au PAYマーケットの出店方法を徹底解説。月額費用やメリット・デメリットなど。

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1.au PAYマーケットとは

au PAYマーケットとは、auコマース&ライフ株式会社とKDDI株式会社が共同で運営している総合ショッピングモールです。
以前は「au Wowma!」という名称で運営されていましたが、2020年5月21日から「au PAYマーケット」に名称変更されました。

2.au PAYマーケットの特徴

au PAYマーケットでは日用品やファッション、グルメ、家電など幅広い商品ジャンルを取扱っています。
ユーザー層は男女比がほぼ半々、年代は30~50代が中心ですが、 最近ですとコロナ禍の影響で60代の年齢層の利用も増加しております。

特筆すべきはスマートフォンからのアクセスの割合の高さです。
約97%と非常に多く、モバイルに強いサービス連携をしていたり、通信サービスを提供しているKDDIグループが運営していることがそのまま反映されている傾向にあります。
主なターゲットはau携帯ユーザーですが、「au WALLETポイント」と「Ponta」の統合やau IDのオープン化に伴い、関連サービスユーザーの囲い込みなど、auユーザー以外へのサイト誘導も積極的に実施しています。

参照:https://wowma.shop/merit.html

2-1.au IDオープン化に伴う顧客の拡大

上記にも記載しましたが 今までは2,500万人いると言われているauユーザーにオンライン、オフライン両面からアプローチし、au PAYマーケットへの誘導を実施してきましたが、2019年に行われたauIDオープン化に伴い、他のキャリアユーザーの取り込みも積極的に行われるようになりました。
ユーザーの9割超がスマートフォンを使用しているため、他モールと比較してもモバイルフレンドリーなサイトの方がより訴求力が高くなるでしょう。

2-2.他モールの商品データ(CSV)で一括登録可能

au PAYマーケットは、楽天市場やYahoo!ショッピングと比較して規模が小さいECモールです。
そのためau PAYマーケットに出店を検討している店舗は両モールに既に出店している店舗も多いと推測されますが、
楽天市場とYahoo!ショッピングで既に登録されている商品のデータ(CSV)を変換、一括でau PAYマーケットに登録できるツールが用意されています。
このツールを利用することで、au PAYマーケットの初期の商品登録にかかる負担を大幅に軽減することが可能になります。

3.au PAYマーケットへ出店するメリット

au PAYマーケットに出店するメリットを一つずつ見ていきましょう。

3-1.集客力に大きな期待ができる

2,500万人と言われるauユーザーもに加えて、業務提携している各グループ会社との相互送客もあり、潜在的な顧客は日本中にいると言っても過言ではないくらい、巨大なマーケットになっています。
auサービスの様々な場所でお得な特典とあわせてau PAYマーケットを露出させauユーザーを誘導しているため、キャリア決済などau導線を強化していくことでau PAYマーケットのアクティブユーザーを増やし、高い成約率の顧客層を生み出すことが期待されます。
全国2,500店舗あるauショップにおいても、利用促進や新規会員獲得などの取り組みが行われています。

3-2.携帯キャリアならではの支払い方法など決済方法が豊富

クレジットカード払い・銀行ネット決済・ATM決済や、「ゆったり後払い」、注文後にお近くのコンビニのレジで現金払いできる「コンビニ決済」など支払い方法が豊富に用意されています。
さらに携帯キャリアならではの「auかんたん決済」システムでau Payマーケットを利用するユーザーも多く、クレジットカードを持っていないユーザーにとってもau PAYマーケット内の商品購入はハードルが低いので、比較的ライトなユーザーを獲得しやすい仕様もメリットの1つです。

3-3.携帯ユーザーに対しポイントを活用したマーケティング施策が可能

携帯料金の支払いで気づかぬうちに相当ポイントがたまっているというユーザーも多いので、「たまったポイントを使ってau PAYマーケットで買い物をしてみよう」といった新規顧客を獲得しやすい環境になっています。

3-4.タイムライン上などでユーザにアプローチが可能

これまでユーザーへのセール告知などは、LINEやメルマガが中心だったと思いますが、au PAYマーケットでは、「タイムライン」が活用できるようになりました。ユーザーが商品や店舗をお気に入り登録すると、その店舗が実施するポイントアップやタイムセール・クーポン情報がタイムライン上に表示されるようになります。店舗はお気に入りされた商品に合わせてカスタマイズしたメッセージを送ることができ、期間限定のタイムセールなどの告知も簡単にすることができます。

3-5.シンプルで体系的な利用料

au PAYマーケットは、入会金・決済導入費が0円、かつ月額利用料が5,280円(税込)と 他モールと比較して出品にかかるコストが低いため、気軽に出品することができます。 また、決済手数料と成約手数料が合わせて計算されるので、非常に分かりやすくシンプルな料金体系となっています。 システムも簡単に出品ができる仕組みが用意されているのでネットショップ初心者にもおすすめです。

3-6.競合が少ない

au PAYマーケットは2017年にできた、まだまだ新しいECモールです。
国内2強の楽天市場やAmazon、さらにYahoo!ショッピングと比べても、まだまだ売上高や出店数も少ないです。 老舗のECモールの場合は既に人気店が出来上がっているため、新規参入のハードルが高くなります。
au PAYマーケットであればまだライバルは少なく、先行優位性を得る可能性が高くなると言えます。

4.au PAYマーケットへ出店するデメリット

au PAYマーケットに出店するデメリットを一つずつ見ていきましょう。

4-1.一年以内の退会ができない

au PAYマーケットへの出店後1年以内の退会はできないのでご注意ください。 1年を待たずに退店する理由は、「(将来的にも)売上が伸びない」「ランニングコストが想定より高い」などが挙げられます。
売上を確保しつつ、各種費用をペイできる運営を続けるには、入念な準備が必要です。
更に運営の開始後は売上計画との差を都度確認し、問題があれば改善策の検討・実施を行ない続けていくことが重要です。

4-2.出店には固定電話番号が必須

au PAYマーケットの出店申込みには、法人・個人問わずに固定電話番号が必要になります。
法人の場合は固定電話を契約していることが多いですが、個人事業主などで携帯電話しか持っていない場合は固定電話を事前に契約しなければなりません。

4-3.フリーメールアドレスなどは使用不可

au PAYマーケットへの出店に際しては、GmailやYahoo!メールなどフリーメールや携帯のキャリアメールのアドレスは使用できません。

4-4.CSV機能の利用は有料オプション

商品登録や他モールに登録している商品データを一括移行・管理できるCSV編集機能ですが、au Payマーケットでは月額11,000円かかります。
大量の商品数がある場合、全商品を手作業で出品するのは難しいため、CSVによる商品管理は必須ともいえます。
モールによってはCSV機能が標準装備されていることもありますが、au Payマーケットでは有料オプションとなっているのでご注意ください。

5.au PAYマーケットの出店プラン・費用について

ここでは、au PAYマーケットに出店する際の料金プランを紹介します。
料金プランは「シンプル出店プラン」と「コミコミ出店プラン」の2つのみです。
どちらも初期費用は無料、かつ月額利用料は5,280円のため、比較的参入しやすいでしょう。
上記デメリットで記載したように契約は年単位となっています。

5-1.コミコミ出店プラン

コミコミ出店プランは、決済サービスの利用にかかる各種料金を成約手数料に含んだプランです。売上が上がるほど成約手数料が下がるお得なプランです。
コミコミ出店プランで申請して決済会社の審査に通らなかった場合は、下記のシンプル出店プランでの出店となります。

5-2.シンプル出店プラン

シンプル出店プランは、決済サービス導入料が制約手数料に含まれていないプランです。 そのため、自社で決済サービスの導入料を契約する必要があります。

6.まとめ

au PAYマーケットは、2017年スタートの比較的新しいECモールですが、au関連サービスユーザーへの優待キャンペーンや大型イベントの開催、さらにはライブコマースへの注力など、集客力に期待できるECモールです。
流通総額も年々上昇しており 費用も比較的安くて参入しやすいので、初めてのモール出店にもおすすめです。 EC業界やモールでのポジションを確立したい、という方はまだまだ売上を伸ばすチャンスはあるでしょう。 出店を検討されている方は是非今回の記事を参考にしてみてください!

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Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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