楽天RPP広告とAmazonスポンサープロダクト広告を徹底比較!同一商品での効果検証事例

株式会社Proteinum 代表取締役
プロテーナムでは、楽天、amazon、自社EC、Yahoo!ショッピングを中心に、データに基づく圧倒的な成果にこだわった支援を行っている。ナショナルブランドを中心に累計1,000社以上の支援と年間広告費10億円以上の運用実績を持ち、独自のEC運用支援システム「ECPRO」も提供している。
楽天市場とAmazon、両方のモールに出店しているEC事業者の方であれば、「広告予算をどちらに重点配分すべきか」「そもそも同じ商品でもモールによって広告効果は違うのか」と悩んだ経験があるのではないでしょうか。この記事は、これまでの支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)が、楽天RPP広告とAmazonスポンサープロダクト広告の効果を同一商品・同一キーワードで比較検証した事例をもとに、それぞれの広告の特性と最適な運用方法を解説します。プラットフォームごとの広告の「得意・不得意」を把握することで、限られた広告予算をより効果的に配分できるようになるはずです。
Contents
EC市場拡大のなかで「広告の最適配分」が問われている

EC市場は年々拡大を続けています。経済産業省の調査によると、2024年のBtoC-EC市場規模(物販系)は約15兆円規模に達し、前年比で約3.7%の成長を記録しました。
この市場拡大に伴い、楽天市場やAmazonなどの主要ECプラットフォームにおける広告費も増加傾向にあります。電通の調査では、物販系ECプラットフォームの広告費は2024年に2,000億円を超え、前年比で約3.4%成長しています。

こうした環境のなかで、多くのEC事業者が直面しているのが「広告予算の最適配分」という課題です。
楽天市場とAmazonの両方に出店している場合、どちらのモールの広告に予算を集中させるべきか、あるいはどのような比率で配分すべきかは、売上と利益に直結する重要な意思決定です。しかし、両モールの広告を同じ条件で比較した情報は意外と少なく、「感覚的に運用している」という方も多いのが実情ではないでしょうか。
今回は、その判断材料のひとつとして、実際の運用データをもとにした比較検証の結果をご紹介します。
楽天RPP広告とAmazonスポンサープロダクト広告の基本を押さえよう
比較検証の内容に入る前に、まずは両広告の基本的な仕組みと違いを整理しておきましょう。
- RPP広告(楽天市場)の特徴
- スポンサープロダクト広告(Amazon)の特徴
- 両広告の主な違いを比較
RPP広告(楽天市場)の特徴
RPP広告は、楽天市場内の検索結果ページを中心に表示されるクリック課金型(CPC)の検索連動型広告です。
RPP広告の大きな特徴は、RMSに登録されている全商品が自動的に配信対象となる点です。除外商品を登録することで配信対象を絞り込む運用が基本になります。キーワード設定は商品単位で行うことができますが、設定しなくても商品名や説明文が自動的にキーワードとして機能します。
なお、RPP広告は楽天市場内だけでなく、楽天市場外部のページにも配信される仕様となっています。この点は後述する検証結果にも大きく関わってくるポイントです。
スポンサープロダクト広告(Amazon)の特徴
Amazonのスポンサープロダクト広告は、Amazon内の検索結果ページおよび商品詳細ページに表示されるクリック課金型広告です。
RPP広告との大きな違いは、広告を掲載したい商品(ASIN)を個別に選択して配信できる点です。また、ターゲティング方法として「オートターゲティング(Amazonが自動でキーワードを拡張)」と「マニュアルターゲティング(手動でキーワード・商品を指定)」の2種類を選べます。キーワードのマッチタイプも完全一致・フレーズ一致・部分一致から選択可能で、除外キーワードの設定もできるため、よりきめ細かなターゲティングが可能です。
両広告の主な違いを比較
両広告の仕様面での違いを整理すると、以下のようになります。
| 比較項目 | 楽天 RPP広告 | Amazon スポンサープロダクト広告 |
|---|---|---|
| 掲載面 | 楽天市場内の検索結果/カテゴリページ/楽天市場TOPページ/楽天市場イベントページ/楽天市場外部ページ | Amazon検索結果上部/商品詳細ページ |
| 課金方式 | クリック課金型(CPC) | クリック課金型(CPC) |
| 配信対象商品 | RMSに登録されている全商品が配信対象 ※最大50,000件まで除外商品登録が可能 | 広告掲載したいASINを選択し配信が可能 |
| 予算設定 | 月額の継続月予算を設定 ※日予算は設定不可 | 1日の日予算を設定 |
| 最低出稿金額 | 1キャンペーンあたり5,000円~ | 1キャンペーンあたり100円~ |
| 設定可能なキャンペーン数 | 1アカウントにつき1キャンペーンを設定 | 1アカウントにつき最大10,000件まで設定可能 |
| ターゲティング方法 | キーワード入札型。商品単位でキーワード設定可。キーワード未設定でも商品名や説明文が自動的にキーワードとして機能。 | キーワード/商品ターゲティング。自動(Amazonが関連キーワードを自動拡張)と手動の両方に対応。 |
| キーワードのマッチタイプ | マッチタイプは選択できず基本的に完全一致のみ。 ※語順が逆のワードや関連性の高いワードは同一語句として判定されるケースもあり。 | 完全一致/フレーズ一致/部分一致から選択可能。 |
| 除外キーワード設定 | 設定不可 | 設定可能 |
特に注目すべきは「掲載面」の違いです。RPP広告は楽天市場の外部にも配信されるため、インプレッション数は大きくなりやすい一方、購買意欲の低いユーザーにも表示される可能性があります。この点が検証結果にも大きく影響していますので、次のセクションで詳しく見ていきましょう。
【事例】同一商品で比較!RPP広告 vs スポンサープロダクト広告の効果検証
似た性質のある検索連動型広告ですが、実際はどのような違いがあるのか検証してみました。
- 検証の前提条件と方法
- 商品単位の広告指標比較
- キーワード単位の広告指標比較
- 検証結果サマリー:商品単位とキーワード単位で異なる結果に
検証の前提条件と方法
今回の検証では、ある健康食品ジャンルの店舗様にご協力いただき、楽天市場とAmazonの両方で販売している同一商品を対象に、RPP広告とスポンサープロダクト広告を同時期に配信し、広告効果の差分を比較しました。
検証は2つの切り口で実施しています。
1つ目は商品単位での比較です。同一商品に対してそれぞれの広告を配信し、インプレッション数・クリック数・CV数・クリック率・転換率・CPC・ROASを比較しました。
2つ目はキーワード単位での比較です。楽天・Amazonともに検索結果1ページ目に上位掲載されている同一商品について、同一の非指名キーワードでの広告パフォーマンスを比較しました。
商品単位の広告指標比較
商品単位で比較したところ、両広告には非常に特徴的な違いが見られました。以下の表に検証結果をまとめています。
| 指標 | 楽天 (RPP広告) | Amazon (スポンサープロダクト広告) | 差分 (Amazon-楽天) |
|---|---|---|---|
| インプレッション数 | 1,581,140 | 86,622 | ▲1,494,918 |
| クリック数 | 1,013 | 1,704 | +691 |
| CV数 | 21 | 117 | +96 |
| クリック率 | 0.06% | 1.97% | +1.91pt |
| 転換率 | 2.07% | 6.87% | +4.8pt |
| CPC | ¥30 | ¥55 | +25 |
| ROAS | 316% | 397% | +81pt |
※数値は検証データをもとに一部加工しています。
まずインプレッション数について、RPP広告は約150万回以上と非常に大きく出ていますが、クリック数は約1,000件にとどまり、クリック率は0.1%を大きく下回る水準でした。
この背景として、RPP広告が楽天市場外部のページにも大量に配信されていることが推察されます。外部配信先では、購買意欲が必ずしも高くないユーザーに広告が表示されるため、インプレッションは増えてもクリックにはつながりにくい状態です。
一方、スポンサープロダクト広告はクリック率が約2%と、RPP広告の約30倍以上の水準を記録しました。Amazon内の検索結果や商品詳細ページという「購買意欲の高いユーザーが集まる場所」に限定して配信されるため、広告を目にしたユーザーの反応率が高くなっていると考えられます。
転換率(CVR)についても、スポンサープロダクト広告が約7%であったのに対し、RPP広告は約2%にとどまりました。CV数でみると、スポンサープロダクト広告が約120件に対し、RPP広告は約20件と、6倍近い差がつく結果となっています。
CPC(クリック単価)は、RPP広告が約30円、スポンサープロダクト広告が約55円と、RPP広告のほうが低コストでした。しかしクリック後の転換率に大きな差があるため、最終的なROAS(広告費用対効果)はスポンサープロダクト広告が約400%、RPP広告が約300%と、Amazonのほうが高い結果となりました。
キーワード単位の広告指標比較
続いて、同一商品に紐づく同一の非指名キーワードに絞って比較した結果をご紹介します。なお、この検証では楽天・Amazonともに検索結果1ページ目に上位掲載されている状態でのデータです。
| 指標 | 楽天 (RPP広告) | Amazon (スポンサープロダクト広告) | 差分 (Amazon-楽天) |
|---|---|---|---|
| インプレッション数 | 278 | 19,172 | +18,894 |
| クリック数 | 6 | 171 | 165 |
| CV数 | 2 | 6 | +4 |
| クリック率 | 2.88% | 0.89% | ▲1.99pt |
| 転換率 | 25% | 3.51% | ▲21.49% |
| CPC | ¥138 | ¥88 | ▲50 |
| ROAS | 1,156% | 116% | ▲1,040% |
※RPP広告側はクリック母数が少ないため、統計的な信頼性には注意が必要です。
キーワード単位で見ると、商品単位とは異なる傾向が見られたのが興味深いポイントです。
インプレッション数とクリック数はAmazonが大きく上回りました。このことから、Amazonのほうがサイト全体のユーザー母数が多い、あるいは同一キーワードで検索するユーザー数が多い可能性が示唆されます。
一方で、クリック率はRPP広告が約3%、スポンサープロダクト広告が約0.9%と、楽天のほうが上回る結果でした。転換率についても、RPP広告が約25%と非常に高い数値を示し、スポンサープロダクト広告の約3.5%を大きく上回りました。
その結果、ROASはRPP広告が約1,100%、スポンサープロダクト広告が約120%と、楽天が圧倒的に高い数値を記録しています。
ただし、この結果には注意が必要です。RPP広告側のクリック母数が非常に少ない(約6件)ため、Amazonと同程度のクリック数で比較した場合、クリック率や転換率は下がる可能性があります。統計的に十分なサンプル数とは言い切れないため、あくまで傾向として捉えていただくのがよいでしょう。
検証結果サマリー:商品単位とキーワード単位で異なる結果に
2つの検証結果をまとめると、以下のようになります。
| 比較軸 | RPP広告の特徴 | スポンサープロダクト広告の特徴 |
|---|---|---|
| 商品単位 | インプレッション大(外部配信含む)。CTR・CVR・ROASはいずれもAmazonを下回る | CTR約2%・CVR約7%・ROAS約400%と、商品単位では全指標で優位 |
| キーワード単位 | CTR約3%・CVR約25%とAmazonを上回るが、クリック母数が少なく統計的な注意が必要 | インプレッション・クリックの母数は大きいが、CTR・CVR・ROASはRPPを下回る |
| 運用上の示唆 | 商品CPCを抑え、キーワードCPC中心の運用が有効 | オートターゲティングでミドル〜スモールワードを発掘し、マニュアルで拡張 |
つまり、「商品単位ではAmazonが優位」「キーワード単位では楽天にもポテンシャルがある」という、切り口によって結論が変わる結果です。この点を踏まえ、次のセクションでは具体的な運用のポイントを解説します。
検証結果から学べる3つの運用ポイント
今回の検証結果から、楽天市場・Amazonそれぞれの広告運用で意識すべきポイントをまとめます。
- RPP広告:外部配信の影響を把握し、キーワードCPC中心の運用を
- スポンサープロダクト広告:ミドル〜スモールワードを活用した効率運用を
- 両モール共通:プラットフォームの仕様を理解した運用設計が不可欠
RPP広告:外部配信の影響を把握し、キーワードCPC中心の運用を
RPP広告では、レポート上にインプレッション数の項目が存在しません。しかし、「クリック数÷クリック率」で概算のインプレッション数を算出することができます。
算出したインプレッション数が極端に多い場合は、楽天市場外部に大量配信されている可能性が高いです。外部配信はCTRが低くなりやすく、ROASの悪化要因になりえます。
こうした場合は、商品CPCは極力低く抑え、キーワードCPCを中心とした運用に切り替えることをおすすめします。キーワード単位の検証で見たように、楽天市場内の検索結果に絞ったキーワード単位の配信では、高いクリック率・転換率を記録する可能性があります。
スポンサープロダクト広告:ミドル〜スモールワードを活用した効率運用を
Amazonでは、ユーザーの母数が多い傾向が確認されたため、ビッグワードだけでなくミドルワードやスモールワードでもCVを獲得しやすい可能性があります。
具体的な運用としては、まずオートターゲティングを活用して、自社商品と相性の良いミドル〜スモールワードを探索します。成果が確認できたキーワードをマニュアルターゲティングに追加していくことで、効率よく広告運用の精度を高めていくことができます。
両モール共通:プラットフォームの仕様を理解した運用設計が不可欠
今回の検証で最も重要な示唆は、同じ「検索連動型広告」でも、プラットフォームの広告仕様によって成果が大きく異なるということです。
「RPP広告のROASが低いからAmazonに集中しよう」と短絡的に判断するのではなく、RPP広告の外部配信の影響を排除してキーワード単位で見れば、むしろ楽天のほうが効率が良いケースもあります。大切なのは、それぞれの広告の仕様と配信面の特性を正しく理解したうえで、運用戦略を設計することです。
楽天RPP広告とAmazonスポンサープロダクト広告検証結果まとめ
今回は、楽天RPP広告とAmazonスポンサープロダクト広告について、同一商品・同一キーワードでの効果比較検証の結果をご紹介しました。
ポイントを整理すると、以下のようになります。
- 商品単位で見ると、Amazonスポンサープロダクト広告のほうがクリック率・転換率・ROASいずれも高い傾向にあった
- RPP広告のインプレッション数が大きいのは、楽天市場外部への配信が含まれているためで、クリックやCVには必ずしも結びついていない
- キーワード単位で見ると、RPP広告のクリック率・転換率が高くなるケースもあるが、サンプル数が少ない点には注意が必要
- RPP広告はキーワードCPC中心の運用、スポンサープロダクト広告はオートからマニュアルへの段階的な拡張がそれぞれの最適解
- プラットフォームごとの広告仕様の違いを正しく理解し、モールの特性に合わせた運用設計を行うことが重要
広告運用の改善は「どちらが優れているか」という二択ではなく、それぞれの強みを活かした最適配分を見つけることがゴールです。この記事が、皆さまの広告運用戦略の見直しに少しでもお役に立てば幸いです。 「RPP広告のROASが思うように上がらない」「楽天とAmazon、広告予算の配分をどうすればいいか分からない」「何から改善すればいいか分からない」「やりたいことはあるが手が回らず困っている」
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