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【記事の対象となる方】
- これから楽天への出店を考えている方
- 楽天へ出店することは決めたけど、どのプランで出店すべきか悩んでいる方
- 楽天市場への出店までの流れを確認したい方
- 出店後の費用の詳細を知りたい方
BASEなどの無料ECモールへ出店してみて、商品が結構売れてきたから、そろそろ楽天市場などの有料モールへの出店を検討しようと考えていらっしゃる方や、最初から楽天市場に出店しようという強者もいらっしゃるかと思います。
しかし、実際楽天市場に出店しようにも、「無駄な出費はしたくない」、「正直プランごとの違いがわからない」、といった方が多いのではないでしょうか?
そんな方のために、今回は楽天市場出店にあたり、目標に合わせて選択すべき出店プランを紹介していきます。
また、楽天出店後にかかる各種費用についても詳細情報を記載しておりますので、是非参考としてみてください。
楽天市場の出店プランのターゲット
出典:楽天市場HP
- がんばれ!プラン:ネットショップの運営経験が少なく、出費を抑えて出店したいという方向け
- スタンダードプラン:楽天市場で本格的に売上を上げていきたい方向け
- メガショッププラン:大量の商品で勝負する必要があるジャンルの商品を取り扱う方向け
後ほど、詳細はご説明させていただきますが、「がんばれ!プラン」は固定費は安いのですが、売上に対するシステム利用料が高いです。スタンダードプランと比較したときの損益分岐点が月商約140万円になるのですが、楽天市場のルールに即して、しっかりと商品販売した場合、月商140万円は基本的に1~3か月程度で超えられるラインです。
そのため、楽天市場に本格的に取り組む気持ちがある場合は、最初からスタンダードプランで出店することをおすすめします。
各プランの詳細説明
がんばれ!プラン
- 月額出店料(税別):19,500円/月(年間一括払い)
- システム利用料(税別):月間売上高の5~7.0%
- 登録可能商品数:5,000商品
- 画像容量:500MBまで
がんばれプランの特徴は、固定費が少ないため、最初はリスクを抑えて出店したいという方向けです。ただ、年間一括払いのため、最初の支払いは約30万円(月額出店料+初期登録費用)となってしまいます。
また、月額140万円を超えると、手数料金額がスタンダードプランを超えてしまうため、何か事情があって本格的にECを始められないといったことがなければ、基本的にはスタンダードプランをおすすめします。
スタンダードプラン
- 月額出店料(税別):50,000円/月(半年ごとの2回分割払い)
- システム利用料(税別):月間売上高の2.0~4.5%
- 登録可能商品数:20,000商品
- 画像容量:5GBまで
スタンダードプランの特徴は、手数料を抑えられ、固定費もそこまでかからないため、あらゆる方にお勧めです。月額売上が140万円を下回る場合は、がんばれ!プランのほうが費用を抑えられますが、1-3か月で売上は100万円を超えることが多いため、スタンダードプランでの出店をまず検討しましょう。
どうしても売上が上がらない場合は、運営代行サービスを実施している業者がありますので、一時的に外注してノウハウを吸収するという選択肢もあります。
メガショッププラン
- 月額出店料(税別):100,000円/月(半年ごとの2回分割払い)
- システム利用料(税別):月間売上高の2.0~4.5%
- 登録可能商品数:無制限
- 画像容量:無制限
メガショッププランの特徴は、登録可能商品数、画像容量が無制限という点です。
(初期値は、50,000商品と5GBのため、上限を変更するには申請が必要です。)
楽天市場のSEO対策として、大量の商品を登録することは重要です。型番商品を扱う1商品で売上を上げるのではなく、大量の商品でぽろぽろ売上を上げていく店舗様については、メガショッププランがおすすめです。
プランの変更方法
楽天市場に出店後は、プラン満期まで出店プランを変更することはできません。
つまり、「がんばれ!プラン」、「スタンダードプラン」、「メガショッププラン」は1年間はプラン変更できません。また、プラン満期の1か月前までにプラン変更の申請をする必要があります。
1年以上出店している場合は、半年ごとに出店プランの変更が可能となります。
申し込み時に間違えた出店プランで申請してしまった!、再度検討したら出店プランを変更したくなった!、そんなときは、出店審査中および通過後の申込書提出までには変更可能です。
楽天市場出店までの流れ
では次に、楽天市場に出店するまでの簡単な流れを整理しましょう。
出所:楽天市場
- WEBから出店審査の申し込み(審査に2週間程度)
- 審査通過後、RMSアカウントオープン
- 開店のための各種準備(約2週間程度)
- 開店前審査(約2週間程度)
- 晴れて開店!
出店申請から開店まで、約1.5か月~2か月程度みておくと良いでしょう。
ただ、どれくらいページ制作に時間をかけていくのかで準備時間が変わってくるので、
販売開始時期に合わせてしっかりした準備が必要になります。
必要書類は以下の通りです。
- 出店申込書
- 審査書類
- お取扱予定商材の販売に当たって必要な営業許可・資格等の書類(古物取扱、酒類販売、食品営業、医薬品販売等)
- 商材の写真
- 登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
- 住民票・印鑑証明書(個人事業主の場合)
- 実店舗の写真(個人事業主の場合)
以下、注意事項となりますが、基本的に、楽天の出店審査は減点方式で行われます。
厳密には審査基準は非公開となっておりますが、定款の事業内容、オフィスの有無(バーチャルオフィスかどうか)、新設法人かどうか、取り扱いに特別な申請が必要な商品かどうか、その他企業与信など、あらゆる角度から審査されますので、不安な部分がある場合は、できる限り事前に対策を打っておきましょう。
楽天市場の出店後の費用の詳細
次に楽天市場に出店した際に、変動費用としてどういった項目の費用があるのか、整理していきます。
細かく切るともう少し細分化できるのですが、主なものとして以下をおさえておきましょう。
- システム利用料(PC、スマホ):楽天市場での売上に応じた販売手数料となります。
- システムサービス利用料金(楽天ポイント原資):楽天市場ではデフォルトでポイントが1%付与されますが、試算上は楽天会員以外の購入も若干いると仮定して、店舗の負担は0.95%となっていますね。
- システムサービス利用料金(安全性・利便性向上のシステム利用料):こちらは説明が難しい項目ですが、システム手数料として0.1%発生します。
- システムサービス利用料金(アフィリエイト利用料):こちらは商品ジャンルごとに料率が異なるのですが、楽天市場外への露出をアフィリエイト施策と呼ぶのですが、そのための費用となります。
- 楽天ペイ(楽天市場決済)利用料:こちらはいわゆる決済手数料となります。ユーザーの決済手段によって手数料率が異なるのですが、ざっくり3.5%以内、という認識で大丈夫かと思います。
実際にかかる費用としては、上記に加えて出店費用、各種物流費、広告宣伝費などになります。
参考として、アフィリエイトの商品ジャンル別の料率テーブルを記載します。
出店プラン別の費用とシミュレーション
次に、上記の変動費用について、実際にどれくらいの売上でどの程度費用が発生するのか、シミュレーションをみていきましょう。
楽天市場は、細かな費用項目が多く、どれくらいランニングコストがかかるのか、非常に分かりにくいです。以下ではざっくりシミュレーションを行っておりますので、参考にしてみてください。
(楽天市場のリンクを貼っておきますので、企業様のご状況に合わせてシミュレーションしてみましょう)
以下では目標月商が500万円、予想客単価を5,000円、商品ジャンルを食品と仮定しております。
以下の場合ではシステム利用料の面からみて、スタンダードプランかメガショッププランの方がお得であることが分かりますね。
出所:楽天市場
終わりに
- 基本的には、スタンダードプランに出店したほうがよい
- 販売体制が整わない場合は、がんばれ!プランを選択
- 商品数が20,000商品を超える場合は、メガショッププランを選択
- プラン変更は1年に1回可能
- 楽天市場への出店には1.5か月~2か月かかり、しっかりとした準備が必要
- 楽天市場の出店後の費用の詳細の把握とシミュレーションが大事
出店プラン選択は迷いどころですが、売上をしっかりと作っていく覚悟ができていればスタンダードプランで出店するのが間違いなく、おすすめです。
また、実際の運営にあたっては予期せぬ費用が発生してくるものなので、何にどれくらいの費用がかかっているのが、定点観測を怠らないようにしましょう。
どうしても売上が上がらない場合は、一時的に運営代行をいれるなどして、ショップとしてそろえるべき武器を揃えてしまうのもありです。
楽天ドリームをつかみましょう!

株式会社Proteinum 取締役
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