楽天 vs Amazon|日本と海外ECデザインの徹底比較

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はじめに

日本と世界のECサイトのデザインには大きな違いがありますが、その象徴的な例が日本を代表する「楽天」と、世界的に人気の「Amazon」です。どちらも巨大なECプラットフォームですが、サイトのデザインやユーザー体験(UX)には大きな違いがあります。この記事では、楽天とAmazonのデザインを徹底比較していきます!

楽天とAmazon|異なる世界観とECデザインの方向性

楽天|情報が溢れる「ショッピングモール」

楽天のデザインは、情報を豊富に詰め込むスタイルが特徴です。トップページには、カテゴリメニュー、商品リンク、タイムセールバナー、クーポン情報、ランキング、レビューなどが一度に表示され、商品ページでも画像、詳細、レビュー、ポイント情報がまとめて見られます。

このマーケット型デザインは、まだ購入する商品が決まっていないユーザーや、何がお得かを調べたい消費者に適しており、楽天ユーザーは、豊富な情報を比較しながら、賢い買い物を楽しむ傾向があります。

Amazon|シンプルでスピーディな「効率重視型」

対照的に、Amazonのデザインは非常にシンプルで、ミニマリズムが貫かれています。特に以下のような点が特徴です。

  • シンプルなカテゴリメニュー
  • 目立つ検索バーを中央に配置
  • 商品ページは大きな画像と価格、評価がメイン
  • 不要なバナーやポップアップ広告が少ない

このデザインは、すでに目的の商品が決まっているユーザーや、すぐに商品を見つけたいユーザーに最適です。検索バーを中心としたシンプルなレイアウトにより、ユーザーは迷わず目的の商品にたどり着くことができ、効率的な購買体験を提供します。

Amazonの世界観は「効率とスピード重視」です。これに対し、楽天が情報の多様性や選択肢を重視しているのに対し、Amazonは最小限の情報でユーザーを迅速に購買まで導く設計を採用しています。

ECデザインの違いは文化の違い?

楽天とAmazonのデザインの違いには、文化的な背景が深く関わっています。

日本の消費者心理|情報が多いほど安心感を得る

日本の消費者は、詳細な情報を重視し、購入前に十分なリサーチをする傾向が強いため、楽天の多情報型デザインはそのニーズに応えるものです。
情報が画面に一気に表示されることで、ユーザーは多くの選択肢を比較でき、自分にとって最適な商品を見つけられると感じます。言い換えれば、情報量が多ければ多いほど、「これが本当にお得だ」と思えるのです。

海外の消費者心理|シンプルで即決が求められる

一方、海外の消費者心理では、シンプルで即決できることが重要視されます。長い時間をかけて多くの情報を確認するよりも、直感的で素早く商品を見つけ、購入できるシンプルなデザインが求められます。
Amazonでは、商品ページでも必要最小限の情報に絞られています。

  • 大きな商品画像
  • 商品名、価格、レビュー
  • 簡単な説明文

このように、ユーザーは無駄な情報に煩わされることなく、迷わずスムーズに購入に進むことができます。

楽天とAmazon|ECデザインを具体的に比較

ここで、楽天とAmazonのデザインを具体的に比較してみましょう。

楽天のECデザイン|全部詰め込み

楽天のトップページを開くと、以下の要素が目立ちます。

  • タイムセールやクーポン情報がバナーで目を引く
  • おすすめ商品が多数並び、スクロール量が多い
  • ランキングやレビューの表示が目立つ

楽天のデザインは、消費者に多くの情報を一度に提供し、選択肢を広げることに重きを置いています。情報をたくさん表示することで、消費者に「このサイトにはすべての情報が揃っている」という安心感を与えます。

AmazonのECデザイン|シンプル&直感的

対して、Amazonのトップページは極めてシンプルです。

  • 中央に大きな検索バーがあり、ユーザーはすぐに検索ができる
  • おすすめ商品や最近見た商品が整然と表示
  • 必要な情報だけを簡潔に配置し、無駄な広告が少ない

Amazonのページは、スピードと効率を重視しており、情報の整理が徹底されています。商品ページでも、画像や価格、レビューが見やすく、ユーザーが次のアクションに移るまでのステップが最小限に抑えられています。

モバイルデザインでも違いがクッキリ!

現代では、モバイルデバイスでのショッピングが主流となりつつあります。楽天とAmazonのモバイルデザインにも、その戦略の違いが現れています。

楽天|情報ぎっしり、スクロールは多め

楽天のモバイルサイトは、情報量が多いため、スマートフォンの小さな画面でも多くのスクロールが必要です。ユーザーが探している商品にたどり着くまでに多くのステップを踏むことが多く、時にストレスを感じることもあります。

Amazon|検索バーで一発解決

Amazonのモバイルデザインは、シンプルな検索バーがトップに配置され、ユーザーがスムーズに商品を探せる設計です。スクロールが少なく、商品をすぐに見つけ、購入までのプロセスを最小限に抑えたモバイル体験が特徴です。

楽天 vs Amazon|どちらのECデザインが成功につながる?

楽天とAmazonのデザインは、それぞれ異なる消費者ニーズに応えるために進化してきました。

結論、どちらのデザインが成功するかはユーザーのニーズ次第です。楽天は、情報量と選択肢の豊富さでユーザーの信頼を勝ち取り、Amazonは、スピードとシンプルさで購買体験を最適化しています。両者の強みを理解し、それぞれのプラットフォームをうまく活用することが、どちらのサイトでも成功を掴むポイントです。

楽天とAmazonが成功に繋がる理由

楽天とAmazonのデザインの違いは、一見対極的に見えますが、それぞれの成功はターゲットのニーズを正確に捉えた結果です。

  • 楽天は、膨大な情報量とお得感を提供し、消費者に「選ぶ楽しさ」と「安心感」を与えることで成功しています。
  • Amazonは、シンプルで効率的なデザインで、時間を節約したいユーザーのニーズを満たし、迅速でストレスフリーな購買体験を実現しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、『楽天 vs Amazon:日本と海外ECデザインの徹底比較』についてお話ししました。楽天は情報の豊富さで、消費者の選択肢やお得感を重視する一方、Amazonはシンプルで効率的な体験を提供しています。EC事業者の皆様も、自社のターゲット層に合ったデザイン戦略を取り入れることで、ユーザー体験を向上させ、より大きな成功へと繋げていただければと思います。

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Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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