楽天でファッション/アパレル商品を売る方法
本記事を閲覧頂きありがとうございます。
我々はECにおける総合的な売上向上サービスを展開しています。
楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングの大手ECモールや自社サイトのご支援実績のもと、EC売上向上のノウハウをお届けします。
はじめに
今回はECでのファッション/アパレル商品、特に楽天市場での販売についてフォーカスして解説をしていきたいと思います。
アパレル商品はその商材特性上、ECで買うには難しい部分もありますので、そういった点をどう解消できればEC上の売上が増えるのか、見ていければと思います。
EC業界のファッション事情について
楽天に入る前に、EC業界全体でアパレルを見ていきましょう。
以下のグラフはアパレルECの市場規模推移のデータですが、市場規模は右肩上がりで、EC化率も19.44%と全産業の平均EC化率の8.08%を大幅に上回っている状況です。
また、アパレル市場は毎年EC化率が1~2%程度上昇しており、特にコロナ禍においても大きくEC市場が成長した商品ジャンルの一つとなっております。
青色の棒グラフ=>市場規模(単位:億円)
オレンジ色の折れ線グラフ==>EC化率(単位:%)
出所:「令和2年度 産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)報告書」(経済産業省)
また、以下はアパレル関連の企業別のランキングとなっております。
企業別ではユニクロが圧倒している状況です。
アパレルECの売上高ランキング(2018年10月~2019年9月のデータ)
出所:通販新聞社
次にアパレルECにおける課題について、簡単に触れていきたいと思います。
- 日本はリアル店舗が多く、店舗の利便性が高いためECの普及が阻害されている
アパレル業界においては、日本には人口あたりの店舗が非常に多く、ユーザーのアクセスが非常に良いためにECの利用率がなかなか高まらないという課題があります。
同様の理由で、スーパーや日用品ジャンルにおいてもすぐ近くに店舗がある場合はECを利用するケースが少なくなると推察されます。 - ECサイトでは自分に合ったサイズやテイストが分かりにくい
リアル店舗と比較すると、EC上ではどうしても試着できないことが最大のネックとなります。
何度も買っているブランドであればサイズ感もある程度わかるため、ECでも買いやすいですが、知らない所見のブランドの商品をECで買う、となるとハードルが上がるのは多くの消費者が抱えている悩みでしょう。
事例としては、Nike.comでは1回に限り「サイズやカラーの返品」を無料で行っており、NikeのECサイトで靴を買うと返品に必要な書類が梱包されており、ユーザーはサイズ感の不安を払拭する努力を行っており、とても満足度の高いサービスになっています。
また靴のECで有名なロコンドは、返品交換送料無料、という利便性の高いサービスを提供することで一気に市場シェアを獲得した成功事例です。 - 「在庫問題」ZOZOTOWNと自社ECサイトの在庫が一元管理できないケースがある
ZOZOTOWNに出店する場合、ZOZOTOWNで販売する商品在庫は全てZOZOBASEと呼ばれるZOZOが運営する倉庫へ納入する必要があります。
ZOZOTOWN用の在庫とその他サイトの在庫をそれぞれ別々に管理する必要があり、必然的に在庫ロスが発生し易くなってしまいます。このように在庫情報を一元化できないと、在庫が分散して売上の最大化が困難になります。
特にアパレル商品はシーズン性が強いため、売れ残りが発生すると大きなLOSSとなります。
一方で、ZOZOTOWNも「Fulfillment by ZOZO(フルフィルメント バイ ゾゾ)」というサービスをリリースし、ZOZOTOWN以外の在庫も一元管理できるように対応をしております。
このサービスは自社ECサイト分の在庫も全てZOZOTOWNの倉庫に(ZOZOBASE)預け、在庫一元管理をします。あとはZOZOBASEが、在庫をまとめて管理をしてくれるので、販売機会を逃さず、効率的な販売が可能になるのです。さらにZOZOBASEの在庫がなくなった場合、店舗の在庫を引き当てることも可能です。 - その他の要因としては、メルカリなどCtoCの隆盛により、いわゆる一次流通(新品販売)が衰退しているのでは?という意見もあります。
特にブランド品の場合は二次流通(中古販売)でもそれほど価値が落ちないケースもあるため、EC業者はそういった点も考慮したうえで販売をしていく必要がありますね。
楽天でのファッション商品の売り方
では次に視点を楽天市場に移していきましょう。
大前提、楽天市場というマーケットは非常に巨大なECモールではありますが、特にアパレル商品においては、ZOZOTOWNやブランドの自社サイトに後塵を拝する状況であるということを認識する必要があります。
また、アパレルブランドにとって非常に重要な「ブランディング」という観点においても、やりにくいという前提もあります。
(楽天市場は統一されたUI設計となっているため、アパレル以外の商品と共通のUIで販売する必要があります)
一方で、楽天市場の最大の強みである【楽天市場会員】に対して商品を販売できるという圧倒的な強みもありますので、自社サイトや他サイトとの差別化を図る必要もあります。
以下、押さえておくべきポイントをまとめます。
- 楽天市場会員のみにお得なキャンペーンを実施する
楽天会員に刺さるキャンペーンとはズバリ、「ポイント付与」です。
楽天以外でも販売している店舗であるという前提ですが、価格はずらしにくいケースが多いと考えられますが、ポイント付与であれば他店舗との差別化が図りやすいです。 - サイズ交換送料無料対応をする
これは上述のロコンドがやっている施策ではありますが、
靴やサイズ感が重視される商品においては非常に有効な施策となります。
一部の店舗では、「片道送料のみ無料」というやり方をしているケースもありますので、是非一度ご検討してみてください。 - ページ内の商品情報やスタッフの試着画像をできるだけ増やす
これは言うまでもないことですが、商品情報や着用画像はできる限り多く載せるようにしましょう。
特にアパレル商材はスマホで買われる割合が他商品ジャンルよりも多いため、フリック画像もしっかり20枚前後入れるようにしましょう。 - そのお店ならではの強みとなる商品を確立する
ニットであれば神戸レタス、パンツであればイーザッカマニアストアーズ、ワンピースであれば・・・といったように、毎年必要になる商品について、強みとなる商品を育成することが非常に重要になります。
そこを入口商品として、他商品を販売していきましょう。
終わりに
今回は楽天のファッション商品の売り方などについて解説をしてみましたが、いかがでしょうか。
弊社では楽天市場をはじめとした各種EC関連の運営代行、運用代行も行っておりますので、ご興味がある企業様はぜひ一度お問い合わせいただければと思います。
以下の記事も合わせてご参照ください。