Makuake(マクアケ)って何?クラファン成功の秘訣と落とし穴を徹底解説!

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企業がインターネットを通じて支援者から製品開発などの資金を募る「クラウドファンディング」。
かつては主にベンチャー企業が資金調達の手段として活用していましたが、近年では大手企業の参入も相次いでおり、その活用範囲が広がっています。

今回は、日本有数のクラウドファンディングプラットフォームとして成長した Makuake(マクアケ) について、その特徴、利点・欠点、利用料金などをわかりやすく整理しました。

Makuake(マクアケ)とは?

Makuake(マクアケ)は、クラウドファンディングプラットフォームのひとつであり、株式会社マクアケが運営する「新しいモノや体験を応援して購入するサービス」です。
この事業はもともと、2013年に株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディングとしてスタートし、事業の拡大に伴い独立企業として発展を遂げました。
現在では、日本を代表するクラウドファンディングサイトとして広く知られています。

Makuake(マクアケ)が注目される理由

新規事業や商品を市場に投入する際、「この製品に本当に需要があるのだろうか」と不安を抱く企業は少なくありません。そのような課題に対して、クラウドファンディングプラットフォームである Makuake を活用することで、顧客の反応や販売の可能性を事前に把握しやすくなり、テストマーケティングの手段として大いに活用することが可能です。

さらに、通常の開発フローでは商品化が難しいアイデアであっても、クラウドファンディングを通じて世の中に発表することができます。
近年では、「クラウドファンディングで話題を集めたのちに一般販売へつなげる」というプロモーション手法を取る企業も増えてきました。

一方、支援者側にとってもクラウドファンディングに参加するメリットがあります。
たとえば、製品アイデアに対して意見や提案を送ることで「製品化までのプロセスに関わる」体験ができたり、プロジェクトが成功した場合には、割引価格で購入できる、一般販売よりも早く手に入るといった特典が受けられることも魅力です。

Makuake(マクアケ)の特徴

サービス開始当初、Makuakeではテクノロジー系のガジェットなど、主に男性ユーザーの関心を引く商材が多く出品されていました。しかし現在では、生活家電や日用品、ペットグッズ、食品など、女性ユーザーに支持されるジャンルのアイテムも多数登場しています。

直近3か月間のアクセスユーザー数は790万人となり、女性ユーザーの数も着実に増えており利用層の幅が広がってきているのが現状です。特に、40代から60代の購入者が全体の80%以上を占めているのもMakuakeの特徴の一つです。
「まだ世の中にない新しい商品を先行して購入できる」というサービスの性質上、比較的購買余力のある層に支持されていると考えられます。

また、支援から商品到着まで数ヶ月かかることもあるため、日常的にすぐ必要な必需品よりも、「いつか使ってみたい」「面白そう」といった嗜好性の高い商品(贅沢品)への支援が集まりやすい傾向にあります。

出品に関しては、掲載料は無料で、費用が発生するのはプロジェクトが成立した場合の手数料20%のみ。万が一プロジェクトが不成立の場合は、手数料はかかりません。これは、初めて利用する企業や個人にとっても、リスクを抑えて挑戦できる仕組みといえるでしょう。

Makuake(マクアケ)の活用することで得られる効果

Makuake(マクアケ)を活用することで得られる主な効果は以下の通りです。

新規顧客の開拓

Makuake(マクアケ)には、新しい商品やサービスに関心の高いユーザーが多数集まっており、3ヶ月間で790万人以上がWebサイトを訪問しています。そのため、これまでアプローチできなかった層にもリーチでき、新たな顧客獲得のチャンスを広げることが可能です。

テストマーケティングの実施

本格展開の前に、商品やサービスを試験的に市場に出すことができるため、実際のニーズや市場反応を見極めるのに最適です。
先行販売、試供品の提供、広告配信などを通じて得られるユーザーのフィードバックをもとに、今後の販売戦略を調整・最適化することが可能です。

販路の拡大と認知向上

Makuakeで成功したプロジェクトは、販売実績を通じて他のメディアや企業からの注目を集めやすくなります。それにより、新たな取引先との接点が生まれ、販路の拡大につながるケースも多数見られます。
さらに、SNSでプロジェクトが話題になれば、ブランドや商品の認知度向上にも大きく寄与します。

Makuake(マクアケ)のメリット・デメリット

日本国内のクラウドファンディングプラットフォームが増えている中でMakuakeを選ぶメリット、Makuakeを利用する際のデメリットは以下の通りです。

Makuake(マクアケ)のメリット

様々なプロジェクトに対応している

Makuake には多種多様なプロジェクトが掲載されており、企業が新商品やサービスをPRするためのプロジェクトに加えて、アートや音楽といったクリエイティブ分野の企画にも対応しています。そのため、サポーター(支援者)として参加しているユーザーも、さまざまなジャンルに関心を持つ層が集まっているのが特徴です。

プロジェクトの実行者にとっては、特定の業界に限らず、幅広い興味関心を持つ層にアプローチできるというメリットがあり、より多くの人に自らのアイデアや製品を知ってもらえるチャンスが広がります。

リスクを低減したクラウドファンディングが可能

Makuakeのプロジェクト掲載に関しては2通りのパターンがあります。

  1. All or Nothing型
  2. All in型

All or Nothing型(オール・オア・ナッシング)

事前に設定した目標金額を期間内に達成した場合のみ、プロジェクト実行者は応援購入金額(※手数料を除く)を受け取ることができます。リスクを抑えた形でチャレンジできるため、初めての出品にも適しています。
目標に達成しなかった場合、支援者の申し込みはキャンセルされ、全額返金されます。この場合、商品(リターン)の提供義務も発生せず、手数料も一切発生しません。

All in型(オール・イン)

目標金額に達しなかった場合でも、期間終了時点で集まった金額(※手数料を除く)を受け取ることができます。ある程度の生産・提供が確実にできる見込みがある場合に適した方式です。支援金額の達成に関係なく、すべての支援者にリターン(商品)を必ず届ける必要があります。

2通りのパターンが用意されていることで、進め方に合った方法を選べるため余計なリスクを避けられるというメリットがあります。

新たな販路の開拓・認知の拡大が可能

Makuakeには、国内未発売の新商品やサービスのみが掲載されるという独自の特徴があります。そのため、新しいプロダクトを探しているバイヤーや企業が、Makuakeのプロジェクト実績を参考に仕入れや取引を検討するケースも多く、「Makuakeをきっかけに販路が広がった」という声が数多く寄せられています。

さらに、Makuakeは強力なメディアネットワークを有しており、月平均約10,000件ものメディア掲載実績を誇ります。これにより、追加の費用をかけることなく、プロジェクトや商品が自然と話題になりやすく、認知度の拡大や話題性の創出がしやすい環境が整っています。

Makuake(マクアケ)のデメリット

プロジェクトが失敗する可能性もある

Makuakeでは、これまでに多くのプロジェクトが成功を収めており、成功事例の中にはメディアで大きく取り上げられたものも少なくありません。このような華やかな実績がある一方で、すべてのプロジェクトが成功するとは限らないという現実もあります。

また、Makuake側からは全体の成功率が公開されていないため、プロジェクトの見通しを立てにくく、
「もし目標金額に届かなかったらどうなるか」といった失敗時の心構えや準備をしづらい点は、利用者にとってのデメリットの一つといえるでしょう。

購入型の選択のみになっている

クラウドファンディングにはさまざまな形式がありますが、その中のひとつに「投資型」と呼ばれるものがあります。これは、気になるプロジェクトに出資し、その成果に応じて分配金などのリターンを得られる仕組みです。

しかし、Makuakeで提供されているのは「購入型クラウドファンディング」のみであり、支援者は代金を支払うことで商品の先行購入(=応援購入)ができますが、金銭的なリターン(利益の分配など)を受けることはできません。

このように、Makuakeは「商品の応援・先行体験を楽しみたい方」に向けたサービスであり、投資や資産運用を目的としたクラウドファンディングとは性質が異なります。

Makuake(マクアケ)の利用料

Makuakeでプロジェクトを掲載する際、掲載料は一切かかりません。また、掲載に向けた準備段階では、専任の担当者による無料サポートも受けられるため、初めての方でも安心して取り組めます。

実際に費用が発生するのは、プロジェクト掲載が終了した後になります。応援購入の総額に対して20%の手数料が発生し、これには決済手数料も含まれています。

なお、All or Nothing型のプロジェクトで目標金額に達しなかった場合には、支援がキャンセル・返金されるため、手数料は一切発生しません。

このように、成果報酬型の料金体系となっており、プロジェクト実行者にとってリスクを抑えた仕組みとなっています。

Makuake(マクアケ)の始め方

①掲載申込・エントリーシートの記入

Makuakeでプロジェクトを公開したい場合は、公式サイトから「掲載申込」フォームにアクセスして手続きを行います。
フォームには、氏名や住所、相談内容などの基本的な情報を入力して送信するだけで、簡単に申し込みを始めることができます。

その後、担当者から連絡が入り、プロジェクトの内容確認やリターン(返礼品)の提供準備状況など、
より具体的な情報の提出を求められます。この段階でプロジェクトの方向性や準備状況をしっかりと整理しておくことが重要です。

Makuakeでは、単に商品やサービスを紹介するだけでなく、サービスの理念に合致しているかどうかを確認したうえで掲載の可否を判断します。
以下の3つの視点に基づき、プロジェクトの適合性がチェックされます。

基本条件を満たしていること

販売・提供体制が整っている、法律に違反していない、信頼性が確保されている等の基本的な要件が満たされていること。

「アタラシイ」要素があること

既存商品との差別化ができている、技術やアイデアに新規性があるなど、ユーザーにとって新鮮な価値を感じられるものであること。

挑戦やストーリー性があること

プロジェクト実行者が何を目指しているのか、どのような背景や想いがあるのかといった挑戦的な姿勢や物語性が感じられる内容であること。

②審査

プロジェクトの内容が固まったら、次にその企画がMakuakeに掲載可能かどうかの審査が行われます。
この審査では、Makuakeの理念や掲載基準に沿っているかどうかが確認されます。

万が一、審査に通らなかった場合でも心配はいりません。Makuakeでは、担当スタッフと一緒にプロジェクト内容の見直しや改善を行い、再企画・再挑戦することが可能です。

必要に応じて、リターンの設計や表現方法なども相談しながらブラッシュアップしていけるため、初めての方でも安心して取り組むことができます。

③プロジェクトページの作成

審査に通過した後は、いよいよプロジェクトページの作成に取りかかります。
このページには、原稿や写真、動画などを掲載し、商品の魅力やプロジェクトの想いをユーザーに伝えるための重要なコンテンツを盛り込んでいきます。
ページ作成は実行者が主体となって行いますが、担当スタッフによる相談やアドバイスも受けながら進めることが可能です。プロの視点から見た改善提案を受けられるため、表現に不安がある方でも安心して進められます。

どれほど優れた商品・サービスであっても、その魅力がユーザーに正しく伝わらなければ、支援にはつながりません。特に、情報が整理されていなかったり、読みづらい構成だったりすると、エンゲージメント(関心・共感)を得にくくなる傾向があります。
そのため、プロジェクトページは「ユーザー目線」を意識して、わかりやすく、共感を呼ぶストーリーや魅力的なビジュアルを活用して構成することが重要です。
支援者の気持ちになって「なぜ応援したくなるのか」を丁寧に伝えることで、成功の可能性がぐっと高まります。

④プロジェクトページの公開

プロジェクトページの作成が完了したら、いよいよプロジェクトを公開し、支援者の募集がスタートします。ただし、ページを公開して終了日まで「ただ待つだけ」では、成功にはつながりにくいのが現実です。
より多くの人にプロジェクトの存在を知ってもらうためには、積極的な情報発信が重要です。
X(旧Twitter)やInstagram、FacebookなどのSNSを活用し、定期的に投稿してプロジェクトの魅力を発信・拡散しましょう。
実行者本人の言葉や裏話、開発の様子などを交えた投稿は、共感を生みやすく、多くの支援につながる傾向があります。

クラウドファンディングでは、プロジェクト公開から5日以内に達成率が20%を超えると、最終的な成功率が約90%になるというデータがあります。そのため、公開直後にいかに多くの支援を集められるかが、プロジェクト全体の成果を大きく左右します。
事前に知人や関係者へ告知をしておく、公開初日に合わせてSNS投稿を準備しておくなど、「良いスタートダッシュ」を切るための事前準備が非常に重要です。

まとめ

今回は、クラウドファンディングプラットフォーム Makuake(マクアケ) についてご紹介しました。Makuakeは、掲載費用が無料でプロジェクトを立ち上げることができる仕組みとなっており、あらゆるジャンルの企画に対応できる柔軟性と、初めての方でも安心できるサポート体制が整っているのが特長です。
「売れるかどうか不安で、新商品として市場投入に踏み切れない」
「発売前に売上の見通しを立てておきたい」
こうした課題を抱えている企業や個人の方にとって、Makuakeはテストマーケティングや認知拡大の有効な手段となり得ます。
まずは一度、Makuakeを活用してみることで、市場の反応をリアルに体感しながら商品開発を前に進めるチャンスが得られるかもしれません。

Proteinumでは元楽天コンサルタントが在籍しており、集客も含め、分析~戦略立案~実行まで一気通貫してサポートするコンサルティングサービスを提供しています。
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こちらの記事が皆様のお役に立てていますと幸いです。

よくある質問

Makuakeを活用することで、どのようなマーケティング効果が期待できますか?

新商品の先行販売を通じて、顧客の反応を直接得ることができ、市場調査や商品改良に役立ちます。また、話題性を高めることで、ブランド認知の向上が期待できます。

Makuakeでのプロジェクト成功のために重要な要素は何ですか?

魅力的なストーリーやビジュアル、リターン設定が重要です。ターゲット層に響くコンテンツを作成することで、支援者の獲得につながります。

Makuakeを活用した後の展開として、どのような戦略が考えられますか?

Makuakeで得た顧客データやフィードバックを活用し、自社ECサイトや他のECモールでの商品展開を行うことで、販路拡大が可能です。また、リピーター獲得のための施策も検討しましょう。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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