【楽天市場】ランキングアイコン獲得でCTR・売上はどう変わるのか?|ECコンサル現場検証レポート

楽天市場で商品を販売している方であれば、検索結果画面に表示される「ランキングアイコン」の存在はご存知でしょう。ジャンルランキングで上位に入賞すると商品に付与されるこのアイコンは、CTR(クリック率)を高める要因の一つとして広く認識されています。

しかし、実際にランキングアイコンを獲得することでどの程度CTRや売上に影響があるのかを、データで検証している事例はあまり多くありません。

本記事では、これまでの支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)が、ある商品がランキングアイコンを獲得した前後の期間を比較し、RPP広告のデータを活用して「商品単位」と「キーワード単位」の2つの切り口でCTRの変化を分析しました。さらに、売上への波及効果についても検証しています。

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検索結果画面におけるCTR影響要素の整理

ランキングアイコンの効果を検証する前に、まず楽天市場の検索結果画面においてCTRに影響する可能性がある要素を整理しました。

主な構成要素としては、サムネイル画像、配送関連のアイコン(最強配送など)、セールやDEALのアイコン、商品名、価格・送料表示、ポイント、クーポン、カラーバリエーション、レビュー(件数・評価)、ランキングアイコン、納期表示などが挙げられます。

今回の検証対象商品は、これらの要素のうち多くの項目で「CTRが高くなりやすい状態」をすでに満たしていました。具体的には、送料無料であること、ポイントが表示されていること、レビューの件数・点数ともに高い水準であること、最強配送アイコンが付与されていること、などが該当します。

検証のポイント:今回はこれらの多くの要素がすでに最適化されている中で、「ランキングアイコンの有無」によってどの程度CTRが変動するかを検証しました。

検証の設計と方法

検証項目

ランキングアイコン獲得の前後で、RPP広告のCTRがどう変化したかを比較しました。

検証方法

RPP広告のデータを「商品単位」と「キーワード単位」の両方で抽出し、CTRの変化を確認しました。商品単位のみでの比較だと、外部配信面(楽天市場外の提携サイト)のインプレッションが含まれるため、正確な比較が難しくなります。そのため、キーワード単位での比較もあわせて実施しています。

加えて、店舗全体の売上成長率と対象商品単体の売上成長率を比較することで、ランキングアイコン獲得が売上にどの程度寄与しているかも検証しました。

比較期間について:アイコン獲得後の約4日間と、獲得前の前年同期間(同日数)を比較対象としています。季節性やセールイベントの影響を考慮し、通常販売期間同士での比較としました。

検証①:商品単位でのCTR比較

まず、商品単位でのRPP広告パフォーマンスを比較しました。

指標アイコン獲得後アイコン獲得前(前年同期)
インプレッション数約 160,000約 29,000
クリック数約 275約 50
CTR0.17%0.17%
売上額約 180,000円約 50,000円
ROAS約 560%約 510%

商品単位で見ると、CTRは獲得前後で0.17%と横ばいという結果になりました。一方で、インプレッション数は約29,000から約160,000へと大幅に増加しています。

ただし、この増加には注意が必要です。インプレッション数が10万を超えている場合、楽天市場内の検索結果だけでなく、外部提携サイトへの配信分が多く含まれている可能性が高いです。外部配信面は一般的にCTRが低いため、検索面でのCTR改善効果が外部配信の低CTRによって相殺されている可能性があります。

商品単位の結果だけではランキングアイコンの効果を正確に測定できないため、次にキーワード単位での検証を行いました。

検証②:キーワード単位でのCTR比較

外部配信の影響を排除するため、主要キーワードごとのCTRを比較しました。最もインプレッション数が多い主力キーワードに注目すると、以下のような結果になりました。

指標アイコン獲得後アイコン獲得前(前年同期)
広告費約 26,000円約 9,500円
売上額約 112,000円約 51,000円
インプレッション数約 1,600約 830
CTR7.5%4.5%
ROAS約 425%約 540%

CTR変化
+3.0pt(4.5% → 7.5%)

CTR改善率
約1.7倍(主力キーワード基準)

売上増加率
約2.2倍(同キーワード経由)

キーワード単位で見ると、主力キーワードのCTRは4.5%から7.5%へと大幅に改善しています。これは約1.7倍の改善率であり、ランキングアイコンの獲得が検索面でのCTR向上に寄与していることが読み取れます。

売上も約51,000円から約112,000円へと2倍以上に増加しており、CTR改善がそのまま売上の拡大に繋がっていることがわかります。

検証③:売上への波及効果

最後に、店舗全体の売上成長率と対象商品の売上成長率を比較し、ランキングアイコン獲得の売上インパクトを検証しました。

指標対象商品店舗全体
広告費の増加率約 +220%約 +74%
広告売上の増加率約 +249%約 +46%
インプレッションの増加率約 +461%約 +628%
店舗売上の増加率約 +41%約 +3%

店舗全体の売上成長率が約+3%にとどまっている中、対象商品の店舗売上は約+41%と大幅に増加しています。広告経由の売上も約+249%と、店舗全体の+46%を大きく上回っています。

この結果から、ランキングアイコンの獲得が対象商品の売上を店舗平均を大きく超える水準で押し上げたことが読み取れます。

因果関係についての留意点:今回の結果は相関的なものであり、「ランキングに入ったから売れた」のか、「売れたからランキングに入った」のかの因果関係は厳密には切り分けられません。ただし、CTRの改善が確認されていることから、ランキングアイコンによる露出効果が少なくとも一因であると推測されます。

RPP広告の外部配信に関する注意点

今回の検証で商品単位のCTRが横ばいだった原因の一つとして、RPP広告の外部配信の影響が考えられます。

RPP広告は楽天市場内の検索結果だけでなく、外部の提携サイトにも配信される仕組みになっています。外部サイトは楽天市場内と比較して閲覧数が桁違いに多く、インプレッション数が爆発的に増加する一方、CTRは低くなる傾向があります。

外部配信が増加すると、以下のような影響が生じます。

まず、インプレッションが急増する一方でCTRは大幅に低下します。外部サイトの閲覧者は「なんとなく見ている」低意欲のユーザーが多いため、ROASも悪化しやすくなります。さらに、外部での大量クリックにより、本来ターゲットにしたい楽天市場内の検索ユーザーに届く前に予算が枯渇してしまう可能性もあります。

特に自動最適化の設定をしている場合、低CPCで外部配信が増加する傾向にあるため、RPP広告の運用時にはインプレッション数の内訳に注意が必要です。

検証結果のまとめと考察

検証結果サマリー

  • 商品単位のCTRは獲得前後で横ばい(外部配信の影響が大きい)
  • キーワード単位では主力KWのCTRが約4.5%→7.5%へ大幅改善
  • 対象商品の店舗売上は約+41%増(店舗全体は約+3%)
  • 広告経由売上は約+249%増と顕著な伸び
  • CTR・売上ともに改善が確認され、ランキングアイコンの影響は大きいと推定

今回の検証から、楽天市場のランキングアイコン獲得は、特に検索面でのCTR向上に大きく寄与することが確認されました。商品単位では外部配信の影響によりCTRの変化が見えにくいものの、キーワード単位で見ると明確な改善が確認できます。

売上面でも、店舗全体の成長率を大きく上回るパフォーマンスが見られ、ランキングアイコンの獲得が販売力の向上に繋がっていることが示唆されます。

ランキング入賞を戦略的に狙っていくことは、CTRの底上げ、ひいては売上拡大において有効な施策であると言えるでしょう。一方で、RPP広告データをもとに効果を測定する際は、外部配信の影響を考慮し、キーワード単位でのCTR比較を行うことが重要です。

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