【2025年版】Amazonグローバルセリングとは?仕組み・メリット・始め方まで徹底解説【越境EC入門】
この記事は、これまでの支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)が、Amazonグローバルセリングの仕組み・メリット・デメリット・アカウント統合・始め方・注意点を網羅的に解説します!
初めての方でも理解しやすいよう、実務寄りのポイントも含めてまとめました!

株式会社Proteinum 代表取締役
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。
越境ECの需要が年々高まる中、世界最大級のECプラットフォームを活用できる「Amazonグローバルセリング」への関心が急速に伸びています。
とくに日本企業・個人セラーにとっては、国内マーケットだけでは到達できない市場規模へと挑戦できる大きなチャンスです。
しかし、実際に「amazon グローバルセリングとは何なのか? どんな仕組みで、どう始めるのか?」がイメージしづらいという声も多くあります。
そこで本記事では、Amazonグローバルセリングの仕組み・メリット・デメリット・アカウント統合・始め方・注意点を網羅的に解説します。
初めての方でも理解しやすいよう、実務寄りのポイントも含めてまとめました!
Contents
1.Amazonグローバルセリングとは?
1-1. 定義と全体像
Amazonグローバルセリングとは、世界20以上の国・地域に出品できるAmazonの越境ECプログラムです。
出品者が日本にいながら複数の国・地域のAmazonマーケットプレイス(例:Amazon.com、Amazon.co.uk、Amazon.de、Amazon.co.jp など)に商品を出品・販売できる仕組みを指します。重要なのは「単一のセラーアカウントで複数国を管理できる」点です(国や条件によりアカウント統合オプションが適用されます)。
1-2. グローバルセリングの対象と適用範囲
- 主な対象マーケットプレイス:米国、カナダ、欧州(英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなど)、日本、オーストラリア、インド、アラブ首長国連邦など。
- 出品できる商品:ほとんどの一般消費財(但し、各国ごとに規制・認証があるカテゴリーあり)。
- 管理体制:セラーセントラル(Seller Central)を通じて出品、在庫、注文、広告などを管理。
1-3. なぜ今、注目されるのか?
- グローバル市場の需要(特に米国・欧州)は国内より大きい。
- 日本製品のブランド価値(高品質・独自性)が海外で評価されやすい。
- Amazonの物流(FBA)や決済インフラにより小規模でも越境が始めやすい環境になったため。
▼そもそも越境とは?基礎知識から解説している記事もございます。合わせてご覧ください。
2.Amazonグローバルセリングの仕組み
2-1. 全体フロー
- セラーアカウント開設(通常は日本の大口アカウント)
- グローバルセリングの登録(出品したい国・地域を選択)
- 商品ページを現地向けにローカライズ(タイトル、説明、画像、検索キーワード)
- 物流の選定(海外FBA / 海外向け自己発送 / グローバルフルフィルメント等)
- 注文・発送・カスタマー対応・返品処理の実行
- 売上や広告の最適化を継続
2-2. アカウント統合と管理の仕組み
- アカウント統合をすることで、複数マーケットプレイスの管理を1つにまとめられる
(ログイン切替不要、データ集約が容易)。 - 統合による利点は「広告運用の容易さ」「在庫管理の簡便化」「口座・請求情報の一括管理」など。
2-3. 物流オプション(FBA中心に)
- FBA(Fulfillment by Amazon):
現地のAmazon倉庫に納品し、Amazonが検品・梱包・配送・カスタマー対応を行う。配送速度・信頼性が高く、現地顧客への評価も向上。 - 自己発送(Merchant Fulfilled Network):
自社で海外発送をする方法。コストはコントロールできるが、配送トラブルや配達遅延リスクが高い。 - マルチチャネルやパートナー倉庫:
第三者物流(3PL)を活用する選択肢もあり、商品の性質やボリュームにより最適解は変わる。
▼FBAについて詳しく解説している記事もございます。ぜひご覧ください。
3. Amazonグローバルセリングのメリット
3-1. 市場拡大と売上ポテンシャル
- 米国・欧州マーケットは日本よりも規模が大きく、同一カテゴリでも売上倍増の可能性がある。
- 日本国内で飽和した商品でも、国によっては高い需要が残っているケースがある。
3-2. 管理コストの最適化(アカウント統合)
- 複数アカウントを運用するよりも管理工数と費用を低く抑えられる。
- 月額手数料やアカウント運用のオーバーヘッドを削減できる可能性が高い。
3-3. Amazonの信頼インフラを活用できる
- FBAを使えば配送・返品トラブルでの顧客離れを防ぎやすい。
- Prime表示やBuy Box獲得など、Amazonのエコシステムを使うことで購買確率が上がる。
3-4. ブランド構築とリピートの獲得
高品質な日本製品は「信頼」→「リピート」へ繋がりやすい。
海外での高評価レビューは長期的なブランド価値につながる。
4. デメリットとリスク
4-1. コスト面の負担(初期〜運用)
- 国際送料、関税、VAT(欧州)や税務対応費用が発生する。
対策:事前にコストモデル(COGS + 輸送費 + 関税 + Amazon手数料 + 広告費)を作り、最低利幅を確保する。
4-2. 言語・カスタマー対応
- クレーム対応や返品処理は現地言語の能力があるチームか外部委託が必要。
対策:外注翻訳・カスタマーサポートの外部委託を検討。テンプレート化・FAQページ作成で対応工数を削減。
4-3. 規制・認証リスク
- 医薬品関連、化粧品、電気製品などは国ごとの安全規制や認証が必要。
対策:出品前に該当商品の規制を確認し、必要書類を整備。専門コンサルに依頼することも検討。
4-4. 価格競争と相場の違い
- 国ごとに価格感覚が異なり、安売り競争が激しい市場もある。
対策:価格戦略を国別に設計。プロモーションや独自付加価値(セット販売、差別化パッケージ)を検討。
5. アカウント統合でできること
5-1. 管理業務の効率化
- ダッシュボードで在庫・売上・広告の総覧が可能になり、意思決定が速くなる。
5-2. 請求・支払の一元管理
- 支払い通貨や口座設定を整理することで、為替管理や会計処理が楽になる。
5-3. データ活用が容易になる
- 複数マーケットのデータを横断分析でき、販売戦略(どの商品をどの国に優先するか等)を合理的に設計できる。
5-4. 注意点:統合の条件と制約
- 統合可能なマーケットプレイスや対象アカウントには条件があるため、事前にAmazonの最新ドキュメントで確認すること(例:KYCの完了、ビジネス情報の整備など)。
6. Amazonグローバルセリングの登録方法
6-1. 事前チェックリスト
チェックリスト(出品前に必須)
- 会社登記書類(法人)または本人確認書類(個人)
- クレジットカード(国際利用可能)
- 銀行口座(海外受取対応の口座を用意)
- 商品の輸出・輸入に必要な書類(インボイス、パッキングリスト等)
- 商品の規制確認(電気用品、安全基準、化粧品等)
- 翻訳またはローカライズ計画(タイトル、説明、画像、キーワード)
- 税務対応(VAT登録が必要か)と税理士の相談窓口
6-2. アカウント作成(日本のセラーセントラルからスタート)
- 日本の大口出品アカウントを作成(既存ならログイン)
- セラーセントラルの「グローバルセリング」セクションから出品国を選択
- KYCに必要な書類を提出し、本人確認を完了させる


6-3. 商品登録とローカライズ
- タイトル:現地の検索キーワードを自然に含める(70文字前後が目安だが国・カテゴリーで変動)
- バレットポイント:購入メリットを短く箇条書き(3〜5点)
- 商品説明:詳しい使い方、仕様、保証情報を記載
- 画像:高解像度・生活シーンを含めた画像を複数枚(メイン画像は白背景で商品単体)
- A+コンテンツ(ブランド登録がある場合):ブランドストーリーや比較表で差別化
6-4. 物流設定
- FBAの場合:現地のFBA倉庫への納品スケジュールを作成し、国際輸送の手配(フォワーダー、通関業者)を準備
- 自己発送の場合:適切な配送業者、追跡番号対応、返品ポリシーを明確にする
6-5. ローンチと初期運用
- 初期はプロモーション(PPC広告、ディール、クーポン)を組み合わせて露出を獲得
- レビュー促進はAmazonルール遵守で実施(フォロワーメールのテンプレ化など)
- 初月はKPI(CTR、CVR、ACOS、在庫回転率)を週次でモニタリング
7. 運用上の注意点・成功のためのチェックリスト
7-1. 現地SEO(商品ページ最適化)の基本
- 主要キーワードを調査(ASINの競合分析、現地のサジェスト語句、ロングテール語句)
- タイトル、バレット、検索キーワード欄に最適化語句を配置
- 画像と動画を活用:使用イメージ・寸法表・比較図を用意する
▼SEOについて解説しているYooutubeも合わせてご覧ください!
7-2. 広告戦略(PPC)とKPI
- 初期はBrand/Automatic+Manualの組み合わせでキーワードを拾う
- ACOS(広告費÷広告経由売上)をモニタリングし、利益率内での目標値を設定
- 国ごとに入札単価を最適化(競合や購買力によって大きく差が出る)
7-3. 在庫戦略と補充計画
- FBA納品はリードタイムが長くなることを前提に、最少在庫ラインを設定
- 在庫切れはランキング低下に直結するため自動再発注や安全在庫を設定する
7-4. レビュー管理とブランド保護
- 偽レビューや不正出品者の監視を行う
- ブランド登録(Brand Registry)を行い、A+コンテンツやブランド保護機能を活用する
7-5. 税務・会計処理
- 欧州はVAT、米国は州ごとの売上税(Sales Tax)対応が必要な場合あり。事前に税理士と相談し登録を行う。
- 売上は複数通貨で発生するため、為替リスク管理と会計処理フローを整備する
まとめ
Amazonグローバルセリングは、初心者でも始めやすい越境EC手段の1つです。
日本にいながら海外市場へ挑戦でき、市場規模の拡大・売上アップにつながる可能性を秘めています。
▼こんな方におすすめ
- 海外への販路拡大を検討している企業
- 国内ECが横ばいで、新市場を求めている事業者
- 日本の高品質な製品を海外へ届けたいメーカー
- 越境ECに挑戦したい個人セラー
手間はかかりますが、それ以上に大きなメリットがあるAmazonグローバルセリング。
本記事を参考に、ぜひ海外市場への一歩を踏み出してみてください。
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