Shopifyは売れないって本当?|原因と対策おすすめのアプリ

本記事は、楽天市場出身者が創業し、支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)が、長年の運営経験に基づいて「Shopifyの売れない原因と対策」について解説いたします。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

慶応義塾大学を卒業後、楽天グループ株式会社に入社。ECコンサルタントとして、ショップオブザイヤー受賞店舗を含むのべ700店舗以上を支援。その後、小売業を中心に経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、EC戦略策定・実行支援など)し、株式会社Proteinum(プロテーナム)を創業。
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。

Shopifyのおすすめ運用代行の会社はこちらの記事も合わせてご参照ください。

Contents

【結論】Shopifyは売れない?

見出しの通り、商品が売れない、売上が伸びない原因にShopifyは関係ありません
ShopifyはあくまでもECサイトで商品を販売、運営するための機能がまとめられたASPカートシステムであり、そもそも利用しているカートシステムと売上に因果関係は無いからです。

カートシステムによって機能数が異なることがあるので「できること」と「できないこと」は必ずありますが、どのカートシステムを選んだとしても、ECサイト運営が上手くいかなければ売上もついてこないので、「売上が上がらない=shopify(カートシステム)のせい」というのは間違いになります。

【記事の対象となる方】

  • Shopifyで自社サイトを運営している事業者の方
  • Shopifyで自社サイトの構築を考えている事業者の方
  • 自社ECサイトを運営されている方

▼自社ECサイトを運営するうえで見落としがちな点については以下で詳しく説明しておりますので、ぜひご覧ください▼

Shopifyで商品が売れない7つの原因

売上が伸びないこととShopifyに直接的原因はないとお伝えしましたが、自社ECサイトを運営するうえで「売れない原因」は存在します。
一つでも当てはまるものがあれば、次項の対策をご確認いただき、売上アップにつなげましょう。

1. 商品自体に需要がない

  • 根本的な需要不足
    • そもそも商品に需要がなければ、どれだけ高機能なサイトを作っても売れません。
    • 狭い市場は成長に限界があり、市場の変化に合わせた商品選定が必須です。
  • 競合優位性の欠如
    • 需要がある商品でも、競合より「価格が高い」「品質が低い」「サポートが弱い」場合は売れません。
    • 売れない原因が「商品そのもの」なのか「競合との比較」なのかを特定する必要があります。

2. 集客ができていない(アクセス不足)

  • アクセスの絶対数が足りない
    • サイトに人が集まらなければ商品は売れません。
    • ブランド力がない多くのショップにとって、能動的な集客施策は必須です。
  • 現状の把握
    • Shopifyの「ストア分析機能」や「Googleアナリティクス」を使い、アクセス数を正しく把握しましょう。

3. サイトが使いにくい・買い物がしづらい(ユーザビリティの問題)

  • 日本向けの最適化不足
    • Shopifyのデフォルト機能やテンプレートが、日本人の感覚に合っていない場合があります。
  • 購入意欲を削ぐNG例
    • 目的の商品が見つけられない。
    • 商品説明や画像が少なく、魅力や安心感が伝わらない。
    • レビューがなく判断材料に欠ける。
    • 購入手順(カート遷移後)が複雑で分かりにくい。
    • 送料、配送、返品・返金ルールが不明確。

4. ユーザーのリピーター化ができていない

  • 新規獲得コストの高さ
    • 新規客の獲得コストは、既存客維持の約5倍かかると言われています。
    • 安定した収益のためには、リピーター育成が重要です。
  • リピートされない原因
    • 商品品質、梱包、顧客対応が悪い。
    • 配送が遅い、送料が高い。
    • 再訪を促す仕組み(ポイント、クーポン、メルマガ、SNS発信など)がない。
  • 対策
    • ダッシュボードで現在のリピーター割合を確認しましょう。

5. 競合との差別化ができていない

  • 価格競争への転落
    • 他社との違いが明確でないと、価格だけで比較されてしまいます。
  • 自社の強みの理解
    • 「自社商品の強み」「ユーザーへのベネフィット」「独自性」を明確にし、差別化を図る必要があります。

6. 商品画像の質が低い(雑である)

  • 第一印象の重要性
    • 画像はユーザーが興味を持つ最初のきっかけであり、ECサイトの「顔」です。
    • 画像の統一感がない、画質が荒いと、詳細ページすら見てもらえません。
  • クオリティへのこだわり
    • 撮影機材を揃える、ライティング(光)にこだわる、あるいはプロに依頼するなどして、魅力的な画像を用意しましょう。

7. 広告費を一切かけていない

  • 集客への投資不足
    • サイトを放置していても売上は伸びません。
    • 「広告費ゼロ」で売れるサイトを作るのは極めて困難であり、大手ですら広告費を投じています。
  • 効率的な運用
    • 予算が限られている場合は、ターゲットや媒体を絞り込み、小さな市場から成果を積み上げていくことが重要です。

Shopifyで商品が売れない時の対策

Shopifyで売れない場合の主な原因についてご紹介しましたが、ここからは対策についてご紹介します。

1. ECサイト 売上アップの方程式を理解する

  • 売上の方程式
    • 売上 = 集客数 × 転換率 × 客単価
  • 各要素の定義
    • 売上:ECサイト経由での売上金額。
    • 集客数:サイト訪問者数(アクセス回数またはユニークユーザー数)。
    • 転換率 (CVR):訪問者のうち、購入に至った割合。
    • 客単価:1人の購入者が1回の買い物で支払う平均金額。
  • 方程式の活用メリット
    • 売上が伸びない原因を特定できる(例:売上が落ちた際、どの要素が減少したかを分析)。
    • 原因に合わせた具体的な改善施策を策定できる。

画像出店:売れるEC「最強」集客大全

2.集客(アクセス数を増やす)

前述でも触れた通り、ECサイトは公開し商品を販売するだけでは売れません。
まずは集客することが何よりも重要になりますので、集客に課題がある方は以下を参考に対策を進めましょう。

2-1. SEO対策

対策:SEOコンサルタントへの依頼も有効。
概要:検索エンジン(Googleなど)で上位表示を目指す施策。
メリット:関連性の高いキーワードで上位表示されれば、アクセス増が見込める。
注意点:専門知識が必要で、効果が出るまで最低半年はかかる。

2-2. 広告を活用する

プロ(広告代理店)への依頼も検討する。

概要:手っ取り早く集客する方法。中小企業の多くが活用。
種類:リスティング広告、ディスプレイ広告、アフィリエイト広告など。
ポイント:商品との相性、ターゲット、予算に合わせて媒体を選ぶ。
予算が限られている場合は、ターゲットを絞り込んで配信する(狭く深く)。

2-3.自社SNSアカウントの運用・SNS広告


SNSアカウント運用:ファンを増やし、認知度を高める。
          アパレルならコーディネート例や着用動画を投稿。
          ハッシュタグを活用して露出を増やす。
SNS広告(LINE, Metaなど)特徴:潜在層にアプローチできる。
             メリット:比較的安価で運用可能。

3.転換率

続いては転換率対策です。
せっかく多くのユーザーがサイトに訪れても、誰も購入してくれなければ売上は伸びません。
以下対策で、購入してくれる確立を上げましょう。

3-1.目的の商品までの導線設計の見直し

  • 課題:トップページから商品ページへスムーズに移動できないと離脱される。
  • 対策
    • 商品を細かく分類する(カテゴリー、価格、サイズ、ブランド、カラーなど)。
    • スマートフォンでの使いやすさを必ず確認する。

3-2. 商品画像・説明の拡充

  • 課題:実物を手に取れないため、情報不足は購入の妨げになる。
  • 対策
    • 基本スペックだけでなく、使用イメージが湧く情報を載せる(触り心地、重さ、使用感など)。
    • 画像や動画を充実させる。

3-3. 口コミやレビューの掲載

  • 効果:購入検討の強力な材料となる。
  • 注意点:サクラを疑われないよう、掲載内容は精査するが、自然な口コミを集める。

3-4. かご落ち率の改善

対策:商品を選んだ後の購入フローを改善する(入力項目の簡素化、決済手段の充実など)。目的の商品までの導線設計の見直し

現状:一般的なかご落ち率は約70%と高い。

4.リピーター化

最後はリピーター化についてです。
客単価は販売している商品により各店舗異なるため、中長期的な売上アップを目指すためのリピート対策についてご紹介します。

4-1.ポイントやクーポンを配布する

  • 効果:再訪のモチベーションを高める。
  • ポイント:「貯めたポイントを使いたい」という心理を活用。失効前の通知も有効。

4-2. 期間限定・季節性に合わせた販促

  • 施策:季節や行事(父の日、母の日、開店記念など)に合わせたキャンペーンやセール。
  • タイミング:2ヶ月前くらいから準備し、再訪のきっかけを作る。

4-3. 同梱物の工夫

お客様の声(共感を呼ぶ)。

Before/Afterで見る改善事例

ここでは、実際に施策を行ったアパレルECサイトの改善例を紹介します。

【Before:改善前の状態】

  • 状況: 商品画像はメーカー提供の平置き写真のみ。説明文はサイズ表だけ。
  • 課題: アクセスはあるが、直帰率が高く、転換率が0.5%と低い。
  • 数値: 集客3,000 × 転換率0.5% × 単価5,000円 = 売上7.5万円

⬇︎ 転換率改善施策を実行

【実行したこと】

  1. 画像改善: モデル着用写真を追加し、生地の質感がわかるアップ動画を掲載。
  2. 情報拡充: スタッフの着用レビュー(身長別)を記載。
  3. レビュー機能: アプリを導入し、購入者の声を商品ページに表示。

【After:改善後の成果】

  • 成果: 滞在時間が延び、サイズ感への不安が解消されたことで転換率が向上。
  • 数値: 集客3,000 × 転換率1.5% × 単価5,000円 = 売上22.5万円
  • 結果: 集客数はそのままで、売上が3倍にアップしました。

Shopifyで「売れない」ときにオススメアプリ

1. 集客を行うときのオススメなアプリ

  • AdSIST
    • 対応媒体:Facebook、Instagram、Google、Yahoo!など。
    • 特徴:チャットボットの質問に答えるだけで設定完了。AIが最適な戦略を構築します。
    • 費用:1日500円から運用可能。コストを抑えて始めたい初心者におすすめです。
  • まるっと集客
    • 対応媒体:LINE、Google、Instagram広告、大手アフィリエイトASPなど。
    • 特徴:すべての広告を一括管理できる導入アプリ。
    • 費用:固定費0円の成果報酬型。初期費用がかからないため、初めての企業にもおすすめです。

2. リピーター獲得にオススメなアプリ

紹介機能:知人紹介でポイントが獲得できる設定もあり、新規顧客の獲得にも役立ちます。

ReConvert Upsell & Cross Sell

  • 機能:購入完了ページ(サンクスページ)のカスタマイズ。
  • 施策:購入者限定クーポンの表示、合わせ買い商品(クロスセル)の提案。
  • 活用:購入後アンケートで誕生日などを収集し、メルマガ施策へ活用可能。

Swell Loyalty & Rewards

  • 機能:ポイント機能の導入。
  • 柔軟性:15個の設定別にポイント付与が可能。

Shopify売上改善に関するQ&A

Q1.売上が伸びない時、最初に確認すべき指標はどれですか?

A. まずは「集客数」を確認してください。そもそも人が来ていなければ何も始まりません。人が来ているのに売れない場合は「転換率」、購入されるが利益が薄い場合は「客単価」を確認するという順序が一般的です。

Q2.SEO対策は自分でもできますか?

A. 基本的なキーワード選定やブログ執筆は自社でも可能です。しかし、テクニカルな内部対策や競合分析には専門知識が必要です。スピードを重視するならプロへの依頼も検討しましょう。

Q3.商品画像はスマホ撮影でも大丈夫ですか?

A. 最近のスマホは高画質なので可能ですが、ライティング(照明)にはこだわってください。暗い写真は商品の魅力を半減させます。予算があればプロに依頼することをおすすめします。

まとめ:売上改善は原因特定と適切な施策の繰り返し

Shopifyでの売上アップを実現するために重要なポイントをまとめます。

  • 方程式の理解: 「売上=集客数×転換率×客単価」に当てはめて、自社の弱点を特定する。
  • 原因の特定: 商品力、サイトの使いやすさ、リピート施策など、7つの原因をチェックする。
  • 集客施策: SEO(中長期)と広告(短期)を使い分け、ターゲットにアプローチする。
  • 転換率施策: 商品情報の拡充と導線改善で、ユーザーの不安を取り除く。
  • リピート施策: 同梱物の工夫やポイントアプリの活用で、LTV(顧客生涯価値)を高める。

ECサイトの運営は、一度作って終わりではありません。データに基づいた分析と改善(PDCA)を繰り返すことで、必ず成果はついてきます。

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