【2025年最新】楽天SEO対策とは?|ロジックの解説と検索順位を上げるための考え方をご紹介!

楽天での売上拡大において、検索対策(SEO)は避けて通れない最重要課題です。 この記事は、これまでの支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)が、「楽天SEOの基本ロジック」と、検索順位を上げるために必要な「正しい考え方」を徹底解説します。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

慶応義塾大学を卒業後、楽天グループ株式会社に入社。ECコンサルタントとして、ショップオブザイヤー受賞店舗を含むのべ700店舗以上を支援。その後、小売業を中心に経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、EC戦略策定・実行支援など)し、株式会社Proteinum(プロテーナム)を創業。
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。

【結論】楽天SEO対策の全体像と成功の法則
まずは本記事の結論である、楽天SEOの成功法則をまとめました。

ステップ実施内容目的
1. 土台作り関連性を高める商品名(特に前半)やキャッチコピーに、サジェスト第3階層までのキーワードを網羅的に入れる
2. 加点評価クリック率(CTR)を高めるガイドラインを遵守しつつ、クリックしたくなる魅力的なサムネイル画像を設定する
3. 実績作り人気度を高めるRPP広告を活用して狙ったキーワードでの露出を増やし、「検索経由の売上件数」を積み上げる

この記事では上記の内容について詳細にご説明します。

本記事は、主に以下のような課題や目標をお持ちの店舗様・運営担当者様に向けて執筆しています。

  • 楽天市場に出店しているが、思うようにアクセス数が伸びず悩んでいる
  • 以前は検索上位だった商品の順位が急に下がり、売上が落ちてしまった
  • 広告費をかけ続けるのが苦しく、自然検索(オーガニック)での流入を増やしたい方
  • 「商品名」や「キーワード設定」の正しいやり方がわからず、自己流で運営している
  • 最新のアルゴリズムやトレンドに対応したSEO対策を学び直したい方

楽天のSEOについては以下の動画でも解説していますので、よろしければご覧ください!

Contents

楽天SEO対策とは

楽天SEO対策とは、楽天市場内の検索エンジンに対して自社ページを最適化し、狙ったキーワードでの検索順位を上昇させる施策のことです。 楽天市場では、多くのユーザーが検索窓から商品を探します。検索順位が高いほどクリック率(CTR)が圧倒的に高くなるため 、SEO対策はアクセス数および売上アップに直結する最重要施策といえます

楽天市場においてSEOが重要な理由とは?

なぜ、多くの店舗が時間とコストをかけて楽天SEOに取り組むのでしょうか? その理由は単純な「露出拡大」だけではありません。楽天市場の仕組み上、SEO対策の成否が「店舗の利益率」に直結するからです。

主な理由は以下の3点に集約されます。

1. 流通の約70%〜80%が「検索」から生まれている

楽天市場を訪れるユーザーの行動を分析すると、その大半が「検索窓」から商品を探し始めています。 トップページのバナーやランキングからの流入もありますが、圧倒的なボリュームゾーンは「検索経由」です。つまり、検索結果で上位(特に1ページ目)に表示されないということは、楽天市場という巨大なデパートの中で、看板も出さずに裏路地で営業しているのと同じ状態と言えます。 まずは「お客様の目の前に商品を置く」ために、SEOは避けて通れません。

2. 広告費(RPP)を削減し、利益率を最大化できる

ここが経営視点で最も重要なポイントです。 アクセスを集める手段として「RPP広告(検索連動型広告)」がありますが、競合が増えるにつれてクリック単価(CPC)は年々高騰しています。広告だけに依存した集客は、売上が上がっても「広告宣伝費が利益を圧迫する」というジレンマに陥りがちです。

  • 広告集客: お金を払い続けないとアクセスが止まる(掛け捨て型)
  • SEO集客: 一度上位表示されれば、費用をかけずに継続的なアクセスが見込める(資産型)

SEOで自然検索(オーガニック)からの流入を増やすことができれば、その分広告費を抑えることができ、結果として店舗全体の利益率(ROAS)が劇的に改善します。

3. 「今すぐ客」にアプローチできる(高い転換率で獲得ができる)

SNS(InstagramやX)からの流入は「なんとなく見ている」層が含まれますが、楽天市場の検索窓にキーワードを打ち込むユーザーは、「財布を開いて買いに来ている」状態です。 「水 2リットル 最安値」「父の日 ギフト うなぎ」など、具体的なニーズを持って検索しているため、SEOで集客したユーザーは、他の経路に比べて転換率(CVR)が非常に高い傾向にあります。

つまり、SEO対策とは単なるアクセス集めではなく、「最も商品を買ってくれる可能性が高い優良顧客」を効率よく集めるための施策なのです。

楽天SEOのロジックとは?

楽天の検索順位決定ロジックは完全なブラックボックスだと思われがちですが、実は「プラットフォームの透明性及び公平性の向上に関する取り組み」として、公式に評価項目の大枠が公開されています。

これによると、楽天の検索順位は大きく分けて以下の4つの要素によって決定付けられています。

  1. 商品情報の品質(関連性スコア)
  2. 商品・ショップの実績(人気度スコア)
  3. カスタム指標(戦略的優遇)
  4. 規約・ガイドライン遵守(減点方式)

これらを理解することで、闇雲な対策ではなく、アルゴリズムに好かれるための「正しい努力」が可能になります。それぞれの詳細を深掘りしていきましょう。

1. 検索キーワードと商品の「関連性」

検索エンジンは、ユーザーが入力したキーワードと商品ページのマッチング度合いをスコアリングします。ここで重要なのが「出現頻度」「希少性」という2つの概念です。

  • 出現頻度(Frequency):商品名、キャッチコピー、商品説明文の中に、そのキーワードがどれだけ自然に含まれているかです。「重要なキーワードは随所に記載すべき」と公式が示唆している通り、商品ページ全体でキーワード網羅性を高めることが基本です。
  • 希少性(Scarcity):ここがSEOの勝負を分けるポイントです。「ある程度の検索ボリュームがあるが、競合他社が設定していないキーワード」を狙うと、スコアが高くなる傾向があります。
    • ビッグワード(例:「バッグ」): 競合過多で上位表示が困難。
    • スモールワード(例:「バッグ レディース おしゃれ 軽量」): 競合店舗での出現率が低い(希少性が高い)ため、これらを網羅することで上位表示の確度が上がります。

2. 検索ワードごとの「人気度・実績」

「売れている商品=すべてのキーワードで上位」ではありません。楽天のロジックは、「どのキーワードで検索された時に、ユーザーが反応(クリック・購入)したか」を個別に計測しています。

【具体例:マグカップの事例】

  • 「マグカップ 軽量」と検索され、購入された ⇒「軽量」というキーワードでの順位が上がる。
  • しかし、その商品が可愛くない場合、「マグカップ かわいい」と検索されてもスルーされる⇒「かわいい」での順位は上がらない(または下がる)。

つまり、「特定のキーワード経由での転換率(CVR)や売上件数」を積み上げることが、そのキーワードでの順位を上げる唯一の道です。

また、売上だけでなく、以下の「ショップ品質」も実績として加味されます。

  • 配送品質: 配送スピード、梱包の丁寧さ
  • 顧客対応: 問い合わせへのレスポンス速度
  • レビュー: ★の数と内容

3. カスタム指標(シーズナル・戦略要因)

楽天市場のビジネス戦略や季節イベントに応じて、特定の商品が優遇されるケースです。

例えば、「配送スピードの速い商品」や「母の日ギフト対象商品」などが、特定の時期や条件下で順位ブーストされる仕組みが存在します。

4. 規約・ガイドライン(違反点数制度)

これはSEOの「加点」ではなく「足切り」の要素です。

ガイドライン違反(禁止商材の販売、不適切な画像使用、誇大広告など)により違反点数が一定基準を超えると、検索順位全体に強力なペナルティ(順位降下や検索除外)が課されます。小手先のテクニックよりも、まずは健全な運営が前提となります。

楽天SEO対策の具体的な対応箇所とは?

楽天SEO対策を実践する際、RMS(店舗運営システム)の「どこに」キーワードを入力し、設定を行うべきかを具体的に解説します。

入力できる項目は多数ありますが、検索順位への影響度は一律ではありません。優先順位の高い順に、必ず押さえておくべき5つの対応箇所をご紹介します。

1. 商品名

楽天SEOにおいて最も影響力が大きい項目です。 ここに適切なキーワードが入っていなければ、検索結果に表示させることはほぼ不可能です。

  • 対応のポイント
    • 「左側優先」の法則:楽天の検索エンジンは、商品名の先頭にある言葉ほど重要視します。最も狙いたいキーワード(指名検索キーワード、一般名称など)は、必ず冒頭30文字以内に入れましょう。
    • 文字数:全角127文字まで入力可能ですが、スマホの検索結果で見えるのは先頭の約30〜40文字程度です。重要な情報は前半に集中させます。

2. PC用・モバイル用キャッチコピー

検索結果一覧(PC・スマホ)において、商品名の上下や近くに表示される補足テキストです。

  • 対応のポイント
    • ロングテールKWの網羅:商品名に入れきれなかった「関連語」「季節ワード(母の日、クリスマスなど)」「ターゲット(メンズ、20代など)」を盛り込みます。
    • 訴求力アップ:SEO効果だけでなく、「送料無料」「ポイント10倍」などの販促情報を入れてクリック率を高める役割も担います。

3. 全商品ディレクトリID

商品を楽天のジャンル階層(ディレクトリ)に正しく紐付けるためのIDです。

  • 対応のポイント
    • 適切なカテゴリ選び:ここを間違えると(例:レディースのTシャツなのに、メンズのカテゴリに入れている)、どれだけキーワード対策をしても検索結果から除外される、あるいは順位が全く上がらない原因になります。必ず最も適切な最下層のディレクトリを選択してください。

4. 商品属性情報(旧タグID)

「色」「サイズ」「素材」「ブランド」などの詳細情報を登録する項目です。近年、楽天SEOにおいて重要度が急上昇しています。

  • 対応のポイント
    • 絞り込み検索への対応:ユーザーが検索結果画面で「絞り込み(ファセットナビゲーション)」を使った際、ここの設定が漏れていると表示されなくなります。
    • SEO加点:詳細な属性情報が入っている商品は「情報の質が高い」とみなされ、SEOスコアが加点される傾向にあります。

5. 商品説明文(PC用・スマートフォン用)

商品ページのメインとなる説明文です。

  • 対応のポイント
    • 自然なキーワード含有:商品名ほどの強力なSEOパワーはありませんが、検索エンジンはここも見ています。単なるキーワードの羅列(スパム判定されるリスクあり)ではなく、文章の中で自然に関連語句を使いましょう。
    • 共起語を意識する:メインキーワードと一緒に使われやすい言葉(共起語)を含めることで、テキスト全体の関連性スコアを高めることができます。

【上級者向け】楽天SEOでより上位を獲得するために重要なポイントとは?

楽天運用の上級者が検索順位をさらに上げるためには、戦略的なキーワード選定と、実績作りが必要です。

① サジェストキーワードを「第3階層」まで網羅する

「うなぎ」のようなビッグワード単体では競合が多すぎます。検索窓に入力した際に表示されるサジェストキーワードを調査し、第3階層(サブサブキーワード)まで商品名やキャッチコピーに盛り込むことで、競合が少ないニッチな需要を拾い、検索ヒットの機会を最大化できます

② RPP広告を活用して「キーワード経由の販売実績」を作る

ここが楽天SEO最大のポイントです。 どんなに完璧なキーワード設定をしても、「売上実績」がない商品は、人気度スコアが低いため上位表示されにくいのが現状です。

特に、検索ボリュームの大きい「ミドルワード」や「ビッグワード」を狙う際は、自然検索だけで順位を上げるのは困難です。 RPP広告(検索連動型広告)を出稿し、強制的に検索結果の上位に露出させ、そこから販売実績(転換件数)を作ることが重要です 。 「広告で露出 → 売れる → 検索経由の売上実績がつく → 自然検索の順位が上がる」というサイクルを回すことが、上位表示への最短ルートとなります 。

楽天RPP広告のキーワード設定については以下の動画もぜひご覧ください。

③ 競合の「アイテム数」と「価格帯」を調査する

無闇に戦うのではなく、勝てる場所を探します。

価格帯:予算別検索を活用し、商品数が過密している価格帯を避けたり、逆に売れ筋の価格帯に合わせたりする戦略をとります 。

アイテム数:検索結果件数が少ないキーワード(例:「うなぎ」14万件 vs 「うなぎ 国産 訳あり」136件)を狙う 。

以下の記事でもSEOについては解説していますので、ぜひご覧ください!

楽天SEO対策でやってはいけない注意事項とは?

良かれと思って行った施策が、逆に順位を下げる原因になることがあります。以下のNG行動に注意しましょう。

楽天SEO対策において、順位を下げてしまう「やってはいけないNG行動」を詳細に解説します。 良かれと思った施策がペナルティや機会損失につながらないよう、以下のポイントを必ずチェックしてください。

1. 無関係なキーワードの羅列(スパム行為)

検索に引っかかりたい一心で、商品と全く関係のない人気キーワード(例:冬物のコートに「水着」「半袖」と入れる、他社の有名ブランド名を入れる)を盛り込むのはNGです。

  • リスク① 転換率(CVR)の低下:検索して流入したユーザーが「探しているものと違う」と即離脱するため、商品の品質スコアが下がり、検索順位が急落します 。
  • リスク② 検索エンジンのペナルティ:楽天のアルゴリズムはキーワードと商品の「関連性」を重視しています。無関係なワードの羅列はスパムとみなされ、検索圏外に飛ばされるリスクがあります 。

2. 「全角」英数字・記号の使用

商品名やキャッチコピーにおいて、英語、数字、スペースなどはすべて「半角」で統一するのが鉄則です 。

  • 文字数の圧迫:楽天の商品名は全角127文字が上限です。全角英数字(例:100)は半角(100)の2倍の容量を食うため、その分入れられるキーワードが減ってしまいます 。
  • 認識精度の低下:検索エンジンは半角での入力を標準として認識する傾向があるため、全角で記載すると正しくヒットしない可能性があります。

3. ガイドライン違反の商品画像(第1画像)

検索結果に表示される「1枚目の商品画像」には厳格なガイドラインが存在します。これに違反すると減点対象となります

  • テキスト占有率20%以下:画像内の文字要素が多すぎると違反になります。
  • 枠線・帯の禁止:画像を極端に目立たせる枠線などはNGです。
  • ペナルティ:ガイドライン違反と判定されると、検索順位が下がるだけでなく、最悪の場合「検索結果に表示されない(非表示)」という重い処分を受ける可能性があります。

楽天SEOのよくある質問

Q. 商品名は長い方がいいですか?

A. はい、上限(全角127文字)近くまで活用すべきです。 多くのキーワードを網羅することで検索にヒットする確率が上がるためです。ただし、重要なキーワードは必ず「前半(左側)」に配置してください。スマホ表示などで後半が省略されても、SEO効果を維持するためです

Q. レビュー件数はSEOに関係ありますか?

A. 関係あります。 直接的なアルゴリズムの加点要素となるだけでなく、レビューが多い商品はクリック率(CTR)や転換率(CVR)が高くなる傾向にあり、結果として「商品の人気度」スコアを高め、順位上昇に寄与します

Q. 広告を使わないと上位表示は無理ですか?

A. ビッグワードは難しいですが、ニッチワードなら可能です。 競合が少ない「ロングテールキーワード(第3階層など)」であれば、適切な商品名設定だけで上位表示できる可能性があります。しかし、売上の柱となるような主要キーワードで上位を狙うなら、RPP広告でのブーストはほぼ必須と言えます

この記事のまとめ:楽天SEOで勝つための「5つの鉄則」

本記事で解説した楽天SEO対策の要点を、明日から使える「5つの鉄則」としてまとめました。 検索順位は一朝一夕では上がりませんが、以下のルールを徹底することで着実に成果が出始めます。

1. 検索ロジックの「2大要素」を常に意識する

楽天の検索順位は、ブラックボックスではありません。「検索キーワードと商品の関連性」(キーワードが入っているか)と「商品の人気度」(そのワード経由で売れているか)の掛け合わせで決まります 。 小手先のテクニックだけでなく、「お客様が求めているキーワードで、実際に売れる商品にする」ことが本質です。

2. 商品名は「前半」に命をかける

検索エンジンは、商品名の先頭にあるキーワードほど重要視します 。 全角127文字のスペースを無駄にせず、特に「サジェスト第3階層(サブサブキーワード)」などの重要ワードは、必ず商品名の前半に配置してください 。

3. 「ディレクトリID・商品属性情報」を軽視しない

どんなに良いキーワードを入れても、ディレクトリID(ジャンル)が間違っていると検索結果に表示されません 。また、タグIDは最大32個まで設定可能です 。 「絞り込み検索」での機会損失を防ぐため、競合の売れ筋商品を参考に、正しいIDを漏れなく登録しましょう

4. 画像は「ガイドライン遵守」かつ「高クリック率」を目指す

商品画像(1枚目)は、検索結果での「クリック率(CTR)」を左右する重要な要素です 。 ただし、枠線や過度なテキスト装飾はガイドライン違反となり、減点や非表示のリスクがあります 。ルールを守った上で、ユーザーの目を引く魅力的な画像を作成しましょう。

5. 「RPP広告」で実績を買い、順位を向上させる

実績のない商品がいきなり上位表示されることはありません。 特に「ミドルワード」や「ビッグワード」を狙う際は、RPP広告を活用して強制的に露出を増やし、「検索経由の売上実績」を作ることが最短ルートです 。「広告で売れる → 実績がつく → 自然検索の順位が上がる」というサイクルを回し続けましょう 。

弊社Proteinumは楽天市場を含むECの運用代行コンサルティングをご支援しています。
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