【2023年度】ECサイト制作でIT導入補助金は使える?対象や申請方法を解説!

本記事を閲覧頂きありがとうございます。
本記事では、IT導入補助金について解説していきます。
本補助金を活用することで、最大350万円の補助を受けつつ、ECサイト制作をすることが可能となります。
EC機能や決済機能が付いていないホームページ制作の場合は対象外となりますので、ご注意ください。

Contents

1.IT導入補助金2023とは

昨今では様々な補助金を活用できる機会が増えてきました。この背景には、国がIT導入による業務効率化や非対面型サービスへの移行など、中小企業や小規模事業者による企業の活性化に向けた新たな取り組みを支援している、ということが挙げられます。
その補助金のひとつに、IT導入補助金があります。IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者等に該当する事業者が、生産性の向上や売上アップ、業務効率化などを図るためにITツールを導入することに対して適用される補助金になります。本記事ではこのIT導入補助金について解説していきます。

1-1.IT導入補助金2023の補助対象となる事業者・業種

先程述べた通り、IT導入補助金は中小企業・小規模事業者等に該当する事業者が補助を受けることができます。
また業種については、飲食業、宿泊業、卸売業、小売業、運輸業、サービス業、製造業、建設業、医療、介護など、幅広く認められています。

中小企業・小規模事業者等に該当する事業者・業種は以下の通りです。
業種により、資本金や従業員数の定められている内容が違うので、当てはまる業種の定義を確認するようにしましょう。

1-1-1.中小企業等の定義

業種・組織形態 資本金(資本の額 又は出資の総額) 従業員(常勤)
製造業、建設業、運輸業 3億円 300人
卸売業 1億円 100人
サービス業(ソフトウエア業、情報処理サービス業、旅館業を除く) 5,000万円 100人
小売業 5,000万円 50人
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業、並びに工業用ベルト製造業を除く) 3億円 900人
ソフトウエア業 又は 情報処理サービス業 3億円 300人
旅館業 5,000万円 200人
その他の業種(上記以外) 3億円 300人
医療法人、社会福祉法人、学校法人 300人
商工会・都道府県商工会連合会及び商工会議所 100人
中小企業支援法第2条第1項第4号に規定される中小企業団体 主たる業種に記載の従業員規模
特別の法律によって設立された組合またはその連合会 主たる業種に記載の従業員規模
財団法人(一般・公益)、社団法人(一般・公益) 主たる業種に記載の従業員規模
特定非営利活動法人 主たる業種に記載の従業員規模

 

1-1-2.小規模事業者の定義

業種分類 従業員(常勤)
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) 5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

 

1-2.IT導入補助金2023の申請要件

IT導入補助金の申請要件は、上記の定義を含め全部で18個の項目があります。
簡単な事務手続きや規約への同意などが多いので割愛しますが、別途作業が発生する項目を以下に紹介します。

  • IT導入支援事業者と確認を行ったうえで、生産性向上に係る情報(売上、原価、従業員数及び就業時間、給与支給総額(※)、事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金))等を事務局に報告すること。
  • 補助事業を実施することによる労働生産性の伸び率の向上について、1年後の伸び率が3%以上、3年後の伸び率が9%以上及びこれらと同等以上の、数値目標を作成すること。
    ただし、過去3年間に類似の補助金(IT導入補助金2020、2021、2022)の交付を受けた事業者については、当該指標を強化し、1年後の伸び率が4%以上、3年後の伸び率が12%以上及びこれらと同等以上の、数値目標を作成すること。

他の申請要件につきましてはIT導入補助金2023の公式サイトをご確認ください。

公式サイト(申請要件):https://www.it-hojo.jp/applicant/subsidized-works.html

1-3.IT導入補助金2023の対象となるITツール

IT導入補助金2023の対象となるITツールは、以下の2点を満たすITツールに限られます。

  • IT導入補助金事務局に認められた「IT導入支援事業者」が提供
  • 事務局に事前登録されたツールや役務

IT導入支援事業者がどのツールや役務を提供しているのか、必ず確認するようにしましょう。

1-4.IT導入支援事業者とは

IT導入支援事業者とは、

「ITツールの導入により生産性の向上を目指す中小企業・小規模事業者等と共に事業を実施するパートナーとして、中小企業・小規模事業者等に対するITツールの説明、導入、運用方法の相談等のサポート、及び、補助金の交付申請や実績報告等の事務局に提出する各種申請・手続きのサポートを行う事業者」
のことを指します。

また、IT導入支援事業者の代表的な役割は以下になります。

  • 中小企業・小規模事業者等の生産性の向上に資するITツールを事務局に登録する
    ※デジタル化基盤導入類型においては、“会計・受発注・決済・EC”の機能を保有するITツールを登録すること
    ※セキュリティ対策推進枠においては、サイバーセキュリティ対策の強化を図るITツール 「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を登録すること
  • 補助事業者に対し、適切なITツールの提案・導入・アフターサポートを行う

詳細の内容については、以下の公式サイトURLよりご確認ください。

公式サイト(IT導入支援事業者とは):https://www.it-hojo.jp/vendor/requirement.html

2.IT導入補助金の種類

IT導入補助金には様々な種類がありますが、ITツールの導入に関する主な補助金の種類をご紹介します。

2-1.通常枠(A類型・B類型)

種類 A類型 B類型
補助額 5万~150万円未満 150万~450万円以下
補助率 1/2以内
プロセス数 1以上 4以上
ITツール要件(目的) 類型ごとのプロセス要件を満たすものであり、労働生産性の向上に資するITツールであること
賃上げ目標 加点 必須
補助対象 ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費

通常枠は生産性向上を後押しすることが目的で、働き方改革やインボイス制度への対応、被用者保険の適用拡大、賃上げといった経営課題に直面する中小企業・小規模事業者を支援します。
そのため、生産性向上に取り組む事業計画を提出する必要があり、賃上げ計画 (A類型は加点項目、B類型は必須要件)などの事業計画を準備することが必要です。

2-1-1.IT導入補助金2022との違い

前年度(IT導入補助金2022)との違いは以下の通りです。

  • 通常枠A類型の交付額の下限 30万円 → 5万円 に引き下げ
  • 通常枠A類型/B類型のクラウド利用費の補助対象期間 1年 → 2年 に延長

2-2.セキュリティ推進枠

種類 セキュリティ対策推進枠
補助額 5万~100万円
補助率 1/2以内
補助要件 独立行政法人情報処理推進機構が公表する「サイバーセキュリティ お助け隊サービスリスト」に掲載されているいずれかのサービス
補助対象 サービス利用料(最大2年分)

中小企業・小規模事業者がサイバー攻撃に対するセキュリティー対策を目的としてITツールを導入する場合、サービスやITツールの導入費用の一部を補助する制度です。
サービス利用料の最大2年分が補助の対象となります。
補助金額は5万〜100万円、補助率は導入経費の1/2以内です。

補助の対象となるのは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているサービスのうち、IT導入補助金2023におけるIT導入支援事業者が提供し、かつ、IT導入補助金事務局に事前登録されたサービスです。

「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」については、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の以下のサイトをご確認ください。

IPAサイト:https://www.ipa.go.jp/security/sme/otasuketai-about.html#hojo

2-3.デジタル化基盤導入枠:デジタル化基盤導入類型

種類 デジタル化基盤導入類型
補助額 ITツール(下限なし)~350万円
内、~50万円以下部分 内、50万円超~350万円部分
機能要件 会計・受発注・決済・ECのうち1機能以上 会計・受発注・決済・ECのうち2機能以上
補助率 3/4以内 2/3以内
対象ソフトウェア 会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフト
賃上げ目標 なし
補助対象 ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費

デジタル化基盤導入類型では上記にプラスし、以下の費用も補助対象となります。

ハードウェア購入費 PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機:補助率1/2以内、補助上限額10万円
レジ・券売機等:補助率1/2以内、補助上限額20万円

デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)は、対象ITツールを「会計ソフト」「受発注ソフト」「決済ソフト」「ECソフト」に特化しています。

ソフトウェアの導入費用やハードウェア(PC、タブレット、スキャナー、レジなど)の購入費用、クラウドサービスの利用料(最大2年分)、導入時のコンサルティング費用、ITツールの保守サポート費用などの一部が補助されます。

補助率は、50万円以下の部分が経費の3/4以内、50万円超~350万円の部分が経費の2/3以内です。
金額の大小にもよりますが、ITツール導入に掛かった経費の約7割が補助されます。

また上記とは別でハードウェア購入費も導入費用として申請可能です。
導入経費の1/2以内で、PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機については上限10万円、レジ・券売機については上限20万円が補助されます。

2-3-1.IT導入補助金2022との違い

前年度(IT導入補助金2022)との違いは以下の通りです。

  • 補助金の下限 5万円 → なし(撤廃)

2-4.デジタル化基盤導入枠:複数社連携IT導入類型

種類 複数社連携IT導入類型
補助額 デジタル化基盤導入類型の要件に属する経費 デジタル化基盤導入類型の要件に属さない 複数社類型特有の経費
(1)基盤導入経費 (2)消費動向等分析経費 (3)代表事業者が参画事業者をとりまとめるために要する事務費、 外部専門家謝金・旅費
(下限なし)~350万円 50万円×グループ構成員数 ((1)+(2))×10%に補助率2/3を乗じた額もしくは200万円のいずれか低い方
内、~50万円以下部分 内、50万円超~350万円部分
機能要件 会計・受発注・決済・ECのうち1機能以上 会計・受発注・決済・ECのうち2機能以上
補助率 3/4以内 2/3以内 2/3以内 2/3以内
補助上限額 3,000万円 200万円
対象ソフトウェア 会計ソフト、受発注ソフト、 決済ソフト、ECソフト 各種システム
賃上げ目標 なし
補助対象 ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費 ソフトウェア購入費・クラウド利用料(1年分)・導入関連費
PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機:補助上限額10万円 AIカメラ・ビーコン・デジタルサイネージ等
レジ・券売機等:補助上限額20万円

デジタル化基盤導入枠(複数者連携IT導入類型)は、複数の中小企業・小規模事業者がサプライチェーン等で繋がり、その事業者たちが連携してITツールを導入し、生産性向上を図る取り組みを対象とした補助金です。

補助金の対象は、前項で説明した「デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)」の対象である会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトの費用およびハードウェアの費用は同様に対象となります。
また、消費動向等分析に使用した経費や、代表事業者が参画事業者をとりまとめるために使った事務費や旅費などの一部も含まれます。

グループの構成員数によって補助金の交付額が決まり、上限は合計3,000万円、代表事業者が参画事業者をとりまとめるために使った事務費や旅費などの一部で補助される最大200万円を含むと、合計3,200万円になります。ただし、グループ構成員は10事業者以上である必要があります。

3.IT導入補助金の利用でECサイト制作は可能?

3-1.ECサイト制作は条件を満たせば可能

通常枠では「類型ごとのプロセス要件を満たすものであり、労働生産性の向上に資するITツールであること」という条件を満たすこと。

デジタル化基盤導入類型では「会計・受発注・決済・ECのうち1(または2)機能以上」という条件を満たすこと。

この条件を満たせば、IT導入補助金の利用でホームページ制作が可能になります。
逆に言うと、ツールや機能を満たしていないホームページやECサイトの制作では補助金の対象にならない、ということです。
この条件を満たせるかをしっかり確認した上でのサイト制作が必要ですので、必ずチェックしましょう。

3-1-1.通常枠の場合

決済・顧客対応など、何かしらの業務プロセスのあるホームページやECサイトの制作が補助対象となります。
A類型では1プロセス以上で最大150万円まで、B類型では4プロセス以上で最大450万円まで、どちらも実際に掛かった経費の1/2の補助率で補助を受けることができます。

ホームページ制作の場合、決済ツールや顧客対応ツールを組み込んだホームページは補助の対象となります。

3-1-2.デジタル化基盤導入類型の場合

会計・受発注・決済・ECのうち1(または2)機能以上が含まれるホームページやECサイトの制作が補助対象となります。
最大で350万円まで、実際に掛かった費用の2/3(~50万円までは3/4)の補助率で補助を受けることができます。

自社のホームページにオンラインショップを追加したり、受発注システムを追加したりすることで、デジタル化基盤導入類型での補助を受けることが可能です。

4.IT導入補助金2023の採択スケジュール

今年度の採択スケジュールは、7月31日以前交付申請受付分を前期事務局が担当し、8月1日以降分を後期事務局が担当しています。
該当時期によって事務局が異なる点に注意が必要です。

現在は第12次締切分までの採択スケジュールが公表されていますので、第12次締切分までの採択スケジュールを記載していきます。

4-1.デジタル化基盤導入類型のIT導入補助金2023採択スケジュール

ここではECサイト制作に関係する、デジタル化基盤導入類型のIT導入補助金2023採択スケジュールを見ていきます。
以下が第6次~第12次までの採択スケジュールになります。

4-1-1.デジタル化基盤導入類型の2023年度採択スケジュール(前期事務局担当分)

6次締切分
締切日 2023年7月31日(月)
交付決定日 2023年9月12日(火)(予定)
事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00
事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00

 

4-1-2.デジタル化基盤導入類型の2023年度採択スケジュール(後期事務局担当分)

7次締切分
締切日 2023年8月28日 (月) 17:00
交付決定日 2023年10月12日 (木) (予定)
事業実施期間 交付決定~2024年3月29日 (金) 17:00
事業実績報告期限 2024年3月29日 (金) 17:00

 

8次締切分
締切日 2023年9月11日 (月) 17:00
 17交付決定日 2023年10月24日(火)(予定)
事業実施期間 交付決定~2024年4月30日(火)17:00
事業実績報告期限 2024年4月30日 (火) 17:00

 

9次締切分
締切日 2023年10月2日(月)17:00
交付決定日 2023年11月6日(月)(予定)
事業実施期間 交付決定~2024年4月30日(火)17:00
事業実績報告期限 2024年4月30日 (火) 17:00

 

10次締切分
締切日 2023年10月16日(月)17:00
交付決定日 2023年11月20日(月)(予定)
事業実施期間 交付決定~2024年5月31日(金)17:00
事業実績報告期限 2024年5月31日 (金) 17:00

 

11次締切分
締切日 2023年10月30日(月)17:00
交付決定日 2023年12月4日(月)(予定)
事業実施期間 交付決定~2024年5月31日(金)17:00
事業実績報告期限 2024年5月31日 (金) 17:00

 

12次締切分
締切日 2023年11月13日(月)17:00
交付決定日 2023年12月18日(月)(予定)
事業実施期間 交付決定~2024年6月28日(金)17:00
事業実績報告期限 2024年6月28日 (金) 17:00

 

5.ECサイト制作でのIT導入補助金の申請方法

大枠としては、以下の形で申請を進めていきます。

5-1.IT導入支援事業者・ITツールの選定(補助事業者)

IT導入補助金を申請するにあたり、まずはIT導入支援事業者と対象のITツールを選定するところから始めます。
以下情報について選定してから申請準備に移りましょう

  • 導入を検討しているITツールがIT導入補助金の趣旨に沿うものなのか?
  • 補助対象のツールなのか?
  • そのITツールを補助対象にしている導入支援事業者はどこなのか?

5-2.「gBizプライムIDの取得」「SECURITY ACTIONの宣言」「みらデジの経営チェック」を完了(補助事業者)

実際にIT導入補助金の申請を進めていくにあたり、申請前に「gBizプライムIDの取得」「SECURITY ACTIONの宣言」「みらデジの経営チェック」の3点を済ませておく必要があります。
この3点はすべて申請要件になりますので、3点すべての対応を済ませてから、IT導入支援事業者に申請マイページへの招待を依頼しましょう。

5-3.申請マイページへの招待(IT導入支援事業者)

前項の対応が完了したら、本格的に申請を進めていきます。
まずはIT導入支援事業者から補助金の申請マイページへの招待を受ける必要があります。
IT導入補助金の申請をできるのは、事務局に登録が完了しているIT導入支援事業者のみで、中小企業・小規模事業者等の補助事業者は直接事務局に申請をすることができません。
IT導入支援事業者から招待を受けることで初めて、申請マイページを開設することができます。

IT導入支援事業者は、以下のように事務局公式サイトから申請マイページの招待を行います。必要情報を入力後、内容を確認し、招待URLを送付します。

5-4.申請マイページの開設・申請者情報入力(補助事業者)

申請マイページの招待を受けたら、招待URLから申請マイページの開設を進めます。
この段階で、以下の通りgBizIDとみらデジの経営チェックが必要になりますので、必ず準備してから開設に移りましょう。
ログインしたら、交付申請の枠を選択します。
ここではデジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)を選択します。

その後、基本情報の入力をし、記入が終わるとSECURITY ACTIONの自己宣言IDの入力画面が出てきます。
こちらでSECURITY ACTIONのID入力が必要になりますので、gBizIDとみらデジ同様に取得を済ませておきましょう。

その後も設問が続くのですべて入力し、入力内容を確認して「交付申請情報入力完了」ボタンをクリックすると、入力完了です。
入力した情報がIT導入支援事業者に引き渡されます。

5-5.入力内容確認・担当者情報入力(IT導入支援事業者)

続いて、IT導入支援事業者側で、補助事業者が入力した内容を確認していきます。
不備などがありましたら、必要に応じて訂正を依頼します。
確認と訂正が終わりましたら、IT導入補助金の交付申請を担当する、IT導入支援事業者の担当者情報を入力していきます。

担当者情報を入力後、導入するITツール情報を選択する画面に移りますので、ITツールの情報を入力していきます。
デジタル化基盤導入類型では以下の4つを入力する必要がありますので、それぞれ入力していきます。

  • ソフトウェア・オプション・役務のITツール選択画面(A) ※参考画像は下記
  • ソフトウェア・オプション・役務の入力画面(B)
  • PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機のITツール選択画面(C)
  • POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機のITツール選択画面(D)

ここまで入力した内容を確認し、問題なければ入力完了です。
ここで申請においては、IT導入支援事業者側の対応は終了です。

5-6.申請要件確認・最終確認(補助事業者)

IT導入支援事業者側の対応が終わると、補助事業者側による申請要件確認のチェックを行います。
申請要件をすべて確認し、チェックを入れて回答します。

その後、賃金に関する情報を入力し、これまで入力してきた情報の最終確認を行います。
もしIT導入支援事業者の入力項目で不備がある場合、最終確認画面で「IT導入支援事業者へ訂正を依頼」というボタンがありますのでそちらをクリックし、修正を行ってもらうようにしてください。

5-7.SMS認証・提出

いよいよ最後のステップです。
最後に「提出」という画面で、「認証コードを発行する」というボタンをクリックし、SMSにて認証コードを発行します。
携帯電話のSMS受信を確認し、認証コードが入力できましたら「事務局へ提出」ボタンをクリックします。
正しい認証コードの入力が確認されると、申請は完了です。

6.IT補助金を活用したECサイト制作の対応フロー

デジタル化基盤導入類型でのIT導入補助金の対応フローを、申請前から補助金交付後の効果報告まで簡単にまとめました。
事務局、IT導入支援事業者、中小企業・小規模事業者等の3者の動きが分かるものになっておりますので、全体観を掴むのにお役立てください。

6-1.IT導入補助金2023の内容を理解する

まず始めに、IT導入補助金2023の内容を理解するところから始めます。
IT導入補助金それぞれの応募枠の公募要項や公式サイトに記載の内容を読み、補助金の内容自体を理解します。

  • 公募要項(通常枠)        :こちら
  • 公募要項(セキュリティ推進枠)  :こちら
  • 公募要項(デジタル化基盤導入類型):こちら
  • 公募要項(複数社連携IT導入類型) :こちら

6-2.事前準備(IT導入支援事業者とITツールの選定など)

見出し5-1で記載しましたが、IT導入支援事業者とITツールの選定を行っていきます。
IT導入補助金2023の申請をすることができるのはIT導入支援事業者のみなので、必ずIT導入支援事業者を選定する必要があります。
ITツールも、自分たちが申請しようとしているITツールが補助対象なのか、必ず確認しましょう。

また、見出し5-2で記載したように、IT導入補助金の申請を進めていくにあたり、申請前に「gBizプライムIDの取得」「SECURITY ACTIONの宣言」「みらデジの経営チェック」の3点を済ませておく必要があります。
こちらも余裕をもって準備しておきましょう。

6-3.交付申請

事前準備が完了したら、IT導入補助金の交付申請を進めます。
詳細は見出し5に記載しておりますので割愛しますが、IT導入支援事業者と補助事業者で連携して申請を進めていきましょう。

6-4.対象ITツールの発注・契約・支払

審査に合格したら、IT導入補助金2023事務局から「交付決定」の連絡が来ます。この「交付決定」の連絡を受けた後、ITツールの発注・契約・支払を行います。
支払の際、実際に補助金が交付されるのは事業実績の報告などをした後、かなり間が空いてからになりますので、補助金がないと支払いができないなんてことにならないよう、キャッシュフローには十分に注意しましょう。

また、補助金の交付決定の連絡が事務局から届く前にITツールの発注・契約・支払を行った場合、補助金の交付を受けることができなくなってしまいます。
必ず補助金の交付決定の連絡が届いてからITツールの発注・契約・支払を行うようにしてください。

6-5.事業実績の報告

補助の対象となる事業が完了しましたら、実際に補助対象のITツールを導入して支払まで完了したことを証明する書類を提出します。
以下の手順で事務局に提出します。

  1. 申請マイページから事業実績報告に必要な情報を入力し、事業実績報告を作成する(申請事業者)
  2. 事業実績の内容を確認し、必要情報を入力する(IT導入支援事業者)
  3. 最終確認し、IT導入補助金2023事務局に事業報告書を提出(申請事業者)

6-6.補助金交付の手続き

補助金額が確定したら、申請マイページで補助金額を確認できるようになります。
申請事業者が内容を確認した後、補助金の交付になります。

6-7.補助事業の実施効果の報告

ITツールを導入した後の補助事業の効果を事務局に提出します。
期限が決められているので、その期限内に申請マイページから必要情報を入力します。
入力後、IT導入支援事業者が確認後、提出します。

7.IT補助金を活用したECサイト制作についての申請の際の注意点

7-1.申請できるのはIT導入支援事業者のみ

まずIT導入補助金を申請できるのは、中小企業・小規模事業者等ではなく、事務局に登録が完了しているIT導入支援事業者のみです。
申請をしたい中小企業・小規模事業者等の方々は、IT導入支援事業者に相談をする必要があります。
申請方法で説明した通り、IT導入支援事業者から、申請マイページへの招待を受けないと、申請することができません。
事前にIT導入支援事業者に相談すれば、申請手続きや事業計画の策定の支援など様々なサポートをしてくれるので、一度IT導入支援事業者に相談してから申請準備に移りましょう。

ただ、IT導入支援事業者を名乗る悪質な事業者もいます。
そういった悪徳業者に引っかからないためにも、事務局のホームページでIT導入支援事業者登録の有無を必ず確認するようにしましょう。

IT導入支援事業者・ITツール登録はhttps://www.it-hojo.jp/applicant/vendorlist.html

7-2.ECサイト制作ではなく、ホームページ制作のみではIT導入補助金の対象に含まれない

この記事の最初に説明した通り、中小企業・小規模事業者等に該当する事業者が、生産性の向上や売上アップ、業務効率化などを図るためにITツールを導入することに対して適用される補助金となります。
売上や生産性の向上などに役立つ仕組みが組み込まれていることで補助の対象となるので、EC機能や決済機能の無いホームページを作成しても補助対象として認められません。

7-3.ECサイトの場合、リニューアルはIT導入補助金の対象に含まれない

ECサイトの場合は、リニューアルに関しては機能を追加する場合でも補助の対象外となります。
既存のホームページに決済やECなどの機能を追加するリニューアル場合には、その機能の追加に掛かった費用のみが補助対象として認められます。

どこまでが対象になるか、事前にしっかり確認しておきましょう。

8.まとめ:IT補助金を活用したECサイト制作について

ホームページやECサイト制作をする際にIT導入補助金を活用することで、中小企業・小規模事業者等の事業者には非常に大きなメリットになります。
ですが、しっかり補助対象や要件を理解してから進めないと、あとで実は補助対象ではなく、補助を受けられなかった、なんてことになりかねません。

本記事にも記載しているような要件をしっかり確認した上で、IT導入補助金を活用していきましょう。

※弊社ProteinumはIT導入補助金2023の導入支援事業者です。
サイト制作等でIT導入補助金の活用をご検討されている方は、下記の問い合わせフォームよりお問い合わせください。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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