「Amazonおすすめ出品」とは?条件や選定基準、ベストセラーとの違いを解説

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Amazonで販売していると、「Amazonおすすめ(旧:Amazon’s Choice)」や「ベストセラー」のラベルがついた商品をよく見かけますよね。
これらのラベルは、商品ページのクリック率を上げるだけでなく、売上アップにも直結する非常に重要な要素です。

とはいえ、
「Amazonおすすめ出品って、どんな基準で選ばれるの?」
「ベストセラーとの違いは?」
「どうやったら自社の商品にもつけられるの?」
…そんな疑問を持つEC担当者も多いはず。

本記事では、「Amazonおすすめ商品」ラベルの選定基準や獲得条件、ベストセラーとの違い、そして実際に活用するための具体的なポイントをわかりやすく解説します。

「Amazonおすすめ出品(旧称:Amazon’s Choice)」とは?

「Amazonおすすめ」とは、Amazonが特定の検索キーワードに対して「すぐに発送でき、高評価で、価格も適正な商品」として推奨する際に表示されるラベルのことです。
以前は「Amazon’s Choice」と呼ばれていたもので、現在は日本語でも「おすすめ商品」として表示されるようになりました。

このラベルが表示されることで、検索結果や商品一覧ページでの視認性が向上し、クリック率や購買率が大きく伸びる可能性があります。
特にスマホユーザーにとっては、パッと見て信頼性のある商品と認識されやすいため、売上にも好影響をもたらします。

では、どうすればこの「Amazonおすすめ」のラベルを獲得できるのでしょうか?
次のセクションでは、表示ロジックや選定基準、セラー側で意識すべきポイントについて詳しく解説します。

「Amazonおすすめ出品」が表示される仕組みとは?

ここでは、「Amazonおすすめ」ラベルがどのように表示されるのか、その仕組みを解説します。

まず前提として、「Amazonおすすめ」は、1つの検索キーワードに対して基本的に1商品しか表示されません
つまり、ユーザーが検索した語句ごとに、Amazonのアルゴリズムが「もっとも条件に合った商品」を1つだけピックアップし、その商品におすすめラベルを付けて表示します。

ただし、すべての検索キーワードで「Amazonおすすめ」が表示されるとは限りません
これは、そのキーワードでヒットする商品の中に、おすすめとして表示するだけの基準(評価、価格、配送、在庫など)を満たしている商品が存在しない場合があるためと考えられます。

一方で、ビッグキーワード(検索ボリュームの多いキーワード)で「Amazonおすすめ」を獲得できれば、商品ページへのセッション数やクリック数は大幅に増加します。
結果として、コンバージョン率や売上の向上にもつながるため、EC事業者にとっては大きなメリットになります。

「Amazonおすすめ出品」への掲載が持つ重要な意味

Amazonでは、同一の商品が複数の出品者によって販売されているケースが多く見られます。

購入者はその中から、価格、配送の早さ、出品者の評価などを比較して、どの出品者から購入するかを判断します。

その中で「おすすめ出品(Buy Box)」に選ばれるということは、Amazonから「この出品者の商品は信頼できる」という認定を受けたようなものであり、購入者にとっての安心材料となります。

実際、多くの購入者は「おすすめ出品」として表示されている商品を優先的に購入する傾向があるため、これに掲載されるかどうかで売上に大きな差が生まれます。

したがって、「おすすめ出品」に掲載されることは、Amazonでの販売戦略において非常に大きな意味を持つ要素と言えるでしょう。

Amazonおすすめ出品の要件を満たす出品はありませんとは?表示ラベルの獲得条件

「Amazonおすすめ」ラベルを自社商品につけたいと考える方も多いと思いますが、Amazonはこのラベルの選定ロジックやアルゴリズムを正式には公開していません。そのため、完全に狙って表示させることはできません。

とはいえ、Amazon側が明言している以下の基準を満たすことで、「おすすめ商品」として選ばれる可能性は大きく高まります

① お求めやすい価格を設定する

「お求めやすさ」の判断にはいくつかの視点があります。
特に、同カテゴリ内での価格競争力と、ユーザーにとっての納得感が大切です。

  • 競合商品よりも安価であること
  • 検索結果に表示された類似商品の中で価格優位性があること
  • 頻繁な価格変動がなく、安定した価格帯を維持していること
  • 送料込みの総額で見たときにコスパが良いと判断されること

② すぐに発送ができる体制を整える(FBAの活用とマケプレプライム)

「すぐに発送できる商品」が優遇される傾向があるため、AmazonのFBA(フルフィルメント by Amazon)サービスを活用するのが有効です。
FBAを使えば、商品の保管・ピッキング・梱包・配送をAmazonが代行してくれるため、Prime対応や高速配送なども実現可能です。
これにより、配送スピードの安定化=ユーザー満足度の向上=ラベル獲得率の上昇が期待できます。

FBA(フルフィルメント by Amazon)以外にも、「マケプレプライム」と呼ばれる配送オプションが用意されています。
このマケプレプライムは、出品者自身が商品の配送を行う場合でも、Amazonプライムの配送条件を満たしていれば、商品を「プライム対象」として出品できる仕組みです。

つまり、FBAを利用せずとも、プライム会員向けの特典(迅速な配送など)を提供できるため、購入者の満足度を高めることにつながります。

ただし、マケプレプライムを利用するには一定の基準をクリアする必要があり、Amazonの審査に合格しなければ利用はできません。
審査では、迅速で正確な配送の実施、カスタマーサービスの品質などがチェックされます。
導入を検討する際は、事前にAmazonのガイドラインや条件をよく確認することが重要です。

FBAとマケプレプライム、どちらを選ぶかは出品者のビジネススタイルによって異なります。
FBAは、配送やカスタマー対応をAmazonに一任できるため、業務負担を軽減したい方に適しています。
一方で、マケプレプライムは自社配送となるため、物流コストを抑えたい、または独自の配送体制を活かしたいセラーに向いています。

③ ユーザー評価(レビュー)を高水準で維持する

評価が高い商品も、選定の重要なポイント。目安としては、星4以上の平均評価を維持することが理想です。
レビューを増やすには、以下の方法が効果的です。

  • 「レビューをリクエスト」ボタンを活用
  • 商品発送後のフォローメールを活用
  • 同梱物で自然なレビュー依頼を行う

ただし、過剰なレビュー依頼はAmazonポリシー違反となる可能性があるため、あくまでガイドラインを遵守するようにしましょう。

これら3つの要素は、Amazonのアルゴリズムが「おすすめ商品」として判断する際の基準の一部と考えられます。
ラベル獲得を目指すには、価格・配送・レビューの3点を戦略的に整備することがポイントです。

▼さらに詳しく知りたい方はこちらの動画をご覧ください▼

Amazonに表示されるラベルの違いとは?

Amazonでは、商品一覧や検索結果にさまざまなマーク(ラベル)が表示されます。
中でもEC事業者にとって重要なのが、「Amazonおすすめ」「ベストセラー」「スポンサー」「新発売」の4種類です。
これらのラベルは、それぞれ表示される条件や意味が異なり、ユーザーの購入行動に大きな影響を与えるポイントでもあります。以下で、各マークの特徴と違いをわかりやすく整理していきます。

ラベル名表示条件表示対象コントロール可能性
Amazonおすすめ出品検索キーワードに基づく選定1商品/キーワード×(自動判定)
ベストセラーカテゴリ内の売上ランキング1位(ASIN)複数可能×(売上依存)
スポンサー広告出稿により表示任意○(設定可能)
新発売新しくリリースされた書籍書籍カテゴリ△(時期限定)

Amazonおすすめ(旧:Amazon’s Choice)

メリット:表示されれば、セッション数やCVR向上に大きく貢献
表示条件:特定の検索キーワードに対して「すぐに発送ができ、評価が高く、価格が適正な商品」
特徴:1キーワードに対して1商品のみ表示

ベストセラー

「ベストセラー」は、その商品が同カテゴリ内で実績ある売れ筋商品であることを証明するラベルです。ユーザーにとっては信頼の指標となります。

表示条件:特定カテゴリーにおいて、一定期間ランキング1位を獲得したASIN
特徴:1検索結果内に複数表示される可能性あり
注意点:売上ランキングが落ちるとマークは外れる

スポンサー(スポンサープロダクト広告)

広告出稿すれば表示されるため、ラベルの中では唯一「自社の意思でコントロールできる」要素でもあります。

表示条件:Amazon広告(スポンサープロダクト)を出稿している商品
特徴:検索結果や商品詳細ページ上に「スポンサー」マークがついて表示
目的:検索結果での露出を増やし、トラフィックを効率的に集める

新発売(New Release)

「新発売」は、新刊の訴求や販促に役立つラベルで、リリース初期の販売加速にもつながります。

表示条件:新しくリリースされた書籍カテゴリの商品
特徴:検索結果・商品ページに表示され、期間限定
対象:書籍カテゴリー限定

「Amazonおすすめ出品」の注意点|バッジ獲得を狙う前に知っておくべき5つのポイント

①一定以上の条件を満たしても表示されないことがある

Amazonおすすめの選出条件は公開されておらず、たとえレビュー評価や在庫状況、価格設定などが良好であっても、必ずしもバッジが表示されるとは限りません。
これは、Amazon内部の非公開アルゴリズムによって自動的に決定されているためです。
どれだけ施策を講じても、表示されないケースもあることを理解しておきましょう。

②選出されてもバッジが後から削除されることがある

一度Amazonおすすめに選ばれても、その状態が永続するわけではありません。
以下のような要因によって、バッジが外されることがあります。

  • 競合商品の台頭
  • レビュー数・評価の低下
  • 商品価格や在庫状況の変動

つまり、継続的な商品改善や顧客対応の強化が、安定して表示され続けるカギとなります。

③ベストセラーと同時には表示されない

商品が「Amazonおすすめ」と「ベストセラー」の両方に選出される場合でも、同時に表示されることはありません。
この場合、Amazonおすすめが優先表示され、ベストセラーバッジは非表示になります。
それぞれが異なる評価軸に基づいて付与されるため、両方の効果を同時に活かすことは難しいという点に注意が必要です。

④商品バリエーションごとに表示されないこともある

同じ商品でも、サイズや色などのバリエーションがある場合、一部のバリエーションのみにAmazonおすすめが表示されることがあります。
これは、各バリエーションごとに在庫状況や販売実績、レビューなどが異なるためです。
出品時は、全バリエーションの品質と販売実績の均一化を意識するのがポイントです。

⑤書籍カテゴリには『Amazonおすすめ』が表示されない

意外と見落とされがちですが、「書籍」カテゴリーにはAmazonおすすめのバッジは表示されません。
その代わりに「ベストセラー」や「新着」ラベルが用いられます。
書籍には独自の販売ロジックやランキングシステムが存在しており、他カテゴリとは扱いが異なるためです。

「Amazonおすすめ出品」まとめ

今回は、「Amazonおすすめ出品」マークの意味や表示の仕組み、獲得のために知っておくべき条件について解説しました。

「Amazonおすすめ出品」とは、すぐに発送可能で、ユーザー評価が高く、価格が適正な商品に付与されるラベルです。
このバッジは、商品ページの左上に表示され、ユーザーの目に留まりやすくなることで、セッション数やクリック率、ひいては売上アップにもつながる重要な要素です。
ただし、選出にはAmazon独自のアルゴリズムが関与しており、すべての条件を満たしていても必ず獲得できるわけではありません。
とはいえ、商品ページの最適化やレビュー施策、在庫・価格の安定化など、日々の積み重ねによって選出される確率を高めることは可能です。
Amazonおすすめマークを目指すことで、商品の信頼性や露出度が高まり、競合商品との差別化にもつながります。
出品戦略の一環として、ぜひ積極的に狙っていきましょう。

【関連記事】
以下は、「Amazonプライムマーク」の付け方について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事が、皆様の参考になっていますと幸いです。

よくある質問

「Amazonおすすめ」に表示されるためには、どのような施策が有効ですか?

Amazonおすすめに選ばれるには、FBA(フルフィルメント by Amazon)の利用、良好なカスタマーレビュー、高い販売実績、そして適正価格の維持が効果的とされています。また、迅速な発送対応や在庫切れを防ぐ体制も重要です。これらに加えて、商品ページの情報(タイトル、キーワード、画像、説明文)を最適化することで、Amazonのアルゴリズムに評価されやすくなります。

「Amazonおすすめ」に表示される頻度を高めるには、どんな対策が必要ですか?

表示頻度を高めるには、検索キーワードと商品ページの一致度を高めるAmazon SEOの強化がカギです。商品タイトルや説明文、バックエンドキーワードに検索されやすいワードを盛り込むことで、アルゴリズムに認識されやすくなります。加えて、購入率やレビュー評価、返品率なども表示頻度に影響しますので、ユーザー満足度を高める運用が不可欠です。

「Amazonおすすめ」に表示されるメリットは何ですか?

「Amazonおすすめ」マークが付くことで、商品が検索結果や商品ページ上で目立ちやすくなり、クリック率と購入率の向上が見込めます。また、信頼性が高い商品として認識されやすく、競合商品との差別化にもつながります。自然検索での上位表示やブランド認知度の向上にも効果的です。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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