Amazonブランド登録を解説。メリットデメリットや申請手順。

Amazonで売上げを伸ばすことを考えると、いずれは検討するであろう「Amazonブランド登録」。
登録すると転売や相乗り業者への抑制効果があったり
Amazon内でも特定の広告を出稿可能になるなど非常にメリットの多い施策です。

ですが「Amazonブランドの登録方法は?」「メリットや掛かる手間もわからない」
といった不明点も多いのではないでしょうか?

今回の記事では、Amazonブランド登録の申請手順やメリットデメリット含めて詳細を解説していきます。

これからAmazonブランド登録を行う予定がある担当者の方は、ぜひご参考にしてください。

1.「Amazonブランド登録」とは

Amazonブランド登録とは簡単に言うと「Amazon内で登録ブランドの責任者になる」ということです。

Amazonで商品を探していると、商品のブランドが記載されています。ブランド登録を完了させるとここに登録したブランド名が表示されます。


Amazonブランド登録によって、ブランドを構築でき、保護されるため
例えば出品商品と同一商品の出品者が出てきた場合に自社のブランドである旨を主張できたり、売上拡大に向けて特定の広告を出稿できるようになったり様々なメリットを享受できます。

2.Amazonブランド登録のメリット

Amazonブランド登録のメリットは下記の6つです。

  • 商品カタログの編集権限を優先して持てる
  • JANコード無しでも出品できる
  • 相乗り業者や転売への対策になる
  • スポンサーブランド広告・スポンサーディスプレイ広告を活用できる
  • Amazonブランド分析を利用できる
  • Amazon Vine先取りプログラムに参加できる

それぞれ詳しく解説していきます。

2-1.商品カタログの編集権限を優先して持てる

Amazonは商品ページごとにカタログ化されています。
そのため同一の製品コードを持つ商品は一つの商品ページにまとまられます。

もしAmazonブランド登録を行っていない場合、
後から出品した出品者に商品ページの内容を勝手に編集されてしまう可能性があります。
Amazonブランド登録を行っておくことで、編集権限を自社が優先して持つことになり、間違った商品情報によるユーザーからのクレームを未然に防ぐことができます。

2-2.JANコード無しでも出品できる

Amazonに商品を出品する場合、原則製品コード(JANコード等)が必要となりますが、この製品コードなしでも出品ができるようになります。

Amazonで出品する場合は原則JANコードを取得していなければいけません。
しかし自社商品であったり未販売の商品のJANコードを取得していないケースも考えられるでしょう。

そのような時に利用できるサービスが、「製品コード免除申請」です。
申請が下りればJANコードなしに出品可能となります。
Amazonブランド登録しておくと、この申請がスムーズになるので他社に先んじて売上げを作る事が可能になるでしょう。

2-3.相乗り業者や転売への対策になる

前述の通り、Amazonブランド登録を行うことでブランドが確立され、優先編集権限が与えられます。
もし許可していないはずの相乗り出品者や転売屋を見つけた場合は、「権限侵害の報告」としてAmazonに通報できるようになっています。
ライバルの数を減らせるため、自社の商品が選ばれる確率を高められるでしょう。

2-4.スポンサーブランド広告・スポンサーディスプレイ広告を活用できる

Amazonブランド登録を済ませるとスポンサーブランド広告・スポンサーディスプレイ広告を活用できます。

スポンサーブランド広告とは、検索連動型広告で
設定した検索キーワードに対して特定のブランド商品を表示させる広告のことです。
ブランドのロゴや見出しも商品とともに表示されるため、商品と共にブランドも訴求できるので認知度の向上が期待できるでしょう。

そして、もう1つ解放される広告が「スポンサーディスプレイ広告」です。

スポンサーディスプレイ広告はリターゲティング効果が高さが特徴で、
該当商品を過去に購入したユーザーや類似商品の閲覧履歴があるユーザーに表示される広告です。
優良顧客の確保にも繋がる重要な広告になるでしょう。

※スポンサーブランド広告とスポンサーディスプレイ広告については以下記事もご覧ください

2-5.Amazonブランド分析を利用できる

Amazonブランド登録を行うことで、詳細な数値を「brand analytics」から確認できるようになるためブランドの戦略立案に大いに役立つでしょう。
Amazon内の需要をチェックでき、また自社の競合商品を知ることで自社商品の課題が見えてきます。

2-6.Amazon Vine先取りプログラムに参加できる

Amazonブランド登録により、「Amazon vine 先取りプログラム」が利用可能となります。
Amazon Vineとは、Amazonから選定されたメンバーに商品のサンプルを提供、商品のレビューを投稿してもらうサービスです。
ただ出品している商品を購入されてもレビューを獲得する事は難しいですが、「Amazon vine 先取りプログラム」を利用すると一商品最大30レビューを獲得することができます。
なお、「Amazon vine 先取りプログラム」への参加にはAmazonブランド登録以外にも「FBA出品すること」「在庫数があること」「アダルト商品ではないこと」等の参加条件があるのでご注意ください。

3.Amazonブランド登録のデメリットと注意点

ブランド登録にはデメリットもあります。

  • 商標登録審査期間が長い
  • ブランド登録完了までの期間が長い

それぞれ見ていきます。

3-1.商標登録審査期間が長い

ブランド登録には商標登録が必須です。
管轄の特許庁への申請が必要で、商標権の取得には一般的に1年ほどかかります。

しかし「早期審査制度」を適用させられれば、審査期間を約2ヶ月に短縮できます。
このような制度を活用しても時間がかかるため、早めに出願する事をおすすめします。

自社でリサーチや情報をまとめる時間が取れなければ弁理士に依頼する事も視野に入れて検討しましょう。

参照:特許庁HP

3-2.ブランド登録完了までの期間が長い

ブランド登録自体にも多くの時間と手間を要します。

具体的な手順については以降で詳しく解説しますが、申請に向けた事前準備やアカウント紐付けなど自らやらなければいけない作業が多いです。

また、細かい注意点もあるため、適切な準備ができないと進行が滞りかねません。
もし不備や修正で手戻しがあれば、さらに時間がかかるため必要なものは事前に調査したうえで行うべきでしょう。

4.Amazonブランド登録の申請手順を解説

4-1.Amazonブランド登録ページからブランドレジストリアカウント作成

Amazonブランド登録のページにアクセスし、ページ最下部の「今すぐ登録する」をクリック。
セラーセントラルのアカウントをお持ちの方はアドレスとパスワードを入力し
ブランドレジストリ(brand registry)のアカウントを作成してください。

4-2.ブランドレジストリにてブランド名や商標番号、提出商品画像等をアップロード

ブランドレジストリのアカウントが作成されたらブランド登録に進みます。
利用規約確認後に下記画像の最下部「新しいブランドを登録」をクリック。
登録に必要な情報が出てきますので確認後に「ブランドを登録」をクリックしてください。

遷移先のページにて必要項目を入力していきます。

注意点として入力するブランド名は、登録、申請している商標名と完全一致していることが必要です。例えば、大文字・小文字の区別や、スペースの有無など特に注意が必要です。

入力後に「送信」をクリックすれば、Amazonブランド登録の申請は完了となります。
申請内容に対してAmazonで審査が行われます。

5.Amazonブランド登録についてまとめ

Amazonブランド登録を済ませると、該当ブランド商品の編集権限が付与されたり、特定の広告が活用できるようになったりするなどの様々なメリットがあります。
逆にAmazonブランド登録に際して大きなデメリットはありませんが、やはり時間や労力が掛かることが難点です。
いつまでにAmazonブランド登録がされていることが望ましいのか、計画を立てて事前に必須の「商標権」の準備を進めるようにしましょう。

手間に感じる部分も多いと思いますが、一度Amazon審査に通ってしまえば、享受できるメリットは大きなものになります。
是非有効に活用していってください。
ProteinumはAmazonでの支援実績多数です。ぜひお気軽にお問合せください。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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