【2026年最新】Amazon広告 ROAS・ACOS・TACoSとは?各指標の違いと計算方法、活用方法を解説
この記事は、これまでの支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)がAmazon広告のROAS、ACOS、TACoSについて解説します。
Amazon広告を運用する中で、ROASやACOS、さらに近年注目されるTACoSの違いを正確に把握できず、目標設定に迷っていませんか?結論から申し上げますと、Amazonにおける売上最大化と利益確保の両立には、単一の指標だけでなくこれら3つの指標を立体的に捉え、フェーズごとに優先順位を使い分けることが不可欠です。本記事では、各指標の定義から計算式、さらに現場で即使える改善手順までを専門的な知見から詳しく紐解きます。
【この記事の対象者】
- Amazon広告の主要指標の意味を正確に理解したい担当者様
- ROAS、ACOS、TACoSの適切な目標設定に悩んでいる方
- 広告運用を通じた事業全体の収益性を改善したい方
【この記事を読んでわかること】
- ROAS、ACOS、TACoSの定義と計算方法
- 各指標を追うべき理由と、状況に応じた優先順位
- Amazon広告の運用効率を最大化させるための具体的な改善手順
Writer樋口 智紀株式会社Proteinum ECコンサルタントマネージャー
戦略コンサルティングファームおよびECコンサルファーム(NE株式会社)を経て現職。現在はECコンサルタントとして、多数のAmazonセラーの売上拡大を支援。電子機器やアパレルから日用品、食品まで多岐にわたる商材を担当し、緻密なデータ分析に基づいた施策立案で月商を10倍以上に引き上げた実績を多数持つ。Amazon特有の購買行動を数値化し、広告費の最適化とCVR改善を同時に実現する手法を得意とする。コンサルタントの視点から、リピート商材の分析を通じた継続的な収益構造の構築を強みとしている。
Contents
Amazon広告におけるROAS、ACOS、TACoSとは?

Amazon広告の運用において、成果を測るための指標が「ROAS、ACOS、TACoS」です。これらはすべて広告の効率や売上に対するインパクトを示すものですが、「どの視点から数字を見ているか」という点が根本的に異なります。
一般的に、多くの運用者が馴染みのある「ROAS」だけでなく、Amazon特有の「ACOS」、さらには事業全体の健全性を示す「TACoS」を理解することで、「広告費をかけているのに利益が残らない」といった事態を未然に防ぐことが可能になります。
ROASとは?
ROAS(Return On Advertising Spend)とは、「支払った広告費に対してどれだけの売上が得られたか」を示す指標です。端的に説明すると、広告の費用対効果を表します。
ROASはAmazon広告に限らず、Google広告やSNS広告など、あらゆるWeb広告で共通して用いられるため、他媒体と比較する際の共通言語となります。数値が高いほど、少ない広告費で大きな売上を上げていることを意味し、広告の費用対効果を直感的に把握するのに適した指標です。
ACOSとは?
ACOS(Advertising Cost of Sales)とは、「広告経由の売上に対して、広告費が占める割合」を示すAmazon独自の指標です。「売上高広告費比率」を示します。
ACOSはROASの逆数の関係にあり、数値が低いほど効率が良いことを示します。この指標の重要な役割は、「商品の利益率(マージン)と直接比較できること」にあります。例えば、商品の粗利率が30%であれば、ACOSを30%以下に抑えることで、広告経由の注文においても理論上は赤字を回避できるといった判断が簡単に実行可能です。
TACoSとは?
TACoS(Total Advertising Cost of Sales)とは、「Amazonでの総売上(広告経由+自然検索経由)に対して、広告費が占める割合」を指します。
Amazonでは、広告を出すことで自然検索の順位が上がり、広告経由以外の売上が増えるという相乗効果が発生します。ACOSだけを見ていると、広告単体の効率に目が行きがちですが、TACoSを追うことで、「広告投資がamazonでの売上全体にどれだけ寄与しているか」を可視化できます。
Amazon広告のROAS、ACOS、TACoSの計算方法は?

各指標を正しく活用するためには、計算式を正確に理解しておく必要があります。Amazonのセラーセントラルや広告マネージャーでは自動で算出されますが、きちんと理解しておきましょう。
ROASを算出する計算式
ROASを算出する際は、以下の計算式を使用します。
- ROAS = 広告経由の売上 ÷ 広告費
例えば、10万円の広告費を投入して50万円の売上が上がった場合、ROASは5.0(または500%)となります。この数値は、「広告費に対し、どのぐらいの売上をあげられたか」を表しているため、広告の費用対効果を測る上で最も基本的な計算となります。
ACOSを算出する計算式
ACOSを算出する際は、以下の計算式を使用します。
- ACOS = 広告費 ÷ 広告経由の売上(× 100)
例えば、10万円の広告費を投入して50万円の売上が上がった場合、ACOSは20%となります。この計算式を活用することで、「売上のうち何パーセントを広告費に充てているか」が明確になり、商品の利益構造に基づいた広告運用を実行できます。
TACoSを算出する計算式
TACoSを算出する際は、分母を「総売上」にする必要があります。
- TACoS = 広告費 ÷ 総売上(広告経由売上 + 自然流入経由売上)(× 100)
例えば、広告費10万円、広告経由売上50万円、自然流入経由売上50万円(総売上100万円)の場合、TACoSは10%となります。TACoSを計算し続けることで、広告投資が広告経由売上だけでなく、自然流入経由売上の拡大につながっているかを定量的に評価できるようになります。
以下の表に、各指標の違いをまとめました。
| 指標 | 計算式 | 数値の捉え方 | 主な用途 |
| ROAS | 広告売上 ÷ 広告費 | 高いほど良い | 広告費用の費用対効果を測る |
| ACOS | 広告費 ÷ 広告売上 | 低いほど良い | 商品単位の広告比率を守る |
| TACoS | 広告費 ÷ 総売上 | 低いほど良い | 広告を活用することによるEC全体の売上への影響を測る |
Amazon広告でROAS、ACOS、TACoSを指標とする理由は?

Amazon広告の運用において、ROAS、ACOS、TACoSという3つの指標を用途に応じて活用することで、より効率的なEC運営が実現可能です。
ROASの目的:広告の費用対効果を定量的に判断する
ROASを主要な指標とする最大の理由は、広告に投下した費用がどれほどの売上を生み出したかを直感的に把握できる点にあります。特に予算配分を検討する際、ROASは「どの商品(またはキャンペーン)に予算配分すべきか」を判断する際の基準となります。
広告運用の現場では、複数の商品ラインナップの中で「売上を作るエンジン」がどこにあるかを特定することが求められます。ROASを可視化することで、効率の良い商品に予算を集中させることが可能です。
ACOSの目的:売上に占める広告費比率の把握
ACOSを指標とする理由は、日常的に管理している商品の粗利率との比較による健全な広告費比率の維持です。ROASとは異なり、パーセンテージで表示されるACOSは、商品のマージン率(粗利率)との比較がしやすい指標です。
例えば、粗利率が40%の商品においてACOSが50%を超えている場合、その広告経由の注文は売れれば売れるほど赤字になっていることを意味します。「損益分岐点ACOS」を明確に定義し、それを下回る運用ができているかを確認することは、適切な広告費で運用できているか検証するにあたり非常に重要です。
TACoSの目的:amazon全体の売上に対する広告の影響分析
TACoSを指標とする理由は、広告がAmazon内での自然検索経由での売上に与える影響を測定するためです。Amazonのアルゴリズムでは、広告により販売実績をつくっても、自然検索順位が向上するため、広告経由の売上だけでなく、自然検索結果経由での売上向上が想定されます。
ACOSが悪化していても、TACoSが安定または低下していれば、広告に投資することによって自然検索経由の売上が増え、amazon全体としては健全に広告運用できていると判断できます。広告の役割を単なる販売手段ではなく、商品ページを育成するための手段として評価できるため、有効な指標です。
Amazon広告のROAS、ACOS、TACoSを改善する手順とは?
Amazon広告の各指標を改善するためには、amazonのアルゴリズムを理解し、データに基づいた具体的なアクションが必要です。
具体的な改善手順としては、以下のステップがおすすめです。
- 適切なキーワード選定を実施
- 商品詳細ページの最適化を推進
- 入札単価の戦略的調整を行う
- 除外キーワード設定で無駄を排除
これらの手順を一つずつ丁寧に行うことで、無駄な広告費を削減しながら、コンバージョン率(CVR)を高めるサイクルを構築できます。
適切なキーワード選定を実施
第一のステップは、購買意欲の高いユーザーが使用するキーワードを厳選することです。検索ボリュームが多いだけのビッグワードに予算を投じすぎると、クリックされるものの購入に至らず、ROASやACOSが悪化する原因となります。
具体的には、広告レポートの「検索用語レポート」を抽出し、実際に購入に繋がっているキーワードを特定します。これらのキーワードに対してマッチタイプを調整し、優先的に予算を割り当てることで、広告の費用対効果を高めることができます。
商品詳細ページの最適化を推進
広告関連指標の改善において見落とされがちなのが、商品ページ自体のクオリティです。いくら広告で集客しても、ページが魅力的でなければ購入には至りません。
- メイン画像: クリック率(CTR)を左右する
- 商品紹介コンテンツ(A+): コンバージョン率(CVR)を左右する
- レビュー: 信頼性と成約率に直結する
これらを最適化することで、同じ広告費でも獲得できる注文数が増加するため、必然的にROASは向上し、ACOSは低下します。 広告を調整する前に、まずは売れる土台ができているかを厳しく評価しましょう。
入札単価の戦略的調整を行う
次に、パフォーマンスに基づいた入札単価の調整を行います。全てのキーワードに同じ単価を設定するのではなく、成果(ROAS/ACOS/TACoS)に応じて調整することが基本戦略となります。
目標とするACOSを上回っているキーワードは、入札単価を段階的に引き下げ、露出を減らします。逆に、目標を達成しており、かつ露出が不足しているキーワードは、単価を引き上げてさらなる売上獲得を狙います。このCPC調整の積み重ねが、大きな改善につながっていきます。
除外キーワード設定で無駄を排除
最後に行うべき重要な作業が、除外キーワード(ネガティブキーワード)の設定です。広告レポートを分析し、クリックされているのに一定期間購入がないキーワードを特定し、除外設定を行います。
これを徹底することで、購買意欲の低いユーザーへの露出をカットし、無駄な広告費を削減することが可能です。
スポンサープロダクト広告の調整については以下の記事でも解説しているので、ぜひ読んでみてください。
Amazon広告のROAS、ACOS、TACoSについてのまとめ
いかがでしたでしょうか。ここまでAmazon広告のROAS、ACOS、TACoSについて解説してきました。
Amazon広告の運用において、これら3つの指標を正しく理解し、使い分けることで、適切な広告運用を実施していきましょう。
本記事の要点を以下にまとめます。
- 各指標の役割:
- ROASは費用対効果を、ACOSは売上高広告費比率を、TACoSは広告投資がamazonでの売上全体にどれだけ寄与しているかを示す。
- 計算方法と分析:
- それぞれの計算式を把握し、Amazon広告単体の数値だけでなく、自然検索売上を含めた「TACoS」を追うことで、広告の本来の効果が見えてくる。
- 具体的な改善手順:
- キーワード選定、商品ページ(クリエイティブ)の最適化、入札戦略、除外設定という4つのステップを循環させることで、広告パフォーマンスは最大化される。
- 運用上の重要性:
- フェーズ(新発売・安定期)に合わせて目標数値を変動させ、常に費用対効果、損益分岐点を意識した運用を行うことが効果的な広告運用につながる。
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