楽天メルマガ(R-Mail)とは何か?概要から活用のポイントまで徹底解説!

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「楽天メルマガ(R-Mail)」は、楽天市場に出店している店舗が顧客に対してメールマガジンを配信できる、強力な販促ツールです。本記事では、楽天メルマガの基本的な概要から、その種類、費用、具体的な配信方法、そして効果的に活用するためのポイントまでを網羅的に解説します。
「メルマガを始めたいけれど、何から手を付ければいいかわからない」「すでに配信しているけれど、なかなか効果が出ない」とお悩みの方にとって、この記事が具体的な解決策を見つけるための一助となれば幸いです。成功事例を交えながら、あなたのECビジネスを加速させるヒントをお届けします。
Contents
1.楽天メルマガ(R-Mail)の概要
まずは、楽天メルマガ(R-Mail)がどのようなツールなのか、その基本的な情報から見ていきましょう。
1-1.楽天メルマガ(R-Mail)とは?
楽天メルマガ(R-Mail)は、楽天市場の店舗運営システムである楽天RMS(Rakuten Merchant Server)に搭載されている機能の一つです。店舗が会員登録をしている顧客や、過去に商品を購入した顧客に対して、新商品情報、キャンペーン告知、クーポン配布など、様々な情報をメールで配信することができます。
実店舗におけるDM(ダイレクトメール)のオンライン版と考えると分かりやすいでしょう。顧客との継続的なコミュニケーションを図り、再購入を促進したり、顧客ロイヤルティを高めたりする上で、非常に重要な役割を果たします。
楽天メルマガ(R-Mail)は、単なる情報発信ツールではありません。顧客とのエンゲージメントを高め、ロイヤルティを育成するための重要なコミュニケーション手段です。過去の購買履歴に基づいたパーソナライズされた情報提供は、顧客満足度を高め、リピート購入に繋がりやすくなります。また、比較的低コストで実施できるため、費用対効果の高い販促施策と言えるでしょう。
1-2.楽天メルマガ(R-Mail)のメリット
楽天メルマガを活用することには、数多くのメリットがあります。主なメリットを以下に挙げます。
①既存顧客へのアプローチ
既に商品を購入したことがある顧客や、会員登録をしている顧客に直接情報を届けられるため、新規顧客獲得に比べて効率的に売上につなげやすいです。
②高い開封率とクリック率:
楽天市場というプラットフォームへの信頼感や、過去の購買履歴に基づいたパーソナライズされた情報提供により、一般的なメールマガジンと比較して高い開封率やクリック率が期待できます。
③多様な情報発信
新商品の紹介、季節のキャンペーン告知、限定クーポンの配布、イベントの告知など、様々な情報を顧客に届けることができます。
④顧客ロイヤルティの向上
定期的な情報提供や、顧客のニーズに合わせた特別なオファーを通じて、顧客との関係性を深め、長期的なロイヤルティを育成できます。
⑤アクセス解析による効果測定
配信したメルマガの開封率、クリック率、コンバージョン率などを分析することで、効果的な配信方法やコンテンツ内容を把握し、改善に繋げることができます。
⑥費用対効果の高さ
他の広告媒体と比較して、比較的低コストで実施できるため、費用対効果が高い販促手段と言えます。
⑦セグメント配信
顧客の属性や購買履歴に基づいて配信リストを細かくセグメントし、よりパーソナルな情報を届けることで、顧客エンゲージメントを高めることができます。
1-3.楽天メルマガ(R-Mail)の特徴
楽天メルマガには、他のメールマーケティングツールにはない独自の特徴があります。
①豊富なテンプレート
HTMLメールの作成知識がない店舗でも、豊富なテンプレートを利用することで、デザイン性の高いメールマガジンを簡単に作成できます(後ほど解説)。
②楽天イベントとの連動
楽天には、楽天スーパーセールや楽天お買い物マラソンといった大型イベントがあり、これらのイベントに連動したメルマガ配信を簡単に行うことができます。
③楽天ポイントと連携
メルマガ内で楽天ポイントの付与や利用に関する情報を告知することで、顧客の購買意欲を高めることができます。
④スマートフォンへの最適化
多くの顧客がスマートフォンでメールを閲覧するため、スマートフォンに最適化されたデザインでメールを作成・配信できます。
⑤ABテスト機能
複数の件名やコンテンツを一部の顧客に配信し、効果の高かったものを残りの顧客に配信するABテスト機能を利用することで、より効果的なメルマガ配信を実現できます。
2.楽天メルマガ(R-Mail)の費用・料金
楽天メルマガの利用料金は、1通あたりに1円の費用がかかります。そのため、月額料金の支払いはなく、メールマガジンを配信した数だけ費用がかかる仕組みとなっています。
また、楽天が提供する特定のリストに対しては、条件を満たすことで週に1回の無料配信が認められています。
この無料配信の条件としては、配信期間が毎週日曜日0:00から土曜日23:59まで、対象となるセグメントが「週1回無料配信対象ユーザへ送信」のリストを使用すること、頻度は週に1回までと定められています。
ただし、より高度な機能を利用したい場合や、配信数が多い場合は、別途オプションサービスや外部ツールとの連携が必要になることがあります。例えば、HTMLメールの作成を代行するサービスや、より詳細な顧客分析を行うための外部ツールなどが該当します。
基本的なメルマガ配信機能は無料で利用できるため、まずは積極的に活用してみることをお勧めします。
3.楽天メルマガ(R-Mail)の種類
楽天メルマガには、主に以下の5つの種類があります。それぞれの特徴を理解し、配信目的に合わせて使い分けることが重要です。
3-1.PCテキストメール
PCテキストメールは、PC宛に送信する目的で作成・配信されるテキストタイプのメールです。画像や装飾を盛り込むことなく、文字のみを使用して作成された一般的なメールになります。
※PCのメールアドレス宛に送る場合のみ使用可能
3-2.HTMLメール
マルチパート形式(※)のEメールの作成、送信が可能で、PC(スマートフォン・タブレット端末含む)とモバイルの双方に対応しています。
HTMLタグを使用して、自由な色とレイアウトのメールを作成できます。
R-Cabinetに登録した画像を利用して、店舗ページと同等のクオリティの画面デザインを実現することができます。
※PCのメールアドレス宛に送る場合のみ使用可能
3-3.レスポンシブメール
「レスポンシブデザイン」は様々な種類のデバイス、例えば、PCやスマートフォンなどに最適な状態で表示できるようにするデザイン手法の一つです。
「レスポンシブメール」とはこのレスポンシブデザインで制作されたメールです。レスポンシブメールにてメールを作成すると、HTMLメールよりもデザインの自由度はすこし下がりますが、ひとつのメールでPCやスマートフォン、タブレットに適したメールが作成できます。
※全てのデバイスに対応していますが、キャリアアドレス宛には送付できません。
3-4.モバイルテキストメール
キャリアアドレス宛に送信するテキストメールの作成・送信が可能です。
※スマートフォンのキャリアアドレス宛に送る場合のみ使用可能
3-5.モバイルHTMLメール
キャリアアドレス宛に送信するHTMLメールの作成・送信が可能です。
※スマートフォンのキャリアアドレス宛に送る場合のみ使用可能
4.楽天メルマガ(R-Mail)の作成・配信方法
実際に楽天メルマガを作成し、配信する具体的な手順について、以下、3つのステップに分けて解説します。
①メルマガの本文を作成する
②送信先リストを作成する
③メルマガの送信設定を行う
4-1.メルマガの本文を作成する
楽天RMSにログインし、「メール・SNS・マーケティング」メニューから「メルマガ配信」を選択します。

「配信設定」の中から「メール本文編集」ボタンをクリックします。

「メール種別選択」から、作成したいメール種別の「編集開始」ボタンをクリックします。
※ここでは「レスポンシブメール」を例として解説

「レスポンシブメール」の場合、メールのテンプレートを選択。

「サブジェクト(件名)」と「メール本文」を作成し、画面下の「送信一覧に保存する」をクリックします。
レスポンシブメールでは選択したテンプレートのまま作成することも可能ですが、左側の「ブロックを選ぶ」から各ブロックを好きな位置に追加・配置することができます。

4-2.送信先リストを作成する
楽天RMSにログインし、「メール・SNS・マーケティング」メニューから「メルマガ配信」を選択します。

「管理」の中の「リスト条件一覧・登録/削除」をクリックします。

3.「リスト条件登録」の中から、「PCテキスト/HTMLメール」「モバイルメール」どちらかの「新規条件設定」ボタンをクリックします。
※ここでは「PCテキスト/HTMLメール」を例として解説。

「新規条件設定」から、「ユーザーのリアクションによるリスト設定」「ユーザーの属性によるリスト設定」の各項目を入力または選択してユーザーの絞り込みを行います。
指定した条件に当てはまるユーザーを抽出して、送信先リストを作成していきます。
※モバイルメールの場合、「メルマガ購読に使用しているデバイス」や「携帯電話のキャリア」などの条件で絞り込むことが可能

各条件の設定が完了したら、画面下部の「この条件で検索追加」ボタンをクリックします。

「人数更新」ボタンをクリックし、送信リストを作成します。

「設定した条件」、「送信人数」を確認し、内容に問題がなければ「この条件を保存する」ボタンをクリックして送信リストの作成は完了となります。
4-3.メルマガの送信設定を行う
楽天RMSにログインし、「メール・SNS・マーケティング」メニューから「メルマガ配信」を選択します。

「配信設定」から「メール送信」ボタンをクリックします。

「メール種別選択」の中から、送信したいメール種別の「次へ」ボタンをクリックします。
※ここでは「レスポンシブメール」を例に解説。

「リスト選択」から、作成した送信先リストを選択します。

「メール送信」画面で「送信一覧」をクリックし、作成したメルマガ本文を選択して「プレビュー」ボタンをクリックします。

メルマガの最終チェックを行い、「テスト送信」を行った後、「即時送信」もしくは「予約送信」でメルマガの配信は完了です。
5.楽天メルマガ(R-Mail)配信リスト保有数の増やし方
ここでは、配信リスト保有数を増やすやり方について解説します。
楽天でメルマガを送信するためには自社で保有しているリストが必要になります。
このリストが少ないと、メルマガを時間をかけて作成したとしても、そのメルマガを届けられる人数は限られてしまいます
配信リストの保有数が多いほど、より多くの顧客にリーチが可能となり、効果的なマーケティング活動が展開できます。
5-1.商品購入時にメルマガの購読
メルマガを購読してもらえるようにするのに大切なのは、ページに入ってきたお客さんをいかにこのメルマガを購読したいと思わせられるかが重要です。
メルマガ購読のオプションを設け、顧客にメルマガのメリットを明確に伝えることで、購買を促進できます。
例えば、「購読者限定の割引クーポンを提供します」といった、メルマガ購読者限定でクーポンを配布することが挙げられます。


5-2.サイト訪問者に対してメルマガの購読
サイトの目立つ場所にメルマガ登録フォームを設置し、登録のメリットを伝えると良いでしょう。
また、登録を促すポップアップや専用のランディングページを用意することも重要になります。
6.楽天メルマガ(R-Mail)を効果的に活用する5つのポイント
楽天メルマガの効果を最大限に引き出すためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
6-1.配信リストの最適化とセグメント配信
すべての顧客に同じ内容のメールを配信するのではなく、顧客の属性(性別、年齢層、居住地など)、購買履歴、会員ランク、最終購入日などに基づいてリストを細かくセグメントしましょう。 セグメント配信を行うことで、顧客一人ひとりのニーズに合ったパーソナルな情報を提供でき、開封率やクリック率、コンバージョン率の向上に繋がります。
例えば、「過去半年以内に特定の商品カテゴリを購入した顧客」や「誕生月を迎える顧客」など、 ターゲットを絞ったリストを作成し、顧客にとって有益な情報を配信します。
6-2.魅力的な件名とプレヘッダーの作成
メールの件名は、顧客が最初に目にする情報であり、開封するかどうかを大きく左右します。具体的で興味を引くキーワードを含め、簡潔に内容を伝えるように心がけましょう。
プレヘッダー(件名の下に表示される短いテキスト)も活用し、件名と合わせて開封を促す魅力的なメッセージを表示しましょう。
緊急性や限定性を強調する言葉(「本日限定」「残りわずか」など)や、具体的なメリットを示す言葉(「〇〇%OFF」「無料プレゼント」など)を効果的に使用します。
6-3.顧客ニーズに合致したコンテンツの提供
顧客が本当に求めている情報は何かを常に考え、価値のあるコンテンツを提供しましょう。
新商品情報だけでなく、商品の使い方、コーディネートの提案、お客様の声、季節のお役立ち情報など、顧客にとって有益な情報を提供することで、エンゲージメントを高めることができます。
一方的な情報発信にならないよう、アンケートを実施したり、顧客からの問い合わせに丁寧に回答したりするなど、双方向のコミュニケーションを意識しましょう。
6-4.視覚的に訴求力の高いデザインと分かりやすい構成
HTML形式のメールを活用し、商品画像やブランドイメージに合ったデザインを取り入れることで、視覚的に魅力的なメールを作成しましょう。
重要な情報は目立つように配置し、ボタンやリンクはクリックしやすいように工夫します。 スマートフォンで閲覧する顧客が多いことを考慮し、レスポンシブデザインに対応したテンプレートを使用するか、スマートフォン表示に最適化された構成を心がけましょう。
長文になる場合は、適切な見出しや段落分けを行い、読みやすいように工夫します。
6-5.効果測定と改善サイクルの確立
配信したメルマガの開封率、クリック率、コンバージョン率などの効果測定を行い、結果を分析しましょう。
どのセグメントの顧客にどのようなコンテンツが効果的だったのか、配信時間帯や件名による違いはあるのかなどを検証し、改善策を立てます。
ABテスト機能を活用し、複数の件名やコンテンツを比較検証することで、より効果的な配信方法を見つけることができます。 PDCAサイクル(Plan→Do→Check→Action)を回し、より効果的な改善を意識しましょう。
7.楽天メルマガ(R-Mail)の配信後に行うべきこと
メルマガを配信したら終わりではありません。配信後の対応も非常に重要です。
以下5点を意識することで、より効果的なメルマガ配信につながります。
7-1.効果測定
楽天RMSの管理画面で、開封率、クリック率、コンバージョン率などの効果測定を行い、配信結果の分析を行います。
どのセグメントの顧客にどのようなコンテンツが効果的だったのか、配信時間帯や件名による違いはあるのかなどを検証し、改善策を立てます。
7-2.顧客からの反応をチェック
顧客からの問い合わせや意見、SNSでの反応などをチェックし、今後の改善に役立てます。
7-3.リストのメンテナンス
反応のない顧客や配信エラーが続く顧客は、配信リストから除外するなど、リストの正常性を保ちます。
7-4.サンキューメールの送信
商品購入者に対して、お礼のメールを自動送信設定することも有効です。
7-5.アンケートの実施
メルマガの内容や配信頻度などについて、顧客にアンケートを実施し、フィードバックを収集することも有効な手段です。
8.まとめ
今回は楽天市場のメルマガについて解説してみました。
楽天メルマガ(R-Mail)は、楽天市場に出店する店舗にとって、既存顧客との関係を強化し、売上を向上させるための強力なツールです。そのメリット、種類、配信方法、そして効果的な活用ポイントを理解し、実践することで、あなたのECビジネスは更なる成長を遂げるでしょう。
本記事で解説した内容を参考に、ぜひ楽天メルマガを積極的に活用し、顧客との円滑なコミュニケーションを実現してください。また、効果測定と改善を通じて、メルマガの効果を最大限に引き出してください。

