹介いたします。
4-1.画像最適化
高画質の画像をそのままアップロードすると、サイト表示速度が極端に低下しSEO上、非常にマイナスです。
作成した画像を書き出しする際、画像が粗くならないようになるべく容量を抑えましょう。
1枚では数百KByteでも、何枚、何十枚と画像を読み込むのでサイト表示に大きく影響します。
特に写真を使った高画質な画像は要チェックしましょう。
4-2.代替テキスト(alt属性)の設定
全ての画像に、その内容を説明するテキストを設定するのがベターです。
これは、検索エンジンが画像を認識するためと、視覚障がいのあるユーザーへの情報提供のために重要です。
alt属性を入れておくと、後で編集する際にも分かりやすいというメリットもあります。
5.無料で始められる制作ツール
デザインスキルに不安がある、またはデザイン制作の予算がない場合でも、無料ツールを使用してデザイン制作、コーディングも可能です。
代表的なツールをご紹介します。
5-1.Canva

出典:https://www.canva.com/ja_jp/
専門的なデザインスキルがない方でも、プロ品質のクリエイティブを簡単に作成できるオンラインのグラフィックデザインツールです。
ドラッグ&ドロップを中心とした直感的な操作性で、PhotoshopやIllustratorのような高度な専門ソフトとは異なり、デザインの知識や経験がなくてもWebブラウザやスマートフォンアプリから簡単に画像や動画を編集できます。
5-2.Adobe Express

出典:https://www.adobe.com/jp/express/
Adobe Expressは、アドビシステムズが提供するオールインワンのコンテンツ制作ツールで、ソーシャルメディアのコンテンツやロゴ、チラシなどの販促物を、専門知識なしで簡単に作成できるように設計されています。
無料プランでは基本的な編集機能とテンプレート、写真、フォントが利用できます。
有料プレミアムプランに切り替えると、Adobe Stockのより多くの素材や機能が使えるようになります。Creative Cloudのコンプリートプランに含まれているため、既にPhotoshopなどを使っているユーザーは追加料金なしで利用できる場合が多いです。
5-3.Figma

出典:https://www.figma.com/ja-jp/
Figmaは、WebサイトやモバイルアプリなどのデジタルプロダクトのUI/UXデザインを中心に、プロトタイピング、デザインシステムの構築、共同編集に特化したクラウドベースのデザインツールです。近年、業界標準ツールとして急速に普及しています。
Figma Communityというユーザーが作成したテンプレート、デザインシステム、アイコンセットなどが公開・共有されているため、効率的にデザイン作業を進めることができます。
5-4.CodePen

フロントエンドのWeb開発に特化したオンラインエディタです。主にHTML、CSS、JavaScriptのコードを記述し、その結果をリアルタイムで確認・共有できます。
フロントエンドの学習を始めたい初心者から、複雑なインタラクションを素早く試したいプロのデザイナーや開発者まで幅広く使用されているツールです。
6.まとめ
ECサイト制作に求められるスキルは、デザイン力・コーディング技術から、集客と売上を最大化する制作スキルへと変化しています。
「サイトを作る」ことだけではなく、「サイトを使って売る」ことにも焦点を当て、まずはご自身のECサイトや出店モールで、「無料ツールを使ったバナーやサムネイルの制作」「SEOを意識した商品ページのタイトルと説明文の修正」から始めてみましょう。
弊社ではECの制作代行を行なっております。上記記事へのご質問、弊社へのご依頼などは、以下フォームにご入力いただき、ご連絡いただけますと幸いです。

株式会社Proteinum 代表取締役
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。
