楽天市場のクーポンアドバンス広告とは？設定方法や成果を出すためのコツを徹底解説！
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本記事では楽天市場の運用型広告である、「クーポンアドバンス広告」について解説をしていきます。
主な露出面は検索結果の上部と、楽天のトップページにも掲載されます。
EC市場が成熟し、競合が激しくなる中で、多くのショップは「ただ商品を並べるだけ」では差別化が難しくなっています。そんななか、「割引クーポン」と「広告配信」を組み合わせたマーケティング手法が注目を集めています。
特に 楽天クーポンアドバンス広告（以下「クーポンアドバンス広告」）は、割引というユーザーへの“お得感”を入口に、広告で露出を拡大できる強力な手段です。適切に運用すれば、費用対効果（ROAS）を高めつつ、売上や認知の拡大につなげられます。
RPP広告と双璧をなす広告であり、しっかりと活用できれば、新規顧客、既存顧客の両方に効率的にアプローチすることが可能です。
クーポンアドバンス広告の仕組み、メリット・デメリット、運用時の注意点、実践的な活用のコツまでを網羅的に解説します。楽天市場での売上アップや広告戦略に関心がある方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
1.楽天クーポンアドバンス広告とは？
出店元：楽天市場トップページ
クーポンアドバンス広告とは、自社商品に興味を持ちそうな潜在ユーザーに対してクーポンが表示される運用型の広告です。
楽天市場上で“割引クーポン付き”の商品を広告として表示できる運用型広告です。広告対象となる商品を指定し、クリック単価（入札単価）や割引率を設定することで、柔軟に広告運用が可能です。
主な露出面は検索結果の上部と、楽天のトップページにも掲載されます。
お客様が興味を持ち、クーポンをクリックすると、クーポンの獲得と同時に、商品ページへ移動する使用です。（この時点でクーポン獲得単価として、費用が発生）
RPP広告と同様に、運用型広告と呼ばれる種類の広告で、掲載する商品の選定やクリック単価、クーポン値引き率など詳細に設定することができます。
特徴としては、クリック課金型であるため費用対効果（ROAS）が高めに設定しやすい点が挙げられます。
2.楽天クーポンアドバンス広告の表示先や配信先について
クーポンアドバンス広告は、主に楽天市場のトップページ、ジャンルのトップページ、アプリのプッシュ通知、楽天外部の提携サイト 等、露出面は多岐にわたります。
ユーザーの購買情報や閲覧情報に合わせて随所に表示されるため、ターゲティングしたい場合には非常にお勧めの広告となります。
3.楽天クーポンアドバンス広告がなぜ重要なのか？
楽天市場ではアクセス流入の約40％が検索経由と言われており、この“検索＋露出”を強化することが売上アップの前提となります。
クーポン＋広告の組み合わせは、ページへの誘導率・購入意欲を同時に高めるため、SEO・広告双方の相乗効果を生みやすいのです。
売上が伸び悩んでいる商品や新商品に対して、露出を増やし実績を積むことが、将来的な自然検索やブランド力向上につながります。
4.楽天クーポンアドバンス広告にかかる費用
楽天クーポンアドバンスでは、以下2つの費用が発生します。
4-1.クーポン獲得費用
ユーザーがクーポンを獲得したときにかかるのが、クーポン獲得費用です。
クリック単価×クリック数で算出されます。
配信時に、月予算を決めることができるため、適正な価格設定をしましょう。
4-2.クーポン割引費用
消費者がクーポンを使用して商品を購入するとかかる割引費用です。
こちらは商品の売上費用から引かれます。
| 費用項目 | 内容 |
|---|---|
| クーポン獲得費用 | ユーザーがクーポンを「獲得」した時点で発生するクリック型課金。例：入札単価×クリック数。 |
| クーポン割引費用 | ユーザーがクーポンを利用して購入した際に、値引きされた分を出店者が負担。例：値引率 × 商品価格。 |
5.楽天クーポンアドバンス広告のメリット・デメリットとは？
5-1.楽天クーポンアドバンス広告のメリット
1. 検索結果で優先的に露出 — 競合に差をつける
クーポン付き広告は検索結果の上位に表示される可能性が高く、通常の商品よりも目立ちやすくなります。多くのアクセスが検索経由に依存する楽天市場では、この“上位露出”が売上に直結しやすい要素です。
2. 購入意欲の高い“顕在層”への効率的アプローチ
この広告は、過去の閲覧履歴や購買行動などのデータをもとに、購入意欲が高いユーザーに絞って表示されることがあります。そのため、クリック率（CTR）や転換率（CVR）が高まりやすく、無駄な広告費を抑えつつ効果的に売上を狙えます。
3. コントロールしやすいコスト構造 — ROAS最適化に有利
クリックされた時点でのみ費用が発生するため、広告の“無駄打ち”を減らし、ROI／ROASを設計しやすいのが強みです。特に、割引と広告の両方を使う場合でも、費用対効果を計算しやすく、シビアな運用設計が可能です。
4. データ分析・改善がしやすい — PDCAで効果最大化
広告の効果は、クーポン獲得数、利用率、キーワード別の成果などで細かくレポートされます。これにより、“どのキーワードが成果を出しているか”“どの割引率が効果的か”などを把握し、次回に向けた改善を行いやすくなります。
5-2.楽天クーポンアドバンス広告のデメリット
運用を誤ると「広告費が利益を食う」「思ったように露出が増えない」といった失敗を招きます。以下の点に留意しましょう。
1.割引による利益圧迫のリスクがある
クーポン割引も含めて「値引きコスト＋広告獲得コスト」が出店者側の負担です。値引率が高すぎると利益率に直結します。
2.商品によっては露出されにくい
過去のクーポン配信実績やカテゴリの特性によっては、広告表示されにくい可能性があります。このような場合、クリック単価 (CPC) を上げても効果が出ないことがあるため、事前に競合状況やカテゴリ特性を調査することが大切です。
3.新商品すぐは使えない、タイミングに制限あり
新商品をすぐ露出したい場合は、この広告手法では対象外となるケースがあるため、別の広告形式も検討が必要です。
クーポン費用が店舗負担になるので、利益計算は不可欠です。
また、ユーザーがログインしていないと表示されないため、全ユーザーへの表示は難しいです。
そのほかにも新商品などには使用できない(販売開始から2週間以上経過していることが必要)などもあるので、注意しましょう。
6.楽天クーポンアドバンス広告の登録方法
では次に、具体的にクーポンアドバンスを稼働させるためにはどういった手順が必要なのか、ご説明していきます。
- キャンペーンを登録する
- 商品設定をする
- 除外商品を登録する
6-1.キャンペーンを登録する
まずは運用型クーポン広告（クーポンアドバンス広告）のホーム画面をクリックしましょう。
以下、具体的な手順となります。
- [キャンペーン名]を入力する
広告原稿には表示されません。店舗様が判別できる名前で登録してください。）[キャンペーン開始日時]を設定する。（設定開始日時の1日後15:00より開始） - [継続月予算]を設定する（最低予算額：5,000円）
[継続月予算]には、商品とキャンペーン設定を基に算出した、おすすめ予算を設定することができます。1ヵ月を通してユーザーにリーチするための目安予算です。 - [クーポン1獲得あたりの入札単価]を設定する（40円～1,000円まで設定可能）
- [1ユーザーあたりの利用回数上限]を設定する（1回～無制限まで設定可能）
- [クーポン併用可否]を設定する（他のクーポンと併用利用を設定可能）
- [値引率と配信商品設定]を設定する
- 自動 最適化（推奨）：値引き率を商品ごとに自動最適化（値引きされる商品は自動選択）
- 手動設定：値引き率を一律に手動設定（値引きされる商品は手動で選択可能）
- クーポンの値引き率はキャンペーン登録時の商品価格に対して適応され、値引き額が算出されます。
- 発行されるクーポンの値引額の更新は、毎週月曜日15:00に行われます。その際、日曜日時点の商品価格に対して値引率が適応され算出されます。
- [除外商品リストの適用]を設定する（値引き率を手動設定を選択した場合は、除外商品リストの適用は選択できません）
6-2.商品設定をする
運用型クーポン広告（クーポンアドバンス広告）ではキャンペーンごとにクーポン対象商品の設定をご自身でおこなうことができます。
また、商品選択には店舗様にとって最適な商品を自動で選ぶものと、ご自身で登録するものがあります。
商品選択方法には、3パターンがあります。
全て自動で決める自動最適化と、クーポン値引率と商品選択を手動か自動か店舗様にて決める方法があります。
自動最適化は、商品別、ユーザー別に自動で最適な割引率のクーポンを発行してくれますので、登録商品が多い場合などは有効に活用できます。
一方で、細かくクーポン値引き率などを設定したい場合は、チューニングする必要なども出てきますが、手動での設定にチャレンジしてみましょう。
6-2-1.商品毎に入札単価や最大値引率を設定する
1商品ずつ入札単価を登録・変更・削除する手順は下記の通りです。
- 「商品・キーワード設定」…サブメニューの「商品・キーワード設定」をクリックします。
- 絞り込み…絞り込みで「キャンペーン単位で表示」を選択します。
- さらに絞り込み…対象のキャンペーンと商品別入札を設定したい商品を指定し、「検索」をクリックします。
- 検索結果に表示された商品の「商品入札単価」をクリックし、設定したい入札単価や最大値引率を入力し、「更新する」をクリックします。
※商品入札単価は、配信商品選定「自動」の場合には25円～、配信商品選定「手動」の場合には40円～、最大値引率は4％～設定可能です。
以上で個別での設定は完了です。複数商品について一括設定したい場合には、CSVアップロードにより複数商品の入札単価を登録・変更・削除することも可能です。
6-2-2.キーワード毎に入札単価を個別設定する
1キーワードずつ入札単価を登録・変更・削除する手順は下記の通りです。
- 「商品・キーワード設定」…サブメニューの「商品・キーワード設定」をクリックします。
- 絞り込み…絞り込みで「キャンペーン単位で表示」を選択します。
- さらに絞り込み…対象のキャンペーンとキーワード入札を設定したい商品を指定し、「検索」をクリックします。
- キーワード登録アイコン…登録済みキーワード数の上に表示されているアイコンをクリックします。
- 商品に対して、指定したいキーワードと設定したい入札単価を入力して「キーワード登録」ボタンをクリックします。変更する場合には、設定した入札単価をクリックして変更し「更新する」をクリックします。
※キーワードの指定は、1商品につき10件まで設定できます。
※入札単価が削除された商品には、商品またはキャンペーンで設定している入札単価が適用されます。
※キーワード入札単価は40円～となっていますが、商品単位の入札単価より1円以上高く設定する必要があります。また、目安となる入札単価は表示されません。
※2024/1/25より、各キーワードについて目安入札単価の表示がされるようになっています。
6-3.除外商品を登録する
除外商品の新規登録は、キャンペーンの開催前に行うことができます。
除外商品申請をしないと、すべての商品が露出されてしまう可能性があるので、以下の流れで登録漏れがないように注意しましょう。
- サブメニューの「除外商品」をクリックする
- 「ファイル参照」をクリック、除外商品を登録するファイルを選択する
- ファイルの保存形式：CSVまたはtxt形式
- 文字コード：Shift_JIS
- 「アップロード」ボタンをクリック、情報登録を確定する
- 一度に1万件ずつしか登録できません。除外商品数がある場合は複数回アップロードしてください。
- 登録済みの除外商品一覧は、右側に表示される
- 登録に数分かかる場合があります。
- 反映の目安は翌日中です。目安よりも時間がかかる場合があります。
- 登録済みの全ての除外商品を確認する場合は、「全件ダウンロード」ボタンをクリックし確認する
7.楽天クーポンアドバンス広告の運用の効果を最大化する3つの実践ポイント
7-1.キーワードと商品選定を慎重に
検索流入が多く、クーポン表示がされやすいカテゴリやキーワードを事前にリサーチ。競合状況やクーポン設定実績を確認しましょう。
7-2.値引率・入札金額を戦略的に設定
値引きコストとクリック入札単価（CPC）を想定し、利益確保できる範囲で運用設計を。例：クリック単価200円・値引率10%など。
7-3.データ分析と改善（PDCA）
レポートを活用して、クーポン獲得数／利用率／キーワード別成果を追跡。効果の低いキーワードは除外・値引き率を再調整するといった改善を重ねましょう。
8.楽天クーポンアドバンス広告の注意点
最後にクーポンアドバンス広告運用時の注意点について記載します。
商品が以下に該当する場合は配信がされないので、配信前と配信後にしっかり確認しましょう。
- 商品在庫がない
- 商品が倉庫に格納されている
- 販売期間設定されている
- 定期購入設定されている
- 予約かご設定されている
- サーチ非表示設定されている
- 闇市設定されている
- 商品の販売価格を変更した
- 新たに登録したばかりの商品
- 二重価格ルールNG商品
- 禁止商材に該当する
- キャンペーンが予算上限に達した
- 途中でキャンペーンステータスを「休止中」に変更した
- キャンペーン開始前
- 商品がユーザとマッチングされない
9.楽天クーポンアドバンス広告についてまとめ
今回は、楽天市場の「クーポンアドバンス広告」について解説いたしました。クーポンアドバンス広告を上手く活用して、購入者の増加やショップの知名度アップにつなげていきましょう。
「楽天 クーポンアドバンス広告」は、ただの割引施策や広告出稿だけではなく、“割引クーポンによるお得感 × 広告による露出増 × 精緻なターゲティング” を同時に実現できる強力な手段です。
適切に設計・運用すれば、
- 検索上位での高い露出
- 購買意欲の高い層へのアプローチ
- 効率の良い広告コスト管理
など、売上アップにつながるチャンスを大きく広げられます。
ただし、商品選定・割引設定・CPC設計・データ分析といった「運用の精度」が成否を分けるポイントとなります。広告を始める前に、この記事で紹介したメリット・注意点・運用のコツをベースに、自社ショップに合った運用設計を慎重に行うことをおすすめします。
「楽天 クーポンアドバンス広告」を使いこなし、効果的かつ持続的な売上アップにつなげていきましょう。
弊社では楽天市場をはじめとした各種EC関連の運営代行、運用代行も行っておりますので、ご興味がある企業様はぜひ一度お問い合わせいただければと思います。
そのほかにも、クーポン施策として下記もご参考ください。
・クーポンの効果的な活用方法
RPP広告についてはこちら
・楽天RPP広告とは？始め方から設定方法、押さえておきたい設定のコツを解説！
また、その他の楽天市場広告については、以下の記事や動画もぜひご参照ください。
株式会社Proteinum 取締役
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