【完全版】楽天市場でアクセス数を最大化する方法|自然検索・広告・外部集客まで徹底解説

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今回は、楽天市場で「アクセス数を増やす方法」について、伸び悩む原因の分析から具体的な改善施策まで体系的に解説します。
商品ページへのアクセス導線はたくさんあるため、どの手段から手をつけていくべきか悩んている店舗も多いかと思います。
アクセス数向上にはアクセスの経由と種類を正しく把握し、適切な施策実施をしてくことが重要になります。
この記事では、アクセス数向上のために必要な考え方と施策を整理し、具体的な対策をご紹介します。

楽天市場でアクセス数が増えない主な理由

施策を行っていても「アクセスが増えない」「伸びが鈍い」と相談されるケースは少なくありません。
ここでは、アクセス数が増えない店舗に共通する5つの理由をまとめました。

1. 商品ページのキーワード最適化(SEO)が不十分

楽天の検索順位は「キーワードとの関連性」が重要な要因になります。
しかし多くの店舗で、以下のような“SEO不足”が発生しています。

  • 商品名が短すぎる
  • 必要なキーワードが入っていない
  • サジェストキーワードを反映していない
  • 説明文のキーワードが薄い

これらはまず最初に見直すべきポイントです。

2. 検索経由・RPP経由のCVが少なく「人気度」が蓄積されていない

楽天検索は「売れている商品を優遇するロジック」です。

  • 検索経由で売れているか
  • RPP広告経由で売れているか
  • CVRが高いか
  • 売上実績があるか

これらが不足していると、検索順位が上がらずアクセスも伸びません。

3. RPP広告のキーワード選定・CPC設定が最適化されていない

RPP広告は楽天SEO(自然検索)にも影響する重要な施策ですが、以下のような運用ミスがよく見られます。

  • CPCが低すぎてほとんど表示されていない
  • キーワードが広すぎ/狭すぎる
  • 目安CPCを見ずに設定している
  • 除外設定が不十分

RPPが機能しないと、検索流入の母数が作れません。

4. 商品画像(とくに1枚目)が弱く、CTRが低い

楽天では画像の質=CTR(クリック率)に直結します。

ありがちな問題点は以下です。

  • 特徴が伝わらない画像
  • 情報が少なく競合に埋もれる
  • スマホで小さくて読めない
  • 1枚目に“訴求要素”がない

検索結果でクリックされなければ、アクセスは増えません。

5. 楽天イベントの活用が弱い

楽天はイベント時にアクセスが急増するモールですが、以下を活用していない店舗は機会損失が大きくなります。

  • スーパーセール
  • お買い物マラソン
  • 0と5のつく日
  • イベント合わせのクーポン
  • メルマガ・LINE通知

イベントに合わせて“買う理由”を作れないと、アクセスも伸びづらくなります。

楽天市場でアクセス数を伸ばすための施策

まず、楽天市場でアクセス数を獲得する施策のイメージを以下まとめてみました。

楽天における主なアクセス獲得施策は以下の7つに分類できます。

  1. 自然検索対策
  2. RPP広告
  3. クーポンアドバンス広告
  4. アフィリエイト
  5. 外部広告
  6. イベントサーチ
  7. メルマガ・LINE

ここからは、それぞれの施策について詳しく解説していきます。

1.自然検索対策

広広告費をかけずに継続的なアクセスを獲得できる、最も重要な施策です。

自然検索で上位表示されると、広告に頼らず安定した流入を獲得できます。
楽天の検索ロジックは以下の2軸で構成されています。

(1)自然言語処理による「キーワード関連性」

楽天では、商品ページのテキストを機械的に解析し、
検索キーワードとの関連性をスコアリングしています。

反映される要素は以下の通り。

  • 商品名
  • 商品説明文
  • キャッチコピー

これらに「関連キーワードがどれだけ含まれているか」が評価の基準になります。

(2)検索キーワードごとの「商品人気度」

ユーザー行動データ(CTR / CVR / 売上)をもとに、
検索キーワードごとに人気商品が優遇される仕組みです。

つまり、

  • 検索経由の売上
  • RPP広告経由の売上
  • レビュー評価・転換率

これらが高い商品ほど、自然検索でも上位に表示されやすくなります。

実際にやるべき楽天SEOのステップ

Step1:キーワードの選定

まず「ユーザーがどんな言葉で商品を探しているか」を把握します。

キーワード選定では以下のツールが有効です。

  • 楽天市場のサジェストキーワード
  • Googleキーワードプランナー
  • ライバル商品の商品名・説明文

検索ボリュームがあり、かつ自社商品と関連の高いキーワードを優先的に選びます。

Step2:キーワードを盛り込む

楽天SEOで最も重要なのが商品名です。検索ワードを意識しながら、ユーザーが一目で内容を理解できる商品名にすることが大切です。

商品名だけでなく、商品説明文やキャッチコピーにも関連キーワードを自然な文章で含めます。

商品ごとにキーワード整理表をつくると、抜け漏れなく管理できます。

SEO対策については以下の記事もぜひご覧ください。

2.RPP広告

楽天内で最も費用対効果が高く、自然検索上位表示にも大きく貢献する必須広告です。

※RPP広告の掲載イメージ

楽天市場内での検索順位を上げるには、検索経由の売上実績を積み重ねることが非常に重要です。
RPP広告で設定したキーワードからの流入を取り、CVを稼ぐことで、将来的には自然検索で設定したキーワードで上位に表示されることを目指します。

RPP広告で成果を出すコツ

  • CPCは目安CPC以上にする(必須)
  • 週1回は「表示回数・クリック数」を確認し調整する
  • 売れ筋キーワードはCPCを高めに設定
  • 売れない商品は除外設定で広告効率を上げる

RPP広告は「設定したら終わり」ではなく、チューニングすることで効果が数倍以上変わる広告です。

※RPPに商品は自動で表示されるため、表示したくない商品がある場合は除外商品登録する必要があります。

RPP広告について詳しく知りたい方は、以下の記事や動画もご覧ください。

3.クーポンアドバンス広告

クーポンアドバンス広告は、楽天市場で最もROAS(広告費対効果)が高い広告の1つ です。

通常のクーポンとは異なり、「購入される確率が最も高いユーザーのみに、最適な割引額のクーポンを自動で配信する」という特徴があります。

楽天独自のデータ(閲覧履歴・購入履歴・カゴ落ち・お気に入り等)を元に配信されるため、無駄打ちがなく、高いCVRを実現できる点が最大のメリットです。

基本的には楽天側が独自のアルゴリズムで最適な広告配信をしてくれるため、特別設定をいじる必要はありませんが、以下2点については、検討の余地があります。

  • 値引き率の上限
    上限を高くするほど、クーポン露出量、獲得数、利用数ともに多くなります
  • クーポン獲得単価
    値引き率ほど影響はありませんが、クーポン獲得単価を引き上げることで、露出量を増やすことができます

クーポン消化枚数を増やしたい場合は基本的に値引き率の上限を引き上げることが効果的です。
弊社の過去支援実績からすると、入札単価を10円引き上げると、獲得枚数が20%程度UPしますが、利用枚数には影響が少なく、一方で、「値引き率」を「中」⇒「高」に変更すると、利用枚数が2倍程度に増加した事例があります
商品原価によって許容できる割引率は変わってくると思いますが、できるだけ値引き率を高く設定する事をおススメします。

クーポンアドバンス広告について、詳しくは以下の記事もご覧ください。

4.アフィリエイト

アフィリエイトは外部から成果報酬で集客できる施策です。リスクをコントロールしたうえで、集客できるため、ぜひ活用を検討しましょう。
楽天市場におけるアフィリエイト施策は2通りあります。

1.「パートナーへの料率アップ」で設定した料率

全パートナーの中で、高い料率が紹介する商品の選択に影響を与えるパートナーが対象となり、料率5%~20%(1%ごとに設定可能)となります。

2.プレミアムパートナーへの商品掲載

プレミアムパートナーとは、楽天アフィリエイトが認定する人気ブロガー、インフルエンサー、メディア等で活動するパートナーです。
プレミアムパートナー(商品提供)とは、店舗様から商品を無償でご提供いただき、ブログ、SNS等で紹介してもらうことで流通増加を図る施策です。

5.外部広告

基本的に楽天市場内の広告が一番費用対効果が高いので優先順位は下がりますが、楽天内の消費者は刈り取りつくしてしまった、という企業様は、外部の広告を使うことも有効です。
Googleのリスティング広告やDMをつかうことで、新規顧客のアクセスを獲得できます。
楽天市場にも楽天市場の会員データを活用して、外部に出稿するメニュー(楽天DSP)があったりするので、活用の検討をしてもよいでしょう。

参考:楽天の運用型広告(DSP)

6.イベントサーチ

楽天市場には、「スーパーセールサーチ」という楽天市場のスーパーセール実施時にのみ表示される、値引き対象商品だけが表示されるサーチ画面があります。
一定水準以上の割引にし、アクセスを大量に確保することで、売上の大幅アップを見込めます。
スーパーセールサーチに表示させるためには、事前の申請が必要かつ細かいルールがありますので、以下の記事を参考にしてみてください。

いかのYouTubeでも解説していますので是非ご覧ください!

7.メルマガ・LINE

メルマガはほとんど読む人がいないのではないか?という声もありますが、適切に運用できれば一定の効果が望めます。
またLINEはメルマガと比較して見やすく、流通も2倍以上立つ傾向にあるので、リピーター醸成につながりやすいと言えます。

1.メルマガの配信

メルマガの配信は、以下の点を意識して配信するのが効果的です。

  • 配信タイミング
    楽天のイベント開始時、5の倍数日
  • 配信内容
    特別セール商品、クーポン、ポイントなど訴求し、「今」購入する理由をつくる

※メルマガの配信事例

※メルマガの配信事例

2.LINEの配信

LINEの国内MAU(Monthly Active User/月あたりのアクティブユーザー)は9,200万人以上で、顧客へのリーチ手段としてはかなり効果的です。
LINEを効果的に活用している店舗様はリッチメニュー/メッセージを活用しているのがほとんどです。
商品が見やすく購入につながりやすいため、実施していきましょう。

※リッチメニューで商品訴求

※リッチメニュー

ただし、LINE活用には「友だち登録」をしていただく必要があるので、LINE登録クーポンを発行するなど友だち登録につなげる施策も必要です。

楽天市場のアクセス数アップに成功した事例

ここでは、実際に楽天市場の店舗が “どの施策でどれだけアクセス数を伸ばせたのか” をわかりやすく紹介します。
自店舗がどのパターンに当てはまるか、ぜひ参考にしてください。

【事例①】RPP × 楽天SEOで検索アクセスが2.5倍に(家電ジャンル)

家電ジャンルのある店舗では、商品ページ自体はあるものの検索経由のアクセスが伸びず、売上も低迷していました。
そこで、RPP広告と楽天SEOの連携施策 を行うことで、検索アクセスの大幅改善に成功しました。

■ 課題

  • 商品名にキーワードが入っておらず検索に弱い
  • RPP広告もCPCが低すぎてほとんど表示されていない
  • 「アクセスは少しあるけど全然伸びない」状態

■ 実施した施策

  1. 商品名をユーザー視点で再設計(ミドル・ロングテール含む)
  2. 説明文・キャッチコピーにも関連ワードを自然に追加
  3. RPP広告のCPCを目安CPC+5円に調整
  4. 不要キーワードを除外して広告効率を改善

■ 結果

  • 自然検索の表示順位が徐々に上がる
  • RPP経由で売上が発生 → 人気度が向上
  • 検索経由のアクセスが約2.5倍に増加
  • 広告費はそのままで売上は約1.8倍に

ポイント:
“SEO × RPP” の連携が最も効果を発揮した典型例です。

【事例②】クーポンアドバンス導入でアクセスが1.7倍、CVRも上昇(食品ジャンル)

食品ジャンルの店舗では、商品ページの閲覧は多いものの、購入に至るユーザーが少なく、カゴ落ちが多い状況でした。
そこで クーポンアドバンス広告 を導入し、購入意欲が高いユーザーにピンポイントでクーポンを配布した結果、アクセスとCVRの両方が改善しました。

■ 課題

  • 商品ページ自体の訴求力はあるが、購入につながりにくい
  • カゴ落ちが多く、コンバージョン率が低い
  • リピーターは多いが新規獲得に苦戦

■ 実施した施策

  1. クーポンアドバンス広告を初導入
  2. 値引き率を「中 → 高」に設定
  3. 獲得単価を30円 → 40円に引き上げ
  4. スーパーセール時だけ予算を倍額に

■ 結果

  • クーポン獲得数 → 1.9倍
  • クーポン利用数 → 2.3倍
  • 商品ページの訪問者(=アクセス)が1.7倍
  • CVR(購入率)は約1.4倍に改善

ポイント:
閲覧・カゴ入れユーザーに強く刺さり、「アクセス数+CVR」が同時に改善した好例です。

まとめ

今回は、楽天市場におけるアクセス数の伸ばし方について、施策ごとに解説させていただきました。
商品ページへの集客に苦戦している、広告運用で悩んでいるという方のご参考になりましたら幸いです。
売上向上にはアクセス数は非常に重要な指標となります。
楽天市場におけるSEO対策、RPP広告運用ノウハウなど、もっと詳しく聞きたい、相談したいという方は是非お問い合わせください。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

慶応義塾大学を卒業後、楽天グループ株式会社に入社。ECコンサルタントとして、ショップオブザイヤー受賞店舗を含むのべ700店舗以上を支援。その後、小売業を中心に経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、EC戦略策定・実行支援など)し、株式会社Proteinum(プロテーナム)を創業。
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。

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