Amazon自己発送は売れない?「デフォルト出荷作業日数」の1日変更がカギ?対策と設定方法を解説!
本記事は、楽天市場出身者が創業し、支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)が、長年の運営経験に基づいて「Amazon自己発送で売上を向上させる方法」について解説いたします。

株式会社Proteinum 代表取締役
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。
【結論】Amazon自己発送で売れない原因は?
論から申し上げますと、Amazon自己発送で「売れない」最大の原因の一つは、「お届け予定日(リードタイム)」の設定がFBAに比べて遅く表示されていることにあります。
特に重要なのが、Amazonの仕様変更により「デフォルト出荷作業日数」が推奨「1日」に変更されている点です。この設定を正しく理解し、配送スピードをアピールできれば、自己発送でもカート獲得率を上げ、売上を劇的に改善することが可能です。
この記事では、参考記事にある「出荷作業日数の変更」の詳細と、自己発送でも売れるようにするための具体的な設定手順を解説します。
【記事の対象となる方】
- FBA出品者と比較してカートボックスが取れず、売れないと感じている方
- 最近、Amazonの配送設定ルールが変わったと聞いたが、何をすればいいかわからない方
Contents
なぜAmazon自己発送は「売れない」と言われるのか?
自己発送だと、なぜFBAに比べて売れ行きが悪くなるのか?
Amazonのアルゴリズムとお客さまの心理が、「早く届く商品」を圧倒的に優遇するからです。
具体的には、以下の3つの壁があります。
- カートボックス獲得の壁Amazonの売上の9割を生む「カートに入れる」ボタン(カートボックス)は、配送スピードが速い出品者が優先的に獲得します。リードタイムが長い自己発送はここで競り負けます。
- 検索順位(SEO)の壁お届け日が遅い商品は、検索結果の上位に表示されにくくなります。
- 転換率(CVR)の壁商品ページに来ても、「到着が3〜4日後」と表示されていると、翌日届くFBA商品に客が流れてしまいます。
しかし、逆に言えば「自己発送でもリードタイムを短縮できれば、売れるチャンスはある」ということです。そこで重要になるのが、最近のAmazonの仕様変更です。
「デフォルト出荷作業日数」が1日に変更された影響とは?
Amazonでは出品者の配送パフォーマンス向上を目的として、「デフォルト出荷作業日数」の設定推奨を「1日」へと短縮する動きが進んでいます。
変更によるメリットとリスク
この変更は、自己発送セラーにとって「諸刃の剣」です。
- メリット(売れるチャンス):出荷作業日数が「1日」になれば、購入者画面での「お届け予定日」が1日早まります。これにより、FBA商品との差が縮まり、カート獲得率が向上して「売れる」確率が高まります。
- リスク(アカウント停止の危機):実態として出荷に2日以上かかっているのに、設定が「1日」のままだと「出荷遅延」とみなされます。出荷遅延率が4%を超えると、最悪の場合アカウント停止のリスクがあります。
あなたが今「売れない」と悩んでいるなら、まずは現在の設定が「安全策を取りすぎて長くなっていないか」、逆に「無理な設定になっていないか」を確認する必要があります。
自己発送でも「売れる」ための配送設定見直し手順
ここでは、リスクを管理しつつ、最大限に売上を伸ばすための設定手順を解説します。
手順1:現在の「デフォルト出荷作業日数」を確認する
まずは自社の設定がどうなっているかを確認しましょう。
- セラーセントラルの右上の「設定」から「配送設定」をクリックします。
- 「一般配送設定」タブを選択します。
- 画面下部の「出荷作業日数」を確認します。
ここで設定されている日数が、個別に設定していない全ての商品の基本リードタイムとなります。
手順2:運用可能なら「1日」に設定してスピード勝負を仕掛ける
もし、貴社の倉庫オペレーションが「注文の翌日には必ず発送できる」体制であれば、迷わず「1日」に設定すべきです。
- Before: 出荷作業日数「2日」+配送日数「1-2日」=お届けまで最短3〜4日表示(売れない)
- After: 出荷作業日数「1日」+配送日数「1-2日」=お届けまで最短2〜3日表示(売れる!)
この1日の短縮が、Amazon内での露出において大きな差を生みます。
手順3:商品ごとにリードタイムを個別設定する(例外対応)
「基本は1日でいけるが、この商品は取り寄せだから時間がかかる」という場合は、全体の設定ではなく、商品個別の設定を変更します。
- 「在庫管理」画面を開く。
- 該当商品の「詳細の編集」をクリック。
- 「出荷作業日数」の項目に、必要な日数(例:3)を入力する。
これにより、売れ筋商品は「1日」で攻め、リスクのある商品は長めに設定するという使い分けが可能になります。
リードタイム短縮による売上変化の目安
以下は、自己発送メインのクライアント様が、出荷作業日数を「2日」から「1日」に変更した際の平均的なデータ推移です。
| 項目 | 変更前(リードタイム2日) | 変更後(リードタイム1日) | 改善率 |
| カートボックス獲得率 | 8% | 22% | 2.7倍 |
| セッション数(訪問数) | 500/日 | 650/日 | 1.3倍 |
| 転換率(CVR) | 1.5% | 2.1% | 1.4倍 |
「たった1日の違い」ですが、Amazonのシステムはこれを高く評価します。特に週末や連休前などは、この設定の違いが売上を左右します。
自己発送で売上を作るためのその他のポイント
出荷作業日数(リードタイム)以外にも、自己発送で「売れない」を脱却するための重要な要素があります。
- 配送料の見直し(送料無料化)購入者は送料に敏感です。「商品1,000円+送料500円」よりも「商品1,500円(送料無料)」の方が、カート獲得率は高くなる傾向にあります。
- マケプレプライムの検討一定の配送品質(即日出荷など)を維持できる場合、「マケプレプライム」に参加することで、自己発送商品にもプライムマークを表示できます。これができれば、FBAと同等の売上を作ることが可能です。
- 配送パターンの細分化北海道や沖縄など、配送に時間がかかる地域と、近隣の地域で「配送所要日数」を細かく分けることで、近隣ユーザーに対して最短のお届け日を提示できます。
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Amazon自己発送に関する質問(FAQ)
Q1.出荷作業日数を「0日(即日出荷)」にすることはできますか?
A.はい、可能です。大口出品者であれば、配送設定からデフォルトの出荷作業日数を「0日(即日)」に設定するか、マケプレプライムを利用することで即日出荷のリードタイムを反映させることができます。これによりカート獲得率は最大化します。
Q2.もし出荷作業日数を「1日」にして、発送が遅れたらどうなりますか?
A.「出荷遅延」としてカウントされます。これが積み重なり、出荷遅延率が4%を超えると、アカウント停止の対象となります。無理な設定は禁物です。
Q3.自動で出荷作業日数を調整する機能はありますか?
A3. Amazonには「出荷作業日数の自動設定」という機能も存在します。これはAmazonが過去の出荷実績に基づいて、実際の出荷能力に合わせた日数を自動で設定してくれる機能です。管理が不安な場合はこの機能をオンにするのも一つの手です。
まとめ:Amazon自己発送は「設定」で売上が変わる
最後に、Amazon自己発送で「売れない」状態から脱却するためのポイントをまとめます。
- 原因把握: 売れない最大の理由は「配送予定日」が遅いことによるカート落ち。
- 設定確認: 「デフォルト出荷作業日数」が現在何日になっているか確認する。
- 攻めの設定: オペレーションが可能なら「1日」または「0日」に短縮し、カート獲得率を上げる。
- 守りの設定: 確実に発送できない商品は、個別設定でリードタイムを延ばし、アカウントを守る。
自己発送は利益率をコントロールしやすい販売形態です。FBAに頼らずとも、正しい配送設定を行うことで売上は確実に改善します。
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