Amazonブラックフライデー売上アップ攻略大全|6つの対策を徹底解説
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もはや世界現象とも言えるECの一大商戦期「ブラックフライデー」はご存知でしょうか。
毎年感謝祭の翌日金曜日に開催される大型のセールイベントで、日用品からアパレル、クリスマス商材までありとあらゆる商品がセールになります。
感謝祭の文化が色濃いアメリカやカナダでは、年末商戦につながる一年で最も売上が上昇する日とも言われています。
本記事では、日本でも近年認知度が高まっているブラックフライデー、中でもAmazon ブラックフライデーでいかに売上を最大化させ、年末商戦につなげるのかを解説していきます。
記事の内容は過去開催したウェビナーでもご紹介しております。
動画で見たい方は以下よりご視聴ください。(一部記事と情報が異なります)
Contents
1.日本におけるブラックフライデーの認知度
日本に上陸して2024年で8年目と言われているブラックフライデーですが、みなさんはいつごろからご存じでしたでしょうか。
株式会社ONE COMPATHが運営する国内最大級の電子チラシサービス「Shufuu!」は、2017年以降毎年ブラックフライデーに関する意識調査を実施しており、2023年のイベント認知率は75.8%。
コロナ以降ブラックフライデー、イコール大型セールイベントである認知度が急激に上昇しており、直近5年は75%前後をキープし続けています。
引用元:2023年 Shufoo!「ブラックフライデー」に関する意識調査より抜粋
1-1.若年層の認知が急増しているブラックフライデー
引用元:2023年 Shufoo!「ブラックフライデー」に関する意識調査より抜粋
11月後半の大型セールイベントとして、認知度の高いイベントとなっているブラックフライデーですが、年代別の認知度を見ると年齢が上がるにつれ認知度も高くなっています。
食品や日用品を実店舗、ECサイトでの購入する頻度が高い層ほど認知度も高いことがわかります。
1点注目いただきたい数字が10代の57.7%。
昨年の調査結果31.7%に対しプラス26%と急上昇を見せており、学生の生活圏内でもイベントが浸透し始めていることが伺えます。
その背景として、Amazonをはじめ各社がブラックフライデーの宣伝を年々強めており、実施店舗がコンビニエンスストアなどにも拡大しているためだと考えられます。
1-2.ブラックフライデー活用ユーザーの実態
引用元:2023年 Shufoo!「ブラックフライデー」に関する意識調査より抜粋
ブラックフライデーが日本に上陸して2024年で8年目と言われていますが、過去ブラックフライデーで購入したことがあるひとは、ブラックフライデーを知っているひとの44.1%、また実際に購入を検討しているひとは43.7%でした。
この数字から、ブラックフライデーで購入体験があるユーザーは次回以降のブラックフライデーでも購入を検討していることがわかります。
また実際の購入先で最も多いのがスーパーなどの店頭で、次いでAmazonや楽天市場といったECモールと言う結果も出ています。
以下はあくまでもShufuu!利用者をメインとした調査結果のため、日常的に通うスーパーや、ドラッグストアで楽しむという方が多いですが、お得にたくさん買えるという点でブラックフライデー期間はECサイトを活用する方も増えています。
引用元:2022年 Shufoo!「ブラックフライデー」に関する意識調査より抜粋
1-3.ユーザーのブラックフライデーに対する要望
ブラックフライデーの認知度が上昇するにつれ、実施店の拡大を望む声が多く集まっています。
それに匹敵する声として「安く」「お得に」買いたいという要望が多いです。
上記声の背景として、2021年以降の各種値上げが考えられます。
原料高騰に伴い、食品や日用品だけでなくライフラインも値上げされており、中には1年分溜め買いするユーザーも存在するほどです。
原料高騰に伴う大型セールイベントでのまとめ買いニーズは高まっており、そのためブラックフライデーのお買い物でECサイトを活用しているひとも増えています。
2.Amazonブラックフラーデー イベント概要
ユーザー視点のブラックフライデー意識調査より、どのような人が、どんな商品を求めているのかイメージは出来ましたでしょうか。
ここからは、国内ECモールでは最大規模のブラックフライデーを開催するAmazonブラックフライデーについて解説していきます。
毎年なんとなくイベント対応をしている出品者の方、Amazonブラックフライデーの売上インパクトは1年で最大と言われています。
イベント特性を理解し、売上アップにつなげましょう。
2-1.ブラックフライデー開催スケジュール
2023年は11月24日0時~12月1日23時59分まで8日間に渡って開催されました。
また開催の2日前から先行セールも実施され、セール期間としてはAmazonでは最長の10日間です。
2024年の開催日程の2023年開催時と同様11月の第4木曜日の翌日となる以下日程で本セール開催が決定しており、2日前から先行セールも実施され、今年も計10日間のセール期間となります。
- 先行セール(2日間):2024/11/27 (水) 0:00~2024/11/28 (木) 23:59
- 本セール(8日間):2024/11/29 (金) 0:00~2024/12/6 (金) 23:59
2-2.プライムデーとの違い
Amazonのセールイベントとしてプライムデーがありますが、プライムデーとの違いは大きく以下2点です。
- 開催期間
- プライムデーやプライム感謝際の開催期間が2日間に対し、ブラックフライデーは先行セールを含め10日間ほどと長い
- ユーザーの参加資格
- Amazonセールイベントの中でブラックフライデーは唯一プライム会員ではないユーザーも参加が可能
Amazonプライム会員ではない方もセールに参加でき、期間も長いため、プライムデーと比較し圧倒的な集客が見込めるイベントになっています。
2-3.セール内容
楽天市場のスーパーセールやYahoo!ショッピングのPayPay祭り同様、値引き販売がメインになります。
Amazonの特徴として、プライム会員に対する優遇配送と出品型と言われる形態による最安値販売があげられポイントに関してはプラットフォームとしてそこまで力を入れていません。
Amazonは通常時でも他モールと比較し販売価格が安い商品が多い印象ですが、ブラックフライデー期間はそこからさらに値下げになるため、他モールのセール価格より安い商品が豊富です。
そのため、日用品をまとめ買いするユーザーも多く、Amazonでは1年で最も流通額が高い月になります。
またブラックフライデー期間は毎日タイムセールが開催され、タイムセール商品はAmazonトップページや検索結果にも一部掲載され、圧倒的な集客力を誇ります。
2-4.Amazon ブラックフライデーの売上効果
世界各国で開催されるブラックフライデーは通常日と比較し、大幅に売上が上昇します。
日本においても特にイベント初日はアクセスが集中し、1年で最も売上が伸びる1日とも言われています。
実際にイベント開催期間のアクセスは通常日の平均と比較し、5~10倍。
売上はタイムセールのエントリー有無にもよりますが、イベントがない月の平均月商の10倍以上となる出品者も多数存在しています。
【Amazonブラックフライデー Proteinum事例】
ヨーロッパにに本社を置く老舗スーツケースメーカー様の国内販売強化に伴うAmazon出品から支援。
3月に商品の販売を開始し、8ヵ月後のブラックフライデーが開催れた11月に売上額1,000万円を突破。
ブラックフライデーで通常月の約2倍まで売上が伸びた結果、SEOが向上し通常月の売上ベースアップに成功。
3.Amazonブラックフライデー売上最大化対策
Amazonブラックフライデーがいかに大きなイベントであるか、おわかりいただけたかと思います。
イベント効果を最大限発揮させるためには、いくつか準備と対策が必要です。
ブラックフライデーの正式な開催日は、先行セール実施有無の情報と合わせてイベント本番の1ヵ月ほど前に公開されます。
ただ、正式なスケジュールが公開されてからの準備・対策では遅いです。
アクセス対策と転換率対策をしっかり整えたうえで、イベント初日が迎えられるよう遅くとも9月中には準備を進めましょう。
3-1.商品画像、ページの見直し
イベント期間中はアクセスが高まるため、画像を含めページの見直しと改善を図ることで、転換率の向上につながります。
商品画像や、商品説明テキスト、Aプラスは変更しても即日反映されないケースが多いため、早めの対策が必要です。
ページを見直すうえで参考にしていただきたいのが「ユーザーレビュー」と「競合ページ」です。
レビューについてはポジティブなコメントは商品の強み、ネガティブなコメントは改善点になります。
自身では発見できなかった商品の強みや改善点を商品画像や、Aプラスに落とし込むことで転換につなげましょう。
加えて競合商品の商品画像や商品説明テキスト、Aプラスの内容をモニタリングすることも重要です。
売れている商品との差分が何かを特定し、イベント時には万全の状態でユーザーを商品ページに迎え入れましょう。
以下は商品ページ各要素最低限盛り込むべき情報の一例です。
3-2.タイムセール申請
Amazonではブラックフライデー期間以外でもタイムセールは開催されていますが、圧倒的集客が見込める期間にタイムセール申請をすることで、売上の大幅アップが狙えます。
Amazonタイムセールは「数量限定タイムセール」と「特選タイムセール」の2種が存在します。
数量限定タイムセールは条件を満たした出品者は条件を満たしている方であれば申請が可能です。
【数量限定タイムセール申請条件】
- 出品者条件
- 大口出品者であること
- 1ヵ月あたり5件以上の評価を取得していること
- 全体評価でレビュー4.0以上を獲得していること
- 商品条件
- Amazonでの販売実績があり、レビュー3.0以上を獲得していること
- できるだけ多くのバリエーションが組まれている商品であること
- Amazonが定める禁止商品に該当していない、ユーザーに不快感や嫌悪感を与えない商品であること
- すべての地域でAmazonプライムによる配送が可能であること
- 新品商品
- Amazonが定める価格設定に関するポリシーに準拠していること
- Amazonが定めるタイムセールの頻度に関するポリシーに準拠していること
数量限定タイムセールはセラーセントラルより申請は可能です。
ブラックフライデー期間のタイムセールは10月の上旬あたりで締め切りになることもあるため、こまめにセラーセントラルの広告メニューを確認し申請を進めましょう。
【特選タイムセール申請条件】
特選タイムセールは1日最大5枠と限られており、原則Amazonからの招待により参加ができる枠です(申請型ではなく、招待型)。
招待条件は明かされていませんが、数量限定タイムセールの条件をクリアしていることが最低条件になります。
特選タイムセールの申請を考えている方で、過去数量限定タイムセールの参加実績があり、Amazonから招待を受けたことがない方は一度Amazonテクニカルサポートに問い合わせていただくと、稀ですが参加できる可能性がございます。
Amazonテクニカルサポートへのお問合せについては以下記事も参考にしてみてください。
3-3.広告チューニング
ブラックフライデー期間の集客を最大化させるためには、遅くとも2週間前から広告のチューニングを実施しましょう。
最も運用している方が多いスポンサープロダクト広告のチューニングの大まかな流れは以下の通りです。
- オート配信設定
- ROASが高いキーワード(=狙うべきキーワード)やASINデータを収集
- マニュアル配信設定
- オート配信で得たデータをもとにマニュアル配信設定を実施
- マニュアル配信設定したキーワードやASINはオート配信キャンペーンから除外設定する
- キーワードのマッチタイプを調整する
- マニュアル配信でのキーワード設定は当初はフレーズ一致くらいで配信し、関連ワードのデータが取れてきたら完全一致にて配信することでROAS改善を狙う
【ブラックフライデー直前対策】
直前対策としては以下3点を実施しましょう。
- CPCと予算の引き上げ
- キャンペーン予算、商品、キーワードのCPCの引き上げ
- 除外設定の見直し
- 除外キーワード、ASINの追加
- マニュアルキーワードの見直し
- 売上に繋がりやすいキーワードの追加
ここで合わせて実施いただきたいのが、前回のブラックフライデー開催前後のデータを確認することです。
どのようなキーワードやASINにアクセスが集まっているのか、1日あたりの予算は足りていたかなどを確認し設定できていないキーワードは追加しましょう。
予算の引き上げについてですが、ブラックフライデー期間中は通常日の3~5倍にCPCが高騰します。
当日に慌ててCPCを引き上げても即時反映されないため、以下を参考に予算の引き上げを検討してみてください。
さらに余分な広告費用を抑え、売上獲得確度の高い設定を追加することで、注力商品の広告露出と売上を最大化することが可能です。
前回開催時の実績や直近のレポートを参考に「除外設定」と「マニュアルキーワード設定」を積極的に実施しましょう。
3-4.検索キーワードの見直し
イベント期間中の売上インパクトとしては「低」ですが、商品ごとの検索キーワードを最適化することで、検索順位の上昇が狙え、自然検索経由のアクセス強化につながります。
検索キーワードの設定内容最適化の手順は以下の通りです。
- Amazonガイドラインの理解
- 文字数:500バイト(166文字まで)
- 使用不可キーワード
- ブランド名
- ASIN
- 「最新」「セール中」等の一時的な表現
- 「推奨」「最低価格」等の主観的表現
- 暴力的、冒涜的な表現
- 同一語句の繰り返し
- キーワードの選定
- 販売商品に関連するキーワードを以下のような手段で洗い出し、選定
- Amazon検索窓のサジェスト
- セラースプライト
- ラッコキーワード
- 販売商品に関連するキーワードを以下のような手段で洗い出し、選定
- キーワードの追加
- 2で選定かつ未登録のキーワードを1のガイドラインに沿って登録
3-5.クーポン発行、ポイントアップ
タイムセールの申請が間に合わなかった場合や、登録できなかった商品に対しては、クーポン発行やポイントアップの設定により転換率の向上が見込めます。
※クーポン設定には以下条件をクリアしていることが前提です。
3-6.在庫の確保と送料無料化
Amazonでは在庫数がSEOにも寄与します。
ブラックフライデー期間中に在庫が切れた場合、広告が表示されなくなるのはもちろん、検索順位も急落します。
その結果、作れたはずの売上が獲得できなくなるため、在庫管理はとても重要です。
通常月の何倍もの売上件数が見込まれるため、前年実績などを参考に早めに倉庫への入庫、セラーセントラルへの在庫反映を進めましょう。
FBAを活用されている方で、ブラックフライデーまでに入庫と在庫化が間に合わない場合、「出品者出荷」へ切り替えて注文を継続して受けられる体制も検討しておくことで、販売機会損失を防ぐことが可能です。
4.Amazonブラックフライデーで勝つためのコツ
Amazonブラックフライデーで売上アップ対策として6点お伝えしましたが、もれなく全ての対策を実行することで、売上最大化のスタートラインに立てます。
Amazonには様々なガイドラインや条件が定められており、条件をクリアしている商品が多いほど売上アップに近づくことが可能です。
そのためにも競合を意識し、レビュー投稿内容を分析し、ターゲットを明確にしたうえで、クリエイティブに落とし込みましょう。
またイベント期間中の広告予算はこまめにチェックしましょう。
頻度としては1日3回見ていただきたいところですが、少なくとも1日1回夕方には予算を確認し、増減の検討をしてください。
5.まとめ
12月は1年で最もECの流通額が増える月と言われています。
年末商戦につながるブラックフライデーでしっかり売上を伸ばすことで、SEOの向上につながり結果12月の年末商戦でさらに売上を伸ばしましょう。
ブラックフライデーで確実に売上を伸ばすためには、事前の準備、イベント期間中の戦略、そしてセール後のフォローが不可欠です。
特に、商品ページの最適化、キーワードや画像の調整、広告チューニングは売上向上に大きく関わってきます。
イベント終了後も、成果をしっかりと振り返り、次回に向けての戦略や改善点を見つけ出すことが重要です。
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年末は1年に1度のEC大商戦期です。
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