Yahoo!ショッピングの広告運用が「コマースアドマネージャー」に統合。これからの広告戦略はどう変わる?

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2025年7月をもって、これまで利用されてきた【ストアマッチ】や【STORE’s R∞】の広告・CRM機能が終了しました。
そして2025年8月からはLINEヤフーが提供する新サービス「コマースアドマネージャー」へと切り替わりました。
これまで、ストアマッチ広告などのYahoo!ショッピング向け広告は、別の広告管理画面から出稿・管理を行っていましが、商品登録や注文処理などを行う「コマースアドマネージャー」上で広告のすべてを一括管理できるようになっています。
この記事では、この統合による変更点やメリット、今後の広告運用への影響について、詳しく解説していきます。
Contents
1.Yahoo!ショッピングのコマースアドマネージャーとは?
Yahoo!ショッピングのコマースアドマネージャーは、Yahoo!ショッピング内の商品を広告配信できるクリック課金型の広告サービスです。
出店者が商品やストアの露出を高め、販売促進を図るための広告サービスでユーザーが実際に広告をクリックした場合にのみ費用が発生する「成果報酬型」の広告です。
コマースアドマネージャーの広告管理機能から設定・運用することができ、商品ページ、カテゴリページ、検索結果などのYahoo!ショッピング内の主要な場所に表示されます。
予算の設定、入札単価の調整、掲載商品の選定など、柔軟に運用できます。
また、広告効果の分析機能も搭載されており、クリック数、表示回数、CTR(クリック率)、CVR(成約率)などのデータを確認できるため費用対効果を意識した運用が行えます。
2.広告運用の統合による影響は?
これまでYahoo!ショッピングに出店しているストアが広告を運用する際は、「ストアマッチ広告管理画面」や「YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)」など、複数の広告管理ツールやページを行き来する必要がありました。
しかし、2025年8月より商品管理を行う「コマースアドマネージャー」に広告機能が統合されました。そのため、ストア運営者はひとつのダッシュボード上で「商品管理」「広告出稿」「パフォーマンス分析」までを完結できるようになりました。
従来よりも広告運用のハードルが下がり、広告初心者でも出稿・運用がやりやすくなったとも言えます。
3.コマースアドマネージャーの主な機能と操作フロー
3-1. 広告出稿の流れがよりスムーズに
従来は広告出稿の際に、商品を別途選定し、個別にタイトルや説明文を入力したり、CSVでアップロードしたりといった手間が必要でした。
しかしコマースアドマネージャー統合後は、すでに登録してある商品情報をそのまま広告に反映できるため、広告作成のスピードが大幅に向上しました。
3-2. ターゲティングと入札管理もコマースアドマネージャー内で完結
広告グループの作成、キーワードの設定、入札単価の調整といった従来の広告管理項目も、同じインターフェース内で一元管理が可能になりました。
これにより、キャンペーンごとのパフォーマンス比較や、入札価格の微調整もスムーズに行えるようになりました。
3-3. 広告レポート機能が強化
広告パフォーマンスを確認するレポート機能も刷新されました。
以前はCSVの手動ダウンロードでしか確認できなかったクリック率やコンバージョン率も、視覚的なグラフやチャート形式でリアルタイムに確認可能です。
また、「商品別の広告効果」や「広告経由の売上」など、売上との関連性もより明確に見えるようになっており、PDCAサイクルの回しやすさが格段に向上しています。
4.コマースアドマネージャーで押さえておきたいポイント
4-1. ストア運営と広告戦略の連携強化
商品データを管理している同じ画面で広告設定ができるため、商品戦略と広告戦略が切り離されず、一貫性のあるマーケティングが可能になりました。
例えば、在庫状況や新商品の登録と連動して、すぐに広告キャンペーンを立ち上げることができます。
4-2. アイテムリーチで商品単位のターゲティングが可能に
任意の商品コードを指定することで商品単位で配信できます。
検索連動型広告では難しかった売りたい商品の露出を強化する設定ができるようになりました。
4-3. より精度の高い広告配信が可能に
商品情報との自動連携により、ターゲティングの精度や表示内容の最適化が進み、クリック率やコンバージョン率アップが期待できます。
Yahoo! JAPANのビッグデータと連携した広告配信技術により、ユーザーの購買行動に基づいたリターゲティングもより簡単になりました。
4-4. 支払い方法が前払いから後払い売上相殺型に変更
従来の前払い(クレジットカード等)から、売上と相殺される後払い方式になりました。
5.コマースアドマネージャーの利用手順
5-1.利用開始・アクセス手順
ストアクリエイターの「集客・販促」→「コマースアドマネージャー」をクリックします。
※初回は申込画面
「Yahoo! JAPAN コマースアドマネージャー利用規約」をクリック、「同意してサービスを利用する」を押すと利用ができるようになります。

5-2.複数ユーザーが操作する場合
操作するユーザーが複数いたり、外部会社やパートナーなどがストアクリエイターを操作している場合は権限設定をしてください。
「設定」→「メンバーを追加」から追加したい方のビジネスIDを登録します。
※ストアクリエイターの権限設定とは別にコマースアドマネージャーの権限設定も付与が必要です。

5-3.キャンペーン設定
キャンペーン→キャンペーン新規作成より設定ができます。

6. 注意点・よくある質問
6-1. 「旧広告管理画面」はどうなる?
すでに段階的に廃止が進められており、2025年末には完全に利用不可となる予定です。
過去のキャンペーンデータやレポートは必要に応じて早めにダウンロード・保存しておくことをおすすめします。
6-2. コマースアドマネージャー移行に伴うデータの引き継ぎは?
広告履歴、パフォーマンスデータ、キーワード設定などは、基本的に自動でコマースアドマネージャーに反映されますが、一部の設定は引き継がれない場合があります。
特に、細かくカスタマイズしたターゲティング条件などは再確認が必要です。
6-3. 管理者権限の確認
外部委託会社・パートナーなどが運用する場合はYahoo!ビジネスセンター上でユーザー招待が必要となります。
7.まとめ
Yahoo!ショッピングの広告運用が「コマースアドマネージャー」に統合されたことで、効率的なストア運営と広告最適化がより簡単に実現できるようになりました。
広告運用が初めての方でも、コマースアドマネージャーを使えば基本的な設定からデータ分析まで一括で対応できます。この機会に、広告運用の見直しを行ってみてはいかがでしょうか?
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株式会社Proteinum 代表取締役