Yahoo!ショッピングとPayPayモールの統合について

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Yahoo!ショッピングとPayPayモールが統合！10月から新しいキャンペーン開始

2022年7月6日、ヤフー株式会社から「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」を統合し、10月に新しい「Yahoo!ショッピング」としてリニューアルすると発表がありました。
グループの連携を強めて、使いやすさを向上させて集客力を高めることが目的のようです。
統合による影響、既存のYahoo!ショッピングやPayPayモールを運営しているEC担当者が注意すべき点、競合である楽天市場やAmazonとの比較について、先日の発表内容をふまえて解説します。

ヤフー、PayPay、LINEの強みを活かす

検索サイトのヤフーは約8600万人、決済サービスのPayPayは4700万人が利用がしており、同じZホールディングス（HD）傘下の通話アプリLINEの利用者も9200万人に達しています。

しかし、十分な連携は取れていません。利便性には定評があるPayPayモールですが、PayPayのアプリがPayPayモールに連動しているだけで、Yahoo!ショッピングには行けません。還元率も違います。その上、PayPayモールやYahoo!ショッピングのLINEを活用した情報提供も限定的です。

このため、月間視聴者数は楽天市場の5104万人、Amazonの4729万人に対して、Yahoo!ショッピングは2288万人と差をつけられています。

これを挽回するためにヤフー、PayPay、LINEという認知度の高い自社の3つのアプリを「経済圏」拡大を図る取り組みを始めました。その第一手が今回のYahoo!ショッピングとPayPayモールの統合です。サービス開始が早く、利用者が多いYahoo!ショッピングにネット通販サイトを一本化しました。

2019年に優良出店者のみを集めて立ち上げ、家電や化粧品、衣料品などの高級ブランドも取り扱うPayPayモールは、商品情報などがわかりやすいデザイン、豊富な項目で商品を探しやすい検索機能などの利便性に強みがありました。

この強みを強化しつつ、商品を4億点以上に増やし、多くのユーザーを抱えるYahoo!ショッピングの強みとの相乗効果を狙います。「PayPayポイント」などユーザーへの還元も、シンプルでわかりやすくなるとのことです。

 LINEとの連携においては出店者にLINEの公式アカウント作成を促し、LINEを使った商品紹介や問い合わせへ対応など消費者とのやりとりが容易になるようにします。

「優良ストア」のレベルがアップ、「優良配送」の精度向上

Yahoo!ショッピングの今後の展開としてはデザインや検索機能などの磨き込みに加え、ECでの購入でユーザーが気にしている点の一つである、配送面が重要視されます。
ECサイトの懸念といえば配送の速さと質で、商品の迅速かつ丁寧な配送はユーザーのニーズが非常に高いです。
厳選された「優良ストア」の評価基準を高め、注文の当日から翌々日までに商品を配送する「優良配送」も強化されます。
検索結果の一覧で「優良配送」であることを示すアイコンで掲出・訴求するほか、優良配送される商品から優先的に上位表示してトップページからの誘導を強化します。

Yahoo!ショッピングは、各ストアが優良配送の基準に対応しやすくなるように、ヤマトホールディングスなど物流を代行する企業との連携を強化してきました。
結果、優良配送に対応する商品の閲覧数と優良配送対応ストアの売上成長率は、「非優良配送」ストアに比べて伸びています。2020年12月から行われている「優良配送」アイコンの施策が対応ストアの閲覧数や売り上げ成長率に繋がっているとしたうえで、今後も「優良配送」対応ストアの増加や「優良配送」ストア向けのキャッシュバックキャンペーンを行っていくとのことです。

楽天、アマゾンも施策実施、今後の競争に注目

ただ、Yahoo!ショッピングの競合である楽天やAmazonも、さまざまな取り組みを行っています。
楽天は「楽天市場」と「楽天西友ネットスーパー」、「楽天ビューティ」など、「楽天経済圏」内で会員の横断利用の拡大に加え、スーパーや百貨店などの実店舗とECをつなぐ戦略に力を入れます。
Amazonも、商品の在庫管理から梱包、配送、顧客対応サービスまでを中小規模の出店者に丸ごと支援する取り組みなどを強化しています。

各社の品ぞろえやサービスを巡る競争が激しくなるのは必至で、新しいYahoo!ショッピングが楽天市場とAmazonという2強をどこまで追い上げられるか、今後の様子に注目したいところです。

Yahoo!ショッピングとPayPayモールの統合による運営店舗への影響

今回のYahoo!ショッピングとPayPayモールの統合では、Yahoo!ショッピング、PayPayモールどちらの店舗もルール変更の影響で今後必要な対応があります。

ストア名変更（PayPayモール店のテキストとリンクが入っている媒体修正）

画像の適用について

PayPayモールの画像についての決まりがYahoo!ショッピングにも適用されます。

・画像の背景は写真背景・単色白背景のみ
・枠線なしの商品画像を登録
・テキスト要素を商品画像内に記載する際、テキスト要素の占有率は20%以下

返品方法について

新しい運用が今後公開予定のため、これまでは見逃していた各モールからのお知らせや管理画面を確認するようにしましょう。

Yahoo!ショッピングとPayPayモールリニューアル記念のキャンペーンがスタート

Yahoo! は「Yahoo!ショッピング」リニューアルに伴い、2022年10月12日(水)からPayPayポイントがお得に貯まる新しい特典・キャンペーンを開始すると発表しました。
ソフトバンクのスマホユーザー向けのキャンペーンも開催されます。

最大5％のPayPayポイントが毎日貯まるポイント付与施策

「PayPayあと払い」「PayPay残高」「PayPayカード」のいずれかで支払った場合は毎日最大5%、Yahoo!プレミアム会員であれば毎日最大7%のPayPayポイントが付与されます。
キャンペーンは2022年10月12日(水)午前0時に開始します。

ソフトバンクのスマホ利用者向け施策

2022年10月9日(日)午後11時59分に「ソフトバンクスマホユーザーは毎週日曜日は最大10％相当戻ってくる！」キャンペーンが終了します。
代わりに「スーパーPayPayクーポン」の提供が開始。
付与率10%で付与上限500ポイントの「スーパーPayPayクーポン」が3か月にわたって配布されます。
キャンペーンの詳細はソフトバンク公式サイトをご確認ください。

一部のPayPayポイント付与施策が終了予定

今回の施策に伴い、

• ソフトバンクスマホユーザーなら毎週日曜日は+10％
• ソフトバンクスマホユーザーじゃなくても！毎週日曜日は+5％
• PayPayカードとYahoo!ショッピング利用特典1％
• PayPaySTEP特典　PayPayモールにて+2％

上記4つのPayPayポイント付与施策・特典が終了します。
終了日時は2022年10月11日(火)午後11時59分です。

Yahoo!ショッピングとPayPayモールの統合については、下記記事でも詳しく解説しているので読んでみてください。

プロテーナム

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プロテーナムは楽天、Amazon、Yahoo、ネットショップに関する課題をトータルでサポートします。EC事業の立ち上げからコンサルティング、運営代行まで、これまで培ってきた豊富なノウハウを活用し、お客様の状況に合わせてあらゆる面で支援いたします。

Writer米沢　洋平

株式会社Proteinum　代表取締役

慶応義塾大学を卒業後、楽天グループ株式会社に入社。ECコンサルタントとして、ショップオブザイヤー受賞店舗を含むのべ700店舗以上を支援。その後、小売業を中心に経営コンサルティング業務に従事（事業戦略策定、EC戦略策定・実行支援など）し、株式会社Proteinum（プロテーナム）を創業。
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。