自社ECサイト|クロスセルで販売強化!アップセルとの違いや成功のポイントを解説

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EC運営において、売上や顧客満足度、そして顧客生涯価値(LTV)を向上させることは非常に重要です。新規顧客の獲得にはコストがかかることから、既存顧客(=リピーター)の売上をアップさせなければ継続的な売上拡大が難しくなるためです。
今回はLTV向上に取り組む方へ「クロスセル」の位置づけやアップセルとの違い、進め方のポイントについて解説します。

自社ECサイトでの販売戦略について、以下の記事でもまとめていますので併せてご覧ください。

https://proteinum.co.jp/blog/%e8%87%aa%e7%a4%beec%e7%94%a8/%e8%87%aa%e7%a4%beec%e3%82%b5%e3%82%a4%e3%83%88%ef%bd%9c%e5%9b%9e%e9%81%8a%e6%80%a7%e3%81%ae%e8%a7%a3%e8%aa%ac%e3%81%a8%e5%9b%9e%e9%81%8a%e6%80%a7%e3%82%92%e5%90%91%e4%b8%8a%e3%81%95%e3%81%9b-2

自社ECサイトで売上を拡大する方法

はじめに、ECサイトで売上拡大するためには、次の3つのポイントが重要です。

再現性のある新規顧客獲得

CVRを最大化させる集客方法を見つけて、限界CPAを設定し新規獲得に再現性を持たせられる状態を整えます。広告を活用する際にはリスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告など様々な媒体や手法がありますが、それぞれの経路で流入してくる顧客のCVRがどうなのかを計測することで限界CPAの算出が可能です。

LTVの最大化

新規獲得ができるようになってきたら、CRM(顧客関係管理)に取り組み、顧客の再購入の機会を増やしLTV(顧客生涯価値)を最大化させていくことが重要です。

購入時のアップセル・クロスセル

既存顧客がついてきたら、購入時のアップセルやクロスセルで、顧客単価のアップを狙います。

上記がECサイトで売上をアップさせるための基本的な仕組みになります。
今回はこの中でも「クロスセル」について解説をしていきます。

アップセルとクロスセル

アップセルとクロスセルは、どちらも顧客単価を上げるための施策です。それぞれの違いをしっかり理解しましょう。

アップセルとは?

アップセル(Up-selling)とは、顧客が購入した(しようとしている)商品に対して、より多く、もしくはより価格の高い商品やサービスを購入するよう顧客に促すことです。
アップセルの主な目的は、平均注文価格を上げ、それによってビジネスの売上高を増やすことです。

クロスセルとは?

クロスセル(Cross-selling)とは、顧客が過去に購入したものや購入を検討している商品とは別で関連する商品やサービスを提案する手法で、今の商品では満たされていないニーズを補うことをアピールします。

アップセルとクロスセルの違い

クロスセルとアップセルはどちらも顧客単価を上げるための手法のひとつですが、単価を上げるための方法が違います。

アップセルは、同じ商品系統でより価格の高い商品を提供することに焦点を当てていますが、クロスセルは一般的にはある商品と補完的な商品を販売することを目的としています。

自社ECサイト運営におけるクロスセルのメリット

顧客単価アップに期待できる

顧客ひとり当たりの売上をあげられることは大きなメリットです。クロスセルは購入点数の増加により売上が伸びるため、新規顧客を増やさなくても全体の収益が向上します。

仮に新規顧客を増やすことで売上を伸ばそうとすると、マーケティングや営業にかかる費用や労力などのコストがかかり、これは既存顧客に対して5倍かかると言われています。なるべくコストをかけずに利益を出すためにクロスセルは有効な方法です。

顧客満足度の向上

クロスセルは、収益を増やすだけでなく顧客満足度を向上させる効果も期待ができます。顧客が持っているニーズであったり嗜好に合った補完的な商品をおススメすることで、より多くのニーズを満たすことができ、満足度向上につながります。

もともと使っていた商品でニーズが満たされていても、潜在的なニーズを満たし期待以上の効果が感じられれば、商品の選択肢が増えると同時に顧客満足度の向上につながります。

ブランドイメージ向上によりリピートにつながる

効果的にクロスセルを実施できると、ブランドイメージ向上にもつながります。

たとえば、顧客が購入しようとしている商品と関連性がある商品を的確にレコメンドすることができれば、その商品カテゴリにおいて信頼ができるストアだと認識してもらえます。次回の購入を検討しているタイミングでブランドを思い出してもらうことができれば、リピート購入につながる可能性があります。

自社ECサイトにおけるクロスセル実施のポイント

顧客情報の収集と分析(ニーズの理解)

まず初めに、顧客情報の収集と分析を行うことが必要です。顧客ニーズを把握していなければクロスセルを適切に行えず、マイナスの効果が出てしまう危険があるためです。

具体的に必要な情報と分析ポイントとしては以下です。

  • 既存顧客の属性
  • 顧客の購買履歴
  • 問い合わせ内容
  • ECサイトへのアクセス状況

自社製品を購入した理由や購買傾向などを解析し、顧客との接点やその頻度についても把握しておきましょう。

クロスセルの成功に重要になってくるのは、「顧客のニーズを正確に把握する」ことです。購入履歴や顧客情報を分析し、現在使っている商品の使い心地、商品に対する不満などを、さりげなく聞き出すことが大切です。

メリットの提示

クロスセルを成功させるためには顧客に対して「お得感を出すための価格設定を行う」など具体的なメリットを提示することが重要です。

たとえば、商品をセットで購入してくれた顧客に対して、セット割引を適応させて合計価格を安くします。そのタイミング限定の価格設定を行うとより効果的です。顧客にお得だと感じてもらえれば、クロスセルの成功率向上につながります。

ただし、価格設定を安くしすぎると、もちろん利益が少なくなります。価格設定を行う際は、自社の利益がどの程度残るのかを計算しながら設定しましょう。

押し売りしない

実施するお客様に対してはプレッシャーを与えないように気をつけなければなりません。

一歩間違えると、無理な押し売り販売や強制に繋がる恐れがあり、お客様が不信感を覚えてしまい信頼関係が崩れてしまう恐れがあります。プレッシャーを与えずに、お客様が本当に需要のある商品やサービスのマーケティングを実施することを大切にしましょう。

顧客に合わせて複数のクロスセルプランを設計する

クロスセルを実施する際には「複数のクロスセルプランを設計する」こともポイントになります。

どれだけ良いクロスセルプランを設計できたとしても、顧客属性に合わせていなければ意味がありません。たとえば、エントリーモデルを購入したい顧客に対してハイエンドモデルを提案しても、クロスセルの成功率は低くなります。

ハイエンドモデルの顧客にはハイエンドモデルのクロスセル、エントリーモデルにはエントリーモデルのクロスセルをするといった、顧客に合わせた提案をすることが大切です。

クロスセルしてからアップセル、あるいはアップセルした後にハイエンドモデルをクロスセルすることで、より効果的な運用ができるようになります。

まとめ

今回はクロスセルとアップセルとの違いや進めていく上でのポイントについて解説しました。

クロスセルは、顧客に関連性のある商品や補完的な商品を購入してもらうことで、顧客単価向上によりLTVの増加が期待できます。クロスセルの提案をとおして顧客満足度やブランドイメージを向上させることも可能です。

自社にどのようなクロスセル施策が適しているかを判断するためには、商品設計やレコメンド商品の選定、アプローチ方法を検討・実施して効果を継続的に測定して改善していくことが大切です。

Proteinumでは元楽天コンサルタントが在籍しており、集客も含め、分析~戦略立案~実行まで一気通貫してサポートするコンサルティングサービスを提供しています。
「ECサイトの構築を検討している」「既にECサイトは運用しているが、売上アップのためにどのように動けばよいか悩んでいる」という方は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

こちらの記事が皆様のお役に立てていますと幸いです。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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