ネットショップ おすすめカート比較11選!タイプ別で見るカートシステムの選び方
本記事を閲覧頂きありがとうございます。
この記事は、これまでの支援実績が1,000社以上、広告運用実績年間10億円以上の弊社(Proteinum)がネットショップを開業する際のおすすめカートシステムやモールとの比較について解説します。
「Shopify、futureshop、BASE……カートシステムの種類が多すぎて、どれが自社に合っているのかわからない」
「楽天やAmazonなどのモールだけでなく、自社サイト(本店)での利益率を高めたい」
EC事業者の皆様から、このようなご相談を非常に多くいただきます。ネットショップのカート選びに「万能な正解」はありません。重要なのは、「現在の年商規模」と「将来の事業戦略」にマッチしたシステムを選ぶことです。
本記事では、モールEC支援の実績豊富な株式会社Proteinum(プロテーナム)が、実際の支援現場のデータとセミナー資料を基に、失敗しないカート選びの極意を徹底解説します。
【この記事の対象者】
- 現在、楽天・AmazonなどのECモールに出店中で、自社サイトの立ち上げ・強化を検討している方
- 「とりあえず」で始めたカートシステムに限界を感じ、リニューアル(移行)を考えている方
- 年商規模に合った最適なカートを選び、利益率を最大化したいEC担当者様
【この記事を読んで得られること】
- プロの視点: アフィリエイト記事にはない、現場コンサルタント視点での「カート選定基準」がわかる
- 利益の差: モールと自社ECで、手元に残る利益がどれくらい違うのか具体的な数字で理解できる
- リスク回避: カート移行時に陥りがちな「SEO順位下落」や「顧客離脱」を防ぐポイントがわかる
Contents
1. なぜ今「自社ECサイト」が必要なのか?(モールとの決定的違い)
「モールで売れているから自社サイトは後回し」と考えていませんか? 実は、モールと自社ECは対立するものではなく、併用することで最大の利益を生み出すものです。
利益率が圧倒的に違う(実データ比較)
モールECは集客力が高い反面、出店料や手数料、広告費がかさみ、利益率が低くなりがちです。一方、自社ECは手数料が低く、利益を残しやすい構造にあります。
弊社で試算した、月商100万円売上時の利益シミュレーションをご覧ください 1。
【月商100万円(粗利50%)の場合の利益比較】
Amazon: 各種手数料・広告費等を引いた利益は約 165,100円
楽天市場: 各種手数料・広告費等を引いた利益は約 232,725円
自社EC(Shopify例): 手数料・広告費等を引いた利益は約 331,000円
このように、自社ECはモールに比べて手元に残る利益が10万〜15万円以上も多くなるケースがあります。この高利益体質こそが、自社ECを持つ最大のメリットです 5。
「モール×自社EC」の相乗効果
自社ECを持つことは、モールの売上アップにも貢献します。
自社サイトやSNSでブランディングを行い、認知が拡大すると、ユーザーがモール内で「指名検索」をするようになります。
- モール: 新規顧客の獲得、ランキング入賞による認知拡大
- 自社EC: 顧客リストの資産化、高利益率、リピーター育成(ファン化)
この両輪を回すことで、EC事業全体の売上最大化が可能になります。
2. 失敗しないカート選びの基準(5つのタイプ)
カートシステムは、機能や目的によって大きく5つのタイプに分類されます。自社のフェーズに合わせて選定しましょう。

- スタートアップ型: 費用を抑えてまずは試してみたい(BASE, STORESなど)
- 総合通販型: コストをかけてでも売れるサイトを作りたい(Shopify, futureshop, makeshopなど)
- 単品通販(D2C)型: 定期購入(サブスク)で利益を最大化したい(ecforce, リピストなど)
- BtoB型: 卸販売をネットで完結させたい(Bカート, スマレジなど)
- 独自開発型: 年商数十億規模、基幹システムとの複雑な連携が必要(ecbeing, ebisumartなど)
ここからは、特に相談の多い主要なカートシステムについて、詳細スペックとともに比較・解説します。
3. 【タイプ別】おすすめネットショップカート徹底比較
① スタートアップ型:まずは無料で始めたい方へ
初期費用・月額費用を抑えられるため、個人事業主やテストマーケティングに最適です。

BASE(ベイス)
最短30秒でショップ開設が可能といわれる手軽さが魅力です。
初期費用: 0円
月額費用: 0円(スタンダードプラン) / 16,580円(グロースプラン・年払い)
拡張性: Appsで機能拡張(定期販売、クーポン等)が可能
更新性: 完全ASP型のため自動アップデート(サーバー管理不要)
特徴: 初期費用・月額0円で始められますが、販売手数料などは高め(実質6.6%+40円など)のため、売上が大きくなるとコスト負担が増えます。
STORES(ストアーズ)
実店舗との連携(POSレジなど)を意識したサービスです。
初期費用: 0円
月額費用: 0円(フリープラン) / 2,980円(ベーシックプラン)
拡張性: 予約販売、電子チケットなど幅広い商材に対応
更新性: 完全ASP型のため自動アップデート
特徴: フリープランでも基本機能が充実していますが、決済手数料が5.5%〜とかかるため、本格運用には月額有料プランが推奨されます。
② 総合通販型:売上拡大・本格運用を目指す方へ【推奨】
ある程度の月額コストをかけてでも、デザインの自由度や集客・接客機能を強化したい中〜大規模店舗向けです。

Shopify(ショッピファイ)
世界シェアNo.1のカートシステム。越境ECや拡張性を重視する企業に選ばれています。
初期費用: なし(プランによる)
月額費用: ベーシック 約$33〜 / Plus 約$2,300〜
拡張性: 8,000種類以上のアプリがあり、機能追加が自在
更新性: クラウド型(SaaS)のためシステムは自動更新だが、テーマやアプリの管理が必要
特徴: デザイン性が高く、ノーコードで編集可能。ただし、日本独自の商習慣(細かい帳票など)への対応にはアプリ選定やカスタマイズが必要な場合があります。
futureshop(フューチャーショップ)
アパレルやブランドサイトでの利用実績が多く、「接客」機能に強い国産カートです。
初期費用: 22,000円〜
月額費用: 24,000円〜
拡張性: クーポン、ポイント、実店舗連携(オムニチャネル)などCRM機能が豊富
更新性: ASP型のため自動アップデート
特徴: サポートが手厚く、プロモーション機能が充実していますが、月額コストは他カートよりやや高めになる傾向があります。
makeshop(メイクショップ)
機能数が非常に多く、BtoBオプションなども豊富な老舗カートです。
初期費用: 11,000円
月額費用: 13,750円(プレミアムプラン)〜
拡張性: 標準機能が豊富で、アプリによる追加も可能
更新性: ASP型のため自動アップデート
特徴: コスパ良く多機能なサイトを作れますが、機能が多すぎて初心者には設定が少し難しく感じる場合もあります。
③ 単品通販(D2C):特定のビジネスモデルに特化
定期購入や卸販売をメインにする場合は、汎用カートではなく「専用カート」を選ぶ方が成功確率は上がります。

ecforce(イーシーフォース)
D2C・リピート通販に特化した高機能プラットフォームです 42。
初期費用: 148,000円
月額費用: 49,800円〜
拡張性: 広告管理、LPO(ランディングページ最適化)、CRM分析機能が強力
更新性: SaaS型のため自動アップデート
特徴: 「売るための機能」が凝縮されており、データドリブンな運用が可能ですが、導入コストは高めです。
④ BtoB型:卸販売・受発注業務をWeb化したい方へ
企業間取引(BtoB)特有の「掛け率設定」や「販路管理」などを標準搭載したカートシステムです。FAXや電話での受発注業務をデジタル化し、業務効率を劇的に改善します。

Bカート(ビーカート)
BtoB専用のSaaSとして実績が豊富なサービスです。
初期費用: 88,000円
月額費用: 9,800円〜
拡張性: 在庫連動、後払い決済、WMSなどAPI連携や外部サービス連携が可能
更新性: SaaS型のため自動アップデート
特徴: 取引先ごとの「掛け率」「商品出し分け」「決済手段(掛け払い等)」の設定が標準で可能。スクラッチ開発不要で低コストに導入できる点が強みです 。
スマレジEC(旧 楽楽B2Bなど)
受発注業務全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を重視したシステムです。
初期費用: 10万〜30万円程度(参考価格)
月額費用: 50,000円〜(参考価格)
拡張性: ERP、会計ソフト、送り状発行ソフトなどバックオフィス系システムとの連携が充実
更新性: SaaS型のため自動アップデート
特徴: FAXや電話注文をWebに置き換えるだけでなく、AI-OCRでの注文書自動読み込みなど、アナログな業務フローの自動化・省人化に優れています 。
⑤ 独自開発型:年商数億〜数十億円規模の大規模ECへ
基幹システムとの複雑な連携や、自社独自の特殊な販売フローを構築したい場合に選定されます。導入コストは高額になりますが、圧倒的な自由度があります。

ecbeing(イーシービーイング)
国内最大シェアを誇る、中〜大規模向けの開発型カートです。
初期費用: 500万円〜(スモールプラン)
月額費用: 20万円〜
拡張性: 基幹システム、WMS(倉庫管理)、POSなどあらゆる外部システムとの連携カスタマイズが可能
更新性: 開発型のためベンダーによる保守・運用サポートが基本(24時間365日の監視体制あり)
特徴: 自由度が非常に高く、複雑な業務要件に対応できます。セキュリティレベルも高く、大手企業の導入実績が豊富です 。
ebisumart(エビスマート)
クラウド(SaaS)のメリットとカスタマイズの自由度を両立させたシステムです。
初期費用: 300万円〜
月額費用: アクセス数や機能量に応じた変動型(従量課金プラン等あり)
拡張性: カスタマイズ量や事業規模の拡大に合わせたスケーラビリティ(拡張)が可能
更新性: クラウド型のため、システム基盤は常に最新の状態に保たれる
特徴: 「成果報酬型」などコストリスクを軽減できるプランがあり、成長段階のECサイトでも導入しやすい設計になっています 。
Shopify Plus(ショッピファイ プラス)
Shopifyのエンタープライズ(大企業)向けプランです。
初期費用: なし(構築パートナーへの開発費は別途発生)
月額費用: $2,300〜(約35万円〜)
拡張性: API連携やヘッドレスコマース対応が強力で、ERPやMAツール等と柔軟に連携可能
更新性: SaaS型のため自動アップデート(インフラ監視不要)
特徴: 1つの契約で複数のストア(越境EC、BtoB、卸など)を一元管理できるため、グローバル展開やマルチチャネル展開を目指す企業に最適です 。
4. 後悔しないために!カート移行(リプレイス)の3つのリスク
「機能が足りないからカートを変えたい」という相談は多いですが、カート移行にはリスクも伴います。以下の3点は必ず事前に確認し、対策を講じる必要があります 52。
リスク1:ドメインとSEO評価の損失
カートを変えるとURL構造が変わることが多く、これまでのSEO評価(検索順位)がリセットされてしまう恐れがあります。
- 対策: 旧URLから新URLへの「301リダイレクト」設定を必ず行うこと。
リスク2:商品データ・カテゴリ構造の違い
特に国産カートからShopifyへ移行する場合など、システムの思想(カテゴリー階層構造など)が異なるため、単純なCSVインポートができない場合があります。
- 対策: 移行前に新旧のカテゴリ対応表を作成し、データ整形を行う必要があります。
(※ここにスライド34ページ「国内ECカート vs Shopify カテゴリー構造の違い」の画像を挿入してください)
リスク3:会員パスワードの再設定
セキュリティの関係上、会員のパスワード情報は暗号化されており移行できないケースがほとんどです。
- 対策: 顧客に「パスワードの再設定」をお願いする必要がありますが、これがきっかけで会員離脱が起きやすいため、再設定キャンペーンなどを企画する必要があります 58。
5. カート選びの次は「集客」と「CRM」が鍵
最適なカートを選んで構築しても、それだけで売れるわけではありません。
自社ECの売上は、以下のステップで伸ばしていく必要があります。
- サイト構築・改善: 購入しやすい導線・デザインにする
- 集客(SEO・広告): ペルソナに合わせてGoogle広告やSNS(Instagram, X等)を活用し、セッション数を増やす
- CRM(リピーター対策): メルマガやLINE公式アカウントを活用し、一度購入した顧客をファン化させる
これらを一気通貫で設計できるかどうかが、自社EC成功の分かれ道です。
まとめ:自社に最適なカート選びと構築はプロにご相談ください
ネットショップのカート選びは、単純な機能比較だけでなく、「年商規模」「販売形態」「移行リスク」を総合的に判断する必要があります。
- まずは小さく始めたい → BASE, STORES
- 本格的に売上を作りたい・拡張性重視 → Shopify, futureshop, makeshop
- 定期購入で利益を最大化したい → ecforce
- モールと自社サイトを連携させたい → 全体戦略の見直しが必要
株式会社Proteinum(プロテーナム)は、楽天・Amazonなどのモール支援で培ったノウハウと、Shopifyなど自社EC構築の技術力を掛け合わせ、「売れるECサイト」の戦略設計から構築、運用までを一気通貫で支援いたします。
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