【完全ガイド】ユーザーが「欲しい」と思う楽天ショップページの作り方

楽天市場で成果を上げるためには、単に商品を掲載するだけでは不十分です。購買意欲を高め、実際の購入へとつなげるためには、ページ構成・デザイン・情報発信の各ポイントをしっかり押さえる必要があります。
ここでは、楽天で「売れるショップページ」の作成方法をご紹介します。

楽天市場で作成すべきショップページ

楽天市場での販売を成功させるためには、用途に応じたさまざまなページを整えることが欠かせません。ここでは、楽天市場に出店後、運営を進める上で準備すべきページの種類をご紹介します。

商品ページ

楽天市場で成果を出すうえで、商品ページは最も重要です。

ユーザーが購入を検討する際に最も注目するのがこのページであり、掲載される情報の質や表現力が購買意欲に大きな影響を及ぼします。

商品ページには、下記のように購入判断に必要な情報を網羅的に掲載する必要があります。

  • 商品説明
  • 価格
  • 在庫状況
  • 配送情報
  • 商品画像 など

中でも、高品質な画像と丁寧で具体的な説明文は、ユーザーに“実物を手に取っているような感覚”を与えるために欠かせません。
また、レビューやQ&A欄を設置することで、購入前の疑問解消や信頼性の向上につながります。迅速な回答やポジティブなレビューの蓄積は、ユーザーの安心感や購入意欲を後押しします。

さらに、「この商品を見た人はこんな商品も購入しています」といった関連商品の表示を取り入れることで、クロスセルやアップセルのチャンスを広げることも可能です。

基本情報ページ

基本情報ページは、店舗の信頼性を高める基盤となるページです。

ここには、下記のように店舗運営に関する基本情報を掲載します。

  • 運営者情報
  • 会社概要
  • 連絡先
  • 所在地
  • プライバシーポリシー
  • 利用規約 など

特に、事業者名や電話番号、住所などを明記することで、ユーザーに安心感と透明性を提供できます。
また、個人情報の取り扱いや取引条件などを明記したプライバシーポリシーと利用規約は、ユーザーとの信頼関係構築やトラブル防止に役立つため、忘れずに整備しておきましょう。

トップページ

楽天市場ではトップページに直接流入するユーザーは少ないですが、店舗の顔となる重要なページです。注目商品・新着情報・キャンペーン・セール情報など、ユーザーの関心を引く内容をバランス良く配置することが効果的です。

また、季節やイベントに合わせてトップページのビジュアルや構成を定期的に更新することで、「ちゃんと運営している」という印象を与え、リピート訪問を促進します。

店舗デザイン

店舗デザインは、ユーザーに与える第一印象を左右する重要な要素です。

洗練されたデザインは、店舗のプロフェッショナリズムを演出し、信頼感を高める効果があります。楽天市場では、テンプレートを用いた簡易なレイアウトから、フルオリジナルのデザインまで幅広く対応可能です。

ロゴ・ブランドカラー・バナーなどのビジュアル要素には一貫性を持たせ、ブランドイメージを明確に伝えることがポイントです。さらに、ユーザーが必要な情報や商品にすばやくアクセスできるよう、ユーザビリティ(使いやすさ)を意識した導線設計も忘れてはいけません。

楽天市場で売れる商品ページの作り方

ステップ①ターゲットを設定する

最初のステップは、「誰に向けて販売するか」を明確にすることです。
ターゲットの設定は、商品を本当に必要としている人に確実に届けるための大切な工程です。たとえば、同じカテゴリーの商品でも、20代女性が求める価値と、50代男性が重視するポイントは大きく異なります。

むやみに広い層を狙うよりも、具体的な人物像をイメージして、その人物に“刺さる”訴求を行うことが、商品の魅力をしっかり伝える近道になります。

また、ターゲットによって最適なページデザインも異なります。ページの雰囲気や構成にまで影響するため、精度の高いターゲティングは、売れる商品ページを作る上でも不可欠です。

ステップ②競合ショップをリサーチする

ターゲットが定まったら、次に行うべきは競合の調査です。
楽天市場には無数の店舗が存在し、どのジャンルにも強力なライバルがいます。その中で埋もれず選ばれるためには、競合との差別化がカギとなります。

調査対象は、自社商品と同一、あるいは類似の商品を扱っているショップです。彼らの訴求ポイントやページ構成、レビューの傾向などをしっかり分析しましょう。
そして、そこから得た情報をもとに、自社ならではの強みや独自性を打ち出す戦略を立てることが重要です。

ステップ③商品情報を準備する

続いては、商品ページに掲載する情報を整備していきます。

楽天で販売を行うには、RMS(店舗管理システム)に商品情報を登録する必要があります。
最低限必要なのは「商品名」と「販売価格」ですが、ユーザーに安心して購入してもらうためには、以下の項目も丁寧に入力するのが望ましいです。

  • 商品管理番号/商品番号
  • 商品名/キャッチコピー/モバイル用キャッチコピー
  • 販売価格/表示価格/消費税設定
  • 配送方法/送料設定(グループ1・グループ2)
  • 商品説明文(PC・スマホ両対応)

特に説明文やキャッチコピーは、ユーザーの購買意欲を左右する重要な要素です。なお、項目によっては文字数制限があるため、事前にガイドラインを確認しておきましょう。

ステップ④高品質な商品画像を用意する

商品情報の準備が整ったら、次は画像の撮影に移ります。

画像は商品の第一印象を左右する重要な要素です。可能であればプロのカメラマンに依頼し、視覚的に魅力が伝わるクオリティの高い写真を用意するのが理想です。

なお、1枚目に使用するメイン画像には以下のようなルールがあります。

  • 背景は白背景または自然な写真背景
  • テキストは画像面積の20%以下
  • 枠線の使用は禁止

こうした制限があるため、あらかじめ楽天の画像ガイドラインを確認しておきましょう。

ステップ⑤ページのレイアウトと構成を設計する

次に、撮影した素材をもとにページのデザインと構成を決めていきます。

基本的には以下の構成を意識してレイアウトを組みましょう。

  1. ファーストビュー(第一印象で惹きつけるエリア)
  2. ボディ(詳細情報や魅力を伝えるパート)
  3. クロージング(購入を後押しするセクション)

また、バナー・画像・購入ボタンの配置や視線の動線も考慮しながらデザインすると、よりスムーズな購入体験を提供できます。PC版だけでなく、スマホでの表示も必ず確認し、どちらでも見やすいレイアウトを目指しましょう。

ステップ⑥ページ制作と改善

レイアウトが完成したら、いよいよページの制作に取り掛かります。

これまでのステップで必要な素材と情報は揃っているため、あとはRMSや編集ツールを使ってページを構築していくだけです。制作後は、PC・スマホ両方で動作やレイアウトをチェックし、問題がなければ公開しましょう。

公開後は終わりではなく、楽天の分析ツール「R-Karte(アールカルテ)」を活用し、ページのパフォーマンスを定期的に見直していくことが大切です。
特に、「どんなキーワードで流入があるか」「どの部分で離脱が多いか」などを調べることで、ユーザーニーズに沿った改善策を立てることができます。必要に応じて、再びターゲット設定から見直すことで、新たな売上向上施策へとつなげていきましょう。

楽天市場で売れる商品ページを構成する3要素

楽天で売れる商品ページには、大きく下記3つの要素があります。

ファーストビュー

ファーストビューは、ユーザーがまず目にする最初の表示画面です。
主に、スクロールせずに確認できる範囲を示しますが、ユーザーの心を掴めなければそのまま離脱されるケースも珍しくありません。それほど重要な役割を担います。

具体的には、ユーザーが商品を購入するベネフィットや興味を惹くためのキャッチコピーや情報を盛り込みましょう。ユーザーの心をグッと掴み、スクロールしてもらえたら良好なファーストビューであると言えます。

ボディ

続いて、商品情報を詳しく記載するボディは、商品の特徴や魅力について伝える大切な要素です。
信頼度を高めるためにバナーを活用して販売実績やランキング受賞歴などを掲載したり、商品の特徴について箇条書きで書いたりなど、見せ方を工夫すると良いでしょう。

また、購入者のレビューや評価などを見栄え良く掲載してあげると、ユーザーにとって良心的であると言えます。
また、他の商品と比較してどのような点で異なり、秀でているのかをアピールしてあげるのもボディ要素で大切なポイントです。商品の特徴を解説するための画像も、ファーストビューと同様に分かりやすいデザインにすると、ユーザーが理解しやすいでしょう。

クロージング

最後は、今購入してもらえるように工夫するクロージングです。
最後までスクロールしたユーザーは、少なからず興味を示しているということ。そういった顧客を逃してしまうのは大きな機会損失でしょう。「良い商品だけど、今は買わなくても良いな」と思われてしまったら、意味がありません。
そこで、期間限定クーポンの配布や楽天ポイント還元率アップなど、今購入するメリットがあると的確に伝えてあげましょう。

楽天市場で売れる商品ページを作るための7つの重要ポイント

インパクトのあるキャッチコピーを設定する

ユーザーが最初に目にするキャッチコピーは、商品の第一印象を決定づける要素です。

商品を購入することで得られる“具体的なメリット”がひと目で伝わるよう、短くわかりやすく、かつ印象に残る文言を工夫しましょう。文字の大きさや配色にも気を配ると、視認性が高まり訴求力が増します。
さらに、実際の購入者の声を取り入れたコピーは説得力が高く、信頼感を引き出す効果も期待できます。リアルな使用感や満足度を示すフレーズがあれば、積極的に活用しましょう。

バナーを効果的に活用する

ページ上に掲載するバナーは、情報の補足だけでなく、購買を促進する導線としても機能します。

商品の特徴や他社にはないこだわり、受賞歴やランキング実績などを図解やビジュアルで伝えることで、視覚的に強いインパクトを与えられます。目的に応じてメッセージ性を持たせたバナーを適所に配置し、ページ全体にメリハリを持たせましょう。

サムネイル画像に注目を集める要素を追加する

検索結果一覧で目立つためには、サムネイル画像が非常に重要です。
画像に「送料無料」や「50%OFF」「即日発送」などの訴求ワードを控えめに追加することで、他商品との差別化が可能になります。

ただし、画像内の文字使用には制限があります。楽天のガイドラインでは、文字の占有率は20%以下とされているため、バランスを見ながら効果的に情報を盛り込みましょう。

商品画像はできる限りプロ品質に

商品写真は、実物を確認できないオンライン販売において、ユーザーの判断材料の中心となる要素です。クオリティの高い画像は、商品の魅力や質感、サイズ感などを正確に伝えることができ、購入への安心感を与えます。
可能であればプロのカメラマンに依頼するのが理想ですが、自社で撮影する場合も、明るさや構図に注意して、なるべく高品質なビジュアルを目指しましょう。

画像は可能な限り上限まで掲載する

楽天市場では、スマートフォン用の商品画像を最大20枚まで登録可能です。この上限まで活用することで、ユーザーに与えられる情報量が増え、購買意欲の向上につながります。

  • 商品の別角度からの画像
  • 使用シーン
  • サイズ感比較
  • 素材や細部のクローズアップ

といった画像を適切に組み合わせ、ユーザーが実際に商品を手にしているかのような体験を提供しましょう。

商品説明では“ベネフィット”を明確に伝える

単にスペックや特徴を列挙するのではなく、「この商品を購入することで、ユーザーにどのようなメリットがあるか(=ベネフィット)」を具体的に提示しましょう。ターゲットに合わせて、“悩みの解消”や“生活の質の向上”など、購入後の未来をイメージさせる表現を用いることで、説得力が高まります。

デザインはスマートフォン最適化を徹底する

楽天市場の利用者の約7割がスマートフォンからアクセスしているため、モバイルファーストの視点でデザインを構築することが欠かせません。PCとは表示領域やUIが異なるため、スマホに最適な画像サイズや文字の大きさ、情報配置をあらかじめ設定しておくことが重要です。

また、RMSではスマホ専用の説明欄を設けることができるため、こちらも活用し、モバイル閲覧者への訴求力を最大化しましょう。

商品ページ作成ツールについては、下記記事で詳しく解説しているので読んでみてください。

楽天市場で売れるトップページを作るための3つのポイント

店舗全体の回遊性を意識する

トップページから各商品ページやカテゴリーページに回遊しやすいことが重要になります。下記項目を意識して設置しましょう。

  • カテゴリーページへのバナーを設置
  • よく同梱される、もしくはお店の入り口商品に対して同時購入を促すカテゴリ、商品へのバナーを設置
  • 新商品、ランキングなどの分かりやすい分類でのバナーを設置

メンテナンス性を考慮した設計で制作する

季節や冒頭でお伝えした通り、イベントに合わせてトップページのビジュアルや構成を定期的に更新することで、「ちゃんと運営している」という印象を与え、リピート訪問を促進します。
この更新作業を行うにあたり難しくコードを組んでいると対応しづらくなってしまうと思いますので、メンテナンスしやすい設計をお勧めします。

デザインはスマートフォン最適化を徹底する

商品ページと同様にモバイルファーストの視点でデザインを構築しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?楽天で「売れるショップページ」の作成方法をご紹介しました。
多少、モール別に制約の違いはありますが、ヤフーも基本的には上記の考えで問題ないかと思います。
自社サイトについては、モールと比べるとトップページの重要性がより高まるのと、コンテンツも多少入れ替えてあげる必要があります。
弊社でページの制作業務もご支援しておりますので、困った部分があればぜひご相談頂ければと思います。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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