ECサイトのサムネイル画像の重要性について解説!考え方や注意点も

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ECサイトにおけるサムネイル画像の重要性

クリエイティブ制作の中でも一番大事、といっても過言ではないほど「サムネイル(第一画像)」は重要な部分です。
楽天市場や、Yahoo!ショッピング内での検索結果において、自店舗の方が安くて品質が良いものを販売しているのに、サムネイルの良し悪し一つでユーザーを逃してしまうこともあります。
ユーザーにしっかりクリックしてもらえるようなサムネイルを作るために、参考として頂ければ幸いです。

サムネイルの事例についてはYoutubeでも紹介しておりますので、是非ご覧ください。

ECサイトのサムネイル画像のポイント

競合他社との差別化訴求や販促訴求を入れる

サムネイルは、商品を「ただ並べる」場所ではなく、競合他社の中から自社の商品を選んでもらうための重要な比較ポイントです。当たり前のようですが、この“差別化”をどれだけ意識できるかで、サムネイルの成果は大きく変わります。制作の現場では、競合を見ずに“自分たちが作りたい画像”を作ってしまうケースが少なくありません。常に競合の表現・構成・訴求内容を観察し、「なぜ自社のサムネイルが選ばれるのか?」 を意識して作ることが重要です。

特に、検索上位の商品や“イケてるサムネイル”を見ると、実施中のキャンペーン情報をしっかり組み込んでいることが分かります。
「ポイント10倍」「20%OFFクーポン配布中」 など、商品名とサムネイルの両方にお得情報を入れることで、ユーザーが “今買うべき理由” を一瞬で理解できるようになります。このほんの少しの工夫がクリック率を大きく左右します。

参照元:楽天市場

ただしアマゾンは例外です。アマゾンでは独自のサムネイルの規制があるため、サムネイル画像(商品の一番最初に出る画像・検索する際に一覧に出る画像)は商品の背景が白でなければいけません。また文字や商品に含まれないもの(洋服の場合はセットにはなっていない帽子や靴下など)も入れることが出来ません。

Amazonにおけるに商品写真につきましては、以下の記事も参考にしてみてください。

見映えとわかりやすさ

「検索上位=良いサムネイル」という訳ではありませんが、基本的に売れている商品ほど上位に表示されるため、検索結果は“最も参考にすべきデザイン集”と言えます。まずは上位商品のサムネイルをしっかり観察し、どのような表現がユーザーに刺さっているのかを把握しましょう。

ユーザーはクリック後にサムネイルを改めて確認し、「この商品ページを見る価値があるか?」 を瞬時に判断します。特にスマホユーザーはLPを詳細に読むより、第一画像をフリックして情報を理解することが多い傾向があります。「他の角度も見たい」「カラー展開を確認したい」と思わせるサムネイルは、結果的にCVR向上につながります。

たとえば、カラーバリエーションが複数ある商品であれば、サムネイルに「全5色展開」 といったテキスト訴求を入れておき、2枚目以降に各カラーの画像を配置する方法が挙げられます。
こうすることで、ユーザーは「他のカラーも見てみたい」という心理になり、自然と次の画像へ進んでくれます。結果として、商品理解が深まり、購入検討の精度も高まります。

参照元:楽天市場

また、差が出やすいポイントとして サムネイルの背景色 が挙げられます。背景色には明確な正解があるわけではなく、カテゴリや競合状況によって効果が変わるため、複数のパターンをテストすることをおすすめします。
背景色を決める際は、次の2つの考え方が有効です。

  • 競合の背景色がバラバラな場合は、検索上位にいる商品の背景色を参考にする。
    実際に成果が出ているデザインを踏襲することで、ユーザーに受け入れられやすいサムネイルを作ることができます。
  • 競合の大半が白背景の場合は、あえて赤など目に入りやすい色を使い、差別化を狙う。
    検索結果画面でひときわ目立つため、クリック率アップにつながりやすい手法です。

ただし、モールでは背景色についての規定がありますので、規定を考慮して素材を撮影することをお勧めします。

整合性と信頼性の確保

サムネイルとページ内の情報に齟齬があれば、ユーザーはすぐに離脱します。離脱率はSEO(特に楽天ではキーワード別の転換率)に影響するため、過度に盛ったサムネイルで誤クリックを生むと、検索順位が下がるリスクすらあります。

ECサイトのサムネイル画像の撮影・加工方法

それでは具体的にどうやって商品画像を撮影したり加工すべきかを見ていきましょう。

どんな商品画像を撮影したいかイメージする

まず最初に、どういった商品画像を撮影したいのかを具体的にイメージしてみましょう。
今回撮影をする目的や、販売したターゲット がどういった人なのか、必要なカット数はどの程度かなど、そういったことを予めイメージしたうえで準備に入っていきましょう。

また、実際に撮影する際は「ディテール写真」と「イメージ写真」に切り分けて撮影をしていくと上手く撮影ができると思います。

ディテール写真とは、商品の細部にフォーカスを当てて、例えば家具であれば質感や色味が分かるような写真が該当します。
一方でイメージ写真とは、購入後の使用イメージが湧くようなカットを指しており、家具では部屋の中での使用シーンなどを入れることで使用イメージを想起させたい場合などに活用します。

ライティングと背景決めましょう

ライティングについては「順光」「逆光」「サイド光」の三つの違いを理解したうえで撮影をしましょう。光には、被写体の前方から当たる「順光」、後方から当たる「逆光」、横から当たる「サイド光」があります。  順光は全体が明るく、色がはっきり写ることが特徴です。 逆光は被写体の手前に陰影ができて、暗い部分が多く写る。サイド光は影が横にできて、立体的に写ることが特徴です。
初心者の方は基本的に逆光やサイド光を活用しながら白背景の写真をとってみましょう。

画像編集ソフトで画像加工をする

商品画像の加工には、「トリミング」「サイズ変更」「明るさの調整」などが基本的な加工技術となりますので、それぞれの概要をご説明します。
トリミングとは、写真の余分な部分を切り取り、必要な部分だけ残す加工方法のことです。
サイズ変更とは、画像自体を拡大・縮小し希望するサイズに編集することです。
最後に明るさの調整をしてみましょう。撮影時にうまくライティングをしたつもりでも、いざスマホやPCで見てみると暗くなっていることがありますので、最後に実際のサイト上での表示を確認して調整を忘れないように気を付けてくださいね。

ECサイトのサムネイル画像を加工する際の注意点

サムネイル画像についての考え方や加工方法について見てきましたが、加工時に注意して頂きたい点もあります。
代表的なものを以下に記載します。

著作権や肖像権に注意する

著作権や肖像権に抵触すると大きなトラブルに発展するため、画像や写真を用いる場合は、注意が必要です。

  • 公式サイトの商品画像を加工する
  • ロゴマークをそのまま引用または加工する
  • 他者が作成した画像を無断で使用する
  • キャラクター・著名人の画像を無断で使用する

ECモールのガイドラインを遵守する

楽天市場やAmazonなどのECモールでは、ガイドラインに違反しない加工が必要となり、画像作成のガイドラインを必ず確認しましょう。
違反すると警告やペナルティを受けるリスクがあります。

たとえば、Amazonでは商品のみの写真と背景が白であることが定められています。
以下に楽天市場やAmazonの画像ガイドラインを記載いたします。

ECモールガイドライン
楽天市場・画像内のテキスト占有率は、全体の20%以下
・背景は基本的に単色の白(写真背景も使用可)
・画像に枠線を付けない(囲み線、L字、帯状などを含む)
Amazon・画像の長辺は1,600ピクセル以上
・サムネイル画像の背景は純粋な白を使用
・サムネイル画像は販売対象の商品のみ表示

過剰な画像加工に注意する

「思っていた商品と違う」と「画像と色味が違う」など、クレームや返品・返金の対応を求められる可能性もあります。
過剰な加工に注意しましょう。以下に過剰な加工の代表的な例を記載いたします。

  • 明るさ加工:商品の特徴が伝わりにくい、過度な明るさの加工
  • 色味調整:実物と異なる印象を与える過度な色味加工
  • 文章量:アピールポイントをはじめとした文章の量が多すぎる。

まとめ

今回はサムネイルの重要性と、クリエイティブ作成時の注意点や実際の撮影時の注意点についてまとめました。
販売されてる商品や、競合商品によって最適なサムネイルというのは変わってくるので、データ分析と合わせてしっかり対策していきましょう!
弊社は楽天の運営代行等も行っておりますので、サムネイルの作成でお悩みの方はぜひご相談頂ければと思います。

よくある質問

なぜサムネイル画像がECサイトでそんなに重要なのですか?

サムネイル画像は、検索結果一覧や商品一覧で最初にユーザーの目に入る“第一印象” であり、クリックされるかどうかを大きく左右します。たとえ価格や品質で優れていても、サムネイルの見栄えが悪いだけでユーザーを逃してしまう可能性があるため、クリエイティブ制作の中で最も重要な要素とされています。

サムネイルにどんな情報や要素を盛り込めばよいのでしょうか?

サムネイル作成時には、以下のような要素を盛り込むのが効果的です。 ・商品イメージに合った写真背景(商品の印象が伝わるもの) ・商品の特徴やメリット、キャンペーン(割引・クーポン・ポイントなど)が一目でわかるバッジやテキスト ・カラーバリエーションやサイズ展開がある場合は「全何色」「S/M/L あり」のように“バリエーションの存在”を示す要素 さらに、他の競合商品と差別化を図るクリエイティブや、ユーザーの「もっと詳しく見たい」と思わせる訴求も重要です。

サムネイルを作るときに気をつけるべき“注意点”はありますか?

はい。主な注意点は次の通りです。 ・サムネイル内容と実際の商品ページ内容(商品説明・価格・キャンペーン内容など)にズレがあってはいけない ・画像の加工やテキスト量・色使いに過度に依存しすぎず、見やすさを重視する ・利用するモール(例えばAmazon など)のガイドラインに従う

Writer渡邊 嵩大

株式会社Proteinum 取締役

楽天市場に入社し、広告企画販促部で広告の企画および販促を担当。コンサル会社に転職後、大手通信事業者の新規事業(EC)の立ち上げ、大手化粧品メーカーのブランド戦略、外資系生保の営業戦略などに携わる。あるときECの可能性を再確認し、プロテーナムに参画。ECの上流設計をメインにしつつ、D2C事業にも携わる。ベンチプレス120kgを目指し、日々自分の限界に挑んでいる。

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