楽天CPA広告(効果保証型広告)の運用と活用ポイントを解説!

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楽天CPA広告は広告経由で生じた売上に対してのみ、費用が発生する効果保証型の広告です。

コンバージョン(CV)が発生しない限り、広告費は発生しないという点は大きなメリットとなります。
しかし運用するにはいくつか注意すべきポイントもあります。

本記事では楽天CPA広告の特徴や活用ポイントについて解説していきます!

※当記事は2023年12月時点の情報を基に制作していますので、最新情報は楽天市場にてご確認いただきますようお願いいたします。

1.楽天市場の「CPA広告(効果保証型広告)」とは?

楽天市場のCPA広告(効果保証型広告)は、文字通り効果が保証されている広告で、ユーザーが広告をクリックし、広告経由で発生した売上に対して一定の料率分(20%)が広告費となります。

楽天市場でよく使われる広告としては、費用対効果が高いとされる「RPP広告」や「クーポンアドバンス広告」など、運用型広告メニューが多く存在しますが、
いずれもクリック課金型の広告のため、ユーザーがクリックした後に購入に至らず離脱した場合は売上が発生せず、費用のみ発生することになります。
対して、楽天CPA広告は「広告経由の売上20%」を広告費として支払う広告メニューのため、確実に成果に繋がった分だけ広告費を支払う仕組みとなっています。

※RPP広告とクーポンアドバンス広告については以下記事で解説しているのであわせてご確認ください

https://proteinum.co.jp/blog/%e6%a5%bd%e5%a4%a9%e5%b8%82%e5%a0%b4/20210327-3
https://proteinum.co.jp/blog/%e6%a5%bd%e5%a4%a9%e5%b8%82%e5%a0%b4/%e6%a5%bd%e5%a4%a9%e5%b8%82%e5%a0%b4%e3%81%ae%e3%82%af%e3%83%bc%e3%83%9d%e3%83%b3%e3%82%a2%e3%83%89%e3%83%90%e3%83%b3%e3%82%b9%e5%ba%83%e5%91%8a%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%e3%80%81%e5%be%b9

1-1.CPA広告の特徴

CPA広告とは、RMS上に登録されている商品から、商品が自動的にセレクトされ楽天市場内外の媒体に配信される成果報酬型の広告です。

ユーザーが掲載された広告経由での売上に対して、一定の料率分(20%)が広告料金となります。

配信の方法は、コンテンツマッチとユーザーマッチがあります。
また、配信先の指定はできず、配信先は予告なく変更となる場合があります。

<現在の配信先>

信先デバイス
ジャンルTOPPC・SP
特集・イベントTOPPC・SP
楽天グループサービスPC

<現在の配信箇所表示例>

配信先一覧−ジャンルTOPページ
【PC】

【SP】

配信先一覧−特集ページ・イベントページ
【PC】

【SP】

【PC】

【SP】

配信先一覧−楽天グループサービス
【PC】

【SP】

※引用:楽天市場(要RMSログイン)

1-2.CPA広告のメリット

CPA広告のメリットには以下のようなものがあります。

■ROAS(費用対効果)500%が保証されている

ROASとは「Return On Advertising Spend」の略語で「広告の費用対効果」を指します。
広告費用の回収率を表す指標で、以下の計算式で算出できます。

ROAS=売上 ÷ 広告費 × 100(%)

楽天CPA広告は広告経由売上に対して20%の広告費が請求されるので、言い換えれば「確実にROAS500%が保証されている広告メニュー」という事になります。
RPP広告やCA広告といった他広告と異なり、ROASが確保できないままコストがどんどんかかってしまうといった心配はいりません。
RMSに登録されている商品が自動で広告出稿されますが、
例えば利益率が低い商品については「除外設定」が可能なので、利益率の高い商品のみに絞って出稿することでCPA広告による売上へのインパクトはより大きくなります。

■掲載されていたとしても、広告経由での売上が発生しない限り広告料金は発生しない
成果報酬型広告である楽天CPA広告は、コンバージョン(CV)が発生しない限り、広告費がかかることはありません。

そのため、楽天市場広告やRPP広告など楽天内の他の広告のように
「ROASがあわないまま予算を消化してしまった」といったことは起こりにくいです。

また、成果報酬型のため最近出店したばかりの店舗など、まとまった広告費の用意が難しい店舗でも
チャレンジできるのは大きなメリットと言えるでしょう。

■広告配信設定が簡単
CPA広告の配信設定は非常にシンプルになっていて、以下の場所から広告配信ステータスを「有効」に切り替えるだけで利用できます。

その他の楽天市場の広告メニューは、ほとんどの広告でセグメントの設定や入札単価設定を行ない、更に広告に使用するクリエイティブの入稿作業を行う必要がありますが、CPA広告ではその手間が不要となります。

配信される商品はRMS上に登録されている全商品から自動的に選定されるうえ、掲載される内容(商品名・画像・価格など)もRMSの登録情報と自動的に連動します。

このようにCPA広告には面倒な設定作業や事前準備も不要なため、広告にリソースを割くことが難しい店舗でも利用可能な広告と言えるでしょう。

【設定箇所】
RMSトップ > 広告・アフィリエイト・楽天大学 > 広告(プロモーションメニュー) > 効果保証型広告(楽天CPA広告) > 配信ステータスの確認・変更

※除外したい商品は「除外商品」をクリックし、CSVファイルをアップロード

■楽天サーチ検索以外からの流入が期待できる
RPP広告やクーポンアドバンス広告(CA広告)は、楽天市場内での露出を増やす点で有効な広告メニューなのですが、楽天市場外のユーザーにアプローチする手段としては有効ではありません。

楽天市場内のユーザーを自店舗へと誘導することはもちろん大切ですが、楽天市場外の見込み客にもアプローチすることができれば、自店舗に誘導できるユーザーの母数はより増えることでしょう。

クリスマス特集ページや楽天スーパーセールイベントページなど一般的なネットユーザーからの注目度も高いページも掲載対象箇所となるので、たとえ売上に繋がらなかったとしてもユーザーに自店舗や商品を知ってもらう大きなチャンスとなるでしょう。

楽天市場内外に露出できて、購入されて初めて広告費が発生する成果報酬型広告メニューは、CPA広告以外にはありません。

1-3.CPA広告のデメリット

CPA広告のデメリットには以下のようなものがあります。

  • RPP広告やクーポンアドバンス広告のような予算上限設定が出来ない
  • 掲載保障型の広告ではなく、配信先の指定は不可

CPA広告は成果保証型で、店舗側で必要なリソースも少ない広告メニューですが、RPP広告やクーポンアドバンス広告(CA広告)のような予算上限設定ができません。
そのため、広告費の予実管理が難しくなる点がデメリットとして挙げられます。

売上に対して広告費が発生する広告メニューのため問題はないように感じますが、
想定以上に経由売上がついた場合は広告費も売上に比例して増加する事になります。
例えば月に使える広告予算が固定されている店舗ですと、売上げが上がると予算オーバーになる可能性が高くなる点は覚えておきましょう。

また、CPA広告は配信先も選択できないため、「どの期間に・どのくらいの広告が・どこで露出されているか」を店舗側で管理できないことがデメリットとなります。

1-4.CPA広告を出稿する際に必要となる費用

CPA広告は、ユーザーが効果保証型広告(楽天CPA広告)をクリックしてから720時間(30日)以内に購入した通常かご商品全ての売上が課金対象となります。
720時間以内であれば、同じユーザーの2回目以降の購入も課金対象となります。

また、注意点として
ユーザーが楽天アフィリエイトと効果保証型広告(楽天CPA広告)の両方をクリックして商品を購入した場合、アフィリエイトと効果保証型広告(楽天CPA広告)両方の課金が発生します。
下の記図の場合、商品①の売上はアフィリエイトと効果保証型広告(楽天CPA広告)両方の課金対象となり、商品②の売上は効果保証型広告(楽天CPA広告)のみの課金対象となります。

※引用:楽天市場(要RMSログイン)

2.CPA広告で効果を最大化させるポイント3点

CPA広告で効果を最大化させる活用ポイントは下記3つです。

  • 利益率の低い商品を出稿対象から除外する
  • 広告クリエイティブは商品画像(1)(※サムネイル画像)の為、訴求力のあるテキスト要素(ランキング受賞など)を入れ込んでクリック率を意識した画像にしておく
  • 楽天イベントなど転換率が高くなるイベント時に出稿する

それぞれ解説します。

2-1.利益率の低い商品を出稿対象から除外する

CPA広告は配信設定が非常に簡単な反面、細かな調整を行えない点がデメリットとして挙げられます。

前述したように一律20%の広告料金が発生するため、利益率が20%未満の商品は赤字となります。
一時的に露出を増やしたい、など特別な理由が無い限りは利益率の高い商品に絞るようにしましょう。

2-2.広告クリエイティブは商品画像(1)の為、訴求力のあるテキスト要素などクリック率を意識した画像にする

CPA広告に使用される広告クリエイティブは商品画像(1)(サムネイル画像)になるため、RMSに登録している出稿予定商品の商品画像(1)をクリック率を意識した画像になっていることがポイントとなります。

ただし、商品画像(1)には楽天市場が定めるガイドラインが適用されるため、
テキスト要素の挿入時は改めて確認しておくことをおすすめします。

※楽天商品画像ガイドラインは以下記事でも解説しているのであわせてご覧ください

https://proteinum.co.jp/blog/%e6%a5%bd%e5%a4%a9%e5%b8%82%e5%a0%b4/%e6%a5%bd%e5%a4%a9%e3%81%ae%e5%95%86%e5%93%81%e7%94%bb%e5%83%8f%e7%99%bb%e9%8c%b2%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%81%a8%e3%81%af%ef%bc%9f%e3%82%b5%e3%83%a0%e3%83%8d%e3%82%a4

2-3.転換率が高まる傾向にあるイベント時に出稿する

ユーザーの購買意欲が高まり、転換率が向上する傾向にあるイベント時にCPA広告を配信すると、ユーザーが商品購入(CV)に至る可能性が高まります。

出稿時には除外設定などを上手く活用し、利益率の高い商品にだけ絞って配信を行うとよいでしょう。

CPA広告を運用したいものの普段の利益率を落としたくない場合は、ユーザーの購買意欲が高まり、転換率が上がる傾向にあるイベント時などのタイミングに合わせて広告を配信することをおすすめします。

前述の手順で配信ステータスを有効にすると24時間以内に配信が開始されるため、
楽天からイベント情報が開示された後でも余裕を持ってタイミングを合わせることが可能です。

また配信停止についても同じく24時間以内に可能なので、イベント期間にあわせて無駄なく効率良く広告を露出することが可能です。

3.CPA広告運用まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございました。

CPA広告は他のRPP広告やCA広告と比較して複雑な設定や単価調整が不要で、ROAS500%が保証されている広告のため、活用しないのは勿体ない広告といえます。

また、楽天市場の外からの流入も期待できるので
楽天市場ユーザー以外の見込み客を確保したいと考えている店舗様も一度試してみる価値はあるでしょう。

20%という料率と課金期間の範囲から広告料金はやや割高な印象ですが、自社商品の利益率を考慮してきちんと対象の除外設定をおこなえばデータ収集目的で配信しておいても損にはならない広告といえます。

Proteinumでは元楽天コンサルタントが在籍しており、集客も含め、分析~戦略立案~実行まで一気通貫してサポートするコンサルティングサービスを提供しています。
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こちらの記事が皆様のお役に立てていますと幸いです。

Writer米沢 洋平

株式会社Proteinum 代表取締役

大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。

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