楽天TDA広告の特徴は?設定方法や注意点、運用のコツを徹底解説!

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Contents
1.楽天TDA(ターゲティングディスプレイ)広告とは
楽天TDA広告とはターゲティングディスプレイ広告のことで、店舗側で設定したセグメントのユーザーに対してバナー広告を表示する広告です。
RPP広告のように商品に対する広告配信だけでなく、トップページやカテゴリページなどの店舗ページへの集客もできるため、ブランドの認知向上やキャンペーンやセールの告知等にも有効です。
1-1.楽天TDA広告の掲載箇所
RPP広告のように掲載箇所が一箇所に限られているわけではなく、楽天内のあらゆる箇所にバナーを表示することができます。
例えば以下の箇所に表示されます。
・楽天市場トップページ
・商品レビュー
・スーパーSALEやマラソンなどのイベント関連のページ
・購買や閲覧履歴 など

1-2.楽天TDA広告の運用にかかるコスト
RPP広告のようにクリックごとに課金されるわけではなく、広告の表示回数で予算が消化されるインプレッション課金制です。
最低予算額は5万円から設定でき、入札単価は0.75円~10.0円まで0.05円刻みで調整可能です。
※ここでのインプレッションの定義である「広告の表示」とは、ユーザーにバナー広告の50%以上が1秒以上表示された回数を指します。
2.TDA広告の仕様変更や新機能について
2-1.TDA広告の新機能について
楽天市場外への配信について、「あり」「なし」のみの設定となっていましたが、2023年10月から「標準」「積極」「なし」の選択が可能になりました。
注意点としては、入札単価、配信ペース、対象セグメントも「楽天市場外配信」に適用されることや、楽天市場外配信「標準」「積極」を選択した場合、パフォーマンスレポートの実績は楽天市場内外の合算値になる点があります。
3.楽天TDA広告の設定手順
3-1.キャンペーン申込
TDA広告を活用するには、キャンペーンに申し込みをすることから始めます。

3-2.キャンペーン作成・セグメント設定
RMSの広告関連のタブの「ターゲティングディスプレイ広告(TDA)」の箇所をクリックし、管理画面を開きます。
管理画面からキャンペーンの新規作成を行い以下の項目を入力しましょう。
- キャンペーン名(任意ですが分かりやすいものがおすすめです)
- キャンペーン開始日と終了日
- 予算(上限金額)
- 入札単価
- 楽天市場外配信の有無(標準・積極・なし)
- アクセスに合わせて配信するか予算を日ごとに均等にして配信するかの選択
- ターゲティングパッケージとノンターゲティングパッケージを選択
- 表示箇所のURL
- 対象セグメントの設定

3-3.バナー入稿
キャンペーンの内容を入力したら、登録したキャンペーンの一覧からバナーを入稿します。
ここで4つのバナー素材とリンク先のURLを入力します。
バナー素材とリンク先について、以下の決まりがあります。
【ファイル形式】jpg/gif/png
【最大ファイルサイズ】150KB
【バナーサイズ】400×800px(PC)、1280×200px(PC/SP)、480×360px(PC)、880×320px(SP)
【リンク先URL】店舗トップページ、商品ページ、カテゴリページ、goldページ
【注意事項】テキストのフォントサイズは28~80pxまで。テキスト・ロゴの外側に16px以上の余白をつける。テキストはバナーの面積の1/3以下に収める。

設定が完了したら審査が開始されます。
「審査完了」の表示が出れば出稿できます。
修正が必要な際は、楽天市場からのメールや管理画面で通知されます。
4.楽天TDA広告のメリット
4-1.楽天利用者のデータを活用できる
楽天TDA広告は、楽天独自のユーザーデータを活用して広告施策を実施できます。
店舗が広告配信のセグメント設定をする際にユーザーの楽天内での行動履歴をもとに設定できるため、ユーザーの特徴に合わせて訴求可能です。
4-2.ブランドの認知度を上げられる
楽天TDA広告は上述したように多様な箇所に掲載できますので、店舗の認知度を上げる効果も期待できます。
セグメント設定した楽天ユーザーの中で自社商品やブランドについて知らない人に対しても、アピールできるようになります。
4-3.視覚に訴える訴求が可能
楽天TDA広告はバナーのデザインは自由に編集可能であるため、工夫次第でユーザーの視覚に直接アピールできます。
しかしバナーのデザインは設定した予算を消化するまで変更が不可能で、予算消化後の変更の際も再入稿が必要となるため、再配信までに時間がかかってしまいます。
バナーのデザインは慎重に検討しましょう。
4-4.市場外配信が可能
広告設定画面で市場外配信を設定した場合には、楽天グループメディアへ配信を行うことも可能です。

※楽天公式「Targeting Display Ad_Media Sheet 」より
5.楽天TDA広告のデメリット
5-1.バナーの準備に時間がかかる
バナー作成には時間がかかりますし、広告審査にも時間がかかるため作成しても出稿までに期間が空いてしまいます。
TDA広告のバナーのデザインには規定があり、文字の外側に16px以上の余白が必要であることやバナー内の文字の比率を1/3までにする必要があったりします。これらの規定に違反すると出稿は不可能となります。
新しいキャンペーン登録やバナー入稿の期日に間に合うよう、修正する時間などの余裕をもって作業しましょう。
5-2.セグメント設定次第では効果が出ない
セグメント設定がTDA広告の特徴ですが、ターゲティングが不適切だとバナーの質が良くても効果が出ません。
自社のユーザーについて理解して、ターゲティングを確実に行いましょう。
6.楽天TDA広告のセグメント設定方法
6-1.ブランド認知拡大が目的の場合
ペルソナを広く設けるため、以下の3つがおすすめです。
- 性別
- 年代
- 閲覧履歴
ブランド認知関連のジャンルに興味がある性年代で絞ります。
自社のブランドを知らなかったけれど、知ってくれたら商品を買ってくれそうなユーザーにアプローチできます。
潜在層への訴求となるため転換率が低くなりがちで、ROASも低くなりやすいことがデメリットですが、ブランドの認知拡大が目的であるならば問題ないでしょう。

6-2.直近の売上を立てたい場合
顕在層に訴求するため、配信するペルソナを以下のような条件で絞ります。
- 性別
- 年代
- 閲覧履歴
- 購買履歴
- 会員ランク
正しくターゲットを絞ることで転換率を高くすることができるので、急いで売り上げを作りたい時におすすめです。
ただしブランド認知を広げたり新規を獲得する効果はあまり期待できないため、長期的に考えるとあまりおすすめできない広告の使い方です。
7.楽天TDA広告のバナーのデザインの考え方
7-1.ブランドについて訴求する場合
ハイブランドのクリエイティブや映画のポスターなどを参考にして、一回のクリックでは終わらないようなバナーを作成すると良いです。
7-2.商品について訴求する場合
インパクトを重要視して、具体的な効果や数字を入れると効果が高くなります。
ただしこちらは1つの商品についてや1つの効果についてなど伝えられる範囲が限られてきますのでターゲットが絞られてしまい、長期的な効果は得ることが難しいです。
ペルソナ設定を丁寧に行い、短い期間で集中して配信すると高い効果が期待できます。
8.まとめ
楽天のTDA広告について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
TDA広告は効果を出すために知っておくべきことが多いですが、多様な効果が見込めます。
特徴を理解してブランドの認知拡大や売上アップを狙いましょう。
楽天i市場の広告については下記記事も参考にしてください。

株式会社Proteinum 代表取締役